27 / 52
変化
しおりを挟む
人差し指に【赤の魔弾装填】
中指に【緑の魔弾装填】
【トリガーセット】
「複合魔弾!フレア・ストーム!!!!」
シオンの奥の手である複数の魔弾の混合弾。
相乗効果で数倍の威力のでる攻撃方法だ。
余り大勢の眼の前で使いたくなかった必殺技を出さざるおえなかったのだ。
複合魔弾はボルドーの黒焔斬を呑み込み、ボルドーへ着弾した。
断末魔の叫び声とともに爆発した。
モクモクと立ち上る煙が晴れるの待ちながらシオンはいつでも動ける様に集中していた。
敵の姿が見えない時が1番危ないからだ。
少しして煙が晴れると、地面に倒れて動かないボルドーの姿が現れた。
「ボルドー選手、戦闘不能のためシオン選手の勝利です!!!」
司会の声が響いた。
ようやくシオンも深い息を吐き、警戒を解いたのだった。
『なかなか危ない勝負だった。もしボルドーがもう少しあの力に慣れていたら、もっと苦戦していただろうな』
確かに凄い力ではあったが、ただ力任せに振るっていただけで、応用などなかったのに気づいていた。
黒焔斬も、連続で細く飛ばしたり、真っ直ぐではなくカーブさせたりと、もっと工夫できたはずだ。
まぁ、相手の戦い方など親切丁寧に教えてやる義理はないが、この短期間にこんな力を覚える訳がない。何か不正を行ったはずだ。
シオンは教師陣のいる方に視線を送るとミント先生と目が合い、真剣な目で頷くのが見えた。
『よかった。教師陣もボルドーの様子がおかしい事に気付いてくれたか』
後は学園の教師に任せるか。
シオンは会場を後にしようとした時、ボルドーを運ぼうと駆け付けた救護班から悲鳴が起こった。
「なんだ?」
シオンは振り返ると驚愕した。
ボルドー立ち上がっており、救護班の人間を殴り飛ばしていたからだ。
それだけではない。
ボルドーの肌色が黒紫に変色しており、頭から角の様なものが生えていた。
会場の誰かが叫んだ!
「ま、魔族だわ!!!」
!?
会場がパニックになった。
人類の敵であり、魔王の眷属と言われる魔族が現れたからだ。更にボルドーだったものは腕を空に上げると、そこから巨大な魔法を放った。
魔法は結界を突き破りて会場の観客席に着弾している悲鳴とともに観客達は逃げ出した。
「やめろ!
【赤の魔弾を作成】
【魔弾装填】
【トリガーセット】
「赤の魔弾、フレイム・バレット!」
シオンはボルドーの頭を狙って魔弾を撃ち込んだ!
ドーーーーン!!!!
かなり危険な攻撃だったがようやくボルドーの動きが止まった。しかし───
「おいおい、顔面にモロに喰らって立っているのかよ………」
シオンの額から冷や汗が流れた。
ボルドーの視線がシオンを捕らえると、カッと眼を開いてシオンに襲い掛かった。
「速い!?」
横に飛ぶと、シオンのいた地面に伸びた爪を突き刺して地面にヒビを入れた。
『剣も持たずに肉弾戦?意識がなく本能で動いているのか?』
シオンは冷静にボルドーの動きを観察していた。
中指に【緑の魔弾装填】
【トリガーセット】
「複合魔弾!フレア・ストーム!!!!」
シオンの奥の手である複数の魔弾の混合弾。
相乗効果で数倍の威力のでる攻撃方法だ。
余り大勢の眼の前で使いたくなかった必殺技を出さざるおえなかったのだ。
複合魔弾はボルドーの黒焔斬を呑み込み、ボルドーへ着弾した。
断末魔の叫び声とともに爆発した。
モクモクと立ち上る煙が晴れるの待ちながらシオンはいつでも動ける様に集中していた。
敵の姿が見えない時が1番危ないからだ。
少しして煙が晴れると、地面に倒れて動かないボルドーの姿が現れた。
「ボルドー選手、戦闘不能のためシオン選手の勝利です!!!」
司会の声が響いた。
ようやくシオンも深い息を吐き、警戒を解いたのだった。
『なかなか危ない勝負だった。もしボルドーがもう少しあの力に慣れていたら、もっと苦戦していただろうな』
確かに凄い力ではあったが、ただ力任せに振るっていただけで、応用などなかったのに気づいていた。
黒焔斬も、連続で細く飛ばしたり、真っ直ぐではなくカーブさせたりと、もっと工夫できたはずだ。
まぁ、相手の戦い方など親切丁寧に教えてやる義理はないが、この短期間にこんな力を覚える訳がない。何か不正を行ったはずだ。
シオンは教師陣のいる方に視線を送るとミント先生と目が合い、真剣な目で頷くのが見えた。
『よかった。教師陣もボルドーの様子がおかしい事に気付いてくれたか』
後は学園の教師に任せるか。
シオンは会場を後にしようとした時、ボルドーを運ぼうと駆け付けた救護班から悲鳴が起こった。
「なんだ?」
シオンは振り返ると驚愕した。
ボルドー立ち上がっており、救護班の人間を殴り飛ばしていたからだ。
それだけではない。
ボルドーの肌色が黒紫に変色しており、頭から角の様なものが生えていた。
会場の誰かが叫んだ!
「ま、魔族だわ!!!」
!?
会場がパニックになった。
人類の敵であり、魔王の眷属と言われる魔族が現れたからだ。更にボルドーだったものは腕を空に上げると、そこから巨大な魔法を放った。
魔法は結界を突き破りて会場の観客席に着弾している悲鳴とともに観客達は逃げ出した。
「やめろ!
【赤の魔弾を作成】
【魔弾装填】
【トリガーセット】
「赤の魔弾、フレイム・バレット!」
シオンはボルドーの頭を狙って魔弾を撃ち込んだ!
ドーーーーン!!!!
かなり危険な攻撃だったがようやくボルドーの動きが止まった。しかし───
「おいおい、顔面にモロに喰らって立っているのかよ………」
シオンの額から冷や汗が流れた。
ボルドーの視線がシオンを捕らえると、カッと眼を開いてシオンに襲い掛かった。
「速い!?」
横に飛ぶと、シオンのいた地面に伸びた爪を突き刺して地面にヒビを入れた。
『剣も持たずに肉弾戦?意識がなく本能で動いているのか?』
シオンは冷静にボルドーの動きを観察していた。
0
お気に入りに追加
19
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
かつてダンジョン配信者として成功することを夢見たダンジョン配信者マネージャー、S級ダンジョンで休暇中に人気配信者に凸られた結果バズる
竜頭蛇
ファンタジー
伊藤淳は都内の某所にあるダンジョン配信者事務所のマネージャーをしており、かつて人気配信者を目指していた時の憧憬を抱えつつも、忙しない日々を送っていた。
ある時、ワーカーホリックになりかねていた淳を心配した社長から休暇を取らせられることになり、特に休日に何もすることがなく、暇になった淳は半年先にあるS級ダンジョン『破滅の扉』の配信プロジェクトの下見をすることで時間を潰すことにする.
モンスターの攻撃を利用していたウォータースライダーを息抜きで満喫していると、日本発のS級ダンジョン配信という箔に目が眩んだ事務所のNO.1配信者最上ヒカリとそのマネージャーの大口大火と鉢合わせする.
その配信で姿を晒すことになった淳は、さまざまな実力者から一目を置かれる様になり、世界に名を轟かす配信者となる.
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
二人の男爵令嬢の成り上がり!でも、結末は──
naturalsoft
恋愛
オーラシア大陸の南に姉妹国と呼ばれる二つの国があった。
西側のアネーデス王国
東側のイモート王国
過去にはお互いの王族を嫁がせていた事もあり、お互いにそれぞれの王族の血が受け継がれている。
そして、アネーデス王国で周辺国を驚かすニュースが大陸を駆け抜けた。
その国のとある男爵令嬢が、王太子に見初められ【正しい正規の手続き】を踏んで、王太子妃になったのである。
その出来事から1年後、隣のイモート王国でも、その国の男爵令嬢が【第一王子】の【婚約者】になったと騒がれたのだった。
しかし、それには公衆の面前で元婚約者に婚約破棄を突き付けたりと、【正規の手続きを踏まず】に決行した悪質なやり方であった。
この二人の結末はいかに──
タイトルイラスト
素材提供
『背景素材屋さんみにくる』
気弱な私が転生したら、チートを持っていたのは婚約者の方だった件について─
naturalsoft
ファンタジー
【次世代ファンタジーカップ】に参加中です!お気に入り登録などお願い致します!
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
皆さんこんにちは。わたくしはシオン・ファーレンド公爵令嬢です。はぁ~、せっかく異世界転生して無双する夢がどうしてこうなった!?
「ふははは!流石は私の嫁だな♪似合い過ぎだろう!」
そう、この異世界でチート能力を持っていたのは、婚約者であるレイン・ムーンスターのせいである。
幼馴染であり、許嫁である美少女顔のシオンを澱愛するチート能力を持った婚約者レインが夢想……じゃなかった、無双する話です。(多分)
いやいや!主人公(笑)は、わたくしだからね!!!!
ふはははは!!!!
嫁よ、私に全て任せなさい!ドラゴンでも魔王でも瞬殺してきたからな!
きけよーーーーーーーーーーー!!!!!!
※無自覚ざまぁです。少し先になります。
※短編で書いていた『未発表作品』を長編に変えたので早い段階でネタバレしてます。暖かい目でお読み下さい。
お持ち帰り召喚士磯貝〜なんでも持ち運び出来る【転移】スキルで異世界つまみ食い生活〜
双葉 鳴|◉〻◉)
ファンタジー
ひょんなことから男子高校生、磯貝章(いそがいあきら)は授業中、クラス毎異世界クラセリアへと飛ばされた。
勇者としての役割、与えられた力。
クラスメイトに協力的なお姫様。
しかし能力を開示する魔道具が発動しなかったことを皮切りに、お姫様も想像だにしない出来事が起こった。
突如鳴り出すメール音。SNSのメロディ。
そして学校前を包囲する警察官からの呼びかけにクラスが騒然とする。
なんと、いつの間にか元の世界に帰ってきてしまっていたのだ!
──王城ごと。
王様達は警察官に武力行為を示すべく魔法の詠唱を行うが、それらが発動することはなく、現行犯逮捕された!
そのあとクラスメイトも事情聴取を受け、翌日から普通の学校生活が再開する。
何故元の世界に帰ってきてしまったのか?
そして何故か使えない魔法。
どうも日本では魔法そのものが扱えない様で、異世界の貴族達は魔法を取り上げられた平民として最低限の暮らしを強いられた。
それを他所に内心あわてている生徒が一人。
それこそが磯貝章だった。
「やっべー、もしかしてこれ、俺のせい?」
目の前に浮かび上がったステータスボードには異世界の場所と、再転移するまでのクールタイムが浮かび上がっていた。
幸い、章はクラスの中ではあまり目立たない男子生徒という立ち位置。
もしあのまま帰って来なかったらどうなっていただろうというクラスメイトの話題には参加させず、この能力をどうするべきか悩んでいた。
そして一部のクラスメイトの独断によって明かされたスキル達。
当然章の能力も開示され、家族ごとマスコミからバッシングを受けていた。
日々注目されることに辟易した章は、能力を使う内にこう思う様になった。
「もしかして、この能力を金に変えて食っていけるかも?」
──これは転移を手に入れてしまった少年と、それに巻き込まれる現地住民の異世界ドタバタコメディである。
序章まで一挙公開。
翌日から7:00、12:00、17:00、22:00更新。
序章 異世界転移【9/2〜】
一章 異世界クラセリア【9/3〜】
二章 ダンジョンアタック!【9/5〜】
三章 発足! 異世界旅行業【9/8〜】
四章 新生活は異世界で【9/10〜】
五章 巻き込まれて異世界【9/12〜】
六章 体験! エルフの暮らし【9/17〜】
七章 探索! 並行世界【9/19〜】
95部で第一部完とさせて貰ってます。
※9/24日まで毎日投稿されます。
※カクヨムさんでも改稿前の作品が読めます。
おおよそ、起こりうるであろう転移系の内容を網羅してます。
勇者召喚、ハーレム勇者、巻き込まれ召喚、俺TUEEEE等々。
ダンジョン活動、ダンジョンマスターまでなんでもあります。
動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョンを探索する 配信中にレッドドラゴンを手懐けたら大バズりしました!
海夏世もみじ
ファンタジー
旧題:動物に好かれまくる体質の少年、ダンジョン配信中にレッドドラゴン手懐けたら大バズりしました
動物に好かれまくる体質を持つ主人公、藍堂咲太《あいどう・さくた》は、友人にダンジョンカメラというものをもらった。
そのカメラで暇つぶしにダンジョン配信をしようということでダンジョンに向かったのだが、イレギュラーのレッドドラゴンが現れてしまう。
しかし主人公に攻撃は一切せず、喉を鳴らして好意的な様子。その様子が全て配信されており、拡散され、大バズりしてしまった!
戦闘力ミジンコ主人公が魔物や幻獣を手懐けながらダンジョンを進む配信のスタート!
神のおもちゃのラグナロク 〜おっさんになった転生者は、のんびり暮らす夢を見る。~
やすぴこ
ファンタジー
古今東西のお話を元にして神様達が遊びで作った剣と魔法の世界に『活躍を期待しているよ』と言う言葉と『神のギフト』を貰って転生した北浜 正太。
しかし、蓋を開けると『活躍を期待している』にしてはそこそこ平和、『神のギフト』と言うにはそこそこ強い力しか持っていない。
神に騙されたと思いながらも、『活躍を期待しているよ』と言う言葉の通りに英雄を目指して頑張っていたが、そこそこ強い程度の力では活躍なんて出来る筈も無く、どんどん力を付けて行く仲間達に嫌味を言われる日々だった。
そんなある日、とある事件で国を追われて長い逃亡の果てに辺境の街に辿り着く。
今の日課は、小物退治に新人教育、それにのんびり暮らす事!
そんな毎日を送っていると、気が付けば38歳のおっさんになっていた。
『今更英雄を目指すのなんて面倒臭い。このままのんびり暮らしたい』
そんな夢を想い描いている彼なのだけど、最近何やら世間が騒がしい。
運命はどうやら見逃してはくれないようです。
なろうカクヨムで公開している物を改稿して完全版として掲載しています。
改題しました。旧題『遅咲き転生者は、のんびり暮らす夢を見る。 ~運命はどうやら見逃してくれないようです~』
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる