29 / 84
2章:旅立ち!
実戦テスト!②
しおりを挟む
ついにシオンの番になった。
「なぁ、盗賊退治で少しシオンの腕を見たがどれほどなんだ?」
アークがシオンの実力を尋ねた。
「…………『今の』状態なら僕とほぼ同じくらいかな?隠れ里では同年代が少ないから、いつも組手を一緒にやっていたからね」
グレンの言葉に引っ掛かりを覚えて再度尋ねた。
「今の状態とはどういうことだ?」
「余り他言しないでくれよ?シオンはその身体に膨大な魔力を宿していて、自分の身体も壊してしまうから、アイラ様が封印を施したんだ。そのせいで身体にも負荷が掛かって動きが制限されているんだよ」
!?
「とてもそうは見えないがな………?」
向こうで木剣を持ったシオンを見た。
「まぁ、長い年月を掛けて慣れたんだよ。前に封印が弱まって動いたら、腕は折れるは大変だったよ」
アイラの回復魔法を掛け続けて動く方法は、実はシオンを見て思い付いたのだった。
「さぁ!行くよー!」
遂にシオンの準備が整い、ギルマスに向かって行った!
ガシッ!?
「ふむ、鋭い剣撃ではあるが女であるが故に、重みが今一つだな!」
バッ!と、シオンを弾くとそのまま斬り掛かった。
ガンッ!!!
「なに!?」
シオンを捉えた上段から振り下ろした木剣が地面を叩いた事に驚いた。
「はあぁぁぁぁ!!!!!」
その隙をを付いてシオンが横から薙ぎ払った!
「なんの!」
素早く木剣を引いてシオンの木剣を防いだ。ここからしばらくお互いの剣撃が響き渡り、お互いに一歩も引かない戦いとなった。
しかし─
『これはおかしいぞ!どうして俺の方が息切れを起こす?向こうの太刀筋は見えている。しかし、こちらから攻撃をすると全て受け流される…………そうか!?』
長年の経験からギルマスは柔と剛の技を思い出した。
『ならば!?』
シオンから見たらギルマスの渾身の一撃が振り下ろされるように見えて、同じく受け流そうとしたが、ぶつかる瞬間に手首を返して衝撃を緩和して受け流しを止めた。
!?
「えっ!?」
急に攻撃が変わり動揺したシオンに、ギルマスはシオンの首に木剣を軽く当てた。
「ふぅ~、ギルドマスターの権威は保たれたかな?気付くのがもう少し遅かったら体力切れでヤバかったぜ!やるじゃないか?」
「うぅ~!負けた!!!!悔しいーーーー!!!!」
ムキー!と悔しがるシオンだった。
「おいおい、俺は元Aランク冒険者だったんだぞ?新人に負けてられるかよ」
でも勝ちたかったとプクーと膨れるシオンでした。
「それより俺達のランクはどうなる?」
アークが聞いた。
「そうだな。知っていると思うが確認の為に言っておこう。冒険者にはランクがありS、A、B、C、D、Eと言う順になっている。基本的には新人はEランクからだが、このテストで優秀な成績を修めたものはDからスタートになる。お前達はDランクからだな」
「えぇ~せめてCランクからにしてよ!」
「無茶言うな。Cランクからはギルドの貢献ポイントが関係してくる。たまに傭兵や騎士団所属だった者で、前職の勤務態度や任務の貢献度でCランクからスタートするやつはいるが、お前達は盗賊を倒しただけで、貢献ポイントが足りないから無理だな。理解したか?」
そこでシオンは手をポンッと叩き、盗賊のアジトで倒した魔族の事をギルマスに伝えるのだった。
「なぁ、盗賊退治で少しシオンの腕を見たがどれほどなんだ?」
アークがシオンの実力を尋ねた。
「…………『今の』状態なら僕とほぼ同じくらいかな?隠れ里では同年代が少ないから、いつも組手を一緒にやっていたからね」
グレンの言葉に引っ掛かりを覚えて再度尋ねた。
「今の状態とはどういうことだ?」
「余り他言しないでくれよ?シオンはその身体に膨大な魔力を宿していて、自分の身体も壊してしまうから、アイラ様が封印を施したんだ。そのせいで身体にも負荷が掛かって動きが制限されているんだよ」
!?
「とてもそうは見えないがな………?」
向こうで木剣を持ったシオンを見た。
「まぁ、長い年月を掛けて慣れたんだよ。前に封印が弱まって動いたら、腕は折れるは大変だったよ」
アイラの回復魔法を掛け続けて動く方法は、実はシオンを見て思い付いたのだった。
「さぁ!行くよー!」
遂にシオンの準備が整い、ギルマスに向かって行った!
ガシッ!?
「ふむ、鋭い剣撃ではあるが女であるが故に、重みが今一つだな!」
バッ!と、シオンを弾くとそのまま斬り掛かった。
ガンッ!!!
「なに!?」
シオンを捉えた上段から振り下ろした木剣が地面を叩いた事に驚いた。
「はあぁぁぁぁ!!!!!」
その隙をを付いてシオンが横から薙ぎ払った!
