24 / 191
ルクレア・ボレアという女
逆ハーエンドを目指します5
しおりを挟む
まぁ、かなりの数のマルチエンディング形式でソフトの容量を使っていると考えると、他に容量割く必要ない分、同人ゲームとしては一番無難なタイプなんじゃないかなと思う。
ゲーム制作の過程がどんなもんなのか、前世バリバリ文系な私にはさっぱりだが、フリーのノベルゲーム制作ソフトとかをネットで見た覚えあるし、一番作りやすいんじゃないだろうか。……多分。うん、きっとそう。正直ゲーム作成なんて考えたこともなかったから、その辺はよく分からないけれど。
「ノベル型」と言ってもその選択肢の形態によってさらに細かく分類分けは可能だが、「君の背中に翼が見える」に関しては、物語を追っていくうちに選択肢が出現し、何を選択したかで攻略キャラの好感度が変わり、その好感度に応じてイベントが出現するという、最もイメージしやすく分かりやすい形態のゲームだ。
私はこのゲームが「通い型」でも「シミュレーション型」でもなかったことに、心からの感謝を禁じ得ない。
だって、考えても欲しい。
私たちはゲームと違って、現実の社会で実際に生きている。そんな状態で、他のタイプにおける必要条件をこなすのは非常に難しい。例えば「通い型」における必要な、訪問回数なんて、具体的に何回必要なのかわかるか?
どんな形でも、その回数分訪ねていればいいのか?
一日複数回訪ねたら、それどうやってカウントされんだ? そもそも用事もないのに訪ねまくること自体(しかも最初はあまり親しくない状態で)怪しすぎるだろ!
「シミュレーション型」は、もっとひどい。
たとえば育成シミュレーション。ゲームなら「学習」や「運動」といったコマンドを選び、難易度が高い場合でもミニゲームをクリアすればスキルが身につく。
しかし、現実社会でそんな簡単に学問や運動神経が身につくと思うか? 身につくわけねーだろ。んな簡単だったら、塾も家庭教師も、トレーナーもいらんわっ!
経営シュミレーションはもっと悪夢だ。私は前世で曲りなりに社会人を経験した身だ。商売の難しさは、身に染みて知っている。
経営ノウハウを持っている優秀な事業家すら、油断すれば火傷をするような時勢。経営のドシロートが、簡単に成功できる程世の中甘くない。失敗するのが普通だ。当たり前だ。下手こけば、借金を背負う可能性だってある。
もし元の乙女ゲームがそんな別のタイプのゲームだったら、悪魔様を「逆ハーエンド」に導くことなど、かなり不可能に近い事態だったわけで。
そんな恐ろしい状況を回避できただけでも、神様に感謝だ。
悪魔様には、私が把握している攻略キャライベントが発生した際に、ただその場で望ましいとされている行動を取ってもらえばいいだけだ。実に簡単分かりやすい。
だから正直、悪魔様から「逆ハーイベントを成功させろ」という命令を受けた時、私は非常に楽観的に考えていた。
第一イベントを、私がフラグ乗っ取りを行なってしまったマシェル・メネガにおいては、多少の修正は必要だ。だが、他のキャラにおいては、自分の指示通りに悪魔様に行動してもらえば、簡単にエンディングを迎えられると、そう思っていた。
ゲームにおいて、第一イベントはあくまで出会いを目的のイベントであり、その際にどの選択肢を選んだとしても、攻略キャラの好感度に大きく影響を与えることはない。だから、万が一悪魔様が第一イベントにおいて、最も好感度が低くなるようなイベントを発生させたとしても、次の行動次第で何ともなると思っていた。
思っていたのに。
……なのに、第2イベントが発生しないっちゅーのは、一体どうゆうことだぁっっ!?
「どうゆうことか説明してみろよ、あぁ?」
「……待って、あk……ご主人様っ。私も全く意味が分からないから、ちょっと頭ん中整理してみるっ!」
不良ばりに凄む悪魔様に、脅える余裕もない。
このゲームの世界に何が起こっているんだ!? さっぱり分からん!
これも、悪魔様が実は男だったこと……もしくは私やヒロインちゃんが転生者だったことで、ゲーム自体が色々バグってしまっているのか?
それとも、リアルエンジェちゃん以外の転生者が、攻略キャラを取られたくなくて、邪魔してる?
待て、落ち着け私。一人で悶々考えても、猶更混乱するだけだ。
まずは、今の状況を、正確に把握しようじゃないかっ!
私は自分の鞄に一目散に飛びついて、必死で中を漁りだす。
……あれ、どこやった? ……確か、この辺に……。
「……急に何してんだ」
「探し物っ!」
呆れたように声を掛ける悪魔様に即答しながらも、探す手を動かすことはやめない。
……そうだ、確かここのポケットに……あ、あった! あった!
