浮雲の譜

神尾 宥人

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第四章 帰雲

(七)

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 鍋山城は、大鍋山と小鍋山というふたつの山の頂を均して築かれた山城である。本丸である大鍋山から尾根伝いに二の丸が築かれ、周囲を峻厳な切崖が囲んでいた。それを小鍋山の出丸が守っており、背後の平坦な地に屋敷が建てられ、法印らの居所とされているらしかった。
 城郭は数日前に落とされたばかりとは思えないほどに整然としていて、戦の跡など微塵も見られなかった。ここに居を定めた法印が遮二無二整えたのか、あるいは城兵はろくに抵抗もせず明け渡したのか。おそらくは後者であろう。飛騨を平定したのち、ここがひとまずの本拠とされたのも、それが大きな理由であったとも考えられた。
 八十の兵を城下に待たせると、氏理は善十郎を含め数名のみで城の出丸へと上がって行った。そうしてあらためて、法印素玄と対面する。
「長屋どののお加減はいかがにございますか」
 氏理はなおも白々しく、法印に尋ねた。そうして敵もさるもので、こともなげに「大事ない」と答えてくる。
「まあ、しばらく面頬は外せぬであろうがの。されどあれには良き薬よ」
 昨夜のことは、どうやら喜三がおのれで言っていた通り、『戦に於いてのこと』となったらしい。もっとも当人がどう思っているかは別だ。見たところ、根に持ちそうな手合いでもあった。
「……どうにも、すまぬの」と、法印はわずかに姿勢を崩して言った。「あれもあれで、悪い将ではないのだ。ただちと、血の気が多くて困っておる」
「若武者とは、さようなものにございましょう」と、氏理はどこかで聞いたような言葉を返した。
「されど家中にはかように、おぬしらを残らず鏖殺すべしとの声も少なくはない。それだけ、おぬしらには痛い目を見たということよ」
 法印の口調は穏やかで、そのことを詰るどころかむしろ称えているかのようだった。氏理もいまだ微笑んだまま、どこか誇らしげに「ははっ」とまた頭を垂れる。
「されど我はかの者らに説いた。侍が侍を頼り降参申すところを、慈悲なく討ち果たすは本意でないとな。然ほどの戦上手、召し抱えずに殺すは勿体なきこと。これを赦し本領を安堵すれば、兵庫とてその恩を忘れまい。のう、そうであろう兵庫頭?」
 善十郎は信じられぬ思いで、法印の達磨顔を見つめた。穏やかな笑みは浮かんでいたが、決して戯れているようにも見えなかった。
「もちろん我とてそうお目出度いわけでもない。今言うたのはあくまでも建前よ」
 氏理も意外な様子はなく、やはりとばかりに頷く。それはそうであろう。相手は主を度々変えながらも生き残ってきた、堂々たる戦国大名である。そう綺麗事ばかり並べていては、今ここに座っていることなどできなかったはずだ。
 そうして法印は懐に手を入れ、一通の書状を取り出した。目を通してみよということらしいので、善十郎が進み出てそれを受け取り、氏理に渡す。書状は照蓮寺の住持・明了からのものらしかった。
「実は、照蓮寺に喧嘩を売られてしまっての」
「おう、それは……」氏理の声音は、芝居でなく意外そうであった。「明了どのとは話が付いていたのではござらぬか。我はそう聞き及んでおりましたが?」
「住持の明了どのではなく……まあ、それは申しても信じまいが。ともかく、手打ちがあったのは事実じゃ。されど向牧戸にて、戦に加わっていた領民たちを手に掛けたのがお気に召さなかったらしい。されどそれも戦のならい。わからぬ御坊とも思えなんだが」
 備中守氏信が守っていた向牧戸城には、六厩の金堀衆をはじめとした近郷の民たちも自発的に参陣し、戦闘に加わっていたという話は善十郎も耳にしていた。かの者らが敵に回らぬようにという懐柔工作が効き過ぎたゆえのことらしいが、多くが落城とともに討死するか、捕らえられ首を刎ねられたらしい。されどそれも法印の言う通り、戦のならいであった。のちの禍根を絶つためにも、そうせざるを得なかったのだ。
 されど、照蓮寺はそのことを約定破りと断じてきたらしい。明らかな言い掛かりである。いったいかの寺社の中で何があったのか。住持の独断による金森との手打ちに異を唱える者もいて、ここへきて押さえられなくなったのか。あるいは金森から何かの条件を引き出すための揺さぶりか。
「はて、我にはとんとわかりませぬ。明了どのとは知らぬ間柄でもござらんが、その胸の裡までは何とも」
「されどおぬしとは血縁もあり、長く平穏に過ごしてきた相手であろう?」
 住持・嘉念坊明了の曽祖父・明心の室は氏理の叔母にあたる。それもあって、内ヶ島は照蓮寺と長く手を携えてやってこれた。
「我らの役目は飛州を押さえ、内蔵助めの富山城を南から脅かすことよ。魚津城に入った上杉の動きも不穏じゃ。ことによっては佐々と合力して南下する恐れもある。つまり我らはここ、鍋山を動けぬ。ゆえ、後顧の憂いは絶たねばならぬ。照蓮寺の抑え、おぬしらに任せたい」
「つまりそれが、我らを赦す条件ということにございますな?」
「それだけではない。向牧戸の戦の結果、白川の領民……特に金堀衆との関係も険悪となった。まったく、よく手懐けたものよ。かの者らを治むるにあたっても、おぬしらの力が要る」
 平坦な土地の少ない飛州は、耕作地にできる地域も限られており、石高にすればせいぜい三万石余でしかない。となれば内ヶ島領から産出される金銀は重要な収益である。そのためには金堀衆や、灰吹法に長けた職人たちとの関係修復は不可欠であろう。法印はその橋渡しにも期待しているらしかった。
 つまり今後飛州を治めるにあたって、内ヶ島には利用価値があると判断したのだ。殺してしまうよりも、恩を売って働かせたほうが利ありと。
「……なるほど」と、氏理は得心したように答え、再びその場に平伏した。「畏まりました。我らにお任せくだされ」
「ただし、上見城だけは明け渡してもらうこととなる。富山城を落としたのち、越中は関白殿下の直轄になることに決まっておるゆえな。異存はあるか?」
 むろん、それは大きな痛手である。砺波は内ヶ島にとっては貴重な米の産地である。かの地を失えば、領民の口を満たせるだけの米を自前で調達することさえ困難となろう。されどその痛みも決して顔には出さず、氏理は静かに受け入れた。
「ありませぬ。篠村太左衛門、どうぞよしなにお願い申し上げまする」
 法印は満足げに頷くと、書状を懐にしまって立ち上がる。そうして声音を重々しいものに戻し、言った。
「では内ヶ島兵庫頭。むろん、戦働きにも期待しておるぞ。良く治め、良く仕えよ」
 以上である。最後にそう言って、法印は部屋を出て行った。
 そうしてふたりきりになると、氏理は大きく安堵の息をつき、おのれの首筋を愛おしむように撫でる。
「どうじゃ善十郎。わしの首は、まだ繋がっておるかの?」
「少なくとも、床に転がってはおりませぬな」
 戯れめかしてそう答えると、氏理はこちらに顔を向け、気の抜けたようにへらへらと笑った。
「なるほど金森法印、歴戦の兵よ……昨夜の小僧とは格が違うわ」
「殿も堂々と渡り合っておられました。立派にござりましたぞ」
「何、はったりと痩せ我慢よ。我にはそれしかないからのう……されど、不思議なものじゃ」
 細く長く、ふうっと息を吐き出して、氏理は頼りなさげな声で続けた。先ほどまでの太々しさが嘘のように。
「身の震えがいまだに収まらん。のう善十郎、我らはこれからどうなるのであろうか」
「恐ろしゅうございますか?」
「恐ろしいのう……もしかしたら、滅んでおったほうが楽であったかもしれぬ」
「はい。生くることは恐ろしいことにございます。ゆえ、それを選ぶこともまた勇かと」
 やれやれ、と氏理は天井を仰ぎ見た。されどその横顔に、この数か月の気鬱はもう見えなかった。
 

 
 中野照蓮寺、奥の院。嘉念坊明了は、その最奥にある小さな宿坊へと続く長い廊下を、足音も立てずに進んで行った。そうして戸の前に立つと、中に向かって呼びかける。
「金森法印より、書状が届きました」
 ややあって、「そこに置いておけ」という声が返ってくる。明了は頷いて、その通りに文箱を足元に置いた。
「……何と申してきた?」
「あとのことは、内ヶ島兵庫どのと話し合われるように、とのことにございます」
「あっさり折れおったか……金森法印、存外につまらぬ男よ」大きなため息とともに、そう吐き捨てるように言うのが聞こえた。「これですべてはあやつの思惑通りか。まったく、忌々しい限りじゃ」
 いったい何のことにございましょう。明了はその問いを口にしかけて、結局は飲み込んだ。問うたところで、答えが返ってくるはずもないとわかっていたからだった。そうして見えぬとわかっていても恭しく頭を垂れ、再び来た道を戻ってゆく。
 あの奇妙な襲撃を受けた夜、この宿坊の主は、一時行き方知れずとなった。あたりが静まり返ったのち、この戸が開け放たれて中が無人になっていたことに気付いた明了は、総出であたりを捜索させた。そうして夜が明けた頃、ここから西へと離れた林の中に、倒れている明心を発見したのだった。
 てっきりこと切れているものと覚悟したが、外傷もなく、僅かにではあったが息もあった。そうして寺へと連れ戻ると、ほどなくして目も覚ました。されど何があったのかと尋ねても、「女子は恐ろしいものよのう……」などとはぐらかされるだけだった。
「二十は寿命が縮んだわ。はて……あれは果たして、まことに女子であったのかのう?」
 問い返されても、明了はわけもわからず首を傾げるしかなかった。ただまだ当分は、身罷るつもりもないようだ。まったくこのお方は、いったいいつまで生きる気か。
 以来、明心はこの一室に籠ったきり、ほとんど外へは出なくなった。何があったのかはとうとうわからぬままだったが、ともあれ手綱の着けられぬ荒馬の如き怪物が大人しくなったことは喜ばしいことだった。これでしばらくの間は、寺の者たちの心も休まることであろう。
 あくまでもしばらくの間は、ではあろうが。
 
 
 八月二十六日、佐々内蔵助成政は倶利伽羅峠の関白秀吉の元へ訪れ、降伏を申し入れた。このとき成政は剃髪の上法衣を身に着け、恭順の意を示したという。成政は助命されたものの、越中新川のわずかな土地を残してすべての所領を召し上げられた。かくして、のちに富山の役と呼ばれる戦は幕を下ろしたのである。
 ただし氏理の軍勢はその後もしばらく上見城へ留め置かれ、ようやく帰雲への帰還を許されたのは、天正十三年もいよいよ押し詰まった十一月に入ってからのことであった。
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