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五章 テクサイス帝国編 3 帝都テクサイス
728 不毛で不明な地 1 暗く息苦しく重い
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《 数日前のギルド本部地下 》
黒く渦巻く空間がブーロキアから現れて広がりだす。
ブーロキアの胸ぐらを掴んでいたレオラに慌てて離せと声を掛けたが間に合わず、膨張を始めた黒く渦巻く空間に接触。
咄嗟に肩を鷲掴みにして、後方へ強く引っ張り飛ばし、黒く渦巻く空間よ膨張を阻止するため〈バリア・フィールド〉内に閉じ込めようと使用すると共に、自身の周りにも。
先に黒く渦巻く空間に飲み込まれた事で、膨張を阻止できたかは不明。
膨張を阻止するバリア・フィールドを先に使用した事で、自身に使用するのが遅れ、黒く渦巻く空間に触れてしまい、火傷してようなヒリヒリとした痛みが走る。
皮膚が露わになっている手や顔などの場所はかなりの痛みがあり、髪の毛先から数センチは燃えたように消失し、衣服の一部も同様になっていた。
バリア・フィールドを使う前に、咄嗟に自身に魔力を覆った事で、その程度で済んだのだろう。
そうしていなければ………。
黒く渦巻く空間内では何も見えず、何もしていなければ高圧力で潰されている。
この空間内ではレオラの片腕の先と、ブーロキアの肉体も跡形もなく消滅しているだろう。
撲滅の因子の呪いで、レベルと魔力が減少しているため、黒く渦巻く空間から出ることがてきなければ、消滅する末路になる。
身動きが取れず脱出する術を考えること数分、突如真っ暗な空間から荒れた地に、どさりと放り出さた。
空気が薄いのか少し息苦しく、暗視系のスキルや魔法がなければ、周囲は暗く1メートル先も見えない。
夜のようだが人工的な明かりはどこにも見えない。
暗視スキルがあっても、街灯の少ない夜道程の視界しかきかない。
遠くに気配は感じるものの魔素がとても濃く、魔力感知では分かりにくく【マップ】を表示させるも真っ暗で、中央に自身の位置が表示されてるだけで、あとは映らない。
転移させられたのは、まだ一度も足を踏み入れてない場所。
大陸の何処かなのか? 未開拓の島にでも飛ばされたのか不明。
ステータスを確認すると、レベルは140にまで下がり、魔力は魔法やスキルを使用してた影響で、3500を切っていた。
今、魔力を減らすのは不味いと考え、黒く渦巻く空間で負った怪我は【アイテムボックス】から回復薬を出して使い治した。
急いで元居たギルド本部の地下に戻ろうと、空間転移魔法を唱える。
しかし何も起きない。
もう一度〈ゲート〉を唱えるが、やはり何も起きない。
魔力が多く減るが戻るのが先決だと、何時もの数倍魔力を使用して、再度〈ゲート〉を唱える。
だが空間が繋がった様子はない。
転移がだめなら念話で連絡を取ろうと、アレナリアを呼ぶが繋がらない。
ならばとビワに、レラに、フジにと、次々念話で呼び掛けてみるも、誰からも応答はない。
魔法は使用出来るも、効果は今まで使ってたより弱く感じた。
レベルが下がったのが原因なのか、それとも打ち込まれた撲滅の因子が影響しているのかは不明。
同じ場所に居てもどうにもならない。
警戒しつつ探索すれば、マップが埋まり周囲の地形が把握出来るだろうと、移動を始める。
暗い未知の場所を探索をする。
まさに冒険者の行動とも言えなくもないが、撲滅の因子の呪いでレベル低下と魔力減少が起きている状況では、安全を確保しつつゆっくりと探索する時間はない。
だからと闇雲に歩き回っても、打開できるとは思えない。
現在居る場所から左方向に、魔素の濃い中でも大きな魔素が対流しているのをなんとなく感じたので、危険を承知でそこを目指す。
濃い魔素の影響で、魔力自動回復の効果が大幅に増している事で、撲滅の因子の呪いで減少している魔力が軽減されていた。
《隠密》と《隠蔽》を使い、魔力はできるだけ使用しないように歩いて移動する。
拳大からバスケットボール程はある石が、あちこちにごろごろとある。
荒野というよりも、岩山の崖下を歩いてるようだ。
遠くの方から生物なのか不明だが、何かの音が微かに聞こえてくる時あるが、どれも今まで聞いたことがない。
ギシギシと木が軋むような鳴き声や、硝子をひっかいた時のキーキーキーやキュキュキュッと、耳を塞ぎたくなる不快な音がした。
音はすれども姿は見えず、気配はあるはずなのにマップには表示されない。
移動した事で僅かだがマッピングされたので、マップは一応使えると判断。
ただそれでも表示は暗く、マッピングされた所とされてない所が分かりづらい。
どうしてこの様な表示になるのか不明。
怪しい気配と奇妙な音を避けながら、分かる限り魔素のより濃い場所に、周囲を警戒しながら少し休憩を取りつつ向かう。
空腹になりアイテムボックスに入っている食べ物で腹を満たそうとするが、匂いに釣られて未知の生物が寄って来てはと、水だけを飲み我慢する。
水の匂いに反応する生物も居るのではとも考えたが、食事を取ってから半日以上前経っており、それから何も口にしていない。
水に釣られて来たらそれはそれだと、覚悟を決めて【アイテムボックス】から水の入った容器とコップを出して、ゴクゴクと一杯二杯と水を飲み喉を潤す。
自分が緊張していたんだと気付き「ふぅ」と一呼吸付いて、気持を落ち着かせる。
冷静に状況を把握しようと、魔力を消費するのを覚悟で《探索》と《調査》を使い、地形と生物を分かる範囲で調べる。
…………だだっ広い荒れ地なのが分かっただけ。
音と気配から獣なのかモンスターなのか、何かしらは居るようだが、かなりの距離があり正体は不明。
喉が潤い考え事をしていたら、腹の虫が鳴き出した。
どのみち水だけでは持たない。
匂いがあまり出ない物を選び【アイテムボックス】からタマゴと野菜を挟んだパンを出して食べる。
場所が場所だけに、自分が作った物なら味気なく思えるが、ビワが丹精込めて作ってくれたので、こんな場所で食べても美味い。
なんてのんびりと食事を取ってる時間はない。
喉の渇きや空腹がおさまっても、レベル低下と魔力の減少は続いてる。
ただ先程よりも冷静に物事を考えられそうだ。
このレベルが存在する世界で、レベルが0になるということは、レオラの反応から死を意味するのだと考えるのが妥当。
呪いを解くフィリフィケーションも効果なく、撲滅の因子の情報もないので、一刻も早くギルド本部に戻らなければならないのだが、その方法が分からない。
この先にあると思う魔素の濃い場所に行けば、その場所の魔素を利用して、空間転移魔法が使えるかも知れないと考え先を急ぐ。
可能性としては、限りなく低いだろうが。
食べ物を補給したが歩くのがしんどい。
レベルが低下しているだけではなく、重力が今までの数倍あると思われる。
ここはいったい何処なのか? そもそもここは元居た世界なのか疑問が湧いた。(一応元居た世界とは、元々居た日本ではなく、管理神の道楽のミスで、馬鹿げた理由で飛ばされた世界の事)
オリーブ王国から出て旅をする頃には、守りたい大切な人もでき、元の自分を考えれば、信じられない程の幸せが間近にあると思えるようになった。
だから何でも是が非でも、大切なアレナリアとビワとレラの元に帰るのだと、この不明な場所で活動出来る原動力になっていた。
黒く渦巻く空間がブーロキアから現れて広がりだす。
ブーロキアの胸ぐらを掴んでいたレオラに慌てて離せと声を掛けたが間に合わず、膨張を始めた黒く渦巻く空間に接触。
咄嗟に肩を鷲掴みにして、後方へ強く引っ張り飛ばし、黒く渦巻く空間よ膨張を阻止するため〈バリア・フィールド〉内に閉じ込めようと使用すると共に、自身の周りにも。
先に黒く渦巻く空間に飲み込まれた事で、膨張を阻止できたかは不明。
膨張を阻止するバリア・フィールドを先に使用した事で、自身に使用するのが遅れ、黒く渦巻く空間に触れてしまい、火傷してようなヒリヒリとした痛みが走る。
皮膚が露わになっている手や顔などの場所はかなりの痛みがあり、髪の毛先から数センチは燃えたように消失し、衣服の一部も同様になっていた。
バリア・フィールドを使う前に、咄嗟に自身に魔力を覆った事で、その程度で済んだのだろう。
そうしていなければ………。
黒く渦巻く空間内では何も見えず、何もしていなければ高圧力で潰されている。
この空間内ではレオラの片腕の先と、ブーロキアの肉体も跡形もなく消滅しているだろう。
撲滅の因子の呪いで、レベルと魔力が減少しているため、黒く渦巻く空間から出ることがてきなければ、消滅する末路になる。
身動きが取れず脱出する術を考えること数分、突如真っ暗な空間から荒れた地に、どさりと放り出さた。
空気が薄いのか少し息苦しく、暗視系のスキルや魔法がなければ、周囲は暗く1メートル先も見えない。
夜のようだが人工的な明かりはどこにも見えない。
暗視スキルがあっても、街灯の少ない夜道程の視界しかきかない。
遠くに気配は感じるものの魔素がとても濃く、魔力感知では分かりにくく【マップ】を表示させるも真っ暗で、中央に自身の位置が表示されてるだけで、あとは映らない。
転移させられたのは、まだ一度も足を踏み入れてない場所。
大陸の何処かなのか? 未開拓の島にでも飛ばされたのか不明。
ステータスを確認すると、レベルは140にまで下がり、魔力は魔法やスキルを使用してた影響で、3500を切っていた。
今、魔力を減らすのは不味いと考え、黒く渦巻く空間で負った怪我は【アイテムボックス】から回復薬を出して使い治した。
急いで元居たギルド本部の地下に戻ろうと、空間転移魔法を唱える。
しかし何も起きない。
もう一度〈ゲート〉を唱えるが、やはり何も起きない。
魔力が多く減るが戻るのが先決だと、何時もの数倍魔力を使用して、再度〈ゲート〉を唱える。
だが空間が繋がった様子はない。
転移がだめなら念話で連絡を取ろうと、アレナリアを呼ぶが繋がらない。
ならばとビワに、レラに、フジにと、次々念話で呼び掛けてみるも、誰からも応答はない。
魔法は使用出来るも、効果は今まで使ってたより弱く感じた。
レベルが下がったのが原因なのか、それとも打ち込まれた撲滅の因子が影響しているのかは不明。
同じ場所に居てもどうにもならない。
警戒しつつ探索すれば、マップが埋まり周囲の地形が把握出来るだろうと、移動を始める。
暗い未知の場所を探索をする。
まさに冒険者の行動とも言えなくもないが、撲滅の因子の呪いでレベル低下と魔力減少が起きている状況では、安全を確保しつつゆっくりと探索する時間はない。
だからと闇雲に歩き回っても、打開できるとは思えない。
現在居る場所から左方向に、魔素の濃い中でも大きな魔素が対流しているのをなんとなく感じたので、危険を承知でそこを目指す。
濃い魔素の影響で、魔力自動回復の効果が大幅に増している事で、撲滅の因子の呪いで減少している魔力が軽減されていた。
《隠密》と《隠蔽》を使い、魔力はできるだけ使用しないように歩いて移動する。
拳大からバスケットボール程はある石が、あちこちにごろごろとある。
荒野というよりも、岩山の崖下を歩いてるようだ。
遠くの方から生物なのか不明だが、何かの音が微かに聞こえてくる時あるが、どれも今まで聞いたことがない。
ギシギシと木が軋むような鳴き声や、硝子をひっかいた時のキーキーキーやキュキュキュッと、耳を塞ぎたくなる不快な音がした。
音はすれども姿は見えず、気配はあるはずなのにマップには表示されない。
移動した事で僅かだがマッピングされたので、マップは一応使えると判断。
ただそれでも表示は暗く、マッピングされた所とされてない所が分かりづらい。
どうしてこの様な表示になるのか不明。
怪しい気配と奇妙な音を避けながら、分かる限り魔素のより濃い場所に、周囲を警戒しながら少し休憩を取りつつ向かう。
空腹になりアイテムボックスに入っている食べ物で腹を満たそうとするが、匂いに釣られて未知の生物が寄って来てはと、水だけを飲み我慢する。
水の匂いに反応する生物も居るのではとも考えたが、食事を取ってから半日以上前経っており、それから何も口にしていない。
水に釣られて来たらそれはそれだと、覚悟を決めて【アイテムボックス】から水の入った容器とコップを出して、ゴクゴクと一杯二杯と水を飲み喉を潤す。
自分が緊張していたんだと気付き「ふぅ」と一呼吸付いて、気持を落ち着かせる。
冷静に状況を把握しようと、魔力を消費するのを覚悟で《探索》と《調査》を使い、地形と生物を分かる範囲で調べる。
…………だだっ広い荒れ地なのが分かっただけ。
音と気配から獣なのかモンスターなのか、何かしらは居るようだが、かなりの距離があり正体は不明。
喉が潤い考え事をしていたら、腹の虫が鳴き出した。
どのみち水だけでは持たない。
匂いがあまり出ない物を選び【アイテムボックス】からタマゴと野菜を挟んだパンを出して食べる。
場所が場所だけに、自分が作った物なら味気なく思えるが、ビワが丹精込めて作ってくれたので、こんな場所で食べても美味い。
なんてのんびりと食事を取ってる時間はない。
喉の渇きや空腹がおさまっても、レベル低下と魔力の減少は続いてる。
ただ先程よりも冷静に物事を考えられそうだ。
このレベルが存在する世界で、レベルが0になるということは、レオラの反応から死を意味するのだと考えるのが妥当。
呪いを解くフィリフィケーションも効果なく、撲滅の因子の情報もないので、一刻も早くギルド本部に戻らなければならないのだが、その方法が分からない。
この先にあると思う魔素の濃い場所に行けば、その場所の魔素を利用して、空間転移魔法が使えるかも知れないと考え先を急ぐ。
可能性としては、限りなく低いだろうが。
食べ物を補給したが歩くのがしんどい。
レベルが低下しているだけではなく、重力が今までの数倍あると思われる。
ここはいったい何処なのか? そもそもここは元居た世界なのか疑問が湧いた。(一応元居た世界とは、元々居た日本ではなく、管理神の道楽のミスで、馬鹿げた理由で飛ばされた世界の事)
オリーブ王国から出て旅をする頃には、守りたい大切な人もでき、元の自分を考えれば、信じられない程の幸せが間近にあると思えるようになった。
だから何でも是が非でも、大切なアレナリアとビワとレラの元に帰るのだと、この不明な場所で活動出来る原動力になっていた。
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