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第3章
50.時間停止もののAVは間違いなくリアル
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「ぐわぁあぁぁあぁああぁあぁああぁぁあぁぁらっぎーーー腕だけぇえええぇえぇ」
団長はちぎれた腕に目もくれず、膝をつくことも無いまま魔人を見る。
「見事ね、団長さん。立派な騎士だわ。腕を切られてそれだけ言えれば。でも、死んで」
魔法、間に合わない、あの威力を防げる魔法が無い。もう少し強ければ、もう少し・・・
その瞬間、扉が開く。せっかく逃がしたっていうのに・・・なんで・・・
「へぇ、なるほど・・・まさかあなたが来るなんて・・・意外♡」
僕は団長を見る、無事?というか石化していた。土魔法だ。
サンド君は、泣きながら突っ立っている。それも、たった1人で。
「ふーんこの騎士を石化したのは解るけど、この高度、トパーズくらいはあるわ。私が壊せないレベルの硬さを作るなんて、何者?あなた?」
「ぼっぐぅはあぁぎしだああぁぁ」
サンド君が何かを叫びながら手に持っていたものを地面に投げつけた。その瞬間、何だろう止まる。全部が。世界が・・・どうなってるんだろう。
「レン君ごべんーー。さっぎマナじゃん見捨ててごめんーーー。ミカにしだまでおぐらせだがらーぼっぐがんばっだがらー」
サンド君号泣・・・でも、どうなってるんだ。コンタクト魔法?それより体が動かせない。
「泣くな!落ち着け!何がどうなってるんだ!」
「どき止めの石だのー好きな人どずごしだけ話ぜるいじ~ママにぼらっだの~」
時止めの石。緊急用の高価なアイテムか。指定範囲の時を止めて、対象者と交信できる魔法アイテム・・・って時空間魔法!?闇魔法と光魔法の最上級魔法じゃん!サンドのママすげぇ!どんだけこいつ好きなんだ!
「お前のママすげえな。どうやってそんなもん」
「バパの宝物庫からどっでぎたってー」
おぅパパも凄いな。今度こいつの心も覗こう。どんな血縁の貴族なんだろう。大方両親は立派でバカ息子パターンだとは思うが、
「とにかく泣くな!話が出来ん!」
「勝でる?あいつに勝でるぅ?」
「勝つから!落ち着け頼む!全員救うから!」
凄いな号泣の勢いが、騎士とは思えない言動だし、お前は戦わないのかよ。
「ぼっぐのいじを使ってぇ、これれんぐんが使えば強くなるがら~」
「これって見えないし、あぁ魔力増強の石、そうか、威力上がるんだったな。確かに」
魔力増強の石、確かにめちゃ高価な代物らしいし、使えば効果があるかもしれない。あわよくば魔人を凌ぐ様な・・・
「それあげだら、逃げて良い?ぼぐ逃げでいい?」
「・・・・・あっああ。お前はよくやった。立派な騎士だ。それを僕にくれたら逃げるか隠れるか休むかしてなさい。」
「おっげーありがどー」
なんだこいつは、ここから逃げるのかい!とは思ったが、可能性は出来たのだ。今はサンド君なりの勇気に感謝しよう。あとは石の性能次第。可能性は、0ではない。
「じゃあ戻ずねー」
・・・・・・・・!・・・・・・・
「今のは何です?こう、時が」
「ばい!」
勢いよくサンド君が胸元の石をちぎって投げた。時魔法を感じた違和感で魔人の反応が遅れた。おかげで石はすんなり僕の手に渡る。
「お前の知らない間に、大体1分過ぎたんだよ」
僕はニヤリと笑う。
「何ですって?」
「時魔法だよ。この空間の時を止めたんだ。そいつは天才魔法使いでな。彼こそが我々のきりふd、あっもう逃げてる。ええっと・・・サンド君が一時的に止めてくれたんだ。おかげで1分、さっきの戦いで30秒、今の会話でもう10秒」
「時魔法、ありえないわ。そんな事」
僕の言葉で心に楔を打つ。少しでも勝つ可能性を上げるために。
「そろそろ2分程経ちそうだが、魔獣から連絡はあったかい?」
山の下腹部に行っている魔獣がマナとミカを見つけられる可能性も無いのだが。はったりだけで。
「・・・・・・殺す。そうだレン君を殺そう。そして餌にするわ。そうすればマナ君はくるでしょう?それなら完璧。私の作戦はぜ」
あっまたキレている。この魔人の知能だけは低めで本当に助かった。
「お前の作戦はいつも失敗だ馬鹿魔人!そのまま無能なんだよ俺と同様!どうせ魔人界じゃあ低レベルだろう」
「だまれぇぇええぇぇえええぇえ!」
狂乱状態で向かって来る。可能性があるのだ、試してみるしかない。石よ!頼む!
