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カラクリ屋敷かよっ!☆
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シオンは疲れていたのか、屋敷の部屋に着くとすぐに寝てしまった。
───そして翌朝───
「ふあぁぁぁ!よく寝た」
朝目が覚めると、タイミングを見計らっていたかの様に、メイド軍団が入ってきた。
「ひぇっ!?なにごと!??」
いや、なんてことはない。実家にいた時と同じである。大量のメイドさんに服を脱がせてもらい、お風呂に入れてもらい、新しい服(ドレス)を着せて貰う。
ふふっふーーーん♪
私、お嬢様!
私は、お嬢様♪♪
私はお───
「お嬢ーーーー!!!!!!」
バンッ!と、扉が開いた。
「うわっ!びっくりした!?どうしたのアキ?」
「この屋敷、おかしいです!」
「うん。おかしいのはアキの方よ♪」
アキが変なものを見るような目で見詰めてきた。
「何でですか!?」
「まぁ!アキ、淑女たるもの大声をあげて、扉を強く開けるものではございません。もっと、落ち着きを持ちなさい」
???
「………お嬢、変なものでも食べた???」
おーーーーほほほほっ!!!
私はお嬢様なのよ♪
悪役令嬢とは、お金持ちと相場は決まっているのデス!
「あら?アキさん、私はいつも『こう』でしょう?」
???
「お嬢、変なものでも食べた???」
何故に二回も言った!!!?
こんちくしょーーーめっ!!!!!
シオンは微笑みながら、令嬢っぽく振る舞っている。
アキ♪
どうして私が、こんな事をしているのか早く気づけよ!
ほらっ!?
「…………アキ?いつからそんなダメイドになったのかしら?」
ビクッ!!!
ギギギギッ
アキは、壊れたブリキ人形の様に首を回すと───
ガシッとアイアンクローを受けた。
「ギャッ!め、メイド長様!?」
メイド長は怖いのよね~~
うわぁっ!アキったら片手でアイアンクロー受けて、浮いてる。足をジタバタしてるわ!?
「メイド長、アキがジタバタしているけど?」
「はい♪このダメイドはもう1度、躾直します。並行して、修行のやり直しです。アキ、貴女は感情の制御が甘いです。あの組織の幹部を目の前にして、お嬢様が止めなかったら死んでいたでしょう。厳しくいきますよ!」
おじょーーーーーう!!!!!
アキは顔を掴まれたまま出ていった。
シオンは合掌して見送るのだった。
「あれ?屋敷がおかしいって何だったんだろう?」
シオンの呟きに、部屋にいたメイドさんが教えてくれた。
「シオンお嬢様、多分アレの事かと」
「えっ、なになに?」
メイドさんは部屋の壁に向かって歩いていった。
???
なに?
クルッとバタン。
壁が回転した。
なーーーにーーーーーーー!!!!!!!
ば、バカな!?
カラクリ屋敷だとーーーー!???
クルッとバタン。
また戻ってきた。
カッコいいじゃない!!!!!
「凄いわ!」
無論、シオンも遊びました。
昔、前世で遊びにいった忍者の里を思い出したよ!
興奮しながらシオンはテンション高く言った。
「もしかして、他にもあったり?」
「はい。びっくり屋敷でした」
いや、カラクリ屋敷だよ!
こうして、シオンは屋敷を探検することにした。
「今日は屋敷の探検よ!」
「はい♪ガイドを致しますね!」
おおっ!側付きのメイドさん、ノリがいいね!?
これはポイント高いよ!
シオンの部屋は二階にあり、近くの部屋から見ていった。
「さて、この部屋には何があるでしょうか?」
ムムムッ、これはミステリーハウスなのね!
謎解きには自信があるわ!
壁?
いや、ここは端っこの部屋だし………
床に隠し通路がっ!………ないわね?
あっ!天井ね!
目をキラキラとさせて振り返った!
「部屋の隅にある天井!四角い溝があるわ!」
「パチパチ!正解です♪お嬢様♪」
側にあった棒を使いコンコンと突くと、階段が落ちてきた。
「登っていい?」
「はい。危険はありませんが、ドレスなので登る時はお気をつけて」
梯子を登ると、屋根裏部屋に着いた。
「高さは低いけど、広いわ。ここから二階の全ての部屋の上に行けるのね!」
屋根裏部屋は綺麗に掃除してあり、ホコリなど無かった。天窓もあり、そこから外にも出れるようだ。
シオンは天窓から外を見ると、屋敷の庭が一望できた。
「なかなか良い眺めね。ここからなら、侵入者を狙うこともできるわ」
「流石はお嬢様!その通りです」
褒められた後、一度降りると別の部屋も探索した。
「本当に忍者屋敷………カラクリ屋敷ね。まさか、普通の階段が滑り台に変わるなんて、面白いわ♪」
ドリフかよ!と、思わなくもないけど。
そして1番驚いたのは地下だった。
本来は、緊急時の避難退路だったはずだったが、長年の王妃達が少しづつ改良しており、地下には大きな部屋が出来ていた。
セバスなど来た時は、地下には不正に備蓄した禁制品や金銀財宝など隠してあったらしい。
無論、有り難く頂きました。
そして、空いた空間は、春夏秋冬の訓練場となったのです。
屋敷には夜な夜な、少女の悲鳴が聞こえるなど猥談………じゃない、怪談がある屋敷だったらしいが、過去の変態王妃は、地下で拷問でもしてたのでしょうね。
今はアキの悲鳴が聞こえるみたいだけど………ナムナム
地下に降りると、アキを始め他の見習いメイド達が厳しい訓練を受けていた。
───そして翌朝───
「ふあぁぁぁ!よく寝た」
朝目が覚めると、タイミングを見計らっていたかの様に、メイド軍団が入ってきた。
「ひぇっ!?なにごと!??」
いや、なんてことはない。実家にいた時と同じである。大量のメイドさんに服を脱がせてもらい、お風呂に入れてもらい、新しい服(ドレス)を着せて貰う。
ふふっふーーーん♪
私、お嬢様!
