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第5章 生きるためにかえす
63.4話 キノコのキノコをキノコ狩り 序章
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「伝説のキノコ?」
僕はタンゴの方を向かずに鍋を振り続けている。今日も今日とて忙しい。新メニューである揚げスライムのスライム餡かけの製作中だからだ。どっちの結果的にスライムな為に調整が難しい。
「そうよ。伝説のキノコモンスター、キノコ・デ・キノコの目撃情報。今や貴族街では密かな話題よ!」
「一つの文章にキノコが多いな。それで何でそんなに話題何だよ。そのキノコ・デ・キノコってのは」
「えっと…見た目はキノコよ。全長90cmくらいで両手と足もキノコ、あと股間にキノコが生えているわ」
「もう卑猥以外の何物でもないな。で、そのドスケベキノコがなんなんだよ?」
「簡単に言うとある薬品に使われる特別な素材なのよ」
「あぁ、何となくわかった。滋養強壮的なものか?」
「えぇ。キノコ・デ・キノコの股間のキノコの粉末をを自分のキノコに降り掛けると、キノコのレベルが一時的に99になるという伝説のキノコなの」
「もうキノコ多すぎるよ!何その使用方法、レベル99ってどんだけ効果あるんだよ、どんだけ硬化するんだよ!」
「そのキノコ使い、女抱くことなかれ、抱けばその女、お主の以外に惚れる者なき人生を歩むだろう、伝説のキノコの伝説という本の1節よ」
「何格好よく言おうとしてんの?エロ本の裏に載ってある怪しいサプリ並の名文句じゃん!」
「でも効果は確かよ。めったに出現しないモンスターだから、現れたら貴族界隈で情報を止めちゃうんだって」
「貴族引くわぁ。何その性欲」
「私も仕事の最中偶然聞いたんだしね、でも、今や貴族はキノコの取り合いよ。ギルドにも言えないからお抱えの兵士を出したり、自分達で探しに行ったり」
「必死じゃん。貴族性に必死じゃん」
「跡取り問題もあるみたいよ。何としても男の子をとか、妾にだけ子供が、とかね。キノコ・デ・キノコを使った85歳の貴族が子供を6人作ったってどんだけな伝説もあるみたいだから」
「すげぇな。キノコ・デ・キノコ」
超高性能バイアグラって所かな。にしても、モンスターを食べることにこれだけ阿鼻叫喚する国民が、何で自分のキノコにモンスター降り掛けて平気なんだろう。
「とにかくそんな優秀なキノコなら是非とも欲しいじゃない。高くも売れるしハントしに行かないかなって」
「タンゴの足なら余裕だろう?一人で行けよ」
「無理よ。私モンスター触るとかできないもