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ダンジョンの奥に行くよー!

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イースの言葉にミレイユが反応した。冒険者として経験が1番ある彼女は、Cクラスの強力なゴーレムが歯が立たないことに驚きを隠せなかった。

「それでどんな魔物だったのですか?」
「相手はヴァンパイアでした。ゴーレムで攻撃しようとすると蝙蝠に分裂して避けて、更に強力な魔力弾を放ってゴーレムを破壊してきました。仲間が何人もやられた事で閉まっていた扉が開き脱出できたのです」

ヴァンパイアか、なかなか手強そうだね。

「1つ聞いてもいいですか?ここみたいにゴーレムだけ突入しなかったのですか?」
「ずっとゴーレムを生成して進んでいた訳じゃないよ。悪い意味で大き過ぎて通路を移動できないんだ」

ああ!?そうだよね!あんなでかいゴーレムで移動できないか!?

「そりゃそうだ!」
「正直、この遺跡の中に入るのはクラスで意見が別れたんだ。この遺跡では僕達のゴーレムが活用しにくいからね。でも、雑魚のゾンビ系の魔物もたまに銅のメダルを落とすし、中ボスも銀のメダルを定期的に落とすことがわかったからここを狩場にしようと決めたんだ」

ふむふむ………

「ねぇ?ヴァンパイアって不死性の魔物だったよね?」

シオンが尋ねた。

「ああ、そうだけど?」
「だったら楽勝じゃない!」

シオンはセリスをチラッと見た。
ポンッとみんなが手を叩いた。

「ああ!光属性のセリスがいるから瞬殺だな」

!?

「えっ?あのヴァンパイアを瞬殺できるのか!?」
「まぁ、相性の問題でしょうね。とにかくいってみるよ」

シオン達はCクラスとしばらく雑談した後、遺跡ダンジョンの奥へと進んでいった。
途中にまたアンデット系のゾンビやマミーなど襲ってきたが、セリスが一瞬で浄化していった。

「セリス、魔力は大丈夫?」
「うん、まだまだ大丈夫よ」

セリスは汗1つかかず進んで行った。
しばらく進むとCクラスの話しの通り、物々しい扉が見えてきた。

「全員で入るのは危険だな。ミレイユは待機してもらっていいか?万が一、俺達が出て来なかったら助けを呼んでもらいたい」
「了解しましたわ」

シオン達は扉を開いた。ギギギッと音を立てながら開いていった。中に入ると、先ほどのボス部屋より少し狭いが、嫌な気配の漂う部屋だった。

「おいでなすったぞ?」

目の前に『闇』が集まったかと思うと次第に人の形を形成していった。

『あらあら?さっきよりは魔力の強い子供達がきたようね?』

現れたのは、ボッ・キュン・ボン!のムチムチボディーのサキュバスといっても良いようなヴァンパイアが現れた。ハイレグの際どい服装であった。

けしからん!実にけしからんぞ!?

「クリスは見ちゃダメ!!!」

クリスの両目を隠そうとするシオンだった。

「………何よ!あんなの、脂肪の塊りなのよ!」

床に膝を付けて、『の』の文字を書きながら落ち込むフレイ。

「油断しないで下さい!」

真面目にヴァンパイアと対峙するミレイユとセリス。実にまとまりのない素晴らしいパーティーであった。

「………なんなの?この子達???」

そんなシオン達に呆れるヴァンパイアであった。

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