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6章:スタンピード!

タクシャカの本領発揮!

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冒険者や帝国軍がワイバーンや土龍と激戦を繰り広げていた頃、現在の土龍を操るタクシャカとフィリアス騎士団及びひかりさんも激戦を繰り広げていた。

「さぁ!踊るがよい!【フレイム・ボム】」

タクシャカが炎の球体を無数に作り、フィリアス騎士団に向けて放った!

「こんな下級のファイアーボールなんて効かないぜ!」

リーゼンが剣で振り払うと、途端に爆発が起こりリーゼンはまともに爆風を受け、吹き飛ばされた。

「がっは!?」

地面に叩きつけられ、吐血を吐くリーゼンにサクラ、エミリアがいつもの様にフォローに入ろうとするが、炎の球体に遮られ自由に動けなくなった。

「ふははは!一見、ファイアーボールに見えるが妾のオリジナル魔法じゃ!強い衝撃を与えると爆発するのじゃ!火属性に強くても爆風は防げまい?さぁ、どんどん逃げ回るが良いぞぇ」

火の球体は速くはないが、誘導される様に後を追って来る。

「くっ!?どうする?どうすればいい?!」

いつも冷静なサクラは焦っていた。倒れたリーゼンも気になるが、飛び道具のないサクラにはフレイム・ボムを防ぐ手立てが無いからだ。それはひかりさんも同じだった。質量のない光魔法ではフレイム・ボムは破壊出来ないからだ。結界を張り防ぐ事は出来るだろうが、周りを火の球体で埋め尽くされては身動きが出来なくなってしまう。
そこを土龍に体重ごと体当たりでもされたら、全員死んでしまうだろう。
故に、今は逃げの一手である。

バーーーン!
ボンッ!!!
ドーーーン!

幾つかの火の球体が爆発し、エミリアが吹き飛ばされる。

「エミリア!?」

サクラは叫ぶが、近づけない!

「ぐっ……大丈夫です。直撃して無い……はぁはぁ」

軽症のエミリアにホッと安心する。

「クックックッ、フレイム・ボムは自由に爆発させる事も出来るのじゃ!光の精霊王よ!小手調べじゃ!受けてみよ!!!」

タクシャカが両腕で何やら陣を描くと、火の球体が一気に増えてひかりさんに襲い掛かる!

「直接はぶつけん!フレイム・ボム、弐の型【円爆】!」

ひかりさんに向かった火の球体はドーナツ状になり、ポンデリングの様な形となり、上空でくるくる廻りながらひかりさんを◯の真ん中に入るように落ちてきた。地面に落ちた瞬間に大爆発が起こる!

「ひかりさーーーん!」

サクラは爆風で腕で顔を防ぎながら叫んだ!
少しして、巻き起こった煙が晴れるとひかりさんは無事だった。ドーム状の光の結界を張っていたのだ。しかし、それもタクシャカの狙いであった。ひかりさんの周囲は地面が抉れ結界を張った中心から(・)な感じで絶壁が出来ていた。

「良かった……」

「掛かりおったな!それでは動けまい!続けていくぞえぃ?」

またタクシャカが指を複雑に動かし陣を描いて多数の火の球体が再び現れた。

「さて、いけぃ!フレイム・ボム、参の型【連鎖炎爆龍】!」

今度は丸い球体が繋がり、ドーム状の結界に蛇の様に巻き付いていった。

「これは!?」

ひかりさんも気付くが遅かった。直ぐに爆発せず、結界に巻き付き締め付けると同時に爆発した。連鎖的に、1番後ろから球体が1つずつ爆発していき、どんどん爆発が大きくなっていった。そして全ての球体が爆発したことで、炎の龍の様に渦巻く高い火柱が立ち高熱と爆風が周囲に飛んだ。

「ああぁ………」

余りの高熱に、いくら結界を張ってもこの高熱までは防げないのではと絶望したサクラは茫然とした。リーゼンとエミリアも起き上がりひかりさんの方を見ている。

「さて、この程度では死なないと思いたいがのぅ?」

土龍の背から腕を組み、愉快そうに炎の火柱を見つめるタクシャカがいた。



◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】

愚者の声
「あああ…………ひかりさん!?」

シオン
「なんて事なの!?ちょっと書き直しなさいよ!」

愚者の声
「えっ!?無理だよーー!!!」

シオン
「ひかりさんに何かあったら現実世界行って酷い目に合わすわよ!!!」
(´д`|||)そんなーーー!!!!?

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