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145. マークたちと再会する

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 すごい……
 スッキリ、爽やかな朝ですよ!

「チェリー、おはよう! 昨日はどうだった?」

「はい、パールが眠る少し前からベッドの癒しの魔石が反応しだし、弱めですが輝き続けていました」

「そうなんだ、主寝室のベッドよりちょっと強めなのかな?」

 なんだか、魔力が溢れている感じがするよ。
 これ、魔力の弱い人族の人にはダメなヤツかも?
 魔力で、酔っちゃうかな?
 
 わたしには、すごくいいけど……
 他の人には危ないかも? 
 気をつけないと!

 朝食は台所近くにある豪華なダイニングテーブルで、ワンプレートの朝食セットを優雅にいただく。

 ライの家の料理長さんは、すごいな。
 わたしがちょうどお腹が膨れる量で盛り付けてあるよ。
 ウコッコのお肉とタマゴそれにトマトとチーズ?
 四つがうまく絡まるように ゴロっと大きなかたまりで炒めてある。
 それにこの外はカリっと中は少しだけしっとりなのに薄めなパンがちょうどいい。
 少しずつパンの上に乗せて食べたら、うわっ たまらない!
 それからこれは、口直しなのか?
 リンゴとオレンジにブドウまで! 
 食べやすいように皮をむいて 一口大に切ってあった。
 この果物は、ただモノじゃないぞっ!
 おいしすぎる……
 味が濃い!
 あーっ うそっ!
 ヤハッシのハチミツも小皿に入れて付いていた。
 もういうことなし!
 味変できるじゃないか…… くっうー

 よしっ 今日は、アイスティー にしよう。

 あ~ しあわせ!
 ダメな人に なりそうだよ……
 口が、肥えてしまう……
 もう、一生こうやって 作ってもらった料理だけ食べようかな?
 食器は、あの箱に入れたら ほら!
 すぐキレイになっている。
 料理長に返さないとね!
 
「チェリー、どうしよう! もうここに住みたいよ」

「はい。 パールには、家よりここのほうが安全で楽なのですね。 もっと冒険に行きましょう」

「そうだね、それがいいよ。  いろんなところに 一緒にいこう!」

 お腹もいっぱい、あとはメルの町まで飛ばすだけ。

 マークたちもシーナがいるから大事をとって、今日メルの町に向かっている確率の方が高い。
 そうしたら同着だよね。

 朝の風は気持ちがいい!
 ビューン?っと 飛んでいき、まだ午前中だ。

 まずは約束通り、ライの家にいく。
 どこに降りようかな?
 んっ?
 あんな庭の端に囲いが昨日、あったかな?
 家から離れたところに変わった場所を発見、そこへ降りる。
 囲いを出ると、裏庭の端になるからライたちのところまで少し遠い。

 あれ、だれか走ってきた?
 不審者に思われたのかな?
 へっ、ライ?

「パール! やっぱりパールだっ! どうしたんだ?」

「おい、ライおれより先にいくなよ! パールじゃなかったら、どうするんだ!」

 ガントが慌てて後ろから追いかけてきていた。

 ソードは、なにか指示を家の人たちに出している。

 どうも、この場所がよくないみたい。

 みんなで部屋に戻って、話しの続きをする。
 侍女長がお帰りなさいと、おいしいお茶を淹れてくれた。

 ライたちに昨日のことを話し、マークがガントに会いにこっちへきていないか尋ねる。

 それを聞いていたセバスチャンがすぐガントとソードの家に使いを出して確かめてくれた。
 
「パール。ピアンタまで行ってきたのですよね?」

 ソードが聞いてきたので、いってきたけどマークのことがあったから、すぐ帰ってきたと話す。
 シーナが妊娠しているようだと告げると侍女長がなにか動きだしていた。

「妊婦がいたのなら、昨日はゴタの宿屋で 一泊しているでしょう。 だとすると、もうそろそろメルの洞窟 このメルの町に着くころですね。 使いを検問所にも出しましたから、ここで待っていましょう」

「ありがとう。 きっとみんな、すごく心配していると思う……」

 セバスチャンが、ソードに耳打ちしてソードがライのところに向かう。

 仕事の邪魔をしないように用意してもらっている部屋に侍女さんたちと戻ろうとしたら、ライが……

「パール、伯父さんたちが着いたようだぞ。 四人だといっているけど、合っているか?」

「四人? 誰だろう? ひとり多いかな……」

「こっちに来てもらっているから、もう少し待っているといい」

 侍女長がそのあいだに服を着替えてしまいましょうと部屋に連れていかれる。
 でも、このあと家を見に行くからドレスのようなのはちょっとというと、程よい感じのワンピースが出てきておどろいた。

 こんなのあったかな?

 侍女長たちは間に合ってよかったといっていたけど……
 髪もキレイにクシを入れてもらい、この前買った髪飾りで留めてもらう。

 派手すぎず、可愛くしてもらってお礼をいうとよろこんでいた。

 セバスチャンが呼びにきてくれてまた、知らない客間に連れて行かれる……

 部屋に入って、すぐマークと目が合った。

「パール!」

 気がつくと、マークに抱きしめられていた。

「マーク……」

「パール、ケガはないか? 大丈夫か? ごめんな、ひとりにして……  怖かっただろ……」

「マーク、わたしは大丈夫だよ。 マークたちも、こんな遠いところまで来させてごめんね……」

「どこまでだって、パールがいるなら来るに決まっているだろ? ほら、みんなも 一緒だぞ」

 シーナが、すぐそばまで来てくれていた。

「シーナ、おめでとう! 赤ちゃんがいるんでしょ?」

「パール? どうして知っているの?」

「パール、久しぶりだな!」

「トムさん、それにトーマスさんも……?」

「パール、久しぶりだね。 ばあちゃんが亡くなって、料理長が親代わりになってくれたんだよ。 だから、親にはついていかないと…… パール。 ボクもパールの家族に 加えてくれないか?」

「うん、うん……  わたしのお兄ちゃんだね! これからもよろしくね! トーマス兄ちゃん!」

「パ、パール、ありがとう! トーマス兄ちゃんは、長いし照れるからトーマスでいいよ!」

「よかったな、トーマス! これで安心だな!」

 トムさんが、わたしを見ながら話しだす。

「パールになにも言わずに勝手についてきたから、嫌われたらどうしようと、ずっとトーマスが心配していたんだよ!」

 笑いながら教えてくれた。

 辺境伯でもいつも優しくしてくれていたのに、それはあり得ないと笑いながらいって安心させる。

 マークが、どうしてこうなったのか、聞きたそうにしている。

 ここでやっとソードが声をかけてくる。

「マークでしたね? 少し、落ち着きましたか? 座って話しましょう」

 そうだね。
 わたしの家族はみんな立って、わたしのまわりを囲んでいた……

 仕切り直しだな……

 ここで サッと お茶がでてきて、ひと息つく。

 ライが話しだす。

「ここは、わたしの家だからゆっくりしてもらって構わない。 パールにも伝えてあるが、家が整うまでここで準備してくれ。 よかったな、パール。 伯父さんたちに会えて……」

「はい、ホントにありがとう」


 みんな また、一緒…… なんだ。

 あぁ…… うれしい……

 最高だよっ!
 
 
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