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ヒロインは良い子ちゃん
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1日目から波乱万丈であったが、なんとか平穏無事?に終わりました。
「アリス、一緒に帰ろう!」
「えっと、よろしいのですか?」
アリスはこの世界のヒロインで平民である。
貴族の私達に遠慮しているのだ。
「遠慮しないで。私は貴族とか平民とか気にしないから」
「いえ!いくら学園が平等と言っても立場をわきまえていますので」
あっ…………
シオンはようやくこの世界の意識の違いを認識した。
「ねぇ、アリス?私はアリスとお友達になりたいの。堅苦しい付き合いは無しにしない?」
「わ、私なんかと……よろしいのですか?」
シオンはスッと手を出した。
「これからよろしくね♪」
「はいっ!よろしくお願いします!」
アリスとシオンは固く握手を交わした。
それを見ていた周囲の反応は………
「もうっ!またシオンのライバルが増えたわ!」
「諦めろ。シオンは天然のタラシだから」
「そろそろいい加減にして欲しいよな」
言いたい放題であった。
「それより、これから住む学生寮の部屋の場所、大丈夫か?」
!?
「あっ!そう言えば詳しく聞いてないや」
「シオンお嬢様は大丈夫です。この専属メイドのメリッサが前日に荷物を運び、準備万端にしておりますので♪」
おおっ!急に丁寧言葉になったメリッサが珍しく頼もしいよ!
こうしてシオン達は学生寮に向かいました。
学生寮は、おおよそ同じクラスのクラスメイトが隣同士になるよう振り分けられますが、高位貴族や王族は上の階を使うようになっています。
無論、男性と女性は建物が違います。
男性寮は『太陽寮』と呼ばれ、
女性寮は『白百合寮』と呼ばれています。
寮は5階建てであり、最上階はシオン、メリッサ、リリィ、ジーク、ライト、後数名がそれぞれ、一番上の階を使う事になっていた。貴族は使用人を二人まで連れてきて良い決まりがあり、メリッサはシオンの使用人枠でいるのである。
「うわぁ~素敵な寮ですね♪」
「そうだね~」
庶民派のメリッサとアリスは嬉しそうだった。
「シオン、寮の中を案内するわね♪」
アリスに手を引かれて中に入って言った。
「また明日ねー!」
「ああ、また明日な!」
ここで男性達と別れてアリスに寮内を案内して貰った。
「ここが一階の食堂です♪一階の半分は食堂が占めていますね。食事以外でも、ここで勉強したり、仲間でお喋りしたりする憩いの場と聞いています」
「へぇ~詳しいね♪」
「はい、私は3日前から引っ越しして住んでいるので、寮母さんに教えて貰いました」
なんと!?
「早いね!」
「私は少し遠い所からきたので先にお邪魔させて頂きました」
ふむふむ、なるほどなるほど。
「後は購買で日常品が安く買えるので、品揃えを見てみるのも良いかも知れませんね」
「ありがとう♪後でチェックしてみるわ」
少し食事でお喋りをしてから、自分の部屋へ向かいました。
「おおぅ………マジか?」
部屋に着くとそこは、高級ホテルのような作りになっており、2LDKであった。
「そりゃ、少ない生徒数で最上階の部屋数がいっぱいになる訳だよ………」
シオンはずっと高級ホテルで暮らすイメージを抱き恐縮するのであった。
「アリス、一緒に帰ろう!」
「えっと、よろしいのですか?」
アリスはこの世界のヒロインで平民である。
貴族の私達に遠慮しているのだ。
「遠慮しないで。私は貴族とか平民とか気にしないから」
「いえ!いくら学園が平等と言っても立場をわきまえていますので」
あっ…………
シオンはようやくこの世界の意識の違いを認識した。
「ねぇ、アリス?私はアリスとお友達になりたいの。堅苦しい付き合いは無しにしない?」
「わ、私なんかと……よろしいのですか?」
シオンはスッと手を出した。
「これからよろしくね♪」
「はいっ!よろしくお願いします!」
アリスとシオンは固く握手を交わした。
それを見ていた周囲の反応は………
「もうっ!またシオンのライバルが増えたわ!」
「諦めろ。シオンは天然のタラシだから」
「そろそろいい加減にして欲しいよな」
言いたい放題であった。
「それより、これから住む学生寮の部屋の場所、大丈夫か?」
!?
「あっ!そう言えば詳しく聞いてないや」
「シオンお嬢様は大丈夫です。この専属メイドのメリッサが前日に荷物を運び、準備万端にしておりますので♪」
おおっ!急に丁寧言葉になったメリッサが珍しく頼もしいよ!
こうしてシオン達は学生寮に向かいました。
学生寮は、おおよそ同じクラスのクラスメイトが隣同士になるよう振り分けられますが、高位貴族や王族は上の階を使うようになっています。
無論、男性と女性は建物が違います。
男性寮は『太陽寮』と呼ばれ、
女性寮は『白百合寮』と呼ばれています。
寮は5階建てであり、最上階はシオン、メリッサ、リリィ、ジーク、ライト、後数名がそれぞれ、一番上の階を使う事になっていた。貴族は使用人を二人まで連れてきて良い決まりがあり、メリッサはシオンの使用人枠でいるのである。
「うわぁ~素敵な寮ですね♪」
「そうだね~」
庶民派のメリッサとアリスは嬉しそうだった。
「シオン、寮の中を案内するわね♪」
アリスに手を引かれて中に入って言った。
「また明日ねー!」
「ああ、また明日な!」
ここで男性達と別れてアリスに寮内を案内して貰った。
「ここが一階の食堂です♪一階の半分は食堂が占めていますね。食事以外でも、ここで勉強したり、仲間でお喋りしたりする憩いの場と聞いています」
「へぇ~詳しいね♪」
「はい、私は3日前から引っ越しして住んでいるので、寮母さんに教えて貰いました」
なんと!?
「早いね!」
「私は少し遠い所からきたので先にお邪魔させて頂きました」
ふむふむ、なるほどなるほど。
「後は購買で日常品が安く買えるので、品揃えを見てみるのも良いかも知れませんね」
「ありがとう♪後でチェックしてみるわ」
少し食事でお喋りをしてから、自分の部屋へ向かいました。
「おおぅ………マジか?」
部屋に着くとそこは、高級ホテルのような作りになっており、2LDKであった。
「そりゃ、少ない生徒数で最上階の部屋数がいっぱいになる訳だよ………」
シオンはずっと高級ホテルで暮らすイメージを抱き恐縮するのであった。
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