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1章:過去編

過去編~お父様の偉業

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さて、前回学校を創った時の話しで幾つか補足したい事がある。学校は少し街から離れていて馬車で1時間ぐらいの距離である。そもそも未開の農地開拓の所に創ったので学校が終わった後は農地開墾をしなくてはならないから、街に作ると移動の手間があったからだ。商人が多いので馬車で相乗りでくる人が大半なので特に問題も無かった。
そして学校には遠くからでも見えるように、庭にある大きな木に白い布に赤い●が書いてある旗を付けてある。皆には目印と伝えてあるが、そう日の丸の旗であり私からのメッセージである。他に転生者がいないのかの。
そんな時、面白い肩書きのが学校に入学した。北のシルバリオンからの留学生?で、雪国でも育つ作物の勉強と、今までに無い栽培方法を学びにきたとの事。う~ん、他国にも知れ渡っているとは驚きだ。北の国から1番南まで来るには大変だっただろうに。
名前はクリスタ・アイシクル(因みに男)女性見たいな顔立ちと蒼い髪にアメジストの瞳の綺麗な子だ。他国からきたとの事で失礼に当たらないよう暫く私が面倒を見る事になった。貴族との事で伯爵領も見たいと言われて、領地視察も一緒に行った。気が合いすぐに仲良くなった。特別に、新しく育ててる作物の苗を卒業の時に渡す約束をした。

驚いた事に、大陸にジャガイモが無かったのだ!亜人連合国には流石に里芋のようなものはあるだろうが寒さに強いジャガイモが無かった。更に貿易で一年中採れるコマツナ、ホウレン草、ソラマメ、サヤエンドウと言った豆類を見付け、栽培方法を教えた。特にジャガイモは驚いていた。そう、料理の幅が格段に広がるのと収穫量の多さだ。食べ方も教えるのが輸出のコツで、クリスタ・・クリスと呼んでるが麦の主食に変わる大発見だと大興奮だ。麦と混ぜれば麺類にも出来るしね。(北海道とかでジャガイモの麺類あるらしいよ)
後はビニールハウスモドキを作って見せた所、全ての人々から天才か!?と言われた。ビニールは無かったのでスライムを干した成れの果てを使い代用した。これにより暖かい所でしか育たない作物や年中栽培出来る野菜が出来た。特に雪国のシルバリオンにはうってつけの施設だった。
そして、ジャガイモの渡す約束の時に思いきって聞いて見た。

「何でシルバリオンの王族がこんな所に居るんだ?」

クリスはびっくりした顔でこちらを見た。
いやいや、どうして隠せると思っていた?蒼い髪はシルバリオンの貴族では珍しくない(平民はほぼいない)が、アメジストの瞳は王族の証だろう?
クリスが言うには流石に知られていないと思っていたらしい。おい!大丈夫なのかシルバリオンは!?

国同士の関係は悪くは無いが、ワルサー帝国との小競り合いで麦の輸入が減り度々、食糧難になる事があり、外交でも麦の輸入を減らすと言われれば、鉱石があっても外交で圧されてしまい何とかしたいと思っていた矢先に、自分と変わらない歳で領地を繁栄させている天才が居ると聞いて国王の許可の下やってきたそうだ。因みに、王位継承権第一王子にして王太子だそうだ・・・ヤベッ!?めちゃくちゃ失礼な事しなかったっけ?オレ詰んだ?ウチクビ嫌だな・・・or2

クリスは逆にしてやったりの顔で気にして無いよと言った。
他にも王子が多く要るので自分に何かあっても大丈夫と言っていた。不吉な事言うな!本当に良い性格してるよ!ん?お前には言われたく無いって?ほっとけ!
そしてあっと言う間に1年が過ぎ、名残惜しかったがクリスも国に帰って行った。まだ居たかったがジャガイモなどの大量生産を早くしたいとの事で定期的に手紙を送ると言っていた。私が10歳の事だった。


私が12歳になった時、運命の出逢いがあった。伯爵から侯爵に家柄が格上げされて間もない次期だった。家に、のちの妻となるシリカ・マクレーンが訪ねてきたきたのだ。

「初めまして!この度は侯爵ご昇進おめでとうございます。」
シリカは自分と変わらない歳ではっきりした口調でお礼を伝えた。自分と同じく銀髪のロングヘアーで着ている服は一目で最高品の素材だとわかる程質が良く、服の上から鉄の胸掛けをして剣を背中に背負って、いかにも冒険者と言う出で立ちだった。(装備品質から最上級の)

そしてーーー

「日本って国や東京タワーって知ってます?」

私以外の転生者でした。


シリカの話しを聞くと心底羨ましいと思った。シリカは西のワルサー帝国で産まれ育って、最初から前世の記憶を保持していた。そしてチート持ちだった。チート持ちだった。

大切な事なので何回でも言います。チート羨ましい~(ToT)(T_T)(T-T)グスンッ

全ての魔法が使える全属性持ち、身体が20倍ほど強靭で力、素早さ、防御力全てが20倍と言うまさにチート能力!シリカは孤児院で暮らしていたのですぐに冒険者ギルドに登録出来る歳になると申し込みをして瞬く間にランクを上げて行った。そう、1人でレッドドラゴンを狩れるくらいに。そして最高ランクSランクに最年少でなったそうだ。

「どうしてうちの国に来たの?」

Sランクといえば貴族の位貰えるはずだけど?と思っていたのだが返ってきた言葉は意外な言葉だった。
「私、逃げてきたの!」

何でも、私の力を戦争に使いたい見たいで貴族の位を貰ったら拒否出来なくなるからと、うちから船で別の国に渡る予定だったらしい。だがうちの領地に来て、日本にある料理を見付けて同じ転生者が居るのでは?と噂を集めて今、ここにいるのだそうだ。

私は思いきってここで暮らさないか?一緒に居て欲しい!と尋ねた。決してプロポーズでは無い!同じ転生者として心強いからだ。

ーーーそのつもりだったのだけどーーー

シリカは顔を真っ赤にしてよろしくお願いします。と謙虚にお辞儀をした。

あれ~?

告白しちゃった!しちゃったの?しちゃった感じ?
・・・・うん!可愛いから良いか!
(現実逃避中~)
私は誤解からプロポーズしてしまったという、ある意味一目惚れとして生涯ノロケ話のネタを作ってしまったのだった。
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