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五章 テクサイス帝国編 3 帝都テクサイス
616 地下空間の調査 2 がらんとした地下の町
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下りて来た石階段のある壁面に接している建物の屋上の上空に、作り出した60センチ大の光の玉をそのままにして、カズは二人の後を付いて行く。
建物内を軽く見て回り、建物正面の通りに出る。
生き物の気配はなく、がらんとしたゴーストタウン。
時間が限られており、明日の昼までには地上の資料館に戻らなければならない。
そこでレオラは「できるだけ多く調べるために、二手に分かれて調査する」と提案してきた。
未知の場所にグラジオラスを一人にさせるのは少々不安に思い、レオラは共に行動することにした。
カズを一人にするのは、その方が動きやすいだろうと、レオラの判断。
グラジオラスが一緒では、見付ける物も見付けられないだろうと、期待に満ちた視線をカズの背中に突き刺す。
「な、なんですか?」
「正午までどのくらいだ?」
「まだ五時間くらいあるかと」
「なら五時間後に、ここに集合だ。もしグラジオラスが迷ったとしても、カズが打ち上げた光球を目印にすれば、戻ってこれるだろ」
「子供じゃないんです。でも、レオラ様から離れないようにします」
集合時間を決めると、レオラとグラジオラスは周辺の建物から調査を始め、カズは住宅と思われる建物がある方に向かった。
冒険者として数々の地を訪れて来たレオラは、不気味なこの場所にも臆する事なく突き進む。
グラジオラスは平静を保ってはいるが、自分達以外の誰もいない暗闇の空間がすぐそこにあると思うと、足がすくんでしまいそうになる。
皇女の騎士たる者が、守るべき主人の前で、ビクビク怯える様な恥ずかしい姿を見せる訳にはといかないと気を引き締める。
だがもし三手に分かれて調査と言われていたら、グラジオラスは良くて半泣き、悪ければ石階段を下りて来た建物の屋上に走って戻り、カズが作り出した60センチ大の光の玉が明るく照らす場所で、レオラかカズが戻って来るのをじっと待っていたかも知れない。
皇女に仕える騎士としての誇りがあるので、流石にレオラを置いて石階段を駆け上がり、地上に戻るような事はしない。
レオラが共に行動すると言ってくれたので、その様なみっともない姿を晒す事は、今のところない。
石階段を下りて着いた建物の屋上で、全体を《暗視》のスキルで見渡したが、流石に全てを把握する事はできない。
そこでレオラとグラジオラスの二人と別行動をする事になったカズは、二人の姿が建物に入り見えなくなると、走って移動してマッピングしていく。
気になる気配や魔力の反応から、範囲に生物の反応はない。
【マップ】にはレオラとグラジオラス以外の反応はないので、劣化による建物の崩れなどに気を付けながら、乗り気はしないが仕事と割り切り、時間以内に出来るだけの範囲を探索する事にした。
近くに浮遊させている光の玉で、周囲の状況はハッキリと見える。
暗視のスキルがあるので、暗闇に対して怖いと思わない…ことはない。
ホラー系の映画などは好きで見ていた事で、何もいないと分かってはいても、何か出て来そうな雰囲気が恐怖をあおる。
だがステータス上は恐怖に対する耐性があるので、怯え震えるような事はない。
住宅と思われる建物は全て、八畳程度の平屋。
出入口のある正面は2メートル程の通路があるが、建物と建物の間は狭く、ひと一人が通れるかどうか。
建物同士が繋がっていれば、完全に昔ながらの長屋と言えるだろう。
扉は閉まっているが、錠は掛かってない。
建物の中を見ると、厚く埃は積もっているが、床や壁に擦ったような傷があるので、使用していた感はある。
部屋の隅にある小さな台所の蛇口を捻るが、水が出ることはない。
全部を見て回ることはできないので、適当に範囲を決めて、その中から数軒を選んで建物内部を調べていく。
一方階層のある建物内部を順番に調査しているレオラとグラジオラスは、とある建物で二つの木箱を見付けていた。
防虫仕様になっているのか、虫に食われて木箱がボロボロになってるような事はなかった。
だが長年放置されていた事で劣化しており、木箱を開けようとしたら簡単に割れたり折れたりしてしまう。
それでも中身を確かめるため、慎重に木箱を開ける。
片方の木箱の中には紙の束が、もう片方の木箱には羊皮紙の束が入っていた。
やはりこちらも劣化が激しく、紙を手に取ると崩れてボロボロになって、書いてある内容を読む事ができない。
羊皮紙の方も劣化していたが、こちらは崩れる事はなかった。
しかしインクが消えかけていたので、読み取るのは困難な状態。
