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サクッと行ってみようか!

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あれからシオンは、むさ苦しい男達ばかりいる酔っぱらいの相手をさせられて、顔色が悪かった。
結局、一晩中付き合わされて死にそうであった。うっぷ…………

シオンの屋敷にいる者達は、シオンの帰りが遅いこともあり、各自で自由に過ごした。
イルミナもシオンの屋敷に泊まることになり、メイド達から客人扱いで丁寧な持て成しを受けていた。

結局、シオンは酔いつぶれたゴロツキども(酷い)が飲み潰れるまで付き合わされて、帰ったのは日が登り始めた頃であった。

「う~ん!う~ん!」

酔っぱらいの男達に囲まれる悪夢にうなされたシオンは丸1日ダウンしたので、法王国に向かうのは3日後になりました。

「はぁ~、平和って素晴らしいけど………これはどうなのかしら?」

シオンがバカみたいな理由で寝込んだことに呆れているシルフィードがいた。

そしてシオンの屋敷には各自の保護役が頭を下げにやって来ていた。

「この度は、我がバカ親父が本当に申し訳ありませんでした!」

回復したクリス王子とフレイちゃんがお見舞いに来てくれました。

「本当に申し訳ない!」
「ごめんなさい………」

帝国からはレアとアースが頭を下げに来てくれました。親の不始末は子供がするのでしょうか?

亜人連合からはフローリアさんが。

「本当に申し訳ありません!どうか、国を滅ぼすのはお許しを!!!」

最近、シオンの力を目の当たりにしたフローリアさんが1番怖がり、震えていた。

「いや、まぁ、なんじゃ。最近のシオンは、やらかしてばかりじゃったので、たまには良い薬じゃろうて、そんなに気にするでない。大丈夫じゃ」

ウンディーネの言葉にホッとひと安心するフローリア。

「それよりも、今回のイフリートの探索には誰が同行するのじゃ?」

ウンディーネは各自を見渡した。

「申し訳ございません。亜人連合はシルフィード様の復活で少々ごたついていまして、支援物資の提供でお願いしたく存じ上げます」

ふむ、それは仕方なかろう。世界樹の調査も全力で行っている最中じゃしのぅ。

「今回、俺は同行するぜっ!シオンの召喚したウッド先生相手にずいぶん、剣術が上達したからな!」
「私はこの後、二日酔いで寝込んだお父様の代わりに、各自の挨拶廻りで同行できませんの。3日後ではありますが、誰かさんのせいで公務が溜まっておりまして………」

レアは居残りか~最近は、皇女としての公務をこなしているようね。アース君も皇子としての仕事もやろうね?

「私は行くよ!お母様の許可は取ってあるの♪」

フレイは参加ですね。火属性に耐久性のある魔物が多いけど大丈夫かな?

「自分はシオンと一緒に行くよ。結局、世界樹では同行できなかったからね」

クリスがそう言って、初めてリヴィがクリスに気付いた

「おおっ!御主がクリス殿であったか。その節は本当に申し訳なかった!」

リヴィはクリスの前で正座して頭を下げた。

「いいえ!?あれは邪神の力のせいと伺っていますので、気にしていません!頭を上げて下さい!」
「いいや、ここに来て学んだのだ。命を危険にさらしてしまったのは我の責任だ!せめて、今度の冒険には我が責任を持ってクリス殿を守ろう!」

リヴィの言葉にクリスは頷き、シオンの快方を待つのだった。










「ふっかーーーーーーつ!!!!!!」

悪夢から解放されたシオンは元気はつらつであった。

「元気になって良かったよ」
「それはクリスもでしょう?本当に大丈夫?」

クリスは両手を広げて大丈夫アピールをした。

「大丈夫だよ。それになんか、調子が良いんだよ」

クリスを遠目でウンディーネが見ていた。

『海龍の胃の中で、妾の魔力を浴び続けておったからのぅ。指輪の魔力にも馴染んでおったし、かなりレベルアップしたかも知れん』

クリスの体調にはウンディーネも注意して見ていたのだった。

「それでイルミナさん、転移では直接イフリートの目の前まで飛ぶの?」
「いいや、イフリートは他の魔物の横槍を嫌って魔王軍の幹部と戦っている最奥の場所に封印を施したんだ。入って来れないように封印の扉で蓋をしてある。魔物も居るだろうから、取り敢えず山の麓に飛んで、魔物の数を把握してから封印の手前に飛ぼうと思う」

「了解です!」

くっくっくっ!今回は世界樹の様に何日も掛からない!油断さえしなければ、たった1話でクリアも夢じゃないよ!

こうしてシオン達はイフリートのいる火山へと転移するのだった。


果たしてそんなにうまくいくのだろうか?
(にやりっ)
ゲスの笑み




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