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100. 金貨 三枚分
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腰のマジックバックから 十数本バンブの木を出して話をする。
「親方に作ってもらった、カニハの木の皮の水筒もケルスさんと交換したコップも、なにもかも全部向こうに渡してきたから ごめんなさい。 もう ないの…… だから新しく食器セットと水筒セットを作って欲しくって…… このバンブの木は全部水抜きしてあるから 次くるときまでに、テントで使う モノ を家族分。 いろいろ揃えてくれるかな」
「ホントか! 全部水抜きしてあるのか? それにパール、家族っていうのは? だれだ?」
あぁ、両親がいないのは宿屋に住んでいるから知っていたからね……
母方の伯父マークと結婚したシーナそれからトムさんのことを話すと安心していた。
わたしが孤独の身だと思っていたようで、伯父さんでもいてよかったと言ってくれる。
「水抜きは 一応、ちゃんとしてあると思うけど……」
親方とケルスさんで バンブの木を、一本 一本 チェックしていた。
「親方! ボクは、こんなに太いバンブを見たの初めてです! こんな太いバンブが、あったんですね!」
「オレでも、なかなか これは…… ホントに……すごいぞ…… パール、これで食器と水筒のセットを作ったあと、余ったバンブの木を売ってくれないか?」
「それは、あげるよ! そのかわり前みたいに、よい モノ を作ってね」
「おぉ、わかった! ありがとうよ まだ、あったら買うぞ!」
「そうだね、お金も必要だから…… でも、このあと ギルドでお金を少し出しにいくつもりでいるんだよ」
「それは、やめておけ! 金 はラメール王国のギルドで下ろしたほうがいい…… ここのギルドの何人かの職員は王家と通じている。 迷い人はいまでも、大切な収入源だ」
「えーっ、でもお金がなかったら、新しくポーションも買えないよ……」
親方は急に店の奥へと走っていき、すぐに戻ってくると目の前に 金貨 二枚 と 大銀貨 十枚をだしてきた。
「これで、なにかと交換だ! バンブの木でもいいぞ!」
「えっ、親方 いいの? 金貨 三枚分だよ?」
「ああ、大丈夫だ! だからギルドにいかずに、あの メリッサって子のところに直接いくんだ! あの子になら迷い人だと言っても大丈夫! いや、言ったほうがいいぞ! 伝えて 助けてもらえ! いいな!」
「わかったよ…… ありがとう」
親方と相談して、水抜きはしてないけど、バンブの木。
水筒の太さと太い モノ を、あと 三十本ほどだして 残りは小分けにしておいた 砂金を 三つ分渡す。
キノコの女王をいるか聞くと、それはいらないというので、わけておいた 金の塊。
キノコの女王のタマゴサイズも 一個、渡しておいた。
親方がそれはもらいすぎだといっていたけど、食器の制作費だから気にしなくてもいいと言っておく。
ケルスさんは、バンブの木に夢中だったけど、わたしにコップがないとわかると、また同じようなコップを持ってきて渡してくれた。
「パールさん。 しばらくはこれを、使ってください! あのコップと似ているでしょ? アレのつぎの作品なんですよ」
「わーっ! ホントだ! 似ている…… いいんですか?」
「はい、こんなに バンブの木をいただいて、こっちがお礼を いわないと……」
「パール、もらっておけ。 もともとコイツはバンブの木 一本とコップ 一個ではもらいすぎだと、もう 一個 渡すつもりでいたようだったからな!」
親方の言葉でありがたく、もらっておくことにする。
ケルスさんは、ニコニコしながら うん うん と うなずいて、 首をかしげている。
んっ?
何か気になることが、あるのかな?
わたしはもらったコップの握り具合を確かめて……
うん、いい 感じ!
「パールさん、さっきから気になってたんですが…… その剣の持ち手の柄頭の飾りは、もしかして 魔石? が 五種類 ですか?」
「えっと…… そうなの かな? でも、小さいでしょ?」
おもちゃの剣だから、魔石も小さいって、ウルグベお母さんがいってたけど……
やっぱり、目立つの かな?
「パール…… それは、そんなに小さくないし、小さくても目立つな…… ひとつでも高価な魔剣だぞ…… それが 五種類 ぐるっと ついているってのは なぁ~ 聞いたことがない」
「えーーっ じゃあ 親方、また ここを 木の皮 かなにかの革で、隠してくれませんか?」
「もったいないが、それしか ないな……」
「いまからわたしは『薬師メリッサ』にいって、いろいろ買って、そのあと宿屋で荷物を集めて、置き手紙とお礼をしてまた戻ってきますから、あんがい時間がかかると思います。もう 明日の朝でもいいけど…… よろしく お願いします」
「あぁ、わかった。 もっと 時間があればいいんだが…… 木の皮か…… ちっと 早いが明日の鐘 、二つと 三つのあいだに取りにこい。それより遅くなったら、王族にバレそうで心配だからな…… 」
「はい、ありがとうございます!」
なんだ かんだと いろいろ 教えてくれる……
親方は、ホント 優しいなぁ~
「親方に作ってもらった、カニハの木の皮の水筒もケルスさんと交換したコップも、なにもかも全部向こうに渡してきたから ごめんなさい。 もう ないの…… だから新しく食器セットと水筒セットを作って欲しくって…… このバンブの木は全部水抜きしてあるから 次くるときまでに、テントで使う モノ を家族分。 いろいろ揃えてくれるかな」
「ホントか! 全部水抜きしてあるのか? それにパール、家族っていうのは? だれだ?」
あぁ、両親がいないのは宿屋に住んでいるから知っていたからね……
母方の伯父マークと結婚したシーナそれからトムさんのことを話すと安心していた。
わたしが孤独の身だと思っていたようで、伯父さんでもいてよかったと言ってくれる。
「水抜きは 一応、ちゃんとしてあると思うけど……」
親方とケルスさんで バンブの木を、一本 一本 チェックしていた。
「親方! ボクは、こんなに太いバンブを見たの初めてです! こんな太いバンブが、あったんですね!」
「オレでも、なかなか これは…… ホントに……すごいぞ…… パール、これで食器と水筒のセットを作ったあと、余ったバンブの木を売ってくれないか?」
「それは、あげるよ! そのかわり前みたいに、よい モノ を作ってね」
「おぉ、わかった! ありがとうよ まだ、あったら買うぞ!」
「そうだね、お金も必要だから…… でも、このあと ギルドでお金を少し出しにいくつもりでいるんだよ」
「それは、やめておけ! 金 はラメール王国のギルドで下ろしたほうがいい…… ここのギルドの何人かの職員は王家と通じている。 迷い人はいまでも、大切な収入源だ」
「えーっ、でもお金がなかったら、新しくポーションも買えないよ……」
親方は急に店の奥へと走っていき、すぐに戻ってくると目の前に 金貨 二枚 と 大銀貨 十枚をだしてきた。
「これで、なにかと交換だ! バンブの木でもいいぞ!」
「えっ、親方 いいの? 金貨 三枚分だよ?」
「ああ、大丈夫だ! だからギルドにいかずに、あの メリッサって子のところに直接いくんだ! あの子になら迷い人だと言っても大丈夫! いや、言ったほうがいいぞ! 伝えて 助けてもらえ! いいな!」
「わかったよ…… ありがとう」
親方と相談して、水抜きはしてないけど、バンブの木。
水筒の太さと太い モノ を、あと 三十本ほどだして 残りは小分けにしておいた 砂金を 三つ分渡す。
キノコの女王をいるか聞くと、それはいらないというので、わけておいた 金の塊。
キノコの女王のタマゴサイズも 一個、渡しておいた。
親方がそれはもらいすぎだといっていたけど、食器の制作費だから気にしなくてもいいと言っておく。
ケルスさんは、バンブの木に夢中だったけど、わたしにコップがないとわかると、また同じようなコップを持ってきて渡してくれた。
「パールさん。 しばらくはこれを、使ってください! あのコップと似ているでしょ? アレのつぎの作品なんですよ」
「わーっ! ホントだ! 似ている…… いいんですか?」
「はい、こんなに バンブの木をいただいて、こっちがお礼を いわないと……」
「パール、もらっておけ。 もともとコイツはバンブの木 一本とコップ 一個ではもらいすぎだと、もう 一個 渡すつもりでいたようだったからな!」
親方の言葉でありがたく、もらっておくことにする。
ケルスさんは、ニコニコしながら うん うん と うなずいて、 首をかしげている。
んっ?
何か気になることが、あるのかな?
わたしはもらったコップの握り具合を確かめて……
うん、いい 感じ!
「パールさん、さっきから気になってたんですが…… その剣の持ち手の柄頭の飾りは、もしかして 魔石? が 五種類 ですか?」
「えっと…… そうなの かな? でも、小さいでしょ?」
おもちゃの剣だから、魔石も小さいって、ウルグベお母さんがいってたけど……
やっぱり、目立つの かな?
「パール…… それは、そんなに小さくないし、小さくても目立つな…… ひとつでも高価な魔剣だぞ…… それが 五種類 ぐるっと ついているってのは なぁ~ 聞いたことがない」
「えーーっ じゃあ 親方、また ここを 木の皮 かなにかの革で、隠してくれませんか?」
「もったいないが、それしか ないな……」
「いまからわたしは『薬師メリッサ』にいって、いろいろ買って、そのあと宿屋で荷物を集めて、置き手紙とお礼をしてまた戻ってきますから、あんがい時間がかかると思います。もう 明日の朝でもいいけど…… よろしく お願いします」
「あぁ、わかった。 もっと 時間があればいいんだが…… 木の皮か…… ちっと 早いが明日の鐘 、二つと 三つのあいだに取りにこい。それより遅くなったら、王族にバレそうで心配だからな…… 」
「はい、ありがとうございます!」
なんだ かんだと いろいろ 教えてくれる……
親方は、ホント 優しいなぁ~
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