レオラは紙の方は諦め、羊皮紙の方を持ち帰る事にした。
大事な資料を破損させてはならないと、それ以上触らないようにして、カズと合流してから取りに来る事にした。
木箱をそのままにして、レオラとグラジオラスは他の建物に移移り調査を進める。
これといって問題は起きずに五時間が経過した。
三人は地上から下りて来た石階段がある壁面に接してる建物の前で合流する。
既にレオラとグラジオラスは来ており、カズは少し遅れてやって来る。
「遅かったですか?」
「いや。アタシらも少し前に戻って来たとこだ。で、そっちはどうだった?」
「五十軒ほど中を調べましたが、どれも造りが同じで何もありませんでした。少しだけ使用していた感はあったんですが、長く住んでいた感じではないかと思います」
「なるほど」
「レオラ様達の方は、何か見つかりましたか?」
「こちらも似たようなものだ。ただ木箱を見つけた」
「木箱ですか。中身は?」
「何かの書類だと思う」
「思うとは?」
カズの疑問に、レオラに代わりグラジオラスか説明する。
「木箱は二つあり片方には紙が、もう片方には羊皮紙が入ってました。紙の方は触ったとたんボロボロに崩れてしまったんです。羊皮紙の方はなんとか大丈夫そうなんですが、インクが消えかけていて読み取れなく」
「そこでカズのアイテムボックスに収納して、持ち出してもらおうと、そのまま置いてある」
「わかりました。回収しますので、案内してください」
三人は羊皮紙が入った木箱がある建物に行き、カズが木箱ごと【アイテムボックス】に回収する。
その後最初の建物の屋上に戻り、60センチ大の光球が浮かぶ明るい下で昼食にする。
携帯食をグラジオラスに持たせてきたが、それは非常時用にと食べなかった。
なら昼食はどうするのかというと「カズのアイテムボックス内に、大量に入ってるだろう」と、レオラは端からカズが持っているだろうと当てにしていた。
食べ物を用意するように、とは聞いてないカズは「大量にはないけど、数日分なら作り置きがあります。ただ、先に言っておいてください。なかったらどうするんですか」と、グラジオラスの前だが、これくらいなら問題ないだろうと、レオラに文句とかまではいかないが、ちょっとは強めに言っておく。
「カズならビワが作ったのを、大量に持ってると思っていたが」
「ビワにはほぼ毎日食事を作ってもらってますから、俺が依頼で数日出掛けるからといって、大量に作ってもらうような事はないんです。俺は自分で作れますから(レオラも食べた事あるだろう)」
「そうなのか」
「ビワの料理と比べられると困りますよ」
「そこまでは期待してない」
「……(だったら自分で持って来いよな!)」
建物内を軽く見て回り、建物正面の通りに出る。
生き物の気配はなく、がらんとしたゴーストタウン。
時間が限られており、明日の昼までには地上の資料館に戻らなければならない。
そこでレオラは「できるだけ多く調べるために、二手に分かれて調査する」と提案してきた。
未知の場所にグラジオラスを一人にさせるのは少々不安に思い、レオラは共に行動することにした。
カズを一人にするのは、その方が動きやすいだろうと、レオラの判断。
グラジオラスが一緒では、見付ける物も見付けられないだろうと、期待に満ちた視線をカズの背中に突き刺す。
「な、なんですか?」
「正午までどのくらいだ?」
「まだ五時間くらいあるかと」
「なら五時間後に、ここに集合だ。もしグラジオラスが迷ったとしても、カズが打ち上げた光球を目印にすれば、戻ってこれるだろ」
「子供じゃないんです。でも、レオラ様から離れないようにします」
集合時間を決めると、レオラとグラジオラスは周辺の建物から調査を始め、カズは住宅と思われる建物がある方に向かった。
冒険者として数々の地を訪れて来たレオラは、不気味なこの場所にも臆する事なく突き進む。
グラジオラスは平静を保ってはいるが、自分達以外の誰もいない暗闇の空間がすぐそこにあると思うと、足がすくんでしまいそうになる。
皇女の騎士たる者が、守るべき主人の前で、ビクビク怯える様な恥ずかしい姿を見せる訳にはといかないと気を引き締める。
だがもし三手に分かれて調査と言われていたら、グラジオラスは良くて半泣き、悪ければ石階段を下りて来た建物の屋上に走って戻り、カズが作り出した60センチ大の光の玉が明るく照らす場所で、レオラかカズが戻って来るのをじっと待っていたかも知れない。
皇女に仕える騎士としての誇りがあるので、流石にレオラを置いて石階段を駆け上がり、地上に戻るような事はしない。
レオラが共に行動すると言ってくれたので、その様なみっともない姿を晒す事は、今のところない。
石階段を下りて着いた建物の屋上で、全体を《暗視》のスキルで見渡したが、流石に全てを把握する事はできない。
