532 / 788
五章 テクサイス帝国編 3 帝都テクサイス
514 源流の森の調査 と 足手まとい
しおりを挟む
村長代理の話によると、現在源流の村に住む者は数える程しか居らず、病にかかった者は支流の村に移り住んでいる。
昔から川の源流に住み、水質の変化や倒木で川が塞き止められたりしないように管理していたのだが、村の者達では源流の森入るのは危険だと判断され、許可が下りず調査も出来ず困り果てていたと。
村長代理として自分も源流の森に入り、原因を突き止めたいと言ってきたが、入るのを許されているのは、カズとカミーリアの二人だけと、許可証に書かれている。
「俺が一人で調査に入るので、カミーリアさんは村に残ってください」
「そうはいかない。許可証には私の名も書かれている。カズ殿と一緒に行かせてもらう」
「話を聞く限り、この先は獣道すら無い場所です」
「それは承知しています」
「あまり言いたくはなかったんですけど、そういった所を歩くの慣れてませんでしょ。ハッキリと言うと、足手まといになります」
「ッ! ……カズ殿の言う通りだ。しかし、ここでただ待っているだけでは、アイリス様に顔向け出来ない。私も森に入る。カズ殿が邪魔だと思ったら、置いて行っても構わない」
目は口ほどにものを言う、カズを見るカミーリアの目は、絶対に付いて行くと決心していた。
「……わかりました。とりあえず今から少し森に入って、村の近くを見て回ります。森の奥への調査は、明日にしたいと思います(夜明け前にこっそり村を出て、カミーリアさんは置いて行こう)」
「承知しました」
昼食を軽く済ませたカズとカミーリアは滝の上まで行き、源流の村から周囲50メートル程の範囲を見て回る。
カミーリアは何度か苔で滑り、地面から飛び出ている木の根で転びそうになっていた。
翌日この調子で森の奥へ調査に向かえば、カズが言うように足手まといになるのは明らか。
この日の調査では、誰かが森に入った形跡や、これといった異常は特に見つからなかった。
宿泊場所は村長の家で部屋を借り、翌日本格的な調査をすることにした。
◇◆◇◆◇
カズは朝早くに起きて、カミーリアを置いて一人で源流の森に入るつもりでいた。
だが夜明け前に濃い霧が発生し、薄まるのを待っている間に、カミーリアと村長代理が起きて来てしまったので、一人で源流の森に入るのを断念した。
朝食はカズが用意し、それを食べ終えて一時間程すると、やっと霧が薄まってきた。
前日同様、カズはカミーリアと共に源流の森に入った。
足場は霧の影響で、前日よりも滑りやすくなっている。
迷わぬ様にカミーリアには川沿いを森の奥へと調査してもらい、カズは川から離れた所を広範囲に見て回った。
滝から約200メートル上流に移動すると、川は細く無数に枝分かれしており、跨いで渡れる程度にまでなっていた。
カズはそこでカミーリアと合流して、互いの調査結果を報告しあうも、病の原因と思われるのは特に見付からず、更に奥への調査をする事にして、一旦小休止する。
何度か転んだのだろうか、軽装備の革鎧は薄汚れて、足元は泥だらけになっており、少し寒そうにしている。
カズは温かいハーブティーが入った容器と木製のコップを二つ【アイテムボックス】から出し、それを注いで一つをカミーリアに渡した。
カミーリアは両手でコップを持ち、ハーブティーをゆっくりと少しずつ飲み温まる。
「カズ殿はこの病の原因は何だと思いますか?」
ハーブティーで体の内部から温まり、疲れの色を浮かべていたカミーリアの表情が和らぐと、熱と夢遊病の原因について聞いてきた。
「話を聞いた時は水が原因かと思ったんですが、それだと村人全員が同じ病にかからないとおかしいので、その可能性は少ないと思いました。なのであとは魔素かな、と」
「魔素…ですか?」
「夢遊病になった村人を見てないので断定は出来ませんが、この森から霧と共に魔素が村に流れているので(なんかあれが奥にありそうな感じするんだよね)」
十分程の休憩を終えると、体が温まったカミーリアが森の奥に向かおうと動き出す。
「カミーリアさんはもう村に戻った方が」
「カズ殿に頂いた飲み物で、体が温まりましたので大丈夫です」
どう言って村に戻ってもらおうかと、カズは考えを巡らせ、素直に危険があると知らせて戻ってもらおうと思った。
「もしかしたら少し先に、ダンジョンの入口があるかも知れないんですよ。ですから、カミーリアさんには村に戻っていてもらった方が」
「ダンジョン!? そんなものがあるなんて、アイリス様とレオラ様からは聞いてません」
