不自由と快楽の狭間で

Anthony-Blue

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26.見知らぬ自分

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 ボクは、今までこんな風に女性に接したことはない。

『なぜ、こんな態度が取れるんだ。そんなことをしたら、人間のクズではないか』

 俯瞰で見ているもう一人のボクが、声なき声で叫ぶ。

『ちがう!ボクはただ、咲恵と感じた心の一体感と、体を重ねた甘美な快楽が、欲しいだけなんだ』

 そうだ、あの取り戻したいけれど、もう取り戻せようのない時間が再び欲しいだけなのだ。しかし、それが叶わぬ夢だとわかってしまって、八つ当たりをしているのだと思った。

「こんなに、湿り気を含んでるのに」

 ボクはそう言って、そこだけ色が変わりかけているベージュ色のショーツを横にずらせて、秘部を露わにする。淫靡さを助長させているような、赤黒い花弁が押し出される。大きめの花弁の片方を指でつまんで引っ張ると、ねっとりと粘液で怪しく光っている膣の入り口が見える。

「やめてください」

「イヤです。これをするために来てるんだから」

 ボクは中指で割れ目をなぞり、位置を確認して指を膣口にゆっくりと差し込んだ。ジュルジュルと音が聞こえるかのように、指が入ってゆく。股を閉じるかと思ったが、美貴は反対に力が抜けたかのように股の角度が広がってゆく。

「はぁ」

 美貴は、声にもならない大きな吐息を吐いた。

「まだ、余裕がありそうだから、もう一本指を入れてもいい?」

 ボクは、指を出し入れしながら聞いた。美貴は小さく首を横に振ったけれども、ボクは人差し指も加えて膣に潜り込ませた。抵抗感も少なく、二本の指は根元まで迎え入れられた。

「すごいね。二本も入っちゃったよ」

 差し込んだ指を、回転させると膣の肉ヒダが指に感じられる。

「スカート、愛液で汚れちゃいそうだよ。ついでに脱いでよ、上のブラウスもしわになっちゃうからさ」

 指を抜いてやると、美貴はよろよろと起き上がり股の部分のショーツを直して、ブラウスのボタンに手をかける。上からひとつずつボタンが外されていくと、フルカップのベージュ色のブラジャーが見えてくる。全部ボタンを外して、美貴は顔を横に向けブラウスを脱ぎ捨てた。

「そこからは、ボクが逃がせてあげるから」

 といい、ソファーに美貴を座らせて、ボクは背中のブラジャーのホックを外す。ボリュームのある乳房がブラジャーを押しのけて溢れだす。乳首は大きく張り出して乳輪もそれに見合って赤黒く大きかった。乳房も、それなりに大きさもあり重力にも負けて少し垂れている。ボクは、脂肪を蓄えているお腹の下にめり込んでいたショーツに手をかける。

「ちょっと、お尻を浮かせてよ」

「はぁ」

 ためらいがちに美貴は腰を浮かせて、ショーツを足から外した。真っ裸にした美貴の胸に手を伸ばしたボクは、親指と人差し指の腹で乳首をつまんで転がした。

「うっ」

 美貴は、小さくは反応するが、期待するような反応は返ってこない。そんなところが、妙にボクをいらつかせていた。

「ねぇ、気持ちよくないの」

「そんなことないんですけど・・・」

「じゃあ、ボクのも触ってよ」

 といい、美貴の手をボクの股間に導いた。ジーンズの上からさするようにしかしてくれないので、ボクは

「ファスナー降ろして、引っ張り出してやってよ」

 と、少し強引に言ってみた。

「は、はい」

 相変わらず、薄い反応をして美貴はボクのジーンズのファスナーを降ろして冷たい手をボクサーパンツに入れてボクにものを引き出した。

「やることわかってるよね」

 と言うと

「はい」

 と応えてボクにペニスをしごき始めた。

「舐めて」

 と言うと、一瞬の躊躇があって美貴は前屈みになり、ボクのペニスを口に含んだ。
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