ガギィィィィィイィィィ
「なぜ、なぜっ無事なのよぉぉぉぉ!レンくーーーんぅ!!」
僕は騎士の剣を持ち、風の鎧を身に纏う。幸せ草でHPもMPも無限、即死レベルの攻撃なら殺られるが、今は魔力増強の石でドーピング。嬉しい事に、僕の力は
「風破!」「死炎拳!」
【ガッ!?!?】「かはっっ・・・」
こいつよりやや下らしい。筋肉が張り裂けそうになるのを。防御と回復魔法で必死に留める。
女神よ。ここは圧倒しても良い所だろう。と呪いの言葉を吐きながら、僕は必死に余裕の笑みを浮かべ続けた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
お気に入り登録お待ちしてます。明日の更新も22時前後になります
団長はちぎれた腕に目もくれず、膝をつくことも無いまま魔人を見る。
「見事ね、団長さん。立派な騎士だわ。腕を切られてそれだけ言えれば。でも、死んで」
魔法、間に合わない、あの威力を防げる魔法が無い。もう少し強ければ、もう少し・・・
その瞬間、扉が開く。せっかく逃がしたっていうのに・・・なんで・・・
「へぇ、なるほど・・・まさかあなたが来るなんて・・・意外♡」
僕は団長を見る、無事?というか石化していた。土魔法だ。
サンド君は、泣きながら突っ立っている。それも、たった1人で。
「ふーんこの騎士を石化したのは解るけど、この高度、トパーズくらいはあるわ。私が壊せないレベルの硬さを作るなんて、何者?あなた?」
「ぼっぐぅはあぁぎしだああぁぁ」
サンド君が何かを叫びながら手に持っていたものを地面に投げつけた。その瞬間、何だろう止まる。全部が。世界が・・・どうなってるんだろう。
「レン君ごべんーー。さっぎマナじゃん見捨ててごめんーーー。ミカにしだまでおぐらせだがらーぼっぐがんばっだがらー」
サンド君号泣・・・でも、どうなってるんだ。コンタクト魔法?それより体が動かせない。
「泣くな!落ち着け!何がどうなってるんだ!」
「どき止めの石だのー好きな人どずごしだけ話ぜるいじ~ママにぼらっだの~」
時止めの石。緊急用の高価なアイテムか。指定範囲の時を止めて、対象者と交信できる魔法アイテム・・・って時空間魔法!?闇魔法と光魔法の最上級魔法じゃん!サンドのママすげぇ!どんだけこいつ好きなんだ!
「お前のママすげえな。どうやってそんなもん」
「バパの宝物庫からどっでぎたってー」
おぅパパも凄いな。今度こいつの心も覗こう。どんな血縁の貴族なんだろう。大方両親は立派でバカ息子パターンだとは思うが、
「とにかく泣くな!話が出来ん!」
「勝でる?あいつに勝でるぅ?」
「勝つから!落ち着け頼む!全員救うから!」
凄いな号泣の勢いが、騎士とは思えない言動だし、お前は戦わないのかよ。
「ぼっぐのいじを使ってぇ、これれんぐんが使えば強くなるがら~」
「これって見えないし、あぁ魔力増強の石、そうか、威力上がるんだったな。確かに」
魔力増強の石、確かにめちゃ高価な代物らしいし、使えば効果があるかもしれない。あわよくば魔人を凌ぐ様な・・・
「それあげだら、逃げて良い?ぼぐ逃げでいい?」
「・・・・・あっああ。お前はよくやった。立派な騎士だ。それを僕にくれたら逃げるか隠れるか休むかしてなさい。」
「おっげーありがどー」
なんだこいつは、ここから逃げるのかい!とは思ったが、可能性は出来たのだ。今はサンド君なりの勇気に感謝しよう。あとは石の性能次第。可能性は、0ではない。
「じゃあ戻ずねー」
・・・・・・・・!・・・・・・・
「今のは何です?こう、時が」
「ばい!」
勢いよくサンド君が胸元の石をちぎって投げた。時魔法を感じた違和感で魔人の反応が遅れた。おかげで石はすんなり僕の手に渡る。
「お前の知らない間に、大体1分過ぎたんだよ」
僕はニヤリと笑う。
「何ですって?」
「時魔法だよ。この空間の時を止めたんだ。そいつは天才魔法使いでな。彼こそが我々のきりふd、あっもう逃げてる。ええっと・・・サンド君が一時的に止めてくれたんだ。おかげで1分、さっきの戦いで30秒、今の会話でもう10秒」
「時魔法、ありえないわ。そんな事」
僕の言葉で心に楔を打つ。少しでも勝つ可能性を上げるために。
「そろそろ2分程経ちそうだが、魔獣から連絡はあったかい?」
山の下腹部に行っている魔獣がマナとミカを見つけられる可能性も無いのだが。はったりだけで。
「・・・・・・殺す。そうだレン君を殺そう。そして餌にするわ。そうすればマナ君はくるでしょう?それなら完璧。私の作戦はぜ」
あっまたキレている。この魔人の知能だけは低めで本当に助かった。
「お前の作戦はいつも失敗だ馬鹿魔人!そのまま無能なんだよ俺と同様!どうせ魔人界じゃあ低レベルだろう」
「だまれぇぇええぇぇえええぇえ!」
狂乱状態で向かって来る。可能性があるのだ、試してみるしかない。石よ!頼む!
ガギィィィィィイィィィ
「なぜ、なぜっ無事なのよぉぉぉぉ!レンくーーーんぅ!!」
僕は騎士の剣を持ち、風の鎧を身に纏う。幸せ草でHPもMPも無限、即死レベルの攻撃なら殺られるが、今は魔力増強の石でドーピング。嬉しい事に、僕の力は
「風破!」「死炎拳!」
【ガッ!?!?】「かはっっ・・・」
こいつよりやや下らしい。筋肉が張り裂けそうになるのを。防御と回復魔法で必死に留める。
女神よ。ここは圧倒しても良い所だろう。と呪いの言葉を吐きながら、僕は必死に余裕の笑みを浮かべ続けた。
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