不自由と快楽の狭間で

Anthony-Blue

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19.初めての

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「きれいだよ」

「そうですか?」

「うん、とっても」

「うれしい」

 咲恵は、キスをねだるように顔を近づける。ボクも、紅潮した頬に手を添えてキスを迎え入れた。少しの間、お互いの舌を求め合い、乳首に再び舌を這わせた。すべすべしたウエストを手で撫でながら、下半身の方に持って行く。指先で太ももを触れながら、手を足の間に滑らせる。

「あっ」

 咲恵は、小さく言葉を発して、足を閉じる。

「さあ、力を抜いて」

 ボクは、素直に力を抜いてくれた咲恵の太ももの間隔を広げる。秘部の割れ目を指でなぞる。割れ目に沿って触れていくと、小さめの花弁であることがわかる。割れ目の上方には皮膚の盛り上がりがあって、たぶんこれがクリトリスなのだろうと想像して、指を振動させるように動かしてみる。

 ピクンと体を震わせて、また足に力が入る。

「そこは・・・」

「ここは・・・」

 と言って、表皮に隠れているであろうクリトリスの上で、指に少し力を入れてみる。

「だっダメです。そんなところ」

「自分では触ったことないの?」

 わざと、意地悪なことを言ってみる。

「そっそれは・・・触ったことあります」

 枕に顔を隠そうとして、横を向く咲恵が言った。

「ここを触ると、気持ちいいって知ってるんだよね」

「それは、まあ。わたしだって、大人の女の子ですし・・・ってなんでそんなこと聞くんですか。もう」

「照れてる咲恵さんが、かわいいなって思って」 

「絶対、意地悪してるでしょ?」

「うん、安心した」

 咲恵自身で経験済みということを聞いて、ボクは体を起こして秘部に顔を近づけた。咲恵の足の間に体を割り込ませて、ボクの肩に両足を広げて乗せた。薄暗い照明の中でも、花弁が重なって閉じている割れ目がわかる。ボクは顔を近づけて、舌を出し割れ目の花弁をかき分けてゆく。ピンク色をした粘膜が現れ小さな膣口が見えた。皮を捲るようにクリトリスを舐め上げると、そこにもピンクの陰核が顔を出す。舌を這わせてちょろちょろと舐めると、その刺激に合わせるように咲恵のカラダが反応する。

「あっあっ、そんなところ舐めたらだめぇ」

 そんな声にもお構いなしに、リズムを変えながら首を振り舌を動かす。舐めていると、クリトリスが硬く大きくなっていくのが舌に伝わってくる。続けて舌で刺激していると、顔が挟まれている咲恵の太ももから痙攣のような振動を感じる。呼吸も荒くなって、腹筋を揺らしている。

「もうっ、もうだめぇ。いっ、いっちゃうぅ」

 そう言うと咲恵は、背中を反らせてガクガクとカラダを揺らせた。ボクの肩に乗せていた足もピンと伸ばされて、危うく転けそうになった。まだ、大きく上下に肩で息をしている咲恵を抱きしめる。

「大丈夫?」

「ええ。でも、こんなこと初めてだったのですごく驚いてます。もう、頭が真っ白になってしまって」

「ボクも初めてだよ。目の前で女の子がイクなんて」

「恥ずかしいです」

「そんなことないよ。なんかうれしかったし」

「そうなんですか」

「自分で触ってる時は、あんなことなかったの?」

「イクっていうんですか、そこまでするなんて、ちょっと怖くて。少し気持ちよくなったら、そこでやめてました。って、わたし、何言ってんだろう」

「素直に言ってくれてうれしいよ」

「もう、やめてください」

 咲恵は、両手で顔を隠しながら、首を横に振った。そして、急に我に返ったように言った。

「今度は、わたしの番ですよね?」
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