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砦の騎士達が強くなった?
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あれからお母さん達は話が弾み、自宅でお茶会をしています。
私達は麦畑の方へ来ていました。
「素晴らしい光景だね。周囲が黄金色に輝いてる」
「ここは土の精霊さんのおかげで土壌が豊かだから豊作になるの。人手も増えてきたし、余った分は売って外貨を稼いでいるのよ」
シオンはクルリッと廻って向かい合った。
「最近、他の貴族の税の取り立てが厳しくて逃げてくる人が増えたの。もしかしたら大変な事になるかも知れないの」
この領地には大きな川が流れており、最近になって城壁を作り、渡ってきても上陸できないようになっている。唯一の入口には橋を渡って検問の入口を潜るしかない。検問所には腕の立つ村人を配備しており、怪しい人物の受け入れを断っているのだ。
「まさかこちらの国もなのか?」
「えっ、どういうこと?」
ロイド王子の国も、大変な事になっているようだった。王妃が派閥を構成し、その派閥に加入するには莫大な入会金が必要で、貴族達その金額を工面するために、領地の税を引き上げたりして、領民が困窮しているとの事。
国王と宰相さんが頑張っているけれど、派閥が大きくなりすぎて対処に苦労しているそうだった。
「はぁ、うちの国は王妃の力が強くてね。国王様は良い方なんだけど幼い頃、王妃と婚約して王妃の実家の後ろ盾のおかげで国王になったものだから強く言えないんだ」
色々と本当に大変なんだねー!
「でもロイド王子の命を狙った事は許せないよ!」
プンプンと怒るシオンにロイドは吹き出して笑った。
「あははは、ありがとうシオン」
突然笑ったロイド王子に首を傾げるシオンだった。そして、ちょっと話題を変えた。
「そう言えば、シオンのおかげで砦の兵達の実力が上がったんだ」
「えっ、あの魔力循環で?」
日々の訓練ですぐには効果は無いが、1ヶ月も経つと確実に差が出てきた事で砦の騎士達全員が魔力循環の訓練を始めた。魔法使いでなくても身体強化など魔力の総量が増えれば有利になるのは当然だったからだ。
しかし1番の理由は、まだ少年であるロイド王子が必死に頑張っているのを見て、自分達も頑張らないとと鼓舞されたのが大きかった。
すでにロイド王子は自分の知らない所で、人を惹き付けるカリスマ性に目覚めつつあったのだ。
「最近ではこの村の『異常な強さ』を誇る村人に指南してもらっているよ」
「そう言えば良い小遣い稼ぎだって話してたなー」
シオンは腕を組んでうんうんと頷いた。
シオンは忘れていた。
やってきたばかりの貴族令嬢が数ヶ月で一流の冒険者になった事を。
それが元々訓練を受けた騎士達だったらどれだけ実力が伸びる事を、知る由もなかった。
私達は麦畑の方へ来ていました。
「素晴らしい光景だね。周囲が黄金色に輝いてる」
「ここは土の精霊さんのおかげで土壌が豊かだから豊作になるの。人手も増えてきたし、余った分は売って外貨を稼いでいるのよ」
シオンはクルリッと廻って向かい合った。
「最近、他の貴族の税の取り立てが厳しくて逃げてくる人が増えたの。もしかしたら大変な事になるかも知れないの」
この領地には大きな川が流れており、最近になって城壁を作り、渡ってきても上陸できないようになっている。唯一の入口には橋を渡って検問の入口を潜るしかない。検問所には腕の立つ村人を配備しており、怪しい人物の受け入れを断っているのだ。
「まさかこちらの国もなのか?」
「えっ、どういうこと?」
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「はぁ、うちの国は王妃の力が強くてね。国王様は良い方なんだけど幼い頃、王妃と婚約して王妃の実家の後ろ盾のおかげで国王になったものだから強く言えないんだ」
色々と本当に大変なんだねー!
「でもロイド王子の命を狙った事は許せないよ!」
プンプンと怒るシオンにロイドは吹き出して笑った。
「あははは、ありがとうシオン」
突然笑ったロイド王子に首を傾げるシオンだった。そして、ちょっと話題を変えた。
「そう言えば、シオンのおかげで砦の兵達の実力が上がったんだ」
「えっ、あの魔力循環で?」
日々の訓練ですぐには効果は無いが、1ヶ月も経つと確実に差が出てきた事で砦の騎士達全員が魔力循環の訓練を始めた。魔法使いでなくても身体強化など魔力の総量が増えれば有利になるのは当然だったからだ。
しかし1番の理由は、まだ少年であるロイド王子が必死に頑張っているのを見て、自分達も頑張らないとと鼓舞されたのが大きかった。
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「最近ではこの村の『異常な強さ』を誇る村人に指南してもらっているよ」
「そう言えば良い小遣い稼ぎだって話してたなー」
シオンは腕を組んでうんうんと頷いた。
シオンは忘れていた。
やってきたばかりの貴族令嬢が数ヶ月で一流の冒険者になった事を。
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