「ここで濃い魔素溜りが出来たとしたらどうですか?」
「一ヶ所に魔素が多く溜まり過ぎると、密度が濃くなり危険なモンスターや、変わった植物が発生すると聞いた事があります。ダンジョンもそうして出来るものなのですか?」
「俺もそこまでは詳しく知らないんですが、以前ダンジョンに入った時と同じ様な感じがするので」
「……わかりました」
「ではカミーリアさんは村に」
「私も同行します」
「あのですから、危険かも知れませんので」
「カズ殿の護衛も私の任務です。それにもし戦闘になった場合は、レオラ様からカズ殿の戦い方を見ておくように言われてます」
「どうしても付いて来ると(レオラには足手まといになるとも言われたの忘れたか?)」
「無理を承知で付いて行くのです。カズ殿が身の危険を感じたのであれば、私を置いて行ってください。その覚悟は出来ています」
仕方がないかと、カズはカミーリアと共に源流の森を更に奥へと進む。
水の流れる音はするも、苔が厚く生えた根がうねってるだけで、地表上に流れる水は見えない。
ふわっとした厚いを苔を踏むと、足は踝まで沈み水が染み出る。
この事から水は厚い苔や、うねる根の少し下を流れているのが分かる。
カズは染み出て来る水を《分析》を使い調べてみるも、特に異常はなくただの軟水。
カミーリアに歩調を合わせながら、魔素溜まりのある場所まで行く。
すると太い木の根が何本も盛り上がり、そこには地中へ続くトンネル状の穴が形成されていた。
トンネル状の穴の高さ幅共に2メートルあり、奥は暗く暗視のスキルがあるカズでも何故か見えない。
カズはそれを《分析》で調べ、やはりカミーリアには村で待ってもらう事に決めて、トンネル状の穴の先は一人で調査しようと決めた。
「暗くて中がどうなってるか不明なので、ここは一度村に戻って、カミーリアは待機していてください。俺が一人で調査に入ります」
「原因と思われる場所を見つけたのに、引き返せと言うのですか。暗ければ明かりを点けてれば良いのです。こんな事もあろうかと、小型の鉱石灯ライトを持って来てあります」
カミーリアが取り出したのは、魔力を注ぐと発光する鉱石が埋め込まれた鉱石ライトという、懐中電灯のような携帯用の魔道具。
手の中に収まる小型の鉱石ライトに魔力を流して明かりを点すと、カミーリアはトンネルの側まで行き、中を照らして様子を見る。
「あんまり近くまで行くと、危ないですよ」
「気を付け…うわッ!」
カズが注意をするも、苔で足を取られてたカミーリアが、トンネルの中に滑って行ってしまった。
これでもう後戻りは出来なくなり、カズはカミーリアを追い掛けて、トンネル状の穴に入った。
中に入るとカズの《暗視》スキルが機能して、入口から5メートル程の所で倒れているカミーリアを見付けた。
「大丈夫ですか」
やる気が空回りして完全に足手まといになっているカミーリアを見て、美人の欠点がこの程度のおっちょこちょいならマシなのにと、キツい欠点のあるガザニアを思い出し、カズはカミーリアに手を差し伸べた。
「申し訳ない」
カズの手を取って起き上がり、持っていた小型の鉱石ライトが無いのに気付き、外から射し込む光を頼りに周りを探すが見付からない。
「〈ライト〉」
カズは光属性の魔法で、拳大の光りの玉を作り出した。
落とした小型の鉱石ライトを足元に見付けて、カミーリアは拾い上げて壊れないか明かりを点けて確かめた。
「この通り足場も悪いので、今日のところは村に戻りましょう。かなり汚れてしまっていますし」
「も、申し訳ない……カズ殿」
外に出ようと歩を進めるも、外と内との境界線に見えない壁があり、外に出れなくなっていた。
「どうしましたか?」
「これ以上先に進めません。おそらく結界の類でしょう(分析で障壁があるってのはこの事で、外から中が見えなかったのは、これのせいか)」
「え!? そんな……」
まさか見えているすぐそこに行けないなんてと、カミーリアがカズの横を通り、木の根のトンネルから出ようとするも見えない壁があり、外に出る事が出来なかった。
昔から川の源流に住み、水質の変化や倒木で川が塞き止められたりしないように管理していたのだが、村の者達では源流の森入るのは危険だと判断され、許可が下りず調査も出来ず困り果てていたと。
村長代理として自分も源流の森に入り、原因を突き止めたいと言ってきたが、入るのを許されているのは、カズとカミーリアの二人だけと、許可証に書かれている。
「俺が一人で調査に入るので、カミーリアさんは村に残ってください」
「そうはいかない。許可証には私の名も書かれている。カズ殿と一緒に行かせてもらう」
「話を聞く限り、この先は獣道すら無い場所です」
「それは承知しています」
「あまり言いたくはなかったんですけど、そういった所を歩くの慣れてませんでしょ。ハッキリと言うと、足手まといになります」
「ッ! ……カズ殿の言う通りだ。しかし、ここでただ待っているだけでは、アイリス様に顔向け出来ない。私も森に入る。カズ殿が邪魔だと思ったら、置いて行っても構わない」
目は口ほどにものを言う、カズを見るカミーリアの目は、絶対に付いて行くと決心していた。
「……わかりました。とりあえず今から少し森に入って、村の近くを見て回ります。森の奥への調査は、明日にしたいと思います(夜明け前にこっそり村を出て、カミーリアさんは置いて行こう)」
「承知しました」
昼食を軽く済ませたカズとカミーリアは滝の上まで行き、源流の村から周囲50メートル程の範囲を見て回る。
カミーリアは何度か苔で滑り、地面から飛び出ている木の根で転びそうになっていた。
翌日この調子で森の奥へ調査に向かえば、カズが言うように足手まといになるのは明らか。
この日の調査では、誰かが森に入った形跡や、これといった異常は特に見つからなかった。
宿泊場所は村長の家で部屋を借り、翌日本格的な調査をすることにした。
◇◆◇◆◇
カズは朝早くに起きて、カミーリアを置いて一人で源流の森に入るつもりでいた。
だが夜明け前に濃い霧が発生し、薄まるのを待っている間に、カミーリアと村長代理が起きて来てしまったので、一人で源流の森に入るのを断念した。
朝食はカズが用意し、それを食べ終えて一時間程すると、やっと霧が薄まってきた。
前日同様、カズはカミーリアと共に源流の森に入った。
足場は霧の影響で、前日よりも滑りやすくなっている。
迷わぬ様にカミーリアには川沿いを森の奥へと調査してもらい、カズは川から離れた所を広範囲に見て回った。
滝から約200メートル上流に移動すると、川は細く無数に枝分かれしており、跨いで渡れる程度にまでなっていた。
カズはそこでカミーリアと合流して、互いの調査結果を報告しあうも、病の原因と思われるのは特に見付からず、更に奥への調査をする事にして、一旦小休止する。
何度か転んだのだろうか、軽装備の革鎧は薄汚れて、足元は泥だらけになっており、少し寒そうにしている。
カズは温かいハーブティーが入った容器と木製のコップを二つ【アイテムボックス】から出し、それを注いで一つをカミーリアに渡した。
カミーリアは両手でコップを持ち、ハーブティーをゆっくりと少しずつ飲み温まる。
「カズ殿はこの病の原因は何だと思いますか?」
ハーブティーで体の内部から温まり、疲れの色を浮かべていたカミーリアの表情が和らぐと、熱と夢遊病の原因について聞いてきた。
「話を聞いた時は水が原因かと思ったんですが、それだと村人全員が同じ病にかからないとおかしいので、その可能性は少ないと思いました。なのであとは魔素かな、と」
「魔素…ですか?」
「夢遊病になった村人を見てないので断定は出来ませんが、この森から霧と共に魔素が村に流れているので(なんかあれが奥にありそうな感じするんだよね)」
十分程の休憩を終えると、体が温まったカミーリアが森の奥に向かおうと動き出す。
「カミーリアさんはもう村に戻った方が」
「カズ殿に頂いた飲み物で、体が温まりましたので大丈夫です」
どう言って村に戻ってもらおうかと、カズは考えを巡らせ、素直に危険があると知らせて戻ってもらおうと思った。
「もしかしたら少し先に、ダンジョンの入口があるかも知れないんですよ。ですから、カミーリアさんには村に戻っていてもらった方が」
「ダンジョン!? そんなものがあるなんて、アイリス様とレオラ様からは聞いてません」
「ここで濃い魔素溜りが出来たとしたらどうですか?」
「一ヶ所に魔素が多く溜まり過ぎると、密度が濃くなり危険なモンスターや、変わった植物が発生すると聞いた事があります。ダンジョンもそうして出来るものなのですか?」
「俺もそこまでは詳しく知らないんですが、以前ダンジョンに入った時と同じ様な感じがするので」
「……わかりました」
「ではカミーリアさんは村に」
「私も同行します」
「あのですから、危険かも知れませんので」
「カズ殿の護衛も私の任務です。それにもし戦闘になった場合は、レオラ様からカズ殿の戦い方を見ておくように言われてます」
「どうしても付いて来ると(レオラには足手まといになるとも言われたの忘れたか?)」
「無理を承知で付いて行くのです。カズ殿が身の危険を感じたのであれば、私を置いて行ってください。その覚悟は出来ています」
