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24 ケーキのおかわり
しおりを挟む城下町の一画に杏樹がお気に入りのカフェがある。
空牙と一緒に街を散策していた時に見つけたお店
何回かお忍びで通い詰め カフェの店員に顔を覚えてもらうまでになっていた
今日もそのカフェに来ている 護衛兼デートも兼ね備えている
空牙との時間。
ゆっくりと時間が流れ 美味しいケーキと香り豊かでフルーティーな味わいの
紅茶で舌鼓を鳴らし 空牙は杏樹を愛しそうに見つめていた。
杏樹は食べていたケーキの残り最後の一口を頬張り幸せそうに笑い
空牙に ケーキのおかわりを頼んでいいか聞いた。
「杏樹様 ケーキばかりお召し上がる事はお身体に障ります。
また 後日お連れしますので今日のところは我慢をなされて下さい。」
「えぇーっ!まだ6個だけだよ?
食べ過ぎなの? 他の皆はケーキおかわりしないの?」
「おかわりをされる方も居られるのですが 杏樹様程おかわりは
されないかと思いますが・・・」
杏樹は周りのテーブルを見渡した。
言われてみれば 各テーブルともティーカップ 紅茶だけの人や
紅茶とケーキ皿は一枚ずつ?多いひとでも三枚?
私は紅茶とケーキ皿6枚 いや7枚 空牙のケーキも食べた!
ホールケーキを一台完食したのだ。
他のテーブルにいる人達は 私がケーキを食べ進めるのを目の当たりにして
驚いていた。
カフェの店員も驚きつつ私達のテーブルに近付き
「当店のケーキをお気に召して頂きありがとうございます。
このように沢山召し上がって頂いた事は菓子職人冥利に尽きます。
またお召し上がり頂けるのであれば お持ち致しますが
どうされますか? 」
「う~ん? 私はまだ食べたい!
だけど 連れが我慢しろって言うから 悩んでる!」
少し考えながら受け答えをした杏樹は
カフェの店員に質問をした。
「店員さん? 聞いてもいいかしら?」
「はい!なんでしょう?」
「ケーキの種類は2種類だけですか?
それと ケーキの大きさはこのサイズだけですか?」
「はい 当店はサイズも種類もこれだけですが 何か?」
「提案してもよろしいですか?」
「はい?何をでしょうか?」
「ケーキの種類とサイズを増やすことをです。
それをすることによって断然に変わります。
私はこのお店のケーキ美味しいと思います。
優しい甘味でケーキの生地の弾力も申し分ないかと。
バラエティー豊かに色とりどりのケーキがあったら
楽しくないですか?
大きさも 一口サイズから手のひらサイズの小さなケーキ。
反対に飛びっきり大きいサイズのケーキ。
この大きいサイズのケーキはパーティーように。
どう思いますか?」
「考えたことも無かったので 驚いています。
ですが 小さいケーキだと・・・」
「待ってください! 今ここで話すのはちょっと?
私に時間をくれますか?」
杏樹は店員の言葉を遮り反対に聞いた。
杏樹は空牙に店員との連絡手段を出来るように頼み
「この話に興味を持たれたのなら後日お話致します。
今日のところは失礼しますね。
お会計をお願いします。」
「分かりました。ありがとうございます。
またのご来店お待ちしております。」
杏樹と空牙は店を後にした。
数時間後に再度カフェに赴き店員に提案の続きを話した。
杏樹の提案は全面的に使用されることになり
ケーキの種類のレシピを店員に教え
数日 店を休業していろんな種類のケーキを焼いた。
デコレーションの仕方や飴細工 ゼリーにムース プリン
ロールケーキやドライフルーツやお酒のパウンドケーキ
そしてクッキーや蒸しパンを一口サイズ 手のひらサイズ
標準サイズ それぞれの大きさを作り
店の一画のカウンターを改装をし数種類のケーキが置けるようにした。
いわゆるケーキバイキングだ。
更に店の出入口付近の一画も改装をしお持ち帰り用のケーキや
ゼリー ムース プリン 蒸しパン ロールケーキ パウンドケーキ クッキー
各々2~3種類作りリニューアルオープンの準備をした。
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