らぶさばいばー

たみえ

文字の大きさ
上 下
59 / 100

再び、デルカンダシアへ

しおりを挟む

 以前の見る影も無いおどろおどろしさで、とてもこの世のものとは思えないほど禍々しい感じのホラーな空気をこれでもかと周囲に醸し出す不浄の森を前に、無意識に口を半開きにしたマヌケ面で見上げる私。
 そうです。あれからすぐに帰ってきました我が故郷デルカンダシアへと。そして御使い様によると森が故郷らしいので、作戦で通過するし念の為にいっちょ久々に近くで確認してみようと思い立って来てみたものの……私の記憶にあった、かつての少し暗くてジメジメした空気だったけど、ファンタジーなピクニックにはもってこいな素敵カラフルファンシー模様だった森の記憶が夢幻だったかのような、そんなあまりの恐ろしい変貌に茫然とするしかない。
 ど、どうすんの、コレ……このホラーな森に入るの、超絶嫌なんだが。

「シオンさまぁ~会議のお時間でーす」
「……え、ええ。今、行きますわ……」

 領地待機組の魔女っ娘に呼ばれて空返事をしたが、いやしかし――えっ。なにアレ。え、変わり過ぎでしょ。えっ。
 確かにの森ならまあ納得の雰囲気だけど、それにしても変貌し過ぎなのでは!? 以前からあんなだったっけ!? 私の記憶違い!? そんなばかな……。

 ――あの地は今も、浄化の途上なのです。

 ……あっ。えっ、待って……じゃあ浄化しててアレな雰囲気になってるって、もしや悪化してるってことなんじゃ……ッ!?
 教えて、御使い様っ! ギリ平凡な魔女に一体コレをどうしろと!?

「――まずは軽い訓練をさせてから適宜分散投入させる」

 頭の中でひぃぇ~! とぷちパニックに陥っている間にも作戦会議は進んでいく。参謀兼実質的な指揮官はジニア。ついでにお飾りな私の代わりで司会進行役も務めてくれている。そして、その横に副官を担う者としてアイリスやプラタナスが位置していた。
 結局、御使い様の言葉通り問答無用で各地の若年貴族たちは集められた。たった一言、私が「――古の盟約により、魔女に追従せよ」とだけで。

 各地の貴族が忙しい中で集った大広間――御使い様とのとある取り引き後、皇女はとある場所へと移動させられた――に急に呼ばれたかと思えば、大勢の貴族たちを前にカトレアたちから急にいかにもな台本というかメモ用紙をしれっと渡されて「言え」と圧力を掛けられたのだ。
 勿論、小心者な私が権力に抗えるはずもなく……あれおかしいな? 御使い様のお話が確かなら、母の代理である私が暫定的に権力のトップなのでは……? などと思っても決して口にはせず。粛々と国家権力に従った。

 なお、これは血に刻まれたされる類のものらしいので、王侯貴族たちに拒否権は無い。
 ギラギラとした目で睨んで文句を口にしながらも、まるで意思の無い操り人形のように、嬉々として身体だけが勝手にきびきびと動く下級貴族の中年おっさんとか誰得なんだろう、とか現実逃避に考えながらも素直に国家権力に従いましたとも。ええ。
 なにせ、カトレアたちが表面上はニコニコとした表情で「あの下級貴族……全て終わったら粛清ね」などと私の近くでぼそりと零してたので。ええ、まあハイ。

 途中、これだから血が薄い下賤な輩は……とかの典型的でテンプレな諍いみたいなのも目撃しましたとも。ええ。
 ただし、今度は御使い様が「憐れな……皆平等に下僕だというのに……ですがそれほどまでに下僕としての矜持があるのであれば、特別に激戦地へと送ってあげるのが情けでしょう」などと不穏な事をおっしゃっていたので勿論、心の中はどうであれ表面上は私も貝になって知らないフリをしましたとも。ええ、まあハイ……。

 というそんな感じのコレってば誰得なんだ?! な、なんやかんやを経て、まだ殆ど十代という花盛りな年頃の、幼気な少年少女たちを有言実行とばかりに強制的にデルカンダシア領まで徴兵しましたとも。ええ。
 ――そういうわけで。私がその子たちの総指揮官です。はい。色々お疲れっしたー!

「この後、早速だが森の手前で野営をし、そこから徐々に奥へと侵攻する予定だが問題ないか」
「そう、ですわね……少々、当初の想定より危険かと思われますわ」

 直近のちょっとバタバタしていたアレソレに思考を飛ばしていると、ジニアに確認するように聞かれた。彼らは初めて不浄の森を目にしたそうだが、以前の常態を知らない彼らにアレが常態であると勘違いさせないように伝えなければならない。
 あんなホラーな森を前に、危険です! と単に主張したところで、魔女のイメージ的に変な方向へと誤解されそうだ。いくら魔女たちでも、自分たちが死にかけの疲労困憊になってまで面白半分であんな風になるまで放置するとかアリエナイから……というより、母が起きてきた後のことが恐ろしいだろうから絶対にそんなことは例え思ってもしないだろう。

 ……そうなると、単純に魔女たちの浄化速度が不浄の浸食速度――魔獣の誕生――に追い付いていないということになる。
 短期間でアレでは、バッタバッタと上級魔女たちが次々と倒れるわけだ……もしや無理ゲーなのでは。

「――危険でも何でも、今進まなければ更に始末に負えなくなる」
「です、わね……」
「では予定通りに進めよう。――待機する各自に連絡を」

 ……いや、勿論分かってるんですよ私も。でもしょうがないでしょう?
 実感があまり湧かないというか、机上の空論というか、少し前に「世界滅亡!? 人が魔獣に!? 自称女神討伐!?」とB級映画の特撮三本仕立てみたいなことを急に突き付けられても現実味が足りないというか……。
 ――ん? そういえば、何か忘れてるような……?

「はぁ……」

 ちょっと置いてけぼりが甚だしい感じで物事が淡々と進められていくので、冷静になって考えることもままならない。
 あっちこっちでざわざわと忙しなく動く気配を感じながら、とぼとぼと邪魔にならない場所を探して彷徨い歩いていると、例の湖――『ニグルムカバラ』に辿り着いた。
 ここに来るのは何年ぶりだったろうか。

「……あ」

 ふと、御使い様のところから戻って以降、あのべったりだったはずの夫の姿をどこにも見つけてないことに気付いた。
 ぼーっと昔を懐かしんでる途中で夫の存在を思い出した私も私だが、またしても一言も告げずにどこかに消えたっぽい夫も夫なのでお相子だろう。

 ――というより、なんだアイツ。散々人のことストーカーよろしくべったべたに付き纏ってきてたくせに、なんでこういう肝心な時だけ傍に居ないんだ。
 それとも何か? 今もどっかに居てこっち見てるとか? 相変わらず気配とか全く分からんけども……。きょろきょろ。

「――よォ」
「!? ッ小人さん、ですの」

 びっくりした……。

「なんだ、オレ様じゃいけねェってか? あァ?」
「や、そういうことでは……」

 つい、ごにょごにょと口ごもる。

「――ん? テメェ、ソレどこで手に入れやがった」
「ソレとは……この手鏡のことですの?」
「あァそうだ、ソレだぜ」

 小人さんの視線が向かう先を辿って、なんとなーく懐に仕舞ったまま常に持ち歩いていた手鏡だと見当をつけて取り出してみせた。
 だって一応は天使というか御使い様から貰ったものだしね。何かご利益があるかもしれないでしょう?

「――いいもん持ってんじゃねェか」
「? そうなのですか」
「あァ、そいつァ『真実の鏡』だぜ」

 ……真実の鏡とな?

「……それはあの有名な台詞、鏡よ鏡よ~と問いかけ、世界で最も美しい者はと聞けばその者を映し出してくれるという――」
「いや、そういうのも出来なくはねェだろうが……そりゃ、あくまで手にした者の美醜観で判断されちまうだろうから、んな勿体ねェ使い方は正確性に欠ける無意味なもんになるだけだぜ」
「なるほど……」

 つまり、最も自分好みの美人が分かるだけとは……いやある意味、それはそれで夢も希望もあるような? なんかリアルだ。色々と。

「そいつの使い道は断罪だぜ。テメェの罪をひたすら映しやがる」
「だんざい……つみ……」

 だ、断罪っ? 罪!? え、何それコワぁ……。

「――ほら見ろ、しっかり映ってんだろォが?」
「え゛」

 反射的に握ってる手鏡を見てしまう。鏡には不浄の森の光景が映っているだけだ。てっきり周囲の森が反射で映ってるだけかと……えっ? 罪として映ってんのコレ? えええっ。
 不浄の森が罪って……もしや暗にやる気ないこと責められてるのかコレ!? え、ごめんなさい。もっと真面目にやります……。

「――――」

 指摘され続ける己の怠惰をこれ以上は直視出来ず、思わず反射的にごそごそと懐に手鏡をしまってしまった。
 あ。待てよ。この反射的な行動もつまり、悪いことしてるなあって罪の意識が無意識下にでもあったってことでは……?
 おお、私ってばなんて罪深い証明をしてしまったんだ……。

「――シオン。ここに居たか。もうすぐ作戦が始まるようだ」
「まあ、ナズナ様。このようなところまで探させてしまって申し訳ございませんわ」
「いや、気にすることは無い。名目上とはいえ、護衛だからな」
「……うふふ、そんなことはありませんわよ。護衛として非常に頼もしく思っておりますことよ」

 おほほ、となんとか誤魔化し笑いでその場をやり過ごそうとする。そういえばナズナは護衛だったな、とか少ししか思ってませんよ勿論。
 なんというか護衛というよりかは、カトレアたちからの使者というか監視要員みたいに扱ってたからなぁ……うん。あ。

 ぼとっ。

「む。落としたぞ」
「あ、あらぁ。失礼しましたわ」
「うむ。割れ物の扱いには特に気を付けるといい」
「ええ、勿論ですわ」

 慌てて態度を取り繕うのに夢中で、手鏡を落としてしまって焦る。ひょいっと先に拾ってくれた――運動神経というか反射神経で負けてるので――ナズナにお礼を言ったが……とりあえずは、確認する限りどこも割れなかったようで一安心だ。
 なにせ一説によれば、鏡を割るとその後七年もの不幸が訪れるそうだし。迷信とはいえ、そういうのは結構気になる性質なのだ。名称が『真実の鏡』のくせに断罪とか罪を映すとかいうとても物騒な性能の鏡を割るだなんて、そんな無謀なチャレンジはお断りだ。ただでさえもう三本立てのみならずにお腹いっぱいなのに。
 どんなとんでもない不幸が訪れるか考えるだけ恐ろし――ッ!?

「では、行こう。先導しよう」
「え、ぇ……」

 先導するナズナに続きながらもぎぎぎ、と今にも鳴りそうなほど油の足りてないブリキ人形のようなぎこちなさで、いつの間にか肩に乗っかってついてきていた小人さんを引き攣る笑みで見てみた。
 なんだかあまり興味無さそうな感じですけど、たぶんそうだよね? 私の勘違いじゃないよね……?
 ナズナは少し先を歩いていて、こちらの様子に気付いていないようだ。――てことで。

「……み、見ました?」
「あァ、しっかりぜ」

 やっぱりあまり興味無さそうな感じではあるが、私の質問にはしっかりと肯定を返された。ひぃぃぃ……ッ!
 ――しかもちゃんと内容の補足もしてくれた。

 あいつが森の中で、人を魔獣に喰わせてる場面をよ――と。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました

東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。 攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる! そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。

婚約破棄されたら魔法が解けました

かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」 それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。 「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」 あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。 「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」 死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー! ※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です

私の婚約者は6人目の攻略対象者でした

みかん桜(蜜柑桜)
恋愛
王立学園の入学式。主人公のクラウディアは婚約者と共に講堂に向かっていた。 すると「きゃあ!」と、私達の行く手を阻むように、髪色がピンクの女生徒が転けた。『バターン』って効果音が聞こえてきそうな見事な転け方で。 そういえば前世、異世界を舞台にした物語のヒロインはピンク色が定番だった。 確か…入学式の日に学園で迷って攻略対象者に助けられたり、攻略対象者とぶつかって転けてしまったところを手を貸してもらったり…っていうのが定番の出会いイベントよね。 って……えっ!? ここってもしかして乙女ゲームの世界なの!?  ヒロイン登場に驚きつつも、婚約者と共に無意識に攻略対象者のフラグを折っていたクラウディア。 そんなクラウディアが幸せになる話。 ※本編完結済※番外編更新中

転生先が羞恥心的な意味で地獄なんだけどっ!!

高福あさひ
恋愛
とある日、自分が乙女ゲームの世界に転生したことを知ってしまったユーフェミア。そこは前世でハマっていたとはいえ、実際に生きるのにはとんでもなく痛々しい設定がモリモリな世界で羞恥心的な意味で地獄だった!!そんな世界で羞恥心さえ我慢すればモブとして平穏無事に生活できると思っていたのだけれど…?※カクヨム様、ムーンライトノベルズ様でも公開しています。不定期更新です。タイトル回収はだいぶ後半になると思います。前半はただのシリアスです。

婚約破棄された侯爵令嬢は、元婚約者の側妃にされる前に悪役令嬢推しの美形従者に隣国へ連れ去られます

葵 遥菜
恋愛
アナベル・ハワード侯爵令嬢は婚約者のイーサン王太子殿下を心から慕い、彼の伴侶になるための勉強にできる限りの時間を費やしていた。二人の仲は順調で、結婚の日取りも決まっていた。 しかし、王立学園に入学したのち、イーサン王太子は真実の愛を見つけたようだった。 お相手はエリーナ・カートレット男爵令嬢。 二人は相思相愛のようなので、アナベルは将来王妃となったのち、彼女が側妃として召し上げられることになるだろうと覚悟した。 「悪役令嬢、アナベル・ハワード! あなたにイーサン様は渡さない――!」 アナベルはエリーナから「悪」だと断じられたことで、自分の存在が二人の邪魔であることを再認識し、エリーナが王妃になる道はないのかと探り始める――。 「エリーナ様を王妃に据えるにはどうしたらいいのかしらね、エリオット?」 「一つだけ方法がございます。それをお教えする代わりに、私と約束をしてください」 「どんな約束でも守るわ」 「もし……万が一、王太子殿下がアナベル様との『婚約を破棄する』とおっしゃったら、私と一緒に隣国ガルディニアへ逃げてください」 これは、悪役令嬢を溺愛する従者が合法的に推しを手に入れる物語である。 ※タイトル通りのご都合主義なお話です。 ※他サイトにも投稿しています。

【完結】実は白い結婚でしたの。元悪役令嬢は未亡人になったので今度こそ推しを見守りたい。

氷雨そら
恋愛
悪役令嬢だと気がついたのは、断罪直後。 私は、五十も年上の辺境伯に嫁いだのだった。 「でも、白い結婚だったのよね……」 奥様を愛していた辺境伯に、孫のように可愛がられた私は、彼の亡き後、王都へと戻ってきていた。 全ては、乙女ゲームの推しを遠くから眺めるため。 一途な年下枠ヒーローに、元悪役令嬢は溺愛される。 断罪に引き続き、私に拒否権はない……たぶん。

記憶を失くした代わりに攻略対象の婚約者だったことを思い出しました

冬野月子
恋愛
ある日目覚めると記憶をなくしていた伯爵令嬢のアレクシア。 家族の事も思い出せず、けれどアレクシアではない別の人物らしき記憶がうっすらと残っている。 過保護な弟と仲が悪かったはずの婚約者に大事にされながら、やがて戻った学園である少女と出会い、ここが前世で遊んでいた「乙女ゲーム」の世界だと思い出し、自分は攻略対象の婚約者でありながらゲームにはほとんど出てこないモブだと知る。 関係のないはずのゲームとの関わり、そして自身への疑問。 記憶と共に隠された真実とは——— ※小説家になろうでも投稿しています。

魔性の悪役令嬢らしいですが、男性が苦手なのでご期待にそえません!

蒼乃ロゼ
恋愛
「リュミネーヴァ様は、いろんな殿方とご経験のある、魔性の女でいらっしゃいますから!」 「「……は?」」 どうやら原作では魔性の女だったらしい、リュミネーヴァ。 しかし彼女の中身は、前世でストーカーに命を絶たれ、乙女ゲーム『光が世界を満たすまで』通称ヒカミタの世界に転生してきた人物。 前世での最期の記憶から、男性が苦手。 初めは男性を目にするだけでも体が震えるありさま。 リュミネーヴァが具体的にどんな悪行をするのか分からず、ただ自分として、在るがままを生きてきた。 当然、物語が原作どおりにいくはずもなく。 おまけに実は、本編前にあたる時期からフラグを折っていて……? 攻略キャラを全力回避していたら、魔性違いで謎のキャラから溺愛モードが始まるお話。 ファンタジー要素も多めです。 ※なろう様にも掲載中 ※短編【転生先は『乙女ゲーでしょ』~】の元ネタです。どちらを先に読んでもお話は分かりますので、ご安心ください。

処理中です...