私は、お嬢様♪♪
私はお───
「お嬢ーーーー!!!!!!」
バンッ!と、扉が開いた。
「うわっ!びっくりした!?どうしたのアキ?」
「この屋敷、おかしいです!」
「うん。おかしいのはアキの方よ♪」
アキが変なものを見るような目で見詰めてきた。
「何でですか!?」
「まぁ!アキ、淑女たるもの大声をあげて、扉を強く開けるものではございません。もっと、落ち着きを持ちなさい」
???
「………お嬢、変なものでも食べた???」
おーーーーほほほほっ!!!
私はお嬢様なのよ♪
悪役令嬢とは、お金持ちと相場は決まっているのデス!
「あら?アキさん、私はいつも『こう』でしょう?」
???
「お嬢、変なものでも食べた???」
何故に二回も言った!!!?
こんちくしょーーーめっ!!!!!
シオンは微笑みながら、令嬢っぽく振る舞っている。
アキ♪
どうして私が、こんな事をしているのか早く気づけよ!
ほらっ!?
「…………アキ?いつからそんなダメイドになったのかしら?」
ビクッ!!!
ギギギギッ
アキは、壊れたブリキ人形の様に首を回すと───
ガシッとアイアンクローを受けた。
「ギャッ!め、メイド長様!?」
メイド長は怖いのよね~~
うわぁっ!アキったら片手でアイアンクロー受けて、浮いてる。足をジタバタしてるわ!?
「メイド長、アキがジタバタしているけど?」
「はい♪このダメイドはもう1度、躾直します。並行して、修行のやり直しです。アキ、貴女は感情の制御が甘いです。あの組織の幹部を目の前にして、お嬢様が止めなかったら死んでいたでしょう。厳しくいきますよ!」
おじょーーーーーう!!!!!
アキは顔を掴まれたまま出ていった。
シオンは合掌して見送るのだった。
「あれ?屋敷がおかしいって何だったんだろう?」
シオンの呟きに、部屋にいたメイドさんが教えてくれた。
「シオンお嬢様、多分アレの事かと」
「えっ、なになに?」
メイドさんは部屋の壁に向かって歩いていった。
???
なに?
クルッとバタン。
壁が回転した。
なーーーにーーーーーーー!!!!!!!
ば、バカな!?
カラクリ屋敷だとーーーー!???
クルッとバタン。
また戻ってきた。
カッコいいじゃない!!!!!
「凄いわ!」
無論、シオンも遊びました。
昔、前世で遊びにいった忍者の里を思い出したよ!
興奮しながらシオンはテンション高く言った。
「もしかして、他にもあったり?」
「はい。びっくり屋敷でした」
いや、カラクリ屋敷だよ!
こうして、シオンは屋敷を探検することにした。
「今日は屋敷の探検よ!」
「はい♪ガイドを致しますね!」
おおっ!側付きのメイドさん、ノリがいいね!?
これはポイント高いよ!
シオンの部屋は二階にあり、近くの部屋から見ていった。
「さて、この部屋には何があるでしょうか?」
ムムムッ、これはミステリーハウスなのね!
謎解きには自信があるわ!
壁?
いや、ここは端っこの部屋だし………
床に隠し通路がっ!………ないわね?
あっ!天井ね!
目をキラキラとさせて振り返った!
「部屋の隅にある天井!四角い溝があるわ!」
「パチパチ!正解です♪お嬢様♪」
側にあった棒を使いコンコンと突くと、階段が落ちてきた。
「登っていい?」
「はい。危険はありませんが、ドレスなので登る時はお気をつけて」
梯子を登ると、屋根裏部屋に着いた。
「高さは低いけど、広いわ。ここから二階の全ての部屋の上に行けるのね!」
屋根裏部屋は綺麗に掃除してあり、ホコリなど無かった。天窓もあり、そこから外にも出れるようだ。
シオンは天窓から外を見ると、屋敷の庭が一望できた。
「なかなか良い眺めね。ここからなら、侵入者を狙うこともできるわ」
「流石はお嬢様!その通りです」
褒められた後、一度降りると別の部屋も探索した。
「本当に忍者屋敷………カラクリ屋敷ね。まさか、普通の階段が滑り台に変わるなんて、面白いわ♪」
ドリフかよ!と、思わなくもないけど。
そして1番驚いたのは地下だった。
本来は、緊急時の避難退路だったはずだったが、長年の王妃達が少しづつ改良しており、地下には大きな部屋が出来ていた。
セバスなど来た時は、地下には不正に備蓄した禁制品や金銀財宝など隠してあったらしい。
無論、有り難く頂きました。
そして、空いた空間は、春夏秋冬の訓練場となったのです。
屋敷には夜な夜な、少女の悲鳴が聞こえるなど猥談………じゃない、怪談がある屋敷だったらしいが、過去の変態王妃は、地下で拷問でもしてたのでしょうね。
今はアキの悲鳴が聞こえるみたいだけど………ナムナム
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