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1章:隠れ里攻防戦!

決戦!

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キングレオは言葉に詰まったが、口を吊り上げて言った。

「貴様はアークか?まだ生きていたとはな?戻った配下から致命傷を負わせて南の廃墟に逃げ込んだと報告を受けていたが、しぶといではないか?」

キングレオはクククッと嗤った。アークは不愉快そうな顔して淡々と答えた。

「そうだな。確かに重傷を追って死にかけたが、ここいる者に助けられた。俺は貴様達を根絶やしにするまでは死なん!」

1日一緒いて初めてアークが感情を露にし、憎悪の目でキングレオを睨み付けた。

「ふん、貴様の始末は後だ!まずはお前だ!大賢者アイラよ!」
「あらあら?モテる女は辛いわね♪でも、確かにそろそろ終わりにしましょうか!そこの君、今回は私に譲って貰うわよ!」

アイラは倒れている老人達を見ていった。
感情を殺して瞑想し、アイラの魔力がはね上がった!

「望む所だ!」

キングレオも四本の腕を腰まで引いて溜めの構えに入り闘気を爆発させた。

ゴゴゴゴッ!!!!!

二人が集中して力を溜めている僅かな時間に、アイラが風魔法で言葉を運んできた。

『シオン、時間がないから簡潔に言うわ。何があってもここで私の事をママと呼ぶのは止しなさい。私の子供とバレるとあなたまで命を狙われるわ。そして聖剣の事も秘密にしなさい。まだ魔王軍は聖剣の事を知らないわ。だから今すぐ逃げなさい!私もコイツを倒したら逃げるから』

アイラは言うだけいって言葉が途切れた。

「シオン!逃げるぞ!」
「でもママ─」

グレンはシオン口を押さえた。

「バカ!今、言われたばかりだろうが!」

ゴゴゴゴッ!!!!!

二人の溜めがピークになりそうになった。

「クソッ!シオン!ここから離れるぞ!強力な攻撃がくる!?」

アークは二人のパワーを感じとりシオンを抱き抱えて駆け出した!

「ゆくぞ!!!獣王滅殺術・奥義『獣王無尽』!!!」

キングレオは、超スピードで周囲を飛び回った。通常では目で追えない速さだった。

そしてアイラを目掛けて超スピードで飛び出したキングレオは、四本の手から伸ばした鋭い爪が紅く染まりバチバチッと光った。そして振るった腕から爪の斬撃が上下左右と放たれた!

「逝きなさい!誇り高き先人達を愚弄した報いを受けろ!我流奥義『愛のお仕置きよ♪』!!!」

止めてーーーーー!!!!!

お母さんはネーミングセンスが壊滅的なんだから!?恥を魔王軍に晒さないでーーーーー!!!!!


アイラは超スピードで動くキングレオを捉えて技を放った。
アイラの打ち出した拳から『愛』という光の文字がキングレオに向かって放たれた!
キングレオの四本の腕からの紅い爪の斬撃とアイラの放った技がぶつかり合った!

ドッーーーーーーーン!!!!!!!

バチバチッ!!!
バチバチッ!!!

「うおぉぉぉぉぉぉおおおおおおお!!!!!!」
「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああ!!!!!」

二人の気合いの声が響いた。
目映い閃光が光ると、大きな爆発音と共に強烈な衝撃波が襲ってきた。

シオン達は離れていたが、衝撃波に吹き飛ばされ地面を転がった。

「いっつ………おい!大丈夫か!?」

衝撃波が収まるとグレンがシオンを起こした。
シオンもかすり傷程度で問題なかった。

「私は無事よ!それより戻っておか……アイラを助けるわよ!」

獣人族は耳がいいので変な所で話せなかった。
すぐに戻ると、アイラとキングレオは近い場所で技を出した格好のまま止まっていた。

「……………ぐはっ!?」

キングレオが血を吐いて膝を付いた。その胸には『愛』と言う字が刻まれていた。
一方アイラも無傷ではなく、全身を切り刻まれていた。しかし、致命傷は防いだようだった。

「くっ………ふぅ………はぁはぁ」

アイラは回復魔法を使っている状態だったのでみるみる内に傷が治っていった。まぁ、服はボロボロではあったが。

こうして、アイラはキングレオを見下ろして止めを刺そうと動いた。


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