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「君、君。また泣いているのかい」
揶揄いを含んだ声が耳を撫でる。わたしの好きな物だけが植えられた庭で、低木の陰に隠れていたのを見つけられた。
顔を上げれば、後ろから腰を曲げて覗き込んでいる姿が目に入る。ぼやけた視界だったけど、彼が笑っているのが分かった。
「うっ……」
彼を見ると、余計に涙が溢れてくる。そんなわたしに彼は低木を乗り越え、隣に座ると肩を抱き寄せてきた。
「今日は意気込んでいたじゃないか」
「……でも、また上手く出来なかった……」
「初めは上手く話せていたんだろう?」
「はじ、めはっ…元の世界の話をしてたら、それで良かったから……。でも、今は……」
「今は?」
「は…話が、合わ、なくて…!」
高貴な身分の一人として、貴族女性の集まりに顔を出しても元は庶民。ましてや生まれた世界が違う。教養のないわたしに彼女達の話は難しくて、ついていけない。
もちろん彼……皇子の計らいで教育係は付けてもらっている。でも、どうにも難しくて身に付かない。先生の話し方も早いし、言い回しがわたしにはピンとこなくて……。
最初はわたしを気遣ってくれていたご令嬢達も、今ではどこか気まずい顔をする。わたしが会話に乗り切れていないせいだ。
「やっぱりわたしには無理だよ……。皇妃なんて、なれない」
涙と嗚咽と一緒に、弱音を吐き出す。
「……かえりたい……」
振り絞ったのは本音。
役目は終えた。もうここにわたしがいる意味はないのに。
突然喚ばれて、最初に見た世界は、夜色の生き物が大挙して人々に押し寄せるものだった。
恐ろしかった。
それでも言われるがまま、なんとかそれを浄化して、世界は落ち着きを取り戻したのに。どうしてまだ、わたしはここで泣いているのか。
「まぁそう嘆くな!」
皇子は明るく流すと、ぎゅっとわたしを抱き締める。軽い素材の衣装は彼の体温をよく通して、人恋しさにわたしは縋り付いた。
大きな手が何度も頭や背を撫でる。彼はこの離宮を始めとする、たくさんの贅沢と惜しみない愛を与えてくれるけれど、本当に欲しいものだけは与えてくれない。
「君の喜びそうな物を用意させたんだ。おいで。少し気分転換をしよう」
それでも頼れる人は、彼だけ。
わたしを運んだ皇子はふかふかのクッションを敷いた椅子に腰掛けた。程良く植えられた木々で、明るい陰になっているこの場所は小休憩にとても良い。
テーブルに用意されていたお茶と、お菓子や果物の数々。どれもわたしが好きな物ばかり。
使用人の姿は見当たらず、皇子が気遣ってくれたのだと分かった。
その彼は懐から小箱を取り出し、わたしに開いて見せた。
「ほら、この腕輪、見てくれ。以前一緒に石を選んだだろう? ようやく完成したんだ。どうだい」
収まっていた青紫の石には見覚えがあった。
「……綺麗」
「そうだろう? 嗚呼……君と、まるで同じだ」
腕輪を掲げ、わたしと見比べて皇子はうっとりと目を細める。眼差しがあんまり熱くて、捕食されるような心地だった。
「私の力が、すっかり溶け込んで……」
皇子はわたしの目が好き。彼が染め上げたこの目が。
「そら。着けてやろう。……よく似合う」
腕を取られ、なめらかな細工の輪がするりと肌を滑る。お気に入りの色が嵌まる手首に、彼は口付けを落とした。
まるで愛玩人形みたい。そんな思いがフッと湧いて、現状そうかもしれないと感じた。役目を終えてからのわたしは何も成せていない。
(こんなわたしを側に置き続けて、意味はあるの。この国に利はあるの)
どんなに高価な石を贈られても、どんなに高貴な身分を与えられても。わたしに返せるものは何もないのに。
慣れない暮らし。馴染めない社交界。夢の中でしか会えない、たくさんのもの。
わたしの居場所はここじゃない。いるべき世界は……。
「……そんなに、私から離れたいのかい」
ーーしまった。黙り込み過ぎた。
寂しげな声に慌てて意識を彼へ戻した。傷付いた表情を見たら動揺で思考が乱れて、その中でなんとか手を握る。
「ぁ…ち、ちが……。あなたから離れたいとか、そういうのじゃなくて……」
「……私が嫌いな訳ではないんだな?」
「もちろんだよ! 皇子には本当に感謝してるもの!」
「ーーそうか。良かった。私の乙女……愛している」
