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第二章

ティファは手厚く看病される

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皆さん大変です。
私失敗してしまいました。

セラさんを助ける事ばかりに気を取られ、宿舎の皆さんのご飯の事、すっかり忘れてました。忘れて2日もグースカ寝てました!なんという事でしょう。

先程目が覚めて呆然とその事を聞いた私、ティファであります!
しかも、起き上がろうとしたら鬼の形相でハイトさんに止められる始末。怖くてここから動けません!ブルブル。

「あ、ちゃんと言う事聞いて大人しくしてるわね?流石ハイト」

何が流石なんですか!!私怖くて動けないんですけど?これ冗談ではなく割と本気ですからね?
だってハイトさん笑顔で「じゃあ僕一日中ティファから離れないけどいいかな?大丈夫、仕事なんて何とでもなるからね?」って言うんですもん。

何とでもって、どうするつもりなんです?ゾッ。

「お腹空いたでしょ?ほら、ご飯よ。リゾットにしたから」

「え?もしかしてベロニカが作ってくれたんですか?」

「・・・貴方が動けないんだからしょうがないわね?」

え?ベロニカが私の為に?何ですかそれ、ベロニカ大丈夫ですか?もしやあの時頭でも打って?

「ほら、手、力入る?」

「・・・・・・入りません」

「・・・本当でしょうね?」

「はい!ベロニカ食べさせて下さい!!」

これはデレないベロニカに思い切り我儘が言えるチャンスです!!私病人なんで優しくして下さい!!

「しょうがないわねぇ。ハイト!!」

「はいはーい?何?ベロニカ」

「ティファ手に力が入らないみたいだから食べさせてくれる?私忙しいの」

「そうなの?いいよ?替わる」

なぬ?

ちょっ!ベロニカ酷い!病人にこの仕打ち!!

「べ、ベロニカ!が、頑張れば一人で食べれますよ?」

「(やっぱりね)あら?無理しなくていいのよ?ハイトもいいって言ってくれてるし?病人は無理しないで?」

ベーローニーカー!!!

これは絶対仕返し的な何かですね?
分かりました、受けて立ちましょう!
後で覚えてやがれです!

「じゃあティファ?はい、あーん?」

「・・・・・・・・あぅ」

はい、あの、えっと。無理?

「は、ハイトさん。ハイトさんにそんな事して頂くわけには・・・私、その、一人で・・・・・」

「ほら。食べないと元気になれないよ?早くベッドから出たいでしょ?」

う、ううううう!恥ずかしい。
なんで、ですかね?私ハイトさんと、こういう事するの顔から火が出そうな程恥ずかしいんですが?でも、食べるまで引き下がらなそうです。えーい!!パクッ。モグモグ。

美味しい!!ベロニカ腕を上げましたね!じゃなく!!

「あ、あの食べましたよ?だから、外に・・・」

「駄目だよ。明日お医者さんが来るから、先生が良いって言うまで大人しくしてて」

「でも、少し動くくらいーーーーっ」

あ、しまった。もしかしてハイトさんまた、ご機嫌斜めでした?思い切りベッドに押さえつけられました。めっちゃ上から睨まれてます。えっと取り敢えず謝っときます?

「じゃあ試してみる?僕から逃げられたら外に出してあげるよ?」

「ハイトさん?」

ハイトさんの顔がどんどん近づいてきますが、コレは一体どういう事でしょう?あまり近づかれると、顔がくっついちゃ・・・・う?・・・・・え?

「ハ、ハ、ハイトさん?あの?あの?ストッープ!」

「もっと本気で抵抗しないと。そんなんじゃ僕から逃げられないよ?」

ぎょえーーーーーーー!!イヤイヤイヤ?そういう意味?
違いますよね?私の思い違いだと誰か言って下さい!!

しかもハイトさん結構本気ですからね?本気で押さえつけられてます!私やっぱりけっこう身体弱ってました!認めますから!その顔を近づけないで下さいーー!!もう、見てられないです!ギャーーーーー!!

ドサリッ

ん?ハイトさん?寝ちゃいました?

「・・・・・ハイトさん?重いんですが?」

「本当酷いよね。ティファって」

え?突然非難されました。物申したいのはどちらかと言えば私の方なのですが?

「どんな気持ちで、あの時ティファ達を見送ったか、少しでも考えてくれた?帰ってこなかったら、飛び込んで行くって、いったよね?」

「・・・はい。ご心配をおかけして、すみません」

答え間違ってなかったですよね?
私の事を心配してくれたんですよね?・・・本気で。

「ハイトさん?」

「・・・・良かった。・・・・無事で」

「・・・・・・はい。無事に、帰って来ました」

一気に罪悪感が・・・。
ハイトさんイジケてしまう程、私の事心配してくれたんですね?ごめんなさい。ちゃんと考えなくて。撫で撫で。

「ティファ。・・・・もっと」

「はい。ハイトさん」

そうです。ササラさんも言ってました。
私、自分が人からどう思われてるかなんて考えた事あったでしょうか?ない気がします。撫で撫で。

「私、人から心配された経験があまりなくて、上手く返せないんです。ごめんなさい」

「うん。・・・わかってる。ゆっくりでいいよ」

胸の辺りがじんわりします。
そうですね。ハイトさんはきっと私より私の事、理解している気がします。だから、ちょっと怖く感じるんでしょうか?撫で撫で。

「ティファは、今のままでいいから」

はい。でも、次はもうちょっと上手くやりますね?
だから、そんなに怯えないで下さい。私結構、しぶといですよ?そんな簡単に死んだりしませんから。
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