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5章:帝国観光ですよ!

帝国に行っても料理を作るのです!

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従事の方が宿の女将さんに話を付けてくれて厨房を貸して貰える事になりました。


「こちらは食材の分の料金を頂けるので良いのですが、本当にこのお嬢様が料理をするのですか?」

さすがは高級宿だけあって口調が丁寧だね。まぁ、7歳の子供が料理をするのが心配なんだろうね!でも大丈夫だよ!フィリアス家の胃袋は私が守っているからね!

「女将さん大丈夫ですよ。シオンお嬢様に勝てる料理人なんていませんから」

「「ちがいない!」」


おおい!みんなしてハードル上げないで!?今回は安く作れる料理だからね!そこまで期待しないでよーーーー!!!!


てな訳でー


「料理を始めます!」

作る料理はこれだ!!!!


【ねぎ焼き】だよ!

まぁ、みんなも知っているチジミやお好み焼きに似ているよね!


小麦粉にネギとキャベツを混ぜて、ここに野菜を長時間煮込んで作ったスープを水代わりに入れて、油を敷いたフライパンで両面を焼けば完成です!キャベツも安く手に入るみたいで良かったよ♪ネギだけだと食感が寂しいからね。差し水にスープを使ったので味が付いてこのままでも食べれるよ!

今回は、ラー油と魚醤油でお好み付けて食べて貰ったよ。


!?

「「美味しい!」」

「パン以外で小麦粉がこんな料理になるなんて!?」

「このしゃきしゃきした食感が・・♪」

「この満足感が良いです~」

「タレを付けると味が変わるな!いくらでも食べれそうだ!」

『きゅーきゅー』
(子パンダです)


宿の女将さんや従業員の方にも食べて貰った。めちゃくちゃ感動された。ドン引きするくらいお礼を言われたよ。具材を変えれば多くの種類が楽しめるから飽きないしね!
この料理のレシピをあげると言ったら・・

「本当にありがとうございます!王国や神国の小競り合いで旅人商人が減って経営が苦しかったのです。でも安くて美味しい料理があれば立て直せます!本当にありがとうございました」

うぅぅ!罪悪感がパッないですけど・・・


女将さんが宿代を安くしてくれって言ったけど、経営が苦しいのにそれは大丈夫と断りました。料理の材料費だけで良いと言いました。

「はぁ~やっぱりシオンの料理は最高ね~」

ひかりさんや!こんな事で最高の笑顔をしなくても・・・


こうして楽しいお食事の時間は過ぎていきました。


そして─



私達は男性陣の部屋へ集まり、ミーティングをしています。ちょっと狭いですが我慢です!


「では、第1回帝国会議を始めます!」


ひゅーひゅードンドンパフパフー!!!


「まずは明日の夕暮れから魔物誘導の魔法が発動します。この城塞都市も襲われるので朝一で帝国領北側に行きましょう!」

「ここは東の森に近いので大した魔物も来ないですし、国境にも近いのですぐに軍が救援に駆けつけるでしょう」

「まぁ、ゴブリンやウルフ系などで数は多いでしょうがね」


「あ、あの大丈夫かな・・?」

私は心配になってしまった。これは戦争なんだと

「シオンお嬢様は本当にお優しいですね。でも安心してください」

マチスさんが私の気持ちを汲み取り言ってくれた。

「お嬢様が心配されると思い、街の門番に魔の森に異変が起こっていると言っときました。明日には調査隊が向かいますので、事前に魔物の動きを察知して防衛に力を入れるでしょう」


おお!さすがマチスさんだよ!私は少し安心したの。


「いつの間に・・・」

「呼び止められた時にちょっとね」

悪戯っ子見たいな顔で言い返すマチスさん。うん適材適所とは良く言ったもんだね!


「でも無関係な都市よりも、帝都を狙いたいわね~」

おいこら!恐いこと言うな!
今回は帝都をぶらり漫遊の旅を満喫するのだ!






じゃなかった!王国に帰るために帝国を移動するだけだからね!無用な争いは禁止だからね!


「この街は兎も角、帝国の腐った貴族どもを粛清しません?帝国の中枢をガタガタにするのも一考かと」

マチスさんや、よっぽど恨みがあるんだね
(ホロリ)

「街の困っている人々を助けて廻って、王国の好感度を上げるのも良いかもしれないですね!」

サクラさんや、それは某有名ご隠居の話しでは!?


でも、私はひっそりと行きたいんだよー!



こうして、第1回帝国会議は終了したのでした。









◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】

愚者の声
「予期せずに、ストーリーが有名時代劇になりそう」

シオン
「おーほっほっほ!無様な愚民達よ!ひれ伏しなさい!」


愚者の声
「だ、誰かー!真の悪役令嬢を止めてくれー!」



「「無理!」」

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