仕方がないかと、カズはカミーリアと共に源流の森を更に奥へと進む。
水の流れる音はするも、苔が厚く生えた根がうねってるだけで、地表上に流れる水は見えない。
ふわっとした厚いを苔を踏むと、足は踝まで沈み水が染み出る。
この事から水は厚い苔や、うねる根の少し下を流れているのが分かる。
カズは染み出て来る水を《分析》を使い調べてみるも、特に異常はなくただの軟水。
カミーリアに歩調を合わせながら、魔素溜まりのある場所まで行く。
すると太い木の根が何本も盛り上がり、そこには地中へ続くトンネル状の穴が形成されていた。
トンネル状の穴の高さ幅共に2メートルあり、奥は暗く暗視のスキルがあるカズでも何故か見えない。
カズはそれを《分析》で調べ、やはりカミーリアには村で待ってもらう事に決めて、トンネル状の穴の先は一人で調査しようと決めた。
「暗くて中がどうなってるか不明なので、ここは一度村に戻って、カミーリアは待機していてください。俺が一人で調査に入ります」
「原因と思われる場所を見つけたのに、引き返せと言うのですか。暗ければ明かりを点けてれば良いのです。こんな事もあろうかと、小型の鉱石灯ライトを持って来てあります」
カミーリアが取り出したのは、魔力を注ぐと発光する鉱石が埋め込まれた鉱石ライトという、懐中電灯のような携帯用の魔道具。
手の中に収まる小型の鉱石ライトに魔力を流して明かりを点すと、カミーリアはトンネルの側まで行き、中を照らして様子を見る。
「あんまり近くまで行くと、危ないですよ」
「気を付け…うわッ!」
カズが注意をするも、苔で足を取られてたカミーリアが、トンネルの中に滑って行ってしまった。
これでもう後戻りは出来なくなり、カズはカミーリアを追い掛けて、トンネル状の穴に入った。
中に入るとカズの《暗視》スキルが機能して、入口から5メートル程の所で倒れているカミーリアを見付けた。
「大丈夫ですか」
やる気が空回りして完全に足手まといになっているカミーリアを見て、美人の欠点がこの程度のおっちょこちょいならマシなのにと、キツい欠点のあるガザニアを思い出し、カズはカミーリアに手を差し伸べた。
「申し訳ない」
カズの手を取って起き上がり、持っていた小型の鉱石ライトが無いのに気付き、外から射し込む光を頼りに周りを探すが見付からない。
「〈ライト〉」
カズは光属性の魔法で、拳大の光りの玉を作り出した。
落とした小型の鉱石ライトを足元に見付けて、カミーリアは拾い上げて壊れないか明かりを点けて確かめた。
「この通り足場も悪いので、今日のところは村に戻りましょう。かなり汚れてしまっていますし」
「も、申し訳ない……カズ殿」
外に出ようと歩を進めるも、外と内との境界線に見えない壁があり、外に出れなくなっていた。
「どうしましたか?」
「これ以上先に進めません。おそらく結界の類でしょう(分析で障壁があるってのはこの事で、外から中が見えなかったのは、これのせいか)」
「え!? そんな……」
まさか見えているすぐそこに行けないなんてと、カミーリアがカズの横を通り、木の根のトンネルから出ようとするも見えない壁があり、外に出る事が出来なかった。
2
お気に入りに追加
621
あなたにおすすめの小説
世界⇔異世界 THERE AND BACK!!
西順
ファンタジー
ある日、異世界と行き来できる『門』を手に入れた。
友人たちとの下校中に橋で多重事故に巻き込まれたハルアキは、そのきっかけを作った天使からお詫びとしてある能力を授かる。それは、THERE AND BACK=往復。異世界と地球を行き来する能力だった。
しかし異世界へ転移してみると、着いた先は暗い崖の下。しかも出口はどこにもなさそうだ。
「いや、これ詰んでない? 仕方ない。トンネル掘るか!」
これはRPGを彷彿とさせるゲームのように、魔法やスキルの存在する剣と魔法のファンタジー世界と地球を往復しながら、主人公たちが降り掛かる数々の問題を、時に強引に、時に力業で解決していく冒険譚。たまには頭も使うかも。
週一、不定期投稿していきます。
小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+でも投稿しています。
チート転生~チートって本当にあるものですね~
水魔沙希
ファンタジー
死んでしまった片瀬彼方は、突然異世界に転生してしまう。しかも、赤ちゃん時代からやり直せと!?何げにステータスを見ていたら、何やら面白そうなユニークスキルがあった!!
そのスキルが、随分チートな事に気付くのは神の加護を得てからだった。
亀更新で気が向いたら、随時更新しようと思います。ご了承お願いいたします。
異世界召喚失敗から始まるぶらり旅〜自由気ままにしてたら大変なことになった〜
ei_sainome
ファンタジー
クラスメイト全員が異世界に召喚されてしまった!
謁見の間に通され、王様たちから我が国を救って欲しい云々言われるお約束が…始まらない。
教室内が光ったと思えば、気づけば地下に閉じ込められていて、そこには誰もいなかった。
勝手に召喚されたあげく、誰も事情を知らない。未知の世界で、自分たちの力だけでどうやって生きていけというのか。
元の世界に帰るための方法を探し求めて各地を放浪する旅に出るが、似たように見えて全く異なる生態や人の価値観と文化の差に苦悩する。
力を持っていても順応できるかは話が別だった。
クラスメイトたちにはそれぞれ抱える内面や事情もあり…新たな世界で心身共に表面化していく。
※ご注意※
初投稿、試作、マイペース進行となります。
作品名は今後改題する可能性があります。
世界観だけプロットがあり、話の方向性はその場で決まります。
旅に出るまで(序章)がすごく長いです。
他サイトでも同作を投稿しています。
更新頻度は1〜3日程度を目標にしています。
社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します
湯崎noa
ファンタジー
ブラック企業に入社して10年が経つ〈宮島〉は、当たり前の様な連続徹夜に心身ともに疲労していた。
そんな時に中高の同級生と再開し、その同級生への相談を行ったところ会社を辞める決意をした。
しかし!! その日の帰り道に全身の力が抜け、線路に倒れ込んでしまった。
そのまま呆気なく宮島の命は尽きてしまう。
この死亡は神様の手違いによるものだった!?
神様からの全力の謝罪を受けて、特殊スキル〈コピー〉を授かり第二の人生を送る事になる。
せっかくブラック企業を卒業して、異世界転生するのだから全力で謳歌してやろうじゃないか!!
※カクヨム、小説家になろう、ノベルバでも連載中
5歳で前世の記憶が混入してきた --スキルや知識を手に入れましたが、なんで中身入ってるんですか?--
ばふぉりん
ファンタジー
「啞"?!@#&〆々☆¥$€%????」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
五歳の誕生日を迎えた男の子は家族から捨てられた。理由は
「お前は我が家の恥だ!占星の儀で訳の分からないスキルを貰って、しかも使い方がわからない?これ以上お前を育てる義務も義理もないわ!」
この世界では五歳の誕生日に教会で『占星の儀』というスキルを授かることができ、そのスキルによってその後の人生が決まるといっても過言では無い。
剣聖 聖女 影朧といった上位スキルから、剣士 闘士 弓手といった一般的なスキル、そして家事 農耕 牧畜といったもうそれスキルじゃないよね?といったものまで。
そんな中、この五歳児が得たスキルは
□□□□
もはや文字ですら無かった
~~~~~~~~~~~~~~~~~
本文中に顔文字を使用しますので、できれば横読み推奨します。
本作中のいかなる個人・団体名は実在するものとは一切関係ありません。
スキルはコピーして上書き最強でいいですか~改造初級魔法で便利に異世界ライフ~
深田くれと
ファンタジー
【文庫版2が4月8日に発売されます! ありがとうございます!】
異世界に飛ばされたものの、何の能力も得られなかった青年サナト。街で清掃係として働くかたわら、雑魚モンスターを狩る日々が続いていた。しかしある日、突然仕事を首になり、生きる糧を失ってしまう――。 そこで、サナトの人生を変える大事件が発生する!途方に暮れて挑んだダンジョンにて、ダンジョンを支配するドラゴンと遭遇し、自らを破壊するよう頼まれたのだ。その願いを聞きつつも、ダンジョンの後継者にはならず、能力だけを受け継いだサナト。新たな力――ダンジョンコアとともに、スキルを駆使して異世界で成り上がる!
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる