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学生の仕事じゃないよ~
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シオン達がキャッキャッウフフを楽しんだ2日目の夜にそれは起こった。
「いやー!遊んだね~♪」
「楽しかったね♪」
「昨日の授業が嘘みたい。こんな臨海学校なら毎日やりたいわね!」
水着姿から着替えて旅館に帰ってきたシオン達は部屋で寛いでいた。
ピンポンパンポンッ~!
アナウンスが流れた。
『生徒達にお知らせです!本日の日程を少し変更致します。21時に制服に着替えて旅館の裏庭に集合してください。時間厳守です!遅刻した者は…………』
ピンポンパンポンッ!
「なんだろう?ってか、遅刻したらどうなるのよ!」
相変わらずの物言いに、叫んでしまうシオンだった。
「なんだろうね?」
現在、早目の夕御飯を食べて19時を廻った所だ。
「制服に着替えてって事は………まさか授業じゃないよね?」
「あははは、まさか?……………まさかね?」
最初は笑ったが、思い当たる事があるため、嫌な汗がでてきた。
「取り敢えず、時間に気を付けて集合しよう」
「………そだね」
取り敢えず、温泉に入ってトランプをして遊びながら時間を潰した。
そして─
「よし!みんな集まっておるな?」
ウンディーネが生徒の前に立ってこれからの事を話した。
「これから実戦訓練に入る!覚悟するのじゃ!油断すれば普通に死ぬからのぅ?」
!?
なんだってーーーー!?
「一年の生徒諸君は昼間をエンジョイしたであろう?臨海学校とは授業の場である!………夜も含めてのぅ?」
ウンディーネの言葉にマジかー!と、あっちこっちで声が上がった。
「では授業内容を伝えるのじゃ!『優秀』な仲間の精霊から今夜、魔王軍の大規模な襲撃があると情報を得た!生徒諸君らにはこれを撃退してもらうのじゃ!」
はい?魔王軍の襲撃?襲撃ってなぁに?美味しいの???
シオンは目を点にして、隣のフレイやセリスを見たが、同じく目を点にして首を傾げていた。
「では、配置を説明するのじゃ。魔王軍は翼のある魔物と魔族で構成させていると思われる。歩兵であれば妾が察知できるのでのぅ?故に、森の木々や高台から魔法で迎撃してもらうことになるのじゃ!」
生徒達の気持ちを置き去りに、ウンディーネは説明を続けている。
「これは訓練ではないのぞ!我々がここで臨海学校を行うことを事前に察知した魔王軍が、学園より警備の弱いこの旅館を狙って襲撃を企てたのじゃ。本当にこちらの命を狙ってくるので死にたくなければ、本気で頑張るのじゃぞ?」
サラッと怖いことを言ってきた。
他の生徒とか大丈夫なの!?
シオンは周囲を見渡すと、同じように戸惑いを隠せない生徒ばかりだった。
はぁ~、仕方ないわね………
そんな浮き足だっている生徒達の前にでてシオンは叫んだ!
「静まりなさい!我々は1日目の地獄の合宿を乗り越えてきたのよ!たかだか魔王軍の残党が来たからといって心配することはないわ!」
シオンの『激』に一年生達は静まり返った。
「それに、これはチャンスだと思いなさい!」
はてチャンスとはいかに?
シオンの言葉に首を傾げる生徒達だったが─
「これまで培った、自分の魔法を遠慮なくぶっぱなせるのよ!いくらでも『的』がやってくると思えば、普段使えないヤバい魔法も遠慮なく使えると思えば良くない?」
!?
「そ、そうだな!」
「私、実は使ってみたい魔法があったの!」
「マジで全力で好きな魔法を撃てるのか!?」
シオンの言葉で雰囲気が変わった。
「私達がこの合宿で成長した所を魔王軍に見せつけてやりましょう!」
「「「オオオオオオオォォォォォ!!!!!!!」」」
生徒達から歓声が上がった。
相変わらず、民衆を乗せるのが上手いシオンであった。
こうしてハイテンションな一年生達VS魔王軍のバトルが始まるのだった。
「いやー!遊んだね~♪」
「楽しかったね♪」
「昨日の授業が嘘みたい。こんな臨海学校なら毎日やりたいわね!」
水着姿から着替えて旅館に帰ってきたシオン達は部屋で寛いでいた。
ピンポンパンポンッ~!