「なんの!」
素早く木剣を引いてシオンの木剣を防いだ。ここからしばらくお互いの剣撃が響き渡り、お互いに一歩も引かない戦いとなった。
しかし─
『これはおかしいぞ!どうして俺の方が息切れを起こす?向こうの太刀筋は見えている。しかし、こちらから攻撃をすると全て受け流される…………そうか!?』
長年の経験からギルマスは柔と剛の技を思い出した。
『ならば!?』
シオンから見たらギルマスの渾身の一撃が振り下ろされるように見えて、同じく受け流そうとしたが、ぶつかる瞬間に手首を返して衝撃を緩和して受け流しを止めた。
!?
「えっ!?」
急に攻撃が変わり動揺したシオンに、ギルマスはシオンの首に木剣を軽く当てた。
「ふぅ~、ギルドマスターの権威は保たれたかな?気付くのがもう少し遅かったら体力切れでヤバかったぜ!やるじゃないか?」
「うぅ~!負けた!!!!悔しいーーーー!!!!」
ムキー!と悔しがるシオンだった。
「おいおい、俺は元Aランク冒険者だったんだぞ?新人に負けてられるかよ」
でも勝ちたかったとプクーと膨れるシオンでした。
「それより俺達のランクはどうなる?」
アークが聞いた。
「そうだな。知っていると思うが確認の為に言っておこう。冒険者にはランクがありS、A、B、C、D、Eと言う順になっている。基本的には新人はEランクからだが、このテストで優秀な成績を修めたものはDからスタートになる。お前達はDランクからだな」
「えぇ~せめてCランクからにしてよ!」
「無茶言うな。Cランクからはギルドの貢献ポイントが関係してくる。たまに傭兵や騎士団所属だった者で、前職の勤務態度や任務の貢献度でCランクからスタートするやつはいるが、お前達は盗賊を倒しただけで、貢献ポイントが足りないから無理だな。理解したか?」
そこでシオンは手をポンッと叩き、盗賊のアジトで倒した魔族の事をギルマスに伝えるのだった。
0
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説
校長室のソファの染みを知っていますか?
フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。
しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。
座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
タイムワープ艦隊2024
山本 双六
SF
太平洋を横断する日本機動部隊。この日本があるのは、大東亜(太平洋)戦争に勝利したことである。そんな日本が勝った理由は、ある機動部隊が来たことであるらしい。人呼んで「神の機動部隊」である。
この世界では、太平洋戦争で日本が勝った世界戦で書いています。(毎回、太平洋戦争系が日本ばかり勝っ世界線ですいません)逆ファイナルカウントダウンと考えてもらえればいいかと思います。只今、続編も同時並行で書いています!お楽しみに!
秋津皇国興亡記
三笠 陣
ファンタジー
東洋の端に浮かぶ島国「秋津皇国」。
戦国時代の末期から海洋進出を進めてきたこの国はその後の約二〇〇年間で、北は大陸の凍土から、南は泰平洋の島々を植民地とする広大な領土を持つに至っていた。
だが、国内では産業革命が進み近代化を成し遂げる一方、その支配体制は六大将家「六家」を中心とする諸侯が領国を支配する封建体制が敷かれ続けているという歪な形のままであった。
一方、国外では西洋列強による東洋進出が進み、皇国を取り巻く国際環境は徐々に緊張感を孕むものとなっていく。
六家の一つ、結城家の十七歳となる嫡男・景紀は、父である当主・景忠が病に倒れたため、国論が攘夷と経済振興に割れる中、結城家の政務全般を引き継ぐこととなった。
そして、彼に付き従うシキガミの少女・冬花と彼へと嫁いだ少女・宵姫。
やがて彼らは激動の時代へと呑み込まれていくこととなる。
※表紙画像・キャラクターデザインはイラストレーターのSioN先生にお願いいたしました。
イラストの著作権はSioN先生に、独占的ライセンス権は筆者にありますので無断での転載・利用はご遠慮下さい。
(本作は、「小説家になろう」様にて連載中の作品を転載したものです。)
シアカラーステッチ
乾寛
ファンタジー
王の政策によって故郷の村を襲撃されたレクロマ。両親も妹も幼馴染も死に、レクロマ自身も四肢が不自由になった。レクロマがベッドに寝かされているところに、ある女性が現れる。その女性はアングレディシアと名乗る。アングレディシアは剣になること、そして感情を色として見ることができるという。
剣となったアングレディシア、通称シアを握ることで、レクロマは動けるようになる。そして、レクロマは王に復讐を誓う。
しかし、レクロマは移動も戦闘もなにもかも依存していき、シアにのめり込んでいく。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話
矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」
「あら、いいのかしら」
夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……?
微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。
※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。
※小説家になろうでも同内容で投稿しています。
※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。
冤罪だと誰も信じてくれず追い詰められた僕、濡れ衣が明るみになったけど今更仲直りなんてできない
一本橋
恋愛
女子の体操着を盗んだという身に覚えのない罪を着せられ、僕は皆の信頼を失った。
クラスメイトからは日常的に罵倒を浴びせられ、向けられるのは蔑みの目。
さらに、信じていた初恋だった女友達でさえ僕を見限った。
両親からは拒絶され、姉からもいないものと扱われる日々。
……だが、転機は訪れる。冤罪だった事が明かになったのだ。
それを機に、今まで僕を蔑ろに扱った人達から次々と謝罪の声が。
皆は僕と関係を戻したいみたいだけど、今更仲直りなんてできない。
※小説家になろう、カクヨムと同時に投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる