3 / 61
微笑み3
しおりを挟む
王女様に引きずられ教室の窓際に行くと複数の女子生徒が待っていました。
「セーラ王女様以外に、微笑みの令嬢様と御一緒出来るなんて幸せですわ!」
「わたくしも勉強を頑張ったかいがありましたわ!」
「聖女様と同じクラス………ジ~ン」
私は彼女達のテンションの高さについていけず、セーラ王女に視線をやるとニッコリと笑い、腕を組んできた。
「シオン様はお茶会などほとんど出席されませんでしたから、ゆっくりお話したいと思っていたのですわ♪」
王女様!貴女もですか!?
私が何をしたと?私はタダの一般人ですよ?
私が戸惑い、どういえば良いのか迷っているとSクラスの担任が入ってきて席に着けと言った。私は丁度良いと自分の席に着いたのだった。
「さて、皆さん入学おめでとうございます。私はこのクラスの担任になりますクリス・マクライです。このSクラスは入学試験で上位に入った者が入れるクラスです。これから選択科目で自分の個性を伸ばして行くことになりますが、それでも成績上位者として恥ずかしくない学園生活を送って下さい」
Sクラスともなると教師も無駄にイケメンなんですねー!
大人の色気がムンムンですよ
「では皆さん、講堂へ移動しましょう!」
講堂で新入生のセレモニーがあるようだ。
「微笑みの令嬢、どうか私と一緒に講堂へ行きませんか?」
ふと見るとアーレスト様が手を出して来ました。
私は微笑んでセーラ王女へ指をさしました。
「なるほど、先約されましたか。残念です」
片目をウインクしてあっさり引き下がった。
う~む、手馴れていますね。
セーラ王女様と先ほど話が途中になっていましたので、一緒に講堂へ向かいました。
何故かセーラ王女様が腕を組んでくるのが困りましたね。でも、同世代とこんな風にじゃれ合う機会がありませんでしたから、嫌ではありません♪
ちょっと嬉しいです。
講堂へ着くと、またまた大歓声が沸き上がりました。
おおぅ!!!
ビリビリっと歓声の声に後退りますよ。
でもセーラ王女様が腕を組んでいるので逃げれません。
ラスボスからは逃げられないの状態です。
私は困った顔でセーラ王女様を見ると、王女様はドヤ顔で当然ですわと、私を引っ張って前に進んだ。
壇上で学園長が話をしている間、講堂にいる全生徒からの視線を感じて居心地が悪かったデスデス。
(私が何をしたと言うのですか?)
そしてイレギュラーが起こりました。
「では、予定にはありませんでしたが、この国の宝であるシオン・クロス・フレイムハート嬢に一言頂きたいと思います。新入生の皆さんも気になって仕方なさそうですからね」
ちょっとーーーーー!!!
無茶振りしないでよーーー!!!!
私は戸惑いながら、ドナドナ~される感じで壇上に上がりました。
さて、何を話せば良いのやら………
「シオンさん、突然で申し訳ありません。何か一言で良いので抱負など語って頂ければと思います」
学園長はそう言うが、話す事の苦手な私に何を話せとおっしゃるのですか!
悩みながら私は考える事を放棄した。
マイクにより普段の小さな声が増幅して、ちゃんとした大きさで講堂に響いた。
(ちなみにマイクは風魔法で声を増幅している魔導具です)
ああぁ、何で私はあんな事を口走ったのだろうか!?やり直したいよ!!!
シオンは激しく後悔していた。
私は、みんなの大好きな学園生活を満喫しましょう。と、言うはずが───
「………みんな大好き♡」
そして儚げに微笑みます。
考える事を放棄したことにより続きを、はしょったのだった。
それを聞いて、私の微笑んだ顔を見た生徒達はドッキューーーーーーン!!!と胸を射たれて、大勢の生徒達がその場で崩れ落ちた。
私はカオスとなった講堂の壇上でアワアワしてその場で固まり半泣きになりながら教師と一緒に後にするのでした。
そして学園の伝説的セレモニーとして後世まで語り継がれることになったのでした。
何故に!!!?どうしてこうなった!?
解せぬ!!!!
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
愚者の声
「クスクスッ」
シオン
「………なんですか?」
愚者の声
「みんな大好き!プークスクスッ」
シオン
「遺言はそれでいいのね?」
愚者の声
「えっ!?ちょっと!ジョーダ──」
シオン
「滅殺!!!」
愚者の声
ぎゃあぁぁぁぁぁ!!!!!
「セーラ王女様以外に、微笑みの令嬢様と御一緒出来るなんて幸せですわ!」
「わたくしも勉強を頑張ったかいがありましたわ!」
「聖女様と同じクラス………ジ~ン」
私は彼女達のテンションの高さについていけず、セーラ王女に視線をやるとニッコリと笑い、腕を組んできた。
「シオン様はお茶会などほとんど出席されませんでしたから、ゆっくりお話したいと思っていたのですわ♪」
王女様!貴女もですか!?
私が何をしたと?私はタダの一般人ですよ?
私が戸惑い、どういえば良いのか迷っているとSクラスの担任が入ってきて席に着けと言った。私は丁度良いと自分の席に着いたのだった。
「さて、皆さん入学おめでとうございます。私はこのクラスの担任になりますクリス・マクライです。このSクラスは入学試験で上位に入った者が入れるクラスです。これから選択科目で自分の個性を伸ばして行くことになりますが、それでも成績上位者として恥ずかしくない学園生活を送って下さい」
Sクラスともなると教師も無駄にイケメンなんですねー!
大人の色気がムンムンですよ
「では皆さん、講堂へ移動しましょう!」
講堂で新入生のセレモニーがあるようだ。
「微笑みの令嬢、どうか私と一緒に講堂へ行きませんか?」
ふと見るとアーレスト様が手を出して来ました。
私は微笑んでセーラ王女へ指をさしました。
「なるほど、先約されましたか。残念です」
片目をウインクしてあっさり引き下がった。
う~む、手馴れていますね。
セーラ王女様と先ほど話が途中になっていましたので、一緒に講堂へ向かいました。
何故かセーラ王女様が腕を組んでくるのが困りましたね。でも、同世代とこんな風にじゃれ合う機会がありませんでしたから、嫌ではありません♪
ちょっと嬉しいです。
講堂へ着くと、またまた大歓声が沸き上がりました。
おおぅ!!!
ビリビリっと歓声の声に後退りますよ。
でもセーラ王女様が腕を組んでいるので逃げれません。
ラスボスからは逃げられないの状態です。
私は困った顔でセーラ王女様を見ると、王女様はドヤ顔で当然ですわと、私を引っ張って前に進んだ。
壇上で学園長が話をしている間、講堂にいる全生徒からの視線を感じて居心地が悪かったデスデス。
(私が何をしたと言うのですか?)
そしてイレギュラーが起こりました。
「では、予定にはありませんでしたが、この国の宝であるシオン・クロス・フレイムハート嬢に一言頂きたいと思います。新入生の皆さんも気になって仕方なさそうですからね」
ちょっとーーーーー!!!
無茶振りしないでよーーー!!!!
私は戸惑いながら、ドナドナ~される感じで壇上に上がりました。
さて、何を話せば良いのやら………
「シオンさん、突然で申し訳ありません。何か一言で良いので抱負など語って頂ければと思います」
学園長はそう言うが、話す事の苦手な私に何を話せとおっしゃるのですか!
悩みながら私は考える事を放棄した。
マイクにより普段の小さな声が増幅して、ちゃんとした大きさで講堂に響いた。
(ちなみにマイクは風魔法で声を増幅している魔導具です)
ああぁ、何で私はあんな事を口走ったのだろうか!?やり直したいよ!!!
シオンは激しく後悔していた。
私は、みんなの大好きな学園生活を満喫しましょう。と、言うはずが───
「………みんな大好き♡」
そして儚げに微笑みます。
考える事を放棄したことにより続きを、はしょったのだった。
それを聞いて、私の微笑んだ顔を見た生徒達はドッキューーーーーーン!!!と胸を射たれて、大勢の生徒達がその場で崩れ落ちた。
私はカオスとなった講堂の壇上でアワアワしてその場で固まり半泣きになりながら教師と一緒に後にするのでした。
そして学園の伝説的セレモニーとして後世まで語り継がれることになったのでした。
何故に!!!?どうしてこうなった!?
解せぬ!!!!
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
【後書き】
愚者の声
「クスクスッ」
シオン
「………なんですか?」
愚者の声
「みんな大好き!プークスクスッ」
シオン
「遺言はそれでいいのね?」
愚者の声
「えっ!?ちょっと!ジョーダ──」
シオン
「滅殺!!!」
愚者の声
ぎゃあぁぁぁぁぁ!!!!!
12
お気に入りに追加
16
あなたにおすすめの小説