「どうるん、どぅどぅん! ……けいたい、でんわぁ~」
前世で聞いた、どこぞの未来型ネコ耳ロボットの声真似をしながら、発見した携帯電話を掲げる。
…ん? こんな中世風の世界に携帯電話?等と、首を傾げてはいけない。
言ったはずだ。このゲームの舞台は同人サークルがノリで作った、でたらめ異世界。現代機器とて、普通に流通している、とんでも設定だ。
私は、目的の人物の電話帳を開いて、すぐさま電話を掛ける。電話を握って待ち構えていたのか、すぐさま電話は繋がった。
「……キエラ? 依頼よ。通常の2倍の報奨金を払うから、今すぐ4階多目的教室まで、足を運んで頂戴!!」
――さぁ、サポートキャラちゃんの出番ですよっ!
「……おい、てめぇ、なんで携帯電話持っていること、俺に言わなかったんだ。知ってりゃ、わざわざ訪ねる手間何ぞ掛けずに済んだのに」
「あ」
ゲーム制作の過程がどんなもんなのか、前世バリバリ文系な私にはさっぱりだが、フリーのノベルゲーム制作ソフトとかをネットで見た覚えあるし、一番作りやすいんじゃないだろうか。……多分。うん、きっとそう。正直ゲーム作成なんて考えたこともなかったから、その辺はよく分からないけれど。
「ノベル型」と言ってもその選択肢の形態によってさらに細かく分類分けは可能だが、「君の背中に翼が見える」に関しては、物語を追っていくうちに選択肢が出現し、何を選択したかで攻略キャラの好感度が変わり、その好感度に応じてイベントが出現するという、最もイメージしやすく分かりやすい形態のゲームだ。
私はこのゲームが「通い型」でも「シミュレーション型」でもなかったことに、心からの感謝を禁じ得ない。
だって、考えても欲しい。
私たちはゲームと違って、現実の社会で実際に生きている。そんな状態で、他のタイプにおける必要条件をこなすのは非常に難しい。例えば「通い型」における必要な、訪問回数なんて、具体的に何回必要なのかわかるか?
どんな形でも、その回数分訪ねていればいいのか?
一日複数回訪ねたら、それどうやってカウントされんだ? そもそも用事もないのに訪ねまくること自体(しかも最初はあまり親しくない状態で)怪しすぎるだろ!
「シミュレーション型」は、もっとひどい。
たとえば育成シミュレーション。ゲームなら「学習」や「運動」といったコマンドを選び、難易度が高い場合でもミニゲームをクリアすればスキルが身につく。
しかし、現実社会でそんな簡単に学問や運動神経が身につくと思うか? 身につくわけねーだろ。んな簡単だったら、塾も家庭教師も、トレーナーもいらんわっ!
経営シュミレーションはもっと悪夢だ。私は前世で曲りなりに社会人を経験した身だ。商売の難しさは、身に染みて知っている。
経営ノウハウを持っている優秀な事業家すら、油断すれば火傷をするような時勢。経営のドシロートが、簡単に成功できる程世の中甘くない。失敗するのが普通だ。当たり前だ。下手こけば、借金を背負う可能性だってある。
もし元の乙女ゲームがそんな別のタイプのゲームだったら、悪魔様を「逆ハーエンド」に導くことなど、かなり不可能に近い事態だったわけで。
そんな恐ろしい状況を回避できただけでも、神様に感謝だ。
悪魔様には、私が把握している攻略キャライベントが発生した際に、ただその場で望ましいとされている行動を取ってもらえばいいだけだ。実に簡単分かりやすい。
だから正直、悪魔様から「逆ハーイベントを成功させろ」という命令を受けた時、私は非常に楽観的に考えていた。
第一イベントを、私がフラグ乗っ取りを行なってしまったマシェル・メネガにおいては、多少の修正は必要だ。だが、他のキャラにおいては、自分の指示通りに悪魔様に行動してもらえば、簡単にエンディングを迎えられると、そう思っていた。
ゲームにおいて、第一イベントはあくまで出会いを目的のイベントであり、その際にどの選択肢を選んだとしても、攻略キャラの好感度に大きく影響を与えることはない。だから、万が一悪魔様が第一イベントにおいて、最も好感度が低くなるようなイベントを発生させたとしても、次の行動次第で何ともなると思っていた。
思っていたのに。
……なのに、第2イベントが発生しないっちゅーのは、一体どうゆうことだぁっっ!?
「どうゆうことか説明してみろよ、あぁ?」
「……待って、あk……ご主人様っ。私も全く意味が分からないから、ちょっと頭ん中整理してみるっ!」
不良ばりに凄む悪魔様に、脅える余裕もない。
このゲームの世界に何が起こっているんだ!? さっぱり分からん!
これも、悪魔様が実は男だったこと……もしくは私やヒロインちゃんが転生者だったことで、ゲーム自体が色々バグってしまっているのか?
それとも、リアルエンジェちゃん以外の転生者が、攻略キャラを取られたくなくて、邪魔してる?
待て、落ち着け私。一人で悶々考えても、猶更混乱するだけだ。
まずは、今の状況を、正確に把握しようじゃないかっ!
私は自分の鞄に一目散に飛びついて、必死で中を漁りだす。
……あれ、どこやった? ……確か、この辺に……。
「……急に何してんだ」
「探し物っ!」
呆れたように声を掛ける悪魔様に即答しながらも、探す手を動かすことはやめない。
……そうだ、確かここのポケットに……あ、あった! あった!
「どうるん、どぅどぅん! ……けいたい、でんわぁ~」
前世で聞いた、どこぞの未来型ネコ耳ロボットの声真似をしながら、発見した携帯電話を掲げる。
…ん? こんな中世風の世界に携帯電話?等と、首を傾げてはいけない。
言ったはずだ。このゲームの舞台は同人サークルがノリで作った、でたらめ異世界。現代機器とて、普通に流通している、とんでも設定だ。
私は、目的の人物の電話帳を開いて、すぐさま電話を掛ける。電話を握って待ち構えていたのか、すぐさま電話は繋がった。
「……キエラ? 依頼よ。通常の2倍の報奨金を払うから、今すぐ4階多目的教室まで、足を運んで頂戴!!」
――さぁ、サポートキャラちゃんの出番ですよっ!
「……おい、てめぇ、なんで携帯電話持っていること、俺に言わなかったんだ。知ってりゃ、わざわざ訪ねる手間何ぞ掛けずに済んだのに」
「あ」
0
お気に入りに追加
433
あなたにおすすめの小説
転生したヒロインのはずなのに地味ダサ令嬢に脇役に追いやられ、氷の貴公子に執着されました
古里@10/25シーモア発売『王子に婚約
恋愛
やったーー! 私は気付いたらゲームの世界のヒロインに転生していた。これから愛しの王子様とラブラブの学園生活を送るのだ。でも待って、私の前には何故か地味でダサい女がいてくれて、尽く私のイベントを邪魔してくれるんだけど。なんで! この女、ものすごく鈍くて私の嫌味も意地悪も果ては虐めても全く通用しない。でも、何故か女嫌いの王子様との仲はうまくいっているんだけど。ちょっとあなた、どきなさいよ! そこは私の位置なのよ!
ヒロインの座を奪われても、人の良い主人公はその地味ダサ令嬢と馬鹿にしていた令嬢のために奔走させられてしまって……
果たして主人公は地味ダサ令嬢からヒロインの座を奪い返せるのか? 更には何故か一番近づきになりたくないと思っていた攻略対象の一人の氷の侯爵令息に興味を持たれてしまって……
『転生したら地味ダサ令嬢でしたが王子様に助けられて執着されました』
https://www.alphapolis.co.jp/novel/237012270/497818447
のサイドストーリーです。
悪役令嬢に転生したので落ちこぼれ攻略キャラを育てるつもりが逆に攻略されているのかもしれない
亜瑠真白
恋愛
推しキャラを幸せにしたい転生令嬢×裏アリ優等生攻略キャラ
社畜OLが転生した先は乙女ゲームの悪役令嬢エマ・リーステンだった。ゲーム内の推し攻略キャラ・ルイスと対面を果たしたエマは決心した。「他の攻略キャラを出し抜いて、ルイスを主人公とくっつけてやる!」と。優等生キャラのルイスや、エマの許嫁だった俺様系攻略キャラのジキウスは、ゲームのシナリオと少し様子が違うよう。
エマは無事にルイスと主人公をカップルにすることが出来るのか。それとも……
「エマ、可愛い」
いたずらっぽく笑うルイス。そんな顔、私は知らない。
不機嫌な悪役令嬢〜王子は最強の悪役令嬢を溺愛する?〜
晴行
恋愛
乙女ゲームの貴族令嬢リリアーナに転生したわたしは、大きな屋敷の小さな部屋の中で窓のそばに腰掛けてため息ばかり。
見目麗しく深窓の令嬢なんて噂されるほどには容姿が優れているらしいけど、わたしは知っている。
これは主人公であるアリシアの物語。
わたしはその当て馬にされるだけの、悪役令嬢リリアーナでしかない。
窓の外を眺めて、次の転生は鳥になりたいと真剣に考えているの。
「つまらないわ」
わたしはいつも不機嫌。
どんなに努力しても運命が変えられないのなら、わたしがこの世界に転生した意味がない。
あーあ、もうやめた。
なにか他のことをしよう。お料理とか、お裁縫とか、魔法がある世界だからそれを勉強してもいいわ。
このお屋敷にはなんでも揃っていますし、わたしには才能がありますもの。
仕方がないので、ゲームのストーリーが始まるまで悪役令嬢らしく不機嫌に日々を過ごしましょう。
__それもカイル王子に裏切られて婚約を破棄され、大きな屋敷も貴族の称号もすべてを失い終わりなのだけど。
頑張ったことが全部無駄になるなんて、ほんとうにつまらないわ。
の、はずだったのだけれど。
アリシアが現れても、王子は彼女に興味がない様子。
ストーリーがなかなか始まらない。
これじゃ二人の仲を引き裂く悪役令嬢になれないわ。
カイル王子、間違ってます。わたしはアリシアではないですよ。いつもツンとしている?
それは当たり前です。貴方こそなぜわたしの家にやってくるのですか?
わたしの料理が食べたい? そんなのアリシアに作らせればいいでしょう?
毎日つくれ? ふざけるな。
……カイル王子、そろそろ帰ってくれません?
乙女ゲームに転生したらしい私の人生は全くの無関係な筈なのに何故か無自覚に巻き込まれる運命らしい〜乙ゲーやった事ないんですが大丈夫でしょうか〜
ひろのひまり
恋愛
生まれ変わったらそこは異世界だった。
沢山の魔力に助けられ生まれてこれた主人公リリィ。彼女がこれから生きる世界は所謂乙女ゲームと呼ばれるファンタジーな世界である。
だが、彼女はそんな情報を知るよしもなく、ただ普通に過ごしているだけだった。が、何故か無関係なはずなのに乙女ゲーム関係者達、攻略対象者、悪役令嬢等を無自覚に誑かせて関わってしまうというお話です。
モブなのに魔法チート。
転生者なのにモブのド素人。
ゲームの始まりまでに時間がかかると思います。
異世界転生書いてみたくて書いてみました。
投稿はゆっくりになると思います。
本当のタイトルは
乙女ゲームに転生したらしい私の人生は全くの無関係な筈なのに何故か無自覚に巻き込まれる運命らしい〜乙女ゲーやった事ないんですが大丈夫でしょうか?〜
文字数オーバーで少しだけ変えています。
なろう様、ツギクル様にも掲載しています。
【完結】もったいないですわ!乙女ゲームの世界に転生した悪役令嬢は、今日も生徒会活動に勤しむ~経済を回してる?それってただの無駄遣いですわ!~
鬼ヶ咲あちたん
恋愛
内容も知らない乙女ゲームの世界に転生してしまった悪役令嬢は、ヒロインや攻略対象者たちを放って今日も生徒会活動に勤しむ。もったいないおばけは日本人の心! まだ使える物を捨ててしまうなんて、もったいないですわ! 悪役令嬢が取り組む『もったいない革命』に、だんだん生徒会役員たちは巻き込まれていく。「このゲームのヒロインは私なのよ!?」荒れるヒロインから一方的に恨まれる悪役令嬢はどうなってしまうのか?
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
前世では美人が原因で傾国の悪役令嬢と断罪された私、今世では喪女を目指します!
鳥柄ささみ
恋愛
美人になんて、生まれたくなかった……!
前世で絶世の美女として生まれ、その見た目で国王に好かれてしまったのが運の尽き。
正妃に嫌われ、私は国を傾けた悪女とレッテルを貼られて処刑されてしまった。
そして、気づけば違う世界に転生!
けれど、なんとこの世界でも私は絶世の美女として生まれてしまったのだ!
私は前世の経験を生かし、今世こそは目立たず、人目にもつかない喪女になろうと引きこもり生活をして平穏な人生を手に入れようと試みていたのだが、なぜか世界有数の魔法学校で陽キャがいっぱいいるはずのNMA(ノーマ)から招待状が来て……?
前世の教訓から喪女生活を目指していたはずの主人公クラリスが、トラウマを抱えながらも奮闘し、四苦八苦しながら魔法学園で成長する異世界恋愛ファンタジー!
※第15回恋愛大賞にエントリーしてます!
開催中はポチッと投票してもらえると嬉しいです!
よろしくお願いします!!
転生したら避けてきた攻略対象にすでにロックオンされていました
みなみ抄花
恋愛
睦見 香桜(むつみ かお)は今年で19歳。
日本で普通に生まれ日本で育った少し田舎の町の娘であったが、都内の大学に無事合格し春からは学生寮で新生活がスタートするはず、だった。
引越しの前日、生まれ育った町を離れることに、少し名残惜しさを感じた香桜は、子どもの頃によく遊んだ川まで一人で歩いていた。
そこで子犬が溺れているのが目に入り、助けるためいきなり川に飛び込んでしまう。
香桜は必死の力で子犬を岸にあげるも、そこで力尽きてしまい……
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる