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3章:動き始めた国々です!

新生フィリアス騎士団誕生!

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フィリアス領は魔の森に面しているので、領土が広い代わりに危険も多い。

故に、他の貴族には認められていない大規模な騎士団の保有が認めれている。他の貴族なら反乱の恐れがあり、ある一定以上の人数の軍を隠れて保有した場合、王都から厳しい沙汰がある。

さて、話を戻そう。フィリアス領の騎士団はセフィリト王国だけでは無く、周辺の国々でも精強と有名である。当然といえば当然である。
常に魔の森の魔物と戦っているのだから。
それは、反対側の帝国でも言える事だが向こうは少し事情が違う。また別の所で詳しく話すが、帝国側は任期制で、場合にもよるが2~3年で元の場所へ帰るため、必死で領地を守ろうと言う気概が無いのだ。

逆に常にずっと同じ領内で戦い続けているフィリアス騎士団は強い!しかも、団結力が他の追従を許さない。自分のミスで仲間の命が危険に晒されると思うと、気が抜けないのだ。

しかも、趣味と実益を掛けた画期的な訓練で最近は更に強くなっている。(※11話を読んでね)


城塞都市の事件から半年経ったある日の事ようやく、お願いしていた物が完成し騎士団に配備される事になりました。それとは─


「「「うおぉぉぉぉぉおおお!!!!」」」

各騎士団のみんなが驚いている。各騎士団長すらも驚いている。
ふふふっ!驚いている驚いている!成功じゃのう♪

実は城塞都市で倒した土龍と赤龍の亡骸を冒険者ギルドで解体して、素材を全て貰い受けたのだ。ギルド長は残念な顔をしたけど龍達はフィリアス騎士団が戦い、犠牲を出して倒したのだから文句は言えないのだ。そして、その素材を使い、騎士団の新しい騎士鎧兜を作って貰ったのだ。

各騎士団
赤龍騎士団:300
土龍騎士団:500
飛龍騎士団:500
青薔薇騎士団:200

計1500人

赤龍騎士団は騎兵隊中心で剣術の実力も上位でないと入れないので人数は少ない。

青薔薇は私のアイデア(お願い)で作った女性だけの騎士団。女性にしか相談しにくい事など中心に問題を解決する騎士団だが、実力もしっかりあるからね!戦略結婚など嫌な貴族の女性や貧困で困った女性の受け皿で作ったので、団員も必死に頑張っている。帰る家が無いからね。


◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆

赤龍騎士団はそのまま、赤色の鮮やかな色の中装鎧でカッコいい!金色の模様を入れてみた。

土龍騎士団は黒金(黒色だけど艶がある)の色で、重装鎧。大きな盾もある。今回の新装備で1番の恩恵を受けている。前より軽くなり、耐久性も増したからだ。

飛龍騎士団は白銀の軽装鎧。身軽差と耐久性を今回は兼ね備えた鎧。一部には小さな盾も付いている。

青薔薇騎士団は鮮やかな色の蒼色の中装鎧。人の目を引く美しい鎧。


ちなみに赤龍、土龍の2体の素材で1500人分の鎧が作れるのかと言うと【可能】である。
勘違いしている方が多いが、龍の鱗のみで鎧を作る訳ではない。現代の合成金属の様に、鉄と龍素材を溶かして混ぜ合わせる事で金属の強度が増し、付加価値エンチャントが付く。

赤龍なら火耐久性+素早増加
土龍なら魔法耐久性+スタミナ増加

などがあるので、龍の素材は高値で取引される。
(まだまだ色々な特殊効果があるからね!)

武器にも龍の牙や骨を混ぜる事で特殊効果が付く。本来なら、魔の森の深淵部や山脈の奥に生息しているので、倒すことが出来ても、持って帰れる量が決まっていた。
しかし、今回は街に直接攻めてきたため全ての素材を手に入れる事が出来たのだ。
ふははは!大量生産が出来たわ!これで我が騎士団は無敵なのだ!!!

後、騎士団とは別に、街の守衛兵や警備兵なども居るからね!騎士団は公爵直轄の軍隊だから街の治安を守る守衛と違い、外に出て魔物や盗賊と戦うのが騎士団である。守衛から実績を積んで、騎士団に入る事も可能なのでみんなの憧れなのである。

「格好いい!」
「すげぇーぞ!龍の素材鎧なんて高位の冒険者ぐらいしか着てないぞ!?」
「前の鎧より軽くて硬いだと!?土龍騎士団の夢の鎧だ!ふ、付加価値でスタミナ増加なんて無敵か!?」
「美しいです♪」キラキラ☆


騎士団に秘密で作って良かったよ♪

「「「お嬢様!ありがとうございます!」」」

泣いて喜んでいるよ。嬉しいな!
でもちょっとしたお願いがあるからね?

「皆にお願いがあります。この鎧を着るためには絶対に守って貰う約束です!」

ゴクリっと喉を鳴らす騎士団達

『こんな高価な鎧を授けられるんだ。どんな約束ごとなんだ!?』

さっきまでと違い、冷や汗を流す。騎士団に私は遠くまで届く透き通る声で言った。


「絶対に死なないこと!」

続けて言う

「どんな逆境でも生きて帰ること!命を捨てて仲間を護ろうとするな!自分の命も護って全員で戻って来ること!これは絶対に守って!」

静寂が流れる

「お嬢様・・・」
「くそっ!少し前の自分を殴りたい!」
「自分が恥ずかしい!」
「ジーンッ!」

騎士団達はシオンお嬢様の真意を知り恥じた。そして誓ったのだ!この鎧にのでは無く、フィリアス騎士団だからだと鎧に見合うだけ強くなろう。
この方を命を掛けて護ろうと心に誓うのだった。

その後、各身体に合わせて調整をしてパレードみたいに新生フィリアス騎士団を領民に見せるため行進させたのだった。2~3日掛けてフィリアス領全ての主要な街を巡り歩き、新生フィリアス騎士団をお披露目したのだ!

民衆からは大歓声を受けたよ。先触れを出して騎士団が行くことを伝えていたからね。特に女性だけの騎士団、青薔薇騎士団の人気が高かったなー!美人さん多いしね♪

ただでさえ龍を2体倒した事で知名度が上がったフィリアス騎士団が、龍の素材を使った鎧を支給された事で周辺国にまたまた知名度が広まったのだった。

【騎士団一同】
「「「シオンお嬢様に絶対の忠誠を!我々の命はシオンお嬢様に捧げます!」」」

現フィリアス当主より忠誠心が高いのは少し問題だが、フィリアス公爵家の家族を護るので同じ事だろう。こうしてフィリアス騎士団は忠誠心と戦力を大幅に増大させたのだった。












◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】

シオン
「青薔薇騎士団素敵ですわ♪」


愚者の声
「本当に良いね♪」

シオン
「知ってますか?青薔薇とは不可能と言う花言葉で、不可能を可能にする騎士団と言う意味で付けたのよ!」


愚者の声
「へぇ~だから龍の名前使わなかったのかー」

シオン
「ふふん!」

愚者の声
「小娘よりお姉様の凛々しい姿が素敵!」

シオン
(怒)
「前に、10歳以上はおばさんだと言ったでしょう!」

愚者の声
「えっ?そんなこと言ったっけ?」

シオン
「殺!」

愚者の声
ぐはっぁー!・・・ガクッ
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