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4章:クロスロード公国
国境、グレードブリッジ
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王城を旅立って数日経ち、シオン達は国境へと近付いていた。
「ここまで順調ね♪」
「ああ、そうだな」
シオン達は途中でクロスロード公国へ向かう商隊に出くわし、護衛を兼ねて馬車で移動していた。
「いやはや、最近は物騒ですからな。腕の良い冒険者に会えて僥倖でした」
隣で話し掛けてきたのは、この商隊の代表者のトネリコさん。ちょっと………いや、樽のように太っているけれど、気さくの良いおじさんで、さらに美人の奥さんと息子さんがいるそうだ。
馬車5台で隣国へいく商隊には無論、護衛を雇っていた。しかし、最初は丁寧でしっかりとした護衛達が途中で追加料金を払わないと護衛しないと言ってきたのだ。すでに国境近くで戻るのも大変だし、隣国に護衛なしで入って盗賊に襲われたら、どうしようもないとの事で揉めている時にシオン達が通り掛かったのだった。
悪徳護衛達は10名ほど居たが、シオン達4人で叩きのめした。
(シオン、グレン、アーク、ルビー)
ルビーは正式な守護者を得て、常時人形になってグレンに付きまとっていた。無論、戦闘の時は炎の魔法で戦ってくれるので助かっているよ。
こうして悪徳護衛達をす巻きにして放置して、私達が新しい護衛として馬車に乗っているって訳でした♪
「今からいくクロスロード公国の事について、知っていることはありますか?」
トネリコさんに言われて、何も知らない事に気付いた。ヤバくない!?
「何も知らないデスorz」
「ははは!では教えましょう」
トネリコさんの話ではクロスロード公国は100年前の魔王との大戦争で国力が落ちて国を維持出来なくなった複数の国が集まって誕生した比較的新しい国だそうだ。
さらに驚くべき事実は、初代国王は勇者パーティーのメンバーだったというから驚きであった。
「クロスロード公国の国王は貿易に力を入れており、今では世界で1番発展していると言われています。もうすぐ見えてくる『グレードブリッジ』は二国間の合同で造られましたが、技術はクロスロード側から指示されて造られたそうです」
トネリコさんの話を聞きながらシオン達は見えてきたグレードブリッジの大きさと存在感に驚くのだった。
「な、なにあれ!?」
「おや?見えてきましたね」
視線の向こうには大陸と大陸を繋ぐ、石と鉄を交えて造られたと思われる壮大な橋が見えてきた。向こう側が霞んで見えないほどの巨大な橋であった。
「これは壮観だな………」
「うん、これは観光名所になるよ」
グレードブリッジの入口には関所があり、各国の小隊が検問と橋の管理をしていた。
「さて、さっそく行ってみますか!」
「ここまで順調ね♪」
「ああ、そうだな」
シオン達は途中でクロスロード公国へ向かう商隊に出くわし、護衛を兼ねて馬車で移動していた。
「いやはや、最近は物騒ですからな。腕の良い冒険者に会えて僥倖でした」
隣で話し掛けてきたのは、この商隊の代表者のトネリコさん。ちょっと………いや、樽のように太っているけれど、気さくの良いおじさんで、さらに美人の奥さんと息子さんがいるそうだ。
馬車5台で隣国へいく商隊には無論、護衛を雇っていた。しかし、最初は丁寧でしっかりとした護衛達が途中で追加料金を払わないと護衛しないと言ってきたのだ。すでに国境近くで戻るのも大変だし、隣国に護衛なしで入って盗賊に襲われたら、どうしようもないとの事で揉めている時にシオン達が通り掛かったのだった。
悪徳護衛達は10名ほど居たが、シオン達4人で叩きのめした。
(シオン、グレン、アーク、ルビー)
ルビーは正式な守護者を得て、常時人形になってグレンに付きまとっていた。無論、戦闘の時は炎の魔法で戦ってくれるので助かっているよ。
こうして悪徳護衛達をす巻きにして放置して、私達が新しい護衛として馬車に乗っているって訳でした♪
「今からいくクロスロード公国の事について、知っていることはありますか?」
トネリコさんに言われて、何も知らない事に気付いた。ヤバくない!?
「何も知らないデスorz」
「ははは!では教えましょう」
トネリコさんの話ではクロスロード公国は100年前の魔王との大戦争で国力が落ちて国を維持出来なくなった複数の国が集まって誕生した比較的新しい国だそうだ。
さらに驚くべき事実は、初代国王は勇者パーティーのメンバーだったというから驚きであった。
「クロスロード公国の国王は貿易に力を入れており、今では世界で1番発展していると言われています。もうすぐ見えてくる『グレードブリッジ』は二国間の合同で造られましたが、技術はクロスロード側から指示されて造られたそうです」
トネリコさんの話を聞きながらシオン達は見えてきたグレードブリッジの大きさと存在感に驚くのだった。
「な、なにあれ!?」
「おや?見えてきましたね」
視線の向こうには大陸と大陸を繋ぐ、石と鉄を交えて造られたと思われる壮大な橋が見えてきた。向こう側が霞んで見えないほどの巨大な橋であった。
「これは壮観だな………」
「うん、これは観光名所になるよ」
グレードブリッジの入口には関所があり、各国の小隊が検問と橋の管理をしていた。
「さて、さっそく行ってみますか!」
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