そこでレオラとグラジオラスの二人と別行動をする事になったカズは、二人の姿が建物に入り見えなくなると、走って移動してマッピングしていく。
気になる気配や魔力の反応から、範囲に生物の反応はない。
【マップ】にはレオラとグラジオラス以外の反応はないので、劣化による建物の崩れなどに気を付けながら、乗り気はしないが仕事と割り切り、時間以内に出来るだけの範囲を探索する事にした。
近くに浮遊させている光の玉で、周囲の状況はハッキリと見える。
暗視のスキルがあるので、暗闇に対して怖いと思わない…ことはない。
ホラー系の映画などは好きで見ていた事で、何もいないと分かってはいても、何か出て来そうな雰囲気が恐怖をあおる。
だがステータス上は恐怖に対する耐性があるので、怯え震えるような事はない。
住宅と思われる建物は全て、八畳程度の平屋。
出入口のある正面は2メートル程の通路があるが、建物と建物の間は狭く、ひと一人が通れるかどうか。
建物同士が繋がっていれば、完全に昔ながらの長屋と言えるだろう。
扉は閉まっているが、錠は掛かってない。
建物の中を見ると、厚く埃は積もっているが、床や壁に擦ったような傷があるので、使用していた感はある。
部屋の隅にある小さな台所の蛇口を捻るが、水が出ることはない。
全部を見て回ることはできないので、適当に範囲を決めて、その中から数軒を選んで建物内部を調べていく。
一方階層のある建物内部を順番に調査しているレオラとグラジオラスは、とある建物で二つの木箱を見付けていた。
防虫仕様になっているのか、虫に食われて木箱がボロボロになってるような事はなかった。
だが長年放置されていた事で劣化しており、木箱を開けようとしたら簡単に割れたり折れたりしてしまう。
それでも中身を確かめるため、慎重に木箱を開ける。
片方の木箱の中には紙の束が、もう片方の木箱には羊皮紙の束が入っていた。
やはりこちらも劣化が激しく、紙を手に取ると崩れてボロボロになって、書いてある内容を読む事ができない。
羊皮紙の方も劣化していたが、こちらは崩れる事はなかった。
しかしインクが消えかけていたので、読み取るのは困難な状態。
レオラは紙の方は諦め、羊皮紙の方を持ち帰る事にした。
大事な資料を破損させてはならないと、それ以上触らないようにして、カズと合流してから取りに来る事にした。
木箱をそのままにして、レオラとグラジオラスは他の建物に移移り調査を進める。
これといって問題は起きずに五時間が経過した。
三人は地上から下りて来た石階段がある壁面に接してる建物の前で合流する。
既にレオラとグラジオラスは来ており、カズは少し遅れてやって来る。
「遅かったですか?」
「いや。アタシらも少し前に戻って来たとこだ。で、そっちはどうだった?」
「五十軒ほど中を調べましたが、どれも造りが同じで何もありませんでした。少しだけ使用していた感はあったんですが、長く住んでいた感じではないかと思います」
「なるほど」
「レオラ様達の方は、何か見つかりましたか?」
「こちらも似たようなものだ。ただ木箱を見つけた」
「木箱ですか。中身は?」
「何かの書類だと思う」
「思うとは?」
カズの疑問に、レオラに代わりグラジオラスか説明する。
「木箱は二つあり片方には紙が、もう片方には羊皮紙が入ってました。紙の方は触ったとたんボロボロに崩れてしまったんです。羊皮紙の方はなんとか大丈夫そうなんですが、インクが消えかけていて読み取れなく」
「そこでカズのアイテムボックスに収納して、持ち出してもらおうと、そのまま置いてある」
「わかりました。回収しますので、案内してください」
三人は羊皮紙が入った木箱がある建物に行き、カズが木箱ごと【アイテムボックス】に回収する。
その後最初の建物の屋上に戻り、60センチ大の光球が浮かぶ明るい下で昼食にする。
携帯食をグラジオラスに持たせてきたが、それは非常時用にと食べなかった。
なら昼食はどうするのかというと「カズのアイテムボックス内に、大量に入ってるだろう」と、レオラは端からカズが持っているだろうと当てにしていた。
食べ物を用意するように、とは聞いてないカズは「大量にはないけど、数日分なら作り置きがあります。ただ、先に言っておいてください。なかったらどうするんですか」と、グラジオラスの前だが、これくらいなら問題ないだろうと、レオラに文句とかまではいかないが、ちょっとは強めに言っておく。
「カズならビワが作ったのを、大量に持ってると思っていたが」
「ビワにはほぼ毎日食事を作ってもらってますから、俺が依頼で数日出掛けるからといって、大量に作ってもらうような事はないんです。俺は自分で作れますから(レオラも食べた事あるだろう)」
「そうなのか」
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