アナウンスが流れた。
『生徒達にお知らせです!本日の日程を少し変更致します。21時に制服に着替えて旅館の裏庭に集合してください。時間厳守です!遅刻した者は…………』
ピンポンパンポンッ!
「なんだろう?ってか、遅刻したらどうなるのよ!」
相変わらずの物言いに、叫んでしまうシオンだった。
「なんだろうね?」
現在、早目の夕御飯を食べて19時を廻った所だ。
「制服に着替えてって事は………まさか授業じゃないよね?」
「あははは、まさか?……………まさかね?」
最初は笑ったが、思い当たる事があるため、嫌な汗がでてきた。
「取り敢えず、時間に気を付けて集合しよう」
「………そだね」
取り敢えず、温泉に入ってトランプをして遊びながら時間を潰した。
そして─
「よし!みんな集まっておるな?」
ウンディーネが生徒の前に立ってこれからの事を話した。
「これから実戦訓練に入る!覚悟するのじゃ!油断すれば普通に死ぬからのぅ?」
!?
なんだってーーーー!?
「一年の生徒諸君は昼間をエンジョイしたであろう?臨海学校とは授業の場である!………夜も含めてのぅ?」
ウンディーネの言葉にマジかー!と、あっちこっちで声が上がった。
「では授業内容を伝えるのじゃ!『優秀』な仲間の精霊から今夜、魔王軍の大規模な襲撃があると情報を得た!生徒諸君らにはこれを撃退してもらうのじゃ!」
はい?魔王軍の襲撃?襲撃ってなぁに?美味しいの???
シオンは目を点にして、隣のフレイやセリスを見たが、同じく目を点にして首を傾げていた。
「では、配置を説明するのじゃ。魔王軍は翼のある魔物と魔族で構成させていると思われる。歩兵であれば妾が察知できるのでのぅ?故に、森の木々や高台から魔法で迎撃してもらうことになるのじゃ!」
生徒達の気持ちを置き去りに、ウンディーネは説明を続けている。
「これは訓練ではないのぞ!我々がここで臨海学校を行うことを事前に察知した魔王軍が、学園より警備の弱いこの旅館を狙って襲撃を企てたのじゃ。本当にこちらの命を狙ってくるので死にたくなければ、本気で頑張るのじゃぞ?」
サラッと怖いことを言ってきた。
他の生徒とか大丈夫なの!?
シオンは周囲を見渡すと、同じように戸惑いを隠せない生徒ばかりだった。
はぁ~、仕方ないわね………
そんな浮き足だっている生徒達の前にでてシオンは叫んだ!
「静まりなさい!我々は1日目の地獄の合宿を乗り越えてきたのよ!たかだか魔王軍の残党が来たからといって心配することはないわ!」
シオンの『激』に一年生達は静まり返った。
「それに、これはチャンスだと思いなさい!」
はてチャンスとはいかに?
シオンの言葉に首を傾げる生徒達だったが─
「これまで培った、自分の魔法を遠慮なくぶっぱなせるのよ!いくらでも『的』がやってくると思えば、普段使えないヤバい魔法も遠慮なく使えると思えば良くない?」
!?
「そ、そうだな!」
「私、実は使ってみたい魔法があったの!」
「マジで全力で好きな魔法を撃てるのか!?」
シオンの言葉で雰囲気が変わった。
「私達がこの合宿で成長した所を魔王軍に見せつけてやりましょう!」
「「「オオオオオオオォォォォォ!!!!!!!」」」
生徒達から歓声が上がった。
相変わらず、民衆を乗せるのが上手いシオンであった。
こうしてハイテンションな一年生達VS魔王軍のバトルが始まるのだった。
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