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第4章
72.地下3階(新章18話)
しおりを挟む地下3階に広がるのは伝承曰く、魔人街である。恐ろしい名前はそのままの意味で、多くの魔人や魔獣が人間の奴隷を働かせながら、日々を過ごす住居だった場所である。居住空間であるためか、ここまでの空間と違い、天井が広く高い。街にはいる為の鉄柵の付いた大きな門が、その規模の大きさを表している。
魔王城も近い土地であったこの四天王の洞窟では、当時の魔人クラスがかなりの数、住み着いていたそうだ。その事実も恐ろしいが、そんな所に4人パーティで乗り込み全員を蹴散らした第二の勇者の存在も恐ろしい。
そんな街もここまで同様、既に廃墟と化しており、時間の経過によって石やレンガで出来た家の骨格は残っているものの、木でできたドアや、ガラス窓の部分は大部分が朽ち果てていた。
「この鉄柵は開きませんので中には飛んではいりましょう!」
リリィが僕とユリアを抱きかかえて飛び上がった。そういえばリリィは空を飛べる数少ない天人族だとか。
あれっ?だったら1階とか飛んでいけばスライム倒す必要も無かったんじゃね?などと思いつつ、僕は市街地に入り込んだ。
辺りを見渡すと、本当に人間の街並みに酷似している。奴隷の人間に作らせたのだろうし当然かもしれないが、魔人にもそう言った所に住みたいと思う感情があるのだなと考えてしまう。
でも、今はそれよりも、だ。
「感じますね・・・視姦されてますね。興奮します。そうじゃないっ!」
ユリアの言葉に緊張が走る。確かに魔物の気配がする
「集団で統率されている様です。数は前に4、右2、左4、後ろ5です。囲まれてますFUCK!」
僕よりもユリアの方が把握しきってる。すごい。
「凄いなユリア。それも雲魔法?」
「雲の第5剣技高層です。いちいち褒めないでください。下心が見え見えで汚らしいです」
「・・・僕も風の精霊に頼んで索敵をしました。全部同じモンスターの様ですね。取りあえず一匹おびき出してステータスを見ます。厳しそうだったら逃げるので合わせてください。まじで」
「レ、レン様、リリィが飛び上がるので安心をしてくださいましぃ」
リリィが怯えている。不味いな。運が良いとはいえ攻撃が当たればまず絶命だろうし、ここまでがっつり人を守りながら戦うのは初めてだ
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最近忙しくてなかなか厳しいです。更新が止まることもあり、申し訳ありません。
月末までには落ち着きそうなのですが、順位下がります。お気に入り登録是非しておいてください。
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