43 / 781
二章 アヴァランチェ編
39 水路掃除 と 罵声
しおりを挟む
アレナリアとの昼食を終えて、依頼書を見に行こうと思っているのだが……
「アレナリア、俺そろそろ行くよ」
「えっ! どこに行くの?」
「どこって、一階の掲示板に、依頼書を見に行こうかと思ったんだけど」
「依頼を受けるのか。もう昼過ぎだし、今日ぐらいやらなくても、いいじゃないか」
サブマスが言うことかねぇ。
それに俺がまだEランクの新人で、稼ぎが少ないの分かってないのかな?
「宿代を稼がないと。それにアヴァランチェの道も、まだ良く知らないから、覚える為に、何か良さそうな依頼を探さないと」
「それなら私の所で住めばっ良い! サブマスは、ギルドから無償で部屋を用意されてるから、遠慮はいらないわよ。そうすればカズだって、宿代が掛からなくて良いでしょ」
「ちょ、ちょっと。何言ってるのアレナリア」
「大丈夫よ。私一人じゃあ、部屋が広すぎるから」
「いやそうじゃなくて、女性が一人で住んでいる部屋に、男を同居させようって駄目でしょ!」
「そんなことないぞ、それこそパーティーメンバーは、宿代を安くすませるのに、町や村に滞在する時などは、一緒の部屋で過ごすから」
「それでも男女は、別々の部屋にするでしょ」
「それはそうも知れないが、私なら気にしない!」
「俺が気にするから駄目!」
「そうか……」
アレナリアは残念そうにシ、ュンとした。
「じゃあ俺は行くから、アレナリアもギルドの仕事があるんでしょ」
「分かったわ。また来てくれるわよね?」
「別に遠くに行く訳じゃないんだし、いつでも会えるんだから」
アレナリアと話し終えて、部屋を出る。
「そうよね! もう私とカズの仲なんだから。気が変わって、私の部屋に住みたければ、いつでも良いから言ってね」
「……」
部屋を出て扉が閉まる寸前に、アレナリア言っていたのは、聞こえなかったことにしよう。
昨日の今日で、やたらとなつかれてしまった。
昔から変に子供や動物に、好かれるんだよな。
同年代の女性には、見向きもされなかったけど。
一階に行き、掲示板に貼ってある依頼書を見るが、前回も見た都市の掃除はあるが、他にこれといって、目ぼしい依頼はない。
新人なんだし贅沢は言ってられないので、都市の掃除依頼を受けることにした。
受付で依頼内容を聞くと、場所は中央広場から、南東に続く大通りの脇にある水路を、都市の出入口がある門までだと言う。
大通りの脇にある水路は、外からの人や馬車の往来が多いので、土砂が溜まりやすく、一旦流す水を止めて、水路を掃除しなければならないと。
生産区内の水路は、そこで働く人達が交代で掃除をしているが、大通りの水路は管轄が違うと言う。
以前に『領主』が居た頃は、都市全体の問題だと管理してくれていたが、今はその『領主』も居なくて、都市全体を管理する仕事がない為に、困っているらしい。
なので仕方なく、主に生産区の働いてる人の代表者達が、各々ギルドに依頼を出しに来ていると。
そして残ったのがこの依頼で、しかもこの水路掃除は、他の掃除に比べて大変なので、受けてくれる人が殆どいなく、毎回ギルドとしても困っていると言う。
なので報酬を、一日銀貨五枚に上げたのだけど、やる人は滅多にいないと。
俺は受付の女性職員に、掃除のやり方などを訪ねて、それで決めるか考えた。
「ちょっとお聞きしますが、水路の幅と深さはどの程度ですか?」
「そうですね……幅と深さ共に、この受付台の高さ程は、あると思います」
そう考えると、水路は幅と深さ共に120㎝ぐらいかな? 昨日の依頼で生産区に言った時に、しっかり見とけば良かったな。
「あと、水路に溜まっている土砂などは、どこに捨てれば?」
「それでしたら、南東門から出た外壁の外側に流れてる川に、流してもらえれば構いません。その他の物はこちらで処理しますので、持って来てくれればいいです」
「南東門から離れてた場所での土砂は?」
「そうなんです。南東門から離れている所にだと、荷車で外の川まで運ばないとなりませんから、大変なんですよ」
う~んそうか……どうするか
「掃除の依頼を受ける皆さんに、頼んでるんですけど……やはりあなたも受けてもらえませんか?」
「いえ、この依頼やります」
「えっ! 受けてもらえるんか?」
「ただやり方は、こちらで決めて良いですか?」
「やってもらえるのであれば、構いませんお任せします。水を止める水門の開閉には、広場近くに居る、管理者に言えば止めてもらえるので、この依頼書を見せてください」
「なるほど」
「南東門にいる衛兵の方達には、連絡を出しておきます。あと最後に言うのは申し訳ないのですが、期限があり、あと五日以内に、終わらせてほしいとのことで……掃除に使うバケツで良ければ、持っていってくださ。すいませんが、荷車は無いんです」
「急ぎと言うことですか……分かりました。じゃあ早速行ってきます。バケツは借りてきますね」
あまり他の人がやらない仕事を受けておけば、いつか何かの役にたつかも知れないからな。
思っているような感じで上手くいけば、今日中には終わると思うんだけどな。
昼も過ぎ日が暮れるまで時間が少ないので、急いで水門を閉ざしてもらいに広場近くに行く。
水門の管理者に依頼書を見せて、水門を閉ざしてもらう。
水ほぼ無くなり、水路のそこには土砂が溜まっているのが分かる。
直ぐに水路に右手をかざし、魔力適正の訓練をした時に、クリスパの言っていたことを思い出し、水路に向けて魔法を最小限で使かってみる。
「〈ウォータージェット〉」(小声)
右手からは高圧洗浄機のような勢いがある水が出たが、一点集中の為に、土砂がなかなか流れていかない。
これは予想していたので、今度は水が拡散ようにイメージして魔法を使う。
「〈ウォータージェット〉」(拡散するようにイメージして、小声言う)
だがウォータージェットは、変わることなく、一点集中の水が出た。
あれ? 拡散しない、駄目なのかな?
もう一度しっかり思いイメージしてから試して見るが、やはり拡散しなかった。
仕方がないので、水を拡散して勢いよく出るイメージで、魔力変換させて使ってみる。
今度は上手くいって、拡散された水が水路に溜まった土砂を下流(南東門のある方向)へと押し流していく。
底が見えたので、水路に降りて今度は両手から拡散の高圧水をだ出し、どんどん下流へ押し流す。(都市外の川まであと4.2㎞)
魔法ではなく、魔力を変換させて放出しているので、非常に魔力効率が悪い。
暫くすると、土砂の量が多くなり流れなくなってきたので、借りてきたバケツで汲み上げて、土砂を【アイテムボックス】に放り込んでみる。
これは上手くいき、リストには土と砂に分類されて入っている。
どうやら自動的に土と砂、それに水と分類されたようだ。
これでやることは決まり、拡散させた水の水圧で、土砂を下流方向へ流し、溜まったらバケツで、アイテムボックスに放り込んでいく。
水圧を上げようとして、流す魔力量を増やしたら、土砂が飛び散ってしまったので、訓練がてら流す魔力量を調整しながら掃除をする。
作業を始めて二時間程で半分は過ぎ、先に南東門が見えてきた。(都市外の川まであと1.5㎞)
そのまま作業を続けると、南東門に近付くにつれて、何故か水路の土砂は少なくなってきている。(都市外の川まであと500m)
一度水路から出て、南東門に居る衛兵の所に行くと、連絡が通っていたので、再び水路に入り、水圧でそのまま川へと土砂を押し流していくと伝えた。
水路は南東門の片隅を流れて通っていて、その場所の水路には蓋と鉄柵が刺さっていて、通れないようになっている。
衛兵が言うには、外壁の近くは土砂を川へ運びやすいので、この近くの水路は、掃除に来る者がいると言う。
その為に南東門に近付いてきたら、水路に土砂が少なくなったという訳だ。
たまに掃除する人は、南東門近くしかやらなかったんだろうな。
南東門の手前まで、水路の中から水圧で押し流し、門の下は魔力量を少し増やし、勢いをつけて一気に川へと押し流す。
南東門の下にある水路には蓋がしてある為に、周りに土砂が飛び散ることはなかった。
その南東門を通り外に出て、人に見られない位置に行き【アイテムボックス】に入れた土砂水を出して、川へと流した。
依頼の水路掃除を終わらせたら、もう日が落ちはじめ、辺りは薄暗くなってきていた。
急いで水門の管理者が居る所に戻り、放水してもらい、依頼を完了させ、ギルドに戻る。
建物の明かりが、辺りを照すほど暗くなって来た頃に、ようやくギルドに戻った。
中に入り人々からの目線が突き刺さる。
暗くて気が付かなかったが、自分を見ると着ている物は、かなり汚れていた。
汚れている為、長居は出来ないので、依頼専用の受付で依頼終了の報告をしてギルドを出ようとすると、カズに向けて周りから罵声が飛び交う。
「汚いな」
「汚い奴がギルドに入って来るな」
「飯が不味くなる」
「早く出て行け」
「Dランクの厄介者を倒したぐらいで、調子に乗るな」
俺はバケツを返してから、黙ってギルドを出て行く。
汚れてる自分が悪いんだと思い、人のいない路地裏で、売らずに残してある衣服を【アイテムボックス】から出して、着ていた衣服をしまう。
【マップ】で人が来ないことを確認して、汚れた身体を魔力変換で出したお湯で、ざっと身体を流して汚れを落とす。
着替えてからは、昨日泊まった多種族区の宿屋へ行く。
三十分程で、ノシャックの宿屋に着き、前回と同じように、晩御飯有りで一晩泊まることにした。
晩御飯を食べ、前回と同じ部屋に行き、寝る前に魔力の消費量を確認する。
ステータス確認(魔力)
【魔力】 : 4210/4500
思った程は減ってかったな。
それよりも、ギルド言われた嫌なことを忘れる為に、直ぐに寝る。
「アレナリア、俺そろそろ行くよ」
「えっ! どこに行くの?」
「どこって、一階の掲示板に、依頼書を見に行こうかと思ったんだけど」
「依頼を受けるのか。もう昼過ぎだし、今日ぐらいやらなくても、いいじゃないか」
サブマスが言うことかねぇ。
それに俺がまだEランクの新人で、稼ぎが少ないの分かってないのかな?
「宿代を稼がないと。それにアヴァランチェの道も、まだ良く知らないから、覚える為に、何か良さそうな依頼を探さないと」
「それなら私の所で住めばっ良い! サブマスは、ギルドから無償で部屋を用意されてるから、遠慮はいらないわよ。そうすればカズだって、宿代が掛からなくて良いでしょ」
「ちょ、ちょっと。何言ってるのアレナリア」
「大丈夫よ。私一人じゃあ、部屋が広すぎるから」
「いやそうじゃなくて、女性が一人で住んでいる部屋に、男を同居させようって駄目でしょ!」
「そんなことないぞ、それこそパーティーメンバーは、宿代を安くすませるのに、町や村に滞在する時などは、一緒の部屋で過ごすから」
「それでも男女は、別々の部屋にするでしょ」
「それはそうも知れないが、私なら気にしない!」
「俺が気にするから駄目!」
「そうか……」
アレナリアは残念そうにシ、ュンとした。
「じゃあ俺は行くから、アレナリアもギルドの仕事があるんでしょ」
「分かったわ。また来てくれるわよね?」
「別に遠くに行く訳じゃないんだし、いつでも会えるんだから」
アレナリアと話し終えて、部屋を出る。
「そうよね! もう私とカズの仲なんだから。気が変わって、私の部屋に住みたければ、いつでも良いから言ってね」
「……」
部屋を出て扉が閉まる寸前に、アレナリア言っていたのは、聞こえなかったことにしよう。
昨日の今日で、やたらとなつかれてしまった。
昔から変に子供や動物に、好かれるんだよな。
同年代の女性には、見向きもされなかったけど。
一階に行き、掲示板に貼ってある依頼書を見るが、前回も見た都市の掃除はあるが、他にこれといって、目ぼしい依頼はない。
新人なんだし贅沢は言ってられないので、都市の掃除依頼を受けることにした。
受付で依頼内容を聞くと、場所は中央広場から、南東に続く大通りの脇にある水路を、都市の出入口がある門までだと言う。
大通りの脇にある水路は、外からの人や馬車の往来が多いので、土砂が溜まりやすく、一旦流す水を止めて、水路を掃除しなければならないと。
生産区内の水路は、そこで働く人達が交代で掃除をしているが、大通りの水路は管轄が違うと言う。
以前に『領主』が居た頃は、都市全体の問題だと管理してくれていたが、今はその『領主』も居なくて、都市全体を管理する仕事がない為に、困っているらしい。
なので仕方なく、主に生産区の働いてる人の代表者達が、各々ギルドに依頼を出しに来ていると。
そして残ったのがこの依頼で、しかもこの水路掃除は、他の掃除に比べて大変なので、受けてくれる人が殆どいなく、毎回ギルドとしても困っていると言う。
なので報酬を、一日銀貨五枚に上げたのだけど、やる人は滅多にいないと。
俺は受付の女性職員に、掃除のやり方などを訪ねて、それで決めるか考えた。
「ちょっとお聞きしますが、水路の幅と深さはどの程度ですか?」
「そうですね……幅と深さ共に、この受付台の高さ程は、あると思います」
そう考えると、水路は幅と深さ共に120㎝ぐらいかな? 昨日の依頼で生産区に言った時に、しっかり見とけば良かったな。
「あと、水路に溜まっている土砂などは、どこに捨てれば?」
「それでしたら、南東門から出た外壁の外側に流れてる川に、流してもらえれば構いません。その他の物はこちらで処理しますので、持って来てくれればいいです」
「南東門から離れてた場所での土砂は?」
「そうなんです。南東門から離れている所にだと、荷車で外の川まで運ばないとなりませんから、大変なんですよ」
う~んそうか……どうするか
「掃除の依頼を受ける皆さんに、頼んでるんですけど……やはりあなたも受けてもらえませんか?」
「いえ、この依頼やります」
「えっ! 受けてもらえるんか?」
「ただやり方は、こちらで決めて良いですか?」
「やってもらえるのであれば、構いませんお任せします。水を止める水門の開閉には、広場近くに居る、管理者に言えば止めてもらえるので、この依頼書を見せてください」
「なるほど」
「南東門にいる衛兵の方達には、連絡を出しておきます。あと最後に言うのは申し訳ないのですが、期限があり、あと五日以内に、終わらせてほしいとのことで……掃除に使うバケツで良ければ、持っていってくださ。すいませんが、荷車は無いんです」
「急ぎと言うことですか……分かりました。じゃあ早速行ってきます。バケツは借りてきますね」
あまり他の人がやらない仕事を受けておけば、いつか何かの役にたつかも知れないからな。
思っているような感じで上手くいけば、今日中には終わると思うんだけどな。
昼も過ぎ日が暮れるまで時間が少ないので、急いで水門を閉ざしてもらいに広場近くに行く。
水門の管理者に依頼書を見せて、水門を閉ざしてもらう。
水ほぼ無くなり、水路のそこには土砂が溜まっているのが分かる。
直ぐに水路に右手をかざし、魔力適正の訓練をした時に、クリスパの言っていたことを思い出し、水路に向けて魔法を最小限で使かってみる。
「〈ウォータージェット〉」(小声)
右手からは高圧洗浄機のような勢いがある水が出たが、一点集中の為に、土砂がなかなか流れていかない。
これは予想していたので、今度は水が拡散ようにイメージして魔法を使う。
「〈ウォータージェット〉」(拡散するようにイメージして、小声言う)
だがウォータージェットは、変わることなく、一点集中の水が出た。
あれ? 拡散しない、駄目なのかな?
もう一度しっかり思いイメージしてから試して見るが、やはり拡散しなかった。
仕方がないので、水を拡散して勢いよく出るイメージで、魔力変換させて使ってみる。
今度は上手くいって、拡散された水が水路に溜まった土砂を下流(南東門のある方向)へと押し流していく。
底が見えたので、水路に降りて今度は両手から拡散の高圧水をだ出し、どんどん下流へ押し流す。(都市外の川まであと4.2㎞)
魔法ではなく、魔力を変換させて放出しているので、非常に魔力効率が悪い。
暫くすると、土砂の量が多くなり流れなくなってきたので、借りてきたバケツで汲み上げて、土砂を【アイテムボックス】に放り込んでみる。
これは上手くいき、リストには土と砂に分類されて入っている。
どうやら自動的に土と砂、それに水と分類されたようだ。
これでやることは決まり、拡散させた水の水圧で、土砂を下流方向へ流し、溜まったらバケツで、アイテムボックスに放り込んでいく。
水圧を上げようとして、流す魔力量を増やしたら、土砂が飛び散ってしまったので、訓練がてら流す魔力量を調整しながら掃除をする。
作業を始めて二時間程で半分は過ぎ、先に南東門が見えてきた。(都市外の川まであと1.5㎞)
そのまま作業を続けると、南東門に近付くにつれて、何故か水路の土砂は少なくなってきている。(都市外の川まであと500m)
一度水路から出て、南東門に居る衛兵の所に行くと、連絡が通っていたので、再び水路に入り、水圧でそのまま川へと土砂を押し流していくと伝えた。
水路は南東門の片隅を流れて通っていて、その場所の水路には蓋と鉄柵が刺さっていて、通れないようになっている。
衛兵が言うには、外壁の近くは土砂を川へ運びやすいので、この近くの水路は、掃除に来る者がいると言う。
その為に南東門に近付いてきたら、水路に土砂が少なくなったという訳だ。
たまに掃除する人は、南東門近くしかやらなかったんだろうな。
南東門の手前まで、水路の中から水圧で押し流し、門の下は魔力量を少し増やし、勢いをつけて一気に川へと押し流す。
南東門の下にある水路には蓋がしてある為に、周りに土砂が飛び散ることはなかった。
その南東門を通り外に出て、人に見られない位置に行き【アイテムボックス】に入れた土砂水を出して、川へと流した。
依頼の水路掃除を終わらせたら、もう日が落ちはじめ、辺りは薄暗くなってきていた。
急いで水門の管理者が居る所に戻り、放水してもらい、依頼を完了させ、ギルドに戻る。
建物の明かりが、辺りを照すほど暗くなって来た頃に、ようやくギルドに戻った。
中に入り人々からの目線が突き刺さる。
暗くて気が付かなかったが、自分を見ると着ている物は、かなり汚れていた。
汚れている為、長居は出来ないので、依頼専用の受付で依頼終了の報告をしてギルドを出ようとすると、カズに向けて周りから罵声が飛び交う。
「汚いな」
「汚い奴がギルドに入って来るな」
「飯が不味くなる」
「早く出て行け」
「Dランクの厄介者を倒したぐらいで、調子に乗るな」
俺はバケツを返してから、黙ってギルドを出て行く。
汚れてる自分が悪いんだと思い、人のいない路地裏で、売らずに残してある衣服を【アイテムボックス】から出して、着ていた衣服をしまう。
【マップ】で人が来ないことを確認して、汚れた身体を魔力変換で出したお湯で、ざっと身体を流して汚れを落とす。
着替えてからは、昨日泊まった多種族区の宿屋へ行く。
三十分程で、ノシャックの宿屋に着き、前回と同じように、晩御飯有りで一晩泊まることにした。
晩御飯を食べ、前回と同じ部屋に行き、寝る前に魔力の消費量を確認する。
ステータス確認(魔力)
【魔力】 : 4210/4500
思った程は減ってかったな。
それよりも、ギルド言われた嫌なことを忘れる為に、直ぐに寝る。
32
お気に入りに追加
555
あなたにおすすめの小説
異世界転移したロボ娘が、バッテリーが尽きるまでの一ヶ月で世界を救っちゃう物語
京衛武百十
ファンタジー
<メイトギア>と呼ばれる人型ホームヘルパーロボット<タリアP55SI>は、旧式化したことでオーナーが最新の後継機に買い換えたため、データのすべてを新しい機体に引継ぎ、役目を終え、再資源化を迎えるだけになっていた。
なのに、彼女が次に起動した時にいたのは、まったく記憶にない中世ヨーロッパを思わせる世界だった。
要人警護にも使われるタリアP55SIは、その世界において、ありとあらゆるものを凌駕するスーパーパワーの持ち主。<魔法>と呼ばれる超常の力さえ、それが発動する前に動けて、生物には非常に強力な影響を与えるスタンすらロボットであるがゆえに効果がなく、彼女の前にはただ面倒臭いだけの大道芸に過ぎなかった。
<ロボット>というものを知らないその世界の人々は彼女を<救世主>を崇め、自分達を脅かす<魔物の王>の討伐を願うのであった。
チート狩り
京谷 榊
ファンタジー
世界、宇宙そのほとんどが解明されていないこの世の中で。魔術、魔法、特殊能力、人外種族、異世界その全てが詰まった広大な宇宙に、ある信念を持った謎だらけの主人公が仲間を連れて行き着く先とは…。
それは、この宇宙にある全ての謎が解き明かされるアドベンチャー物語。
異世界召喚に条件を付けたのに、女神様に呼ばれた
りゅう
ファンタジー
異世界召喚。サラリーマンだって、そんな空想をする。
いや、さすがに大人なので空想する内容も大人だ。少年の心が残っていても、現実社会でもまれた人間はまた別の空想をするのだ。
その日の神岡龍二も、日々の生活から離れ異世界を想像して遊んでいるだけのハズだった。そこには何の問題もないハズだった。だが、そんなお気楽な日々は、この日が最後となってしまった。
【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。
なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!
冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。
ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。
そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。
クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?
青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。
最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。
普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた?
しかも弱いからと森に捨てられた。
いやちょっとまてよ?
皆さん勘違いしてません?
これはあいの不思議な日常を書いた物語である。
本編完結しました!
相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです!
1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…
誰も要らないなら僕が貰いますが、よろしいでしょうか?
伊東 丘多
ファンタジー
ジャストキルでしか、手に入らないレアな石を取るために冒険します
小さな少年が、独自の方法でスキルアップをして強くなっていく。
そして、田舎の町から王都へ向かいます
登場人物の名前と色
グラン デディーリエ(義母の名字)
8才
若草色の髪 ブルーグリーンの目
アルフ 実父
アダマス 母
エンジュ ミライト
13才 グランの義理姉
桃色の髪 ブルーの瞳
ユーディア ミライト
17才 グランの義理姉
濃い赤紫の髪 ブルーの瞳
コンティ ミライト
7才 グランの義理の弟
フォンシル コンドーラル ベージュ
11才皇太子
ピーター サイマルト
近衛兵 皇太子付き
アダマゼイン 魔王
目が透明
ガーゼル 魔王の側近 女の子
ジャスパー
フロー 食堂宿の人
宝石の名前関係をもじってます。
色とかもあわせて。
『収納』は異世界最強です 正直すまんかったと思ってる
農民ヤズ―
ファンタジー
「ようこそおいでくださいました。勇者さま」
そんな言葉から始まった異世界召喚。
呼び出された他の勇者は複数の<スキル>を持っているはずなのに俺は収納スキル一つだけ!?
そんなふざけた事になったうえ俺たちを呼び出した国はなんだか色々とヤバそう!
このままじゃ俺は殺されてしまう。そうなる前にこの国から逃げ出さないといけない。
勇者なら全員が使える収納スキルのみしか使うことのできない勇者の出来損ないと呼ばれた男が収納スキルで無双して世界を旅する物語(予定
私のメンタルは金魚掬いのポイと同じ脆さなので感想を送っていただける際は語調が強くないと嬉しく思います。
ただそれでも初心者故、度々間違えることがあるとは思いますので感想にて教えていただけるとありがたいです。
他にも今後の進展や投稿済みの箇所でこうしたほうがいいと思われた方がいらっしゃったら感想にて待ってます。
なお、書籍化に伴い内容の齟齬がありますがご了承ください。
異世界召喚失敗から始まるぶらり旅〜自由気ままにしてたら大変なことになった〜
ei_sainome
ファンタジー
クラスメイト全員が異世界に召喚されてしまった!
謁見の間に通され、王様たちから我が国を救って欲しい云々言われるお約束が…始まらない。
教室内が光ったと思えば、気づけば地下に閉じ込められていて、そこには誰もいなかった。
勝手に召喚されたあげく、誰も事情を知らない。未知の世界で、自分たちの力だけでどうやって生きていけというのか。
元の世界に帰るための方法を探し求めて各地を放浪する旅に出るが、似たように見えて全く異なる生態や人の価値観と文化の差に苦悩する。
力を持っていても順応できるかは話が別だった。
クラスメイトたちにはそれぞれ抱える内面や事情もあり…新たな世界で心身共に表面化していく。
※ご注意※
初投稿、試作、マイペース進行となります。
作品名は今後改題する可能性があります。
世界観だけプロットがあり、話の方向性はその場で決まります。
旅に出るまで(序章)がすごく長いです。
他サイトでも同作を投稿しています。
更新頻度は1〜3日程度を目標にしています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる