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第1話 見知らぬ場所
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は……?気づけば森の中にいた。だが、神聖樹の森とは違う。あたりは緑が生い茂っており、雑草は、俺の膝くらいまであった。
確か俺は、空から飛んできた石に当たった。普通なら死ぬはずだが、俺の体に異常はない。見たところどこも怪我してないし、手の指はちゃんと5本ある。
幻覚かとも思ったが、俺は石についてはっきりと覚えている。
そして、この状況と場所、どういうわけか俺は、
神聖樹の森とは別の場所に来たようだ。
「…ここ…どこだよ…?」
そう言った矢先、何かが草むらから飛び出す。
「うわっ!?」
思わず素っ頓狂な声が出る。
今のは、多分虫だ。親指のサイズの生き物のように見えた。だが、神聖樹の森には、虫はいない。
「えっ…?えっ…?」
再び困惑の声を発する。わけがわからない。
ひとまず、ここがどこだかを知るためにあたりを散策することにした。
見たところここは、多少傾斜があるから、山もしくは丘のような場所だと思う。
ここ自体の環境は悪くはないが、日差しが強い。日差しの強さも神聖樹の森と違う。何もかもが違う。
しばらくあたりを散策したが、一向に手がかりがない。もうすこし散策したいが、暑い。この暑さでは、すぐにバテてしまう。ひとまず、日陰に入ることにした。
木々でできた陰は、日が差してる場所より、いくらか涼しい。
そして、木にもたれかかって腰を降ろそうとした時、あることに気づいた。
「あれ?剣は?」
俺の剣が行方不明になっていた。ソードベルトの中はからっぽだった。そもそも、石が俺にあたる直前に、手に持っていたはずだ。
どこかで落としたか、または、石で砕けたかもしれない。どっちみち、この森でのスタート地点がわからないから探しようがない。
「まぁ、安物だしな」
あの剣には、魔力が込められていない。
武具や防具には、魔力を込め、特定の敵に対してのダメージが多くするようにしたり、剣技や魔法などをしやすくするように、魔力を込めることがある。
最も、これをするには、多少費用がかかる。貧乏な俺には、そんな代物は、買えない。
だが、剣がないのは困る。剣がないと、魔物に勝ち目がない。
一応、魔法はあるが、下位魔法しかできない。
魔物に有効的にダメージを与えるには中位魔法や上位魔法がいい。
ましてや、こんな訳のわからない場所、どんな魔物が出てくるかわからない。
「俺一体これからどうすりゃいいんだ…」
膝を丸めながら、呟く。
とりあえず、この森から出て、見晴らしのいいところに行きたい。平原などがいい。
「そろそろ行くか…」
気だるげにそう言うと、腰をあげ、立ち上がる。とりあえず一方に進んでみることにする。進む方向は傾斜が緩そうなほうにすることにした。
進んでいくにつれて、枝が多くなってきた。木々の種類が変わっているかもしれない。
「イテッ!」
指のほうに、小さい衝撃が走った。見てみるとすこし血が出ている。どうやら、尖った枝が右手の小指に刺さったらしい。幸いにも傷は、浅かった。だが、結構痛い…
仕方ないので回復魔法を使うことにした。
手に力を込めると、手の平が緑色に光る。
そして、左手を右手の小指にかざす。
すると、小指の傷は、たちまち治っていった。
試してはいなかったが、この場所でも魔法は使えるらしい。傷も治したことなので、再び歩みを進めることにした。
進んだ。そして、進捗…なし。
おそらく結構進んだ。日の光がギンギンに照っていた時は過ぎ、あたりはオレンジ色に染まっているから。
「きれいだな…」
思わずそんなことを口にしていた。
日が暮れるまで、進んでみたが、森から出ることはなかった。もしかしたら、進む方向を間違えたかもしれない。
寒くなるのも時間の問題だ。とりあえず、焚き木をするため、落ち葉や枝などを集める。
「集め終わったな、あとは火…魔法だな。」
そう呟くと、回復魔法と同じように、手に力を込める。やがて小さい炎が俺の手の中に浮いていた。そして、その炎を先程集めた落ち葉や枝などにあてる。すると落ち葉や枝は、その炎によって、少ない煙をあげながら燃え始める。
これで寒さはしのげた。あとは…空腹だ。
ここに来てから何も食べていない。水に関しては、魔法があるため、魔力があるうちは大丈夫だが、空腹に関しては、何もできない。水だけでは解決できないものだ。
「何か食べれるもの…」
あたりを見回すが、そんなものはない。あるのは雑草と生い茂げる木々だけだ。
食べ物を探しに出かけるというのもあるが、さすがにその気力はもう残っていなかった。
仕方ないので横になる。今日は、ここで野宿をするつもりだ。なにせ、泊まれそうな場所は、まだ見かけていない。
適当に落ち葉で寝床を作る。そして、横になって目を瞑る。
目を瞑りながら考える。
ここはどこか…もしかしたら異世界かもしれない。自分が望んでいた。冒険者という鎖から開放された世界かもしれない。
もしかしたら緑しかない世界かもしれない。
そんなことを考えてるうちにいつのまにか、眠りに落ちていた。
確か俺は、空から飛んできた石に当たった。普通なら死ぬはずだが、俺の体に異常はない。見たところどこも怪我してないし、手の指はちゃんと5本ある。
幻覚かとも思ったが、俺は石についてはっきりと覚えている。
そして、この状況と場所、どういうわけか俺は、
神聖樹の森とは別の場所に来たようだ。
「…ここ…どこだよ…?」
そう言った矢先、何かが草むらから飛び出す。
「うわっ!?」
思わず素っ頓狂な声が出る。
今のは、多分虫だ。親指のサイズの生き物のように見えた。だが、神聖樹の森には、虫はいない。
「えっ…?えっ…?」
再び困惑の声を発する。わけがわからない。
ひとまず、ここがどこだかを知るためにあたりを散策することにした。
見たところここは、多少傾斜があるから、山もしくは丘のような場所だと思う。
ここ自体の環境は悪くはないが、日差しが強い。日差しの強さも神聖樹の森と違う。何もかもが違う。
しばらくあたりを散策したが、一向に手がかりがない。もうすこし散策したいが、暑い。この暑さでは、すぐにバテてしまう。ひとまず、日陰に入ることにした。
木々でできた陰は、日が差してる場所より、いくらか涼しい。
そして、木にもたれかかって腰を降ろそうとした時、あることに気づいた。
「あれ?剣は?」
俺の剣が行方不明になっていた。ソードベルトの中はからっぽだった。そもそも、石が俺にあたる直前に、手に持っていたはずだ。
どこかで落としたか、または、石で砕けたかもしれない。どっちみち、この森でのスタート地点がわからないから探しようがない。
「まぁ、安物だしな」
あの剣には、魔力が込められていない。
武具や防具には、魔力を込め、特定の敵に対してのダメージが多くするようにしたり、剣技や魔法などをしやすくするように、魔力を込めることがある。
最も、これをするには、多少費用がかかる。貧乏な俺には、そんな代物は、買えない。
だが、剣がないのは困る。剣がないと、魔物に勝ち目がない。
一応、魔法はあるが、下位魔法しかできない。
魔物に有効的にダメージを与えるには中位魔法や上位魔法がいい。
ましてや、こんな訳のわからない場所、どんな魔物が出てくるかわからない。
「俺一体これからどうすりゃいいんだ…」
膝を丸めながら、呟く。
とりあえず、この森から出て、見晴らしのいいところに行きたい。平原などがいい。
「そろそろ行くか…」
気だるげにそう言うと、腰をあげ、立ち上がる。とりあえず一方に進んでみることにする。進む方向は傾斜が緩そうなほうにすることにした。
進んでいくにつれて、枝が多くなってきた。木々の種類が変わっているかもしれない。
「イテッ!」
指のほうに、小さい衝撃が走った。見てみるとすこし血が出ている。どうやら、尖った枝が右手の小指に刺さったらしい。幸いにも傷は、浅かった。だが、結構痛い…
仕方ないので回復魔法を使うことにした。
手に力を込めると、手の平が緑色に光る。
そして、左手を右手の小指にかざす。
すると、小指の傷は、たちまち治っていった。
試してはいなかったが、この場所でも魔法は使えるらしい。傷も治したことなので、再び歩みを進めることにした。
進んだ。そして、進捗…なし。
おそらく結構進んだ。日の光がギンギンに照っていた時は過ぎ、あたりはオレンジ色に染まっているから。
「きれいだな…」
思わずそんなことを口にしていた。
日が暮れるまで、進んでみたが、森から出ることはなかった。もしかしたら、進む方向を間違えたかもしれない。
寒くなるのも時間の問題だ。とりあえず、焚き木をするため、落ち葉や枝などを集める。
「集め終わったな、あとは火…魔法だな。」
そう呟くと、回復魔法と同じように、手に力を込める。やがて小さい炎が俺の手の中に浮いていた。そして、その炎を先程集めた落ち葉や枝などにあてる。すると落ち葉や枝は、その炎によって、少ない煙をあげながら燃え始める。
これで寒さはしのげた。あとは…空腹だ。
ここに来てから何も食べていない。水に関しては、魔法があるため、魔力があるうちは大丈夫だが、空腹に関しては、何もできない。水だけでは解決できないものだ。
「何か食べれるもの…」
あたりを見回すが、そんなものはない。あるのは雑草と生い茂げる木々だけだ。
食べ物を探しに出かけるというのもあるが、さすがにその気力はもう残っていなかった。
仕方ないので横になる。今日は、ここで野宿をするつもりだ。なにせ、泊まれそうな場所は、まだ見かけていない。
適当に落ち葉で寝床を作る。そして、横になって目を瞑る。
目を瞑りながら考える。
ここはどこか…もしかしたら異世界かもしれない。自分が望んでいた。冒険者という鎖から開放された世界かもしれない。
もしかしたら緑しかない世界かもしれない。
そんなことを考えてるうちにいつのまにか、眠りに落ちていた。
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