七色の魔弾使い

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忠告

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マリンがカラー侯爵家に来て2日経った。

バーーーーンッ!!!!!

「シオン!無事!!!?」

嵐がやってきました。
ルビーはやってくると淑女とは思えぬ動作で扉を開け放った。

「…………ルビー」

シオンは頭が痛そうに名前を呼びました。

「ルビー?シオンが無事ってどういうこと?」

マリンもルビーの慌て様に少し動揺したが──

「シオンの貞操は無事なんでしょうね!1つ屋根の下で2日間も一緒だったのよっ!」

スパコーーーーーーーン!!!!!


どこから出したハリセンでルビーの頭をひっぱ叩いた。

「メイドさん達がいっぱいいるし、私もそんな破廉恥じゃないわよ!」

ガミガミとルビーに説教していると──

バーーーーンッ!!!!!

「シオンは無事か!?」

今度はアッシュがやってきました。

「……………アッシュ君、それはどういう意味かな?」

ゴゴゴゴゴッ!!!!!

マリンは手をゴキゴキさせながら素晴らしい笑顔で出迎えました。

「えっ?あ、いや……………」

アッシュはシオンとマリンの顔をキョロキョロと何度も見て、あのルビーが正座している所を見て察した。

「し、信じていたよ?」

「なんで疑問系なのよーーーー!!!!!」

巨大ハリセンで飛ばさせて星になるアッシュでした。君の事は忘れない!5秒ほどは!キランッ☆


とまぁ、バカな事をやっているいつものメンバーでしたが、ツッコミ役のマリンが加わったことにより、より素晴らしいパーティーになったのでした。

「誰がツッコミ役よっ!」

「マリン、誰にツッコミしているの?それより、大事な話があるから、真面目に聞きなさい」

ルビーがさっきまでとは違いシリアスモードで言った。

「何か解せないけど、わかったわ。それで、どんな話なの?」

シオンが席を外した時であった。

「今夜、カラー侯爵が戻ってくるわ。そしたら夜に地獄の訓練が始まるのよ……………」

最後の方は声が小さくなっていた。

「マリン、お願い。貴方は回復魔法が得意でしょう?シオンを助けて欲しいの!アレは訓練なんかじゃないわ。虐待よ!」

マリンの手を握りながら目に涙を溜めてルビーはマリンにお願いした。

「いったい何が…………」

シオンや母親の様子から家族仲は良好な感じがしたが、父親は違うのだろうか?

「ルビー、マリンが困惑しているだろう。そのくらいにしておけ。マリン、どうして君をここに連れてきたのか、シオンの真実を知ってもらうためだ。今夜は正直、不快に思うことが起きるだろうが、目を背けずに見てほしい。僕達の本当の『仲間』になるのなら」


アッシュですら真面目な顔でマリンに忠告した。
いったい何が起こるのよ!?

不安を抱えながらマリンはカラー侯爵が戻って来るのを待つのだった。





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