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26 お客様の反応
しおりを挟むオープン前の最後の確認が終わり
オーナーが懐中時計を視認しながら扉に近付き
「店をオープンします!」
従業員達を見回し静かに頷き 扉をゆっくりと開け
最初のお客様に
「ご来店ありがとうございます。
表の立て看板の説明文読んで頂けたでしょうか?
お分かりにならないところや質問はありませんか?」
「はい!大丈夫です。 席に案内されてから90分の時間制限でしたね。」と
お客様の返答が帰って来た。
「はい! そうですニャ! お席まで ご案ニャいしますニャ!
こちらにどうぞニャ!
一応再度説明しますニャ!
ケーキの取り皿はあちらからお取り下さいニャ!
ケーキは食べきれる分だけをお取り下さいニャ!
お皿からケーキが無くなればおかわりをご自由にどうぞニャ!
おかわりをする際 必ず食べきれる量をお願いしてますニャ!
後は飲み物ですが こちらにドリンクバーをもうけてますニャ!
お好きな飲み物をお選び頂けますニャ!
お客様にケーキも飲み物も取りに行かせる事になりますが
何とぞご了承下さいニャ!
質問はありますかニャ?」
「一つだけ質問いいでしょうか?
時間はどの様にして計るのですか?」
「説明不足でしたニャ。 申し訳ありませんニャ!
時間はここにあるタイマーで計らせて頂きますニャ!
では! 今からタイマーを作動させますニャ!
よろしいですかニャ?」
「はい! 説明ありがとうございます。分かりやすかったです。」
「タイマーの方お願いします。 ケーキ楽しみです。」
「では! 制限時間一杯有意義におくつろぎ下さいニャ!
失礼しますニャ!」
タイマーの作動を確認し お客様に一礼をして他の従業員の元に
戻ってきたミーヤ。
「ミーヤ!お客様に上手く説明出来たみたいだね!」
「うん!担当のお客様優しいお人でしたニャ。
ありがとうニャ。マリーは?」
「杏樹様からの伝言!
手が空いたら厨房に来るように!だって!」
「なんだろうニャ?マリーは杏樹様の所に行ってきたかニャ?」
「一緒に行こうと思ってミーヤを待ってたのよ!」
「ありがとうニャ! 今から行くニャ!」
二人は店の奥に静かに消えていった。
◇◇◇
店のオーナーである三森 律と兄の三森 烈は 杏樹が作って持ってきたドーナツの
試食を空牙と共にしていた。
「うまいっ!! ケーキとはまた違ううまさがある! 律! お前はどうだ?」
「兄さん! 同感です! 杏樹様! これは何ですか?
ケーキも衝撃的でしたけど私はこちらの方が断然好きですね!!」
「ふふっ! 気に入ってくれて嬉しいわ!
これはドーナツって言うの! 油で揚げてあるお菓子なのよ!
空牙はどうかな?」
「大変美味でございます。杏樹様!
いくらでも食べれそうです。」
「ありがとう!空牙! 嬉しいわ!」
そこへミーヤとマリーが厨房にやって来た。
「失礼しますにゃ? 杏樹様お呼びになりましたかにゃ?」
「ふふふ そんなに緊張しなくても大丈夫よ!
ほらっ! そんなところで突っ立てないで此方に来て?
これを試食して? 感想を聞きたいの!」
「分かりました。 失礼していただきます。」
「いただきますにゃ!」
「「おいっしーいっ!」」
「何ですかにゃ?」
「手頃に食べやすくスプーンやフォークがいらないのが良いですね!」
「よかった!! あなた達も気に入ってくれたようで安心したわ!
レシピ後で教えるね!
明日から店に出せたらいいね?」
「「「「「はい!!」」」」」
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