抱擁を拒めなかった。彼の抱擁はどこか、切ない。例えば幼子が愛情を求めるように。隙間を埋めようとするように。
虚を感じて、振り払うことを躊躇わせる。
愛を返さないわたしに皇子は何も聞かない。ただ肩に顔を埋め、深い呼吸を繰り返していた。
また……うやむやに終わってしまうのかな。
小さな翳りが心に差した時、皇子の意外な一言がいつもの繰り返しを変えた。
「……分かった。君が帰れる方法を、探そう」
「…!!」
耳を疑う。よっぽど間抜けな顔をしてしまったのか、わたしを見て皇子は笑った。それから今までにない、吹っ切れた表情で話を続ける。
「手放し難いが、無理矢理に縛り付けたい訳じゃない。君の幸せが、元の世界にあるのなら……」
「ほ……本当に?」
「もちろんさ。星詠み達と話し合ってみる。時間は掛かるかもしれないが、良い結果が出せるよう努めよう。…だから……笑っておくれ。外にいた頃のように」
……帰れる。帰る方法を探してもらえる。
その約束は天の救いのように感じた。
皇子の心中にどんな変化があったのかは分からない。考えようともしなかった。わたしはただ、目の前にぶら下がった希望で頭がいっぱいになって、無邪気に彼へ抱き付いた。
「皇子……大好き! ーーありがとう!」
それからは鬱々としていた気持ちを入れ替えて、いろんなことをもっと前向きに頑張った。上手くいかなくても挫けなかった。だってどうせ、いつかはこの世界の全てと別れるのだから。ひと時の出来事だと思えば……もう少し頑張ってみても良いかと思えた。
それに皇子がわたしのために頑張ってくれているから。わたしも何か頑張らなきゃって、そう思った。
ーーそれから幾月が経って。
「はぁ…はぁ……」
「お早く! 振り返らないで!」
星も見えない暗がりの中、従者に手を引かれてわたしは走っていた。
不安定に揺れる心が弱音を吐こうとするのを、ついて来てくれるみんなへの感謝で呑み込んだ。
(お腹……すごく揺れてる……)
こわい。本能的に腕で支えて走ろうとするけれど、険しい道のりの前ではいつまでも続けられなかった。
(嘘だった。全部、嘘だった)
愚かな自分への憎らしさと、悲しさとでわたしの中はぐちゃぐちゃだ。
(なんで、こうなったの? なにが駄目だった? わたし何かした?)
現状に至った心当たりが何もなく、後悔すら出来ないでいる。
光のない暗がりがまるでわたしの心の中、そして向かう先のように思えた。なのにこうして走り続けられるのは、わたしを急かしてくれる、みんながいるからに他ならない。
「もう少しで翼竜を待機させている場所です。そのまま、忌み地へ飛びます!」
先導する彼は騎士団での将来を期待されていたのに。立場、名声、故郷、家族……全てを捨てて、来てくれた。来させてしまった。
(ごめんなさい……)
両手で抱えてもこぼれ落ちるほどの感謝と、罪悪感。四肢を絡め取られて、身動きが取れなくなっていたわたしに、この逃亡を献策してくれたのは彼だ。無理だと嘆くわたしを強引に連れ出してくれた。
この身はどこへ行っても知られてしまう。だからあの人が目覚めるまでがタイムリミット。星と繋がりが強過ぎる彼の、無意識下の干渉か、活路を問うても星は何も教えてくれない。
わたし達の行く末は何も分からないーー。
「さぁ! お乗りください!!」
慌ただしく翼竜に跨り上昇する。後ろで手綱を引いてくれる従者に背を預けて、お腹が少しでも冷えないようローブを手繰り寄せようとした。
その時に目に入った贅沢な腕輪。
「……」
そっと抜き取って見つめる。わたしが受けた寵愛と束縛の象徴。これは愛であり、鎖だ。
出会ってからの数々の思い出が思い起こされた。そして実感する。こんな目に遭ってもまだ、わたしはあの人を嫌いになれていない。
それはわたしが甘いのかもしれない。ただ確かなのは、間違っても奪われるばかりの愛じゃなかったこと。
だからわたしがもっと食い下がれば、きちんと向き合えば何か違っただろうか。こんな結末を迎えることはなかっただろうか。
……全部もう、どうにもならないところまで来てしまったけれど。
わたしは腕輪を持つ手を静かに……丁重に地上へ向け、伸ばして。
「ーーさようなら」
思い出ごと、手を離した。
翼竜が一鳴きして、風を掻き分け、さらに昂る。
ーーまだ夜明けは遠い。
銀環も遥か遠く遠く、わたしに届かぬ場所へと……落ちていったのだった。
………
これにて完結です
長らくありがとうございました!
揶揄いを含んだ声が耳を撫でる。わたしの好きな物だけが植えられた庭で、低木の陰に隠れていたのを見つけられた。
顔を上げれば、後ろから腰を曲げて覗き込んでいる姿が目に入る。ぼやけた視界だったけど、彼が笑っているのが分かった。
「うっ……」
彼を見ると、余計に涙が溢れてくる。そんなわたしに彼は低木を乗り越え、隣に座ると肩を抱き寄せてきた。
「今日は意気込んでいたじゃないか」
「……でも、また上手く出来なかった……」
「初めは上手く話せていたんだろう?」
「はじ、めはっ…元の世界の話をしてたら、それで良かったから……。でも、今は……」
「今は?」
「は…話が、合わ、なくて…!」
高貴な身分の一人として、貴族女性の集まりに顔を出しても元は庶民。ましてや生まれた世界が違う。教養のないわたしに彼女達の話は難しくて、ついていけない。
もちろん彼……皇子の計らいで教育係は付けてもらっている。でも、どうにも難しくて身に付かない。先生の話し方も早いし、言い回しがわたしにはピンとこなくて……。
最初はわたしを気遣ってくれていたご令嬢達も、今ではどこか気まずい顔をする。わたしが会話に乗り切れていないせいだ。
「やっぱりわたしには無理だよ……。皇妃なんて、なれない」
涙と嗚咽と一緒に、弱音を吐き出す。
「……かえりたい……」
振り絞ったのは本音。
役目は終えた。もうここにわたしがいる意味はないのに。
突然喚ばれて、最初に見た世界は、夜色の生き物が大挙して人々に押し寄せるものだった。
恐ろしかった。
それでも言われるがまま、なんとかそれを浄化して、世界は落ち着きを取り戻したのに。どうしてまだ、わたしはここで泣いているのか。
「まぁそう嘆くな!」
皇子は明るく流すと、ぎゅっとわたしを抱き締める。軽い素材の衣装は彼の体温をよく通して、人恋しさにわたしは縋り付いた。
大きな手が何度も頭や背を撫でる。彼はこの離宮を始めとする、たくさんの贅沢と惜しみない愛を与えてくれるけれど、本当に欲しいものだけは与えてくれない。
「君の喜びそうな物を用意させたんだ。おいで。少し気分転換をしよう」
それでも頼れる人は、彼だけ。
わたしを運んだ皇子はふかふかのクッションを敷いた椅子に腰掛けた。程良く植えられた木々で、明るい陰になっているこの場所は小休憩にとても良い。
テーブルに用意されていたお茶と、お菓子や果物の数々。どれもわたしが好きな物ばかり。
使用人の姿は見当たらず、皇子が気遣ってくれたのだと分かった。
その彼は懐から小箱を取り出し、わたしに開いて見せた。
「ほら、この腕輪、見てくれ。以前一緒に石を選んだだろう? ようやく完成したんだ。どうだい」
収まっていた青紫の石には見覚えがあった。
「……綺麗」
「そうだろう? 嗚呼……君と、まるで同じだ」
腕輪を掲げ、わたしと見比べて皇子はうっとりと目を細める。眼差しがあんまり熱くて、捕食されるような心地だった。
「私の力が、すっかり溶け込んで……」
皇子はわたしの目が好き。彼が染め上げたこの目が。
「そら。着けてやろう。……よく似合う」
腕を取られ、なめらかな細工の輪がするりと肌を滑る。お気に入りの色が嵌まる手首に、彼は口付けを落とした。
まるで愛玩人形みたい。そんな思いがフッと湧いて、現状そうかもしれないと感じた。役目を終えてからのわたしは何も成せていない。
(こんなわたしを側に置き続けて、意味はあるの。この国に利はあるの)
どんなに高価な石を贈られても、どんなに高貴な身分を与えられても。わたしに返せるものは何もないのに。
慣れない暮らし。馴染めない社交界。夢の中でしか会えない、たくさんのもの。
わたしの居場所はここじゃない。いるべき世界は……。
「……そんなに、私から離れたいのかい」
ーーしまった。黙り込み過ぎた。
寂しげな声に慌てて意識を彼へ戻した。傷付いた表情を見たら動揺で思考が乱れて、その中でなんとか手を握る。
「ぁ…ち、ちが……。あなたから離れたいとか、そういうのじゃなくて……」
「……私が嫌いな訳ではないんだな?」
「もちろんだよ! 皇子には本当に感謝してるもの!」
「ーーそうか。良かった。私の乙女……愛している」
抱擁を拒めなかった。彼の抱擁はどこか、切ない。例えば幼子が愛情を求めるように。隙間を埋めようとするように。
虚を感じて、振り払うことを躊躇わせる。
愛を返さないわたしに皇子は何も聞かない。ただ肩に顔を埋め、深い呼吸を繰り返していた。
また……うやむやに終わってしまうのかな。
小さな翳りが心に差した時、皇子の意外な一言がいつもの繰り返しを変えた。
「……分かった。君が帰れる方法を、探そう」
「…!!」
耳を疑う。よっぽど間抜けな顔をしてしまったのか、わたしを見て皇子は笑った。それから今までにない、吹っ切れた表情で話を続ける。
「手放し難いが、無理矢理に縛り付けたい訳じゃない。君の幸せが、元の世界にあるのなら……」
「ほ……本当に?」
「もちろんさ。星詠み達と話し合ってみる。時間は掛かるかもしれないが、良い結果が出せるよう努めよう。…だから……笑っておくれ。外にいた頃のように」
……帰れる。帰る方法を探してもらえる。
その約束は天の救いのように感じた。
皇子の心中にどんな変化があったのかは分からない。考えようともしなかった。わたしはただ、目の前にぶら下がった希望で頭がいっぱいになって、無邪気に彼へ抱き付いた。
「皇子……大好き! ーーありがとう!」
それからは鬱々としていた気持ちを入れ替えて、いろんなことをもっと前向きに頑張った。上手くいかなくても挫けなかった。だってどうせ、いつかはこの世界の全てと別れるのだから。ひと時の出来事だと思えば……もう少し頑張ってみても良いかと思えた。
それに皇子がわたしのために頑張ってくれているから。わたしも何か頑張らなきゃって、そう思った。
ーーそれから幾月が経って。
「はぁ…はぁ……」
「お早く! 振り返らないで!」
星も見えない暗がりの中、従者に手を引かれてわたしは走っていた。
不安定に揺れる心が弱音を吐こうとするのを、ついて来てくれるみんなへの感謝で呑み込んだ。
(お腹……すごく揺れてる……)
こわい。本能的に腕で支えて走ろうとするけれど、険しい道のりの前ではいつまでも続けられなかった。
(嘘だった。全部、嘘だった)
愚かな自分への憎らしさと、悲しさとでわたしの中はぐちゃぐちゃだ。
(なんで、こうなったの? なにが駄目だった? わたし何かした?)
現状に至った心当たりが何もなく、後悔すら出来ないでいる。
光のない暗がりがまるでわたしの心の中、そして向かう先のように思えた。なのにこうして走り続けられるのは、わたしを急かしてくれる、みんながいるからに他ならない。
「もう少しで翼竜を待機させている場所です。そのまま、忌み地へ飛びます!」
先導する彼は騎士団での将来を期待されていたのに。立場、名声、故郷、家族……全てを捨てて、来てくれた。来させてしまった。
(ごめんなさい……)
両手で抱えてもこぼれ落ちるほどの感謝と、罪悪感。四肢を絡め取られて、身動きが取れなくなっていたわたしに、この逃亡を献策してくれたのは彼だ。無理だと嘆くわたしを強引に連れ出してくれた。
この身はどこへ行っても知られてしまう。だからあの人が目覚めるまでがタイムリミット。星と繋がりが強過ぎる彼の、無意識下の干渉か、活路を問うても星は何も教えてくれない。
わたし達の行く末は何も分からないーー。
「さぁ! お乗りください!!」
慌ただしく翼竜に跨り上昇する。後ろで手綱を引いてくれる従者に背を預けて、お腹が少しでも冷えないようローブを手繰り寄せようとした。
その時に目に入った贅沢な腕輪。
「……」
そっと抜き取って見つめる。わたしが受けた寵愛と束縛の象徴。これは愛であり、鎖だ。
出会ってからの数々の思い出が思い起こされた。そして実感する。こんな目に遭ってもまだ、わたしはあの人を嫌いになれていない。
それはわたしが甘いのかもしれない。ただ確かなのは、間違っても奪われるばかりの愛じゃなかったこと。
だからわたしがもっと食い下がれば、きちんと向き合えば何か違っただろうか。こんな結末を迎えることはなかっただろうか。
……全部もう、どうにもならないところまで来てしまったけれど。
わたしは腕輪を持つ手を静かに……丁重に地上へ向け、伸ばして。
「ーーさようなら」
思い出ごと、手を離した。
翼竜が一鳴きして、風を掻き分け、さらに昂る。
ーーまだ夜明けは遠い。
銀環も遥か遠く遠く、わたしに届かぬ場所へと……落ちていったのだった。
………
これにて完結です
長らくありがとうございました!
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