思い出してしまったのです
月樹《つき》
恋愛
同じ姉妹なのに、私だけ愛されない。
妹のルルだけが特別なのはどうして?
婚約者のレオナルド王子も、どうして妹ばかり可愛がるの?
でもある時、鏡を見て思い出してしまったのです。
愛されないのは当然です。
だって私は…。


十分我慢しました。もう好きに生きていいですよね。
りまり
恋愛
三人兄弟にの末っ子に生まれた私は何かと年子の姉と比べられた。
やれ、姉の方が美人で気立てもいいだとか
勉強ばかりでかわいげがないだとか、本当にうんざりです。
ここは辺境伯領に隣接する男爵家でいつ魔物に襲われるかわからないので男女ともに剣術は必需品で当たり前のように習ったのね姉は野蛮だと習わなかった。
蝶よ花よ育てられた姉と仕来りにのっとりきちんと習った私でもすべて姉が優先だ。
そんな生活もううんざりです
今回好機が訪れた兄に変わり討伐隊に参加した時に辺境伯に気に入られ、辺境伯で働くことを赦された。
これを機に私はあの家族の元を去るつもりです。

【完結】仕事を放棄した結果、私は幸せになれました。
キーノ
恋愛
わたくしは乙女ゲームの悪役令嬢みたいですわ。悪役令嬢に転生したと言った方がラノベあるある的に良いでしょうか。
ですが、ゲーム内でヒロイン達が語られる用な悪事を働いたことなどありません。王子に嫉妬? そのような無駄な事に時間をかまけている時間はわたくしにはありませんでしたのに。
だってわたくし、週4回は王太子妃教育に王妃教育、週3回で王妃様とのお茶会。お茶会や教育が終わったら王太子妃の公務、王子殿下がサボっているお陰で回ってくる公務に、王子の管轄する領の嘆願書の整頓やら収益やら税の計算やらで、わたくし、ちっとも自由時間がありませんでしたのよ。
こんなに忙しい私が、最後は冤罪にて処刑ですって? 学園にすら通えて無いのに、すべてのルートで私は処刑されてしまうと解った今、わたくしは全ての仕事を放棄して、冤罪で処刑されるその時まで、押しと穏やかに過ごしますわ。
※さくっと読める悪役令嬢モノです。
2月14~15日に全話、投稿完了。
感想、誤字、脱字など受け付けます。
沢山のエールにお気に入り登録、ありがとうございます。現在執筆中の新作の励みになります。初期作品のほうも見てもらえて感無量です!
恋愛23位にまで上げて頂き、感謝いたします。

姉から奪うことしかできない妹は、ザマァされました
饕餮
ファンタジー
わたくしは、オフィリア。ジョンパルト伯爵家の長女です。
わたくしには双子の妹がいるのですが、使用人を含めた全員が妹を溺愛するあまり、我儘に育ちました。
しかもわたくしと色違いのものを両親から与えられているにもかかわらず、なぜかわたくしのものを欲しがるのです。
末っ子故に甘やかされ、泣いて喚いて駄々をこね、暴れるという貴族女性としてはあるまじき行為をずっとしてきたからなのか、手に入らないものはないと考えているようです。
そんなあざといどころかあさましい性根を持つ妹ですから、いつの間にか両親も兄も、使用人たちですらも絆されてしまい、たとえ嘘であったとしても妹の言葉を鵜呑みにするようになってしまいました。
それから数年が経ち、学園に入学できる年齢になりました。が、そこで兄と妹は――
n番煎じのよくある妹が姉からものを奪うことしかしない系の話です。
全15話。
※カクヨムでも公開しています

傍観している方が面白いのになぁ。
志位斗 茂家波
ファンタジー
「エデワール・ミッシャ令嬢!貴方にはさまざな罪があり、この場での婚約破棄と国外追放を言い渡す!」
とある夜会の中で引き起こされた婚約破棄。
その彼らの様子はまるで……
「茶番というか、喜劇ですね兄さま」
「うん、周囲が皆呆れたような目で見ているからな」
思わず漏らしたその感想は、周囲も一致しているようであった。
これは、そんな馬鹿馬鹿しい婚約破棄現場での、傍観者的な立場で見ていた者たちの語りである。
「帰らずの森のある騒動記」という連載作品に乗っている兄妹でもあります。
婚約なんてするんじゃなかったが口癖の貴方なんて要りませんわ
神々廻
恋愛
「天使様...?」
初対面の時の婚約者様からは『天使様』などと言われた事もあった
「なんでお前はそんなに可愛げが無いんだろうな。昔のお前は可愛かったのに。そんなに細いから肉付きが悪く、頬も薄い。まぁ、お前が太ったらそれこそ醜すぎるがな。あーあ、婚約なんて結ぶんじゃなかった」
そうですか、なら婚約破棄しましょう。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる