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星聖エステレア皇国編
求めた真実は残酷で
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白い幹から青い葉が流水のように枝垂れる、幻想的な樹々の森ーー聖地へわたしは来ていた。お茶会の時にウラヌスが言っていた通り、オージェとシゼル、それにルジーとノーヴも一緒に。それから護衛の騎士達が来てくれている。
「この森……知ってる。わたしが見た森だ!」
アザーの大群が向かっていた、まさにその場所。わたしの声に隣のウラヌスが頷いた。
「やはりそうか……。ここがアザーに襲われるとなると、人々の心の拠り所が奪われてしまう。世は荒れるだろうな」
「……大切な場所なんだね」
「ああ。全ての生命(いのち)はここを通して生まれ、ここに還るといわれる。絶対に侵してはならない場所さ」
森全体がほのかに煌めいていて、神秘的な尊い地。
わたしが最初に足を踏み入れて、それからウラヌス、みんなと続いた。
森に入った途端に空気が凛と澄んだのを感じる。とても心地が良い。樹々や花々の間からは小さな発光体が連なっては千切れて、まるで妖精が遊んでいるようだった。
「綺麗だね」
ウラヌスに同意を求めようと見上げる。でも隣には、誰もいなかった。
「……え」
隣どころか、誰もいない。わたしだけが独りきりで森の中、取り残されている。
「みん、な……?」
突然景色がぐにゃりと歪んだ。前後不覚になって、自分が立っているのかさえ判らなくなる。
ーー何これ!
思考が不安で染まってパニックになりかけた時、歪んだ景色が収まったところから別の景色が見えてきた。
暗闇の中に、冷たい牢が浮かび上がる。それは左右にいくつも並んで、鉄格子の奥、虚無のような闇が本能的な恐怖を煽った。
「ううぅ……あぁ~……」
無音の空間へふいに呻き声が溶ける。似たような声がそこかしこから聞こえてきて、徐々に声量は増していく。そこに枯れたような声が混じり始めた。
ぬ、と。並ぶ鉄の隙間から白過ぎる仮面が浮かんだ。
その真横、何もなかった闇の中からーー人の手が、格子を掴む。
「きゃああぁ!!」
飛び出した自分の声で鼓膜をいっぱいに震わせて、他の全部の音をかき消した。
わたしの叫声に驚いたようにまた景色が歪む。過ぎた恐怖に目を逸らすことも出来ず、見たくないのに釘付けになった視界に新たな光景が広がっていく。
「え……」
我が目を疑った。だってこれは、ここは。
「元の世界ーーだ」
病院、あるいは研究所。白くて無機質な空間に並ぶソファ、わたしはいつの間にかその一つに腰掛けて、通り過ぎていく白衣の人々を眺めていた。
その姿は明らかにみんなわたしと同じ人種。知らない景色の中に、懐かしさを感じる人達がいる。そのちぐはぐさが奇妙な心地だった。
わたしの視線が勝手に手元へ落ちる。手入れの行き届いた見知らぬ手が、二枚の紙を握り締めていた。
【私的DNA父子鑑定結果報告書】。
【私的DNA母子鑑定結果報告書】。
(は? なにこれ)
また<わたし>の視線は勝手に下へ下へと滑っていく。そこに綴られていた文字に、目を疑った。
【星乃⬛︎⬛︎は星乃レンの生物学的父親であること否定されました】。
【星乃⬛︎⬛︎は星乃レンの生物学的母親であること否定されました】。
(星乃レン……ほしの、れん)
優美なドレスに身を包んだ姿が浮かぶ。その直後、視界にノイズが走って光景が移った。
どこかの道を歩いてる。ーーいや、ここ……わたしの家の近く、だ。
まさか。
心臓が嫌な音を立て始める。これから何が起こるか知らないのに、なんだか、嫌な予感がした。
見慣れた道を曲がって進む。さらに角を曲がるとーー<野々咲>の表札。実家が現れた。
(……うそ……)
あまりに懐かしくて、かえって気持ちが湧いてこない。
ただ事の成り行きを眺めるしか出来ないわたしを他所に、視点の主は街路樹の陰に隠れた。それがまるでいけないことみたいに……わたしの家を見つめる。
「行ってきます!」
門から元気良く出てきたのは、ベージュのワンピに身を包むわたし。それを見送るのはーー。
「気をつけるのよ。遅くなるなら連絡してね!」
お母さん。
懐かしい姿があの頃のまま、優しい佇まいでわたしに手を振ってくれていた。視点の主はその人をしばらく見つめる。遠くなったわたしに母が踵を返すまで、見ていた。
そこでまたノイズが走り、今度は豪邸の中にいた。広くて、高価そうな調度品ばかりの知らない邸。一目見てここの奥様だと判る上品な女性が奥から現れる。
「レンさん、お帰りなさい。車も使わずにどこへ行ってらしたの」
「ただいまお母さま。たまには自分で歩きたくて、少しお散歩へ…」
「あら珍しいのね。明日は雨かしら。そろそろ梅雨入りだものね」
「まぁ! お母さまったら」
女性が笑った。笑うと、少女みたいな顔になる人だった。
むくれた声を出した主はその後、階段を上がり一室に入る。それから手がバッグからあの紙を取り出した。
「ーー今さらよ。あの娘だって、そうでしょう?」
聞き覚えのある声が、わたしから聞こえる。声の主はゆっくりとくずかごの前へ来ると……その紙を、びりびりに破き始めた。
はらり、はらりと塵と化した紙が舞い落ちていく。
またノイズと共に景色が移ろった。
薄暗い。灰色の空から絶えず落ちる雨粒が、地上を騒めかせる。ーー五月雨だ。やまない雨の中、虚ろなわたしが位牌を手に出棺を眺めている。周囲の人々、傘、車、何もかもが黒かった。モノクロの世界で二つの棺だけがわざとらしい程に白い。
親戚のおばさまに促されて、のろのろと霊柩車に乗り込むわたし。
クラクションが無慈悲に鳴り響いた。わたしと両親を乗せた車は最後の別れの場所へ向かう。
それを、それを……星乃レンは、ジッと見つめていた。
「……コ、エイコ!!」
必死にわたしを呼ぶ声に、そろりと目蓋を上げる。青と白の樹々を背に、ウラヌスがわたしを覗き込んでいた。
「エイコ! 良かった……!!」
感極まった様子で抱き寄せられる。どうやらわたしは地に脚を投げ出して、上半身だけ彼に抱えられているようだった。周りでは一緒に来た人達がウラヌスと同じ表情で息を吐いている。
「ここ……」
「聖地だ。みんなで来たのを覚えているかい。森に入ってすぐ、君は気を失ったんだ」
「……」
返事をしないわたしにウラヌスは身体を離し、茫然とするわたしを目に留めた。凛々しく整った眉が気遣わしげに寄せられる。
「……何か、視たんだな?」
何、か。
記憶を手繰った瞬間、堰を切ったように過去がよみがえってきた。
ーーあのワンピースを着たのはただ一度だけ。
あの日、遅くなる連絡を入れたわたしに返事は来なかった。代わりに知らない人から電話が掛かってきて。
呼び出された先、両親に泣きついて、おろしたてのワンピースはすっかり汚れてしまったのだ。
「ぁ……」
視界がみるみるぼやけていく。ウラヌスの表情さえ見えないくらいに。
「ーーエイコ」
戸惑うような、驚いたような声が降る。いきなり泣き出して、きっと困惑させてしまった。でも耐えられなくて、わたしは自分から彼に抱き縋る。
「っ、ぇ……えぇん……」
広い胸に顔を押し付けて声を殺そうとした。だけどどう頑張っても漏れ出てしまう。みっともなく震える身体をウラヌスは、強く強く抱き締めてくれた。
「おれは君に痛みを強いている。そしてこれからも強いるだろう。すまない。ーーだがその代わり」
大きくて温かい手がわたしの頭を抱える。
「おれの全てを捧げるからーーだからどうか、独りにならないでくれ」
<抱え込むな>。
振り絞るような声が鼓膜を、心を震わせた。
この身には、愛する両親の血が流れていなかった。
今この瞬間、広大な世界で独りきりだったわたしは……彼の言葉に確かに救われたのだった。
「この森……知ってる。わたしが見た森だ!」
アザーの大群が向かっていた、まさにその場所。わたしの声に隣のウラヌスが頷いた。
「やはりそうか……。ここがアザーに襲われるとなると、人々の心の拠り所が奪われてしまう。世は荒れるだろうな」
「……大切な場所なんだね」
「ああ。全ての生命(いのち)はここを通して生まれ、ここに還るといわれる。絶対に侵してはならない場所さ」
森全体がほのかに煌めいていて、神秘的な尊い地。
わたしが最初に足を踏み入れて、それからウラヌス、みんなと続いた。
森に入った途端に空気が凛と澄んだのを感じる。とても心地が良い。樹々や花々の間からは小さな発光体が連なっては千切れて、まるで妖精が遊んでいるようだった。
「綺麗だね」
ウラヌスに同意を求めようと見上げる。でも隣には、誰もいなかった。
「……え」
隣どころか、誰もいない。わたしだけが独りきりで森の中、取り残されている。
「みん、な……?」
突然景色がぐにゃりと歪んだ。前後不覚になって、自分が立っているのかさえ判らなくなる。
ーー何これ!
思考が不安で染まってパニックになりかけた時、歪んだ景色が収まったところから別の景色が見えてきた。
暗闇の中に、冷たい牢が浮かび上がる。それは左右にいくつも並んで、鉄格子の奥、虚無のような闇が本能的な恐怖を煽った。
「ううぅ……あぁ~……」
無音の空間へふいに呻き声が溶ける。似たような声がそこかしこから聞こえてきて、徐々に声量は増していく。そこに枯れたような声が混じり始めた。
ぬ、と。並ぶ鉄の隙間から白過ぎる仮面が浮かんだ。
その真横、何もなかった闇の中からーー人の手が、格子を掴む。
「きゃああぁ!!」
飛び出した自分の声で鼓膜をいっぱいに震わせて、他の全部の音をかき消した。
わたしの叫声に驚いたようにまた景色が歪む。過ぎた恐怖に目を逸らすことも出来ず、見たくないのに釘付けになった視界に新たな光景が広がっていく。
「え……」
我が目を疑った。だってこれは、ここは。
「元の世界ーーだ」
病院、あるいは研究所。白くて無機質な空間に並ぶソファ、わたしはいつの間にかその一つに腰掛けて、通り過ぎていく白衣の人々を眺めていた。
その姿は明らかにみんなわたしと同じ人種。知らない景色の中に、懐かしさを感じる人達がいる。そのちぐはぐさが奇妙な心地だった。
わたしの視線が勝手に手元へ落ちる。手入れの行き届いた見知らぬ手が、二枚の紙を握り締めていた。
【私的DNA父子鑑定結果報告書】。
【私的DNA母子鑑定結果報告書】。
(は? なにこれ)
また<わたし>の視線は勝手に下へ下へと滑っていく。そこに綴られていた文字に、目を疑った。
【星乃⬛︎⬛︎は星乃レンの生物学的父親であること否定されました】。
【星乃⬛︎⬛︎は星乃レンの生物学的母親であること否定されました】。
(星乃レン……ほしの、れん)
優美なドレスに身を包んだ姿が浮かぶ。その直後、視界にノイズが走って光景が移った。
どこかの道を歩いてる。ーーいや、ここ……わたしの家の近く、だ。
まさか。
心臓が嫌な音を立て始める。これから何が起こるか知らないのに、なんだか、嫌な予感がした。
見慣れた道を曲がって進む。さらに角を曲がるとーー<野々咲>の表札。実家が現れた。
(……うそ……)
あまりに懐かしくて、かえって気持ちが湧いてこない。
ただ事の成り行きを眺めるしか出来ないわたしを他所に、視点の主は街路樹の陰に隠れた。それがまるでいけないことみたいに……わたしの家を見つめる。
「行ってきます!」
門から元気良く出てきたのは、ベージュのワンピに身を包むわたし。それを見送るのはーー。
「気をつけるのよ。遅くなるなら連絡してね!」
お母さん。
懐かしい姿があの頃のまま、優しい佇まいでわたしに手を振ってくれていた。視点の主はその人をしばらく見つめる。遠くなったわたしに母が踵を返すまで、見ていた。
そこでまたノイズが走り、今度は豪邸の中にいた。広くて、高価そうな調度品ばかりの知らない邸。一目見てここの奥様だと判る上品な女性が奥から現れる。
「レンさん、お帰りなさい。車も使わずにどこへ行ってらしたの」
「ただいまお母さま。たまには自分で歩きたくて、少しお散歩へ…」
「あら珍しいのね。明日は雨かしら。そろそろ梅雨入りだものね」
「まぁ! お母さまったら」
女性が笑った。笑うと、少女みたいな顔になる人だった。
むくれた声を出した主はその後、階段を上がり一室に入る。それから手がバッグからあの紙を取り出した。
「ーー今さらよ。あの娘だって、そうでしょう?」
聞き覚えのある声が、わたしから聞こえる。声の主はゆっくりとくずかごの前へ来ると……その紙を、びりびりに破き始めた。
はらり、はらりと塵と化した紙が舞い落ちていく。
またノイズと共に景色が移ろった。
薄暗い。灰色の空から絶えず落ちる雨粒が、地上を騒めかせる。ーー五月雨だ。やまない雨の中、虚ろなわたしが位牌を手に出棺を眺めている。周囲の人々、傘、車、何もかもが黒かった。モノクロの世界で二つの棺だけがわざとらしい程に白い。
親戚のおばさまに促されて、のろのろと霊柩車に乗り込むわたし。
クラクションが無慈悲に鳴り響いた。わたしと両親を乗せた車は最後の別れの場所へ向かう。
それを、それを……星乃レンは、ジッと見つめていた。
「……コ、エイコ!!」
必死にわたしを呼ぶ声に、そろりと目蓋を上げる。青と白の樹々を背に、ウラヌスがわたしを覗き込んでいた。
「エイコ! 良かった……!!」
感極まった様子で抱き寄せられる。どうやらわたしは地に脚を投げ出して、上半身だけ彼に抱えられているようだった。周りでは一緒に来た人達がウラヌスと同じ表情で息を吐いている。
「ここ……」
「聖地だ。みんなで来たのを覚えているかい。森に入ってすぐ、君は気を失ったんだ」
「……」
返事をしないわたしにウラヌスは身体を離し、茫然とするわたしを目に留めた。凛々しく整った眉が気遣わしげに寄せられる。
「……何か、視たんだな?」
何、か。
記憶を手繰った瞬間、堰を切ったように過去がよみがえってきた。
ーーあのワンピースを着たのはただ一度だけ。
あの日、遅くなる連絡を入れたわたしに返事は来なかった。代わりに知らない人から電話が掛かってきて。
呼び出された先、両親に泣きついて、おろしたてのワンピースはすっかり汚れてしまったのだ。
「ぁ……」
視界がみるみるぼやけていく。ウラヌスの表情さえ見えないくらいに。
「ーーエイコ」
戸惑うような、驚いたような声が降る。いきなり泣き出して、きっと困惑させてしまった。でも耐えられなくて、わたしは自分から彼に抱き縋る。
「っ、ぇ……えぇん……」
広い胸に顔を押し付けて声を殺そうとした。だけどどう頑張っても漏れ出てしまう。みっともなく震える身体をウラヌスは、強く強く抱き締めてくれた。
「おれは君に痛みを強いている。そしてこれからも強いるだろう。すまない。ーーだがその代わり」
大きくて温かい手がわたしの頭を抱える。
「おれの全てを捧げるからーーだからどうか、独りにならないでくれ」
<抱え込むな>。
振り絞るような声が鼓膜を、心を震わせた。
この身には、愛する両親の血が流れていなかった。
今この瞬間、広大な世界で独りきりだったわたしは……彼の言葉に確かに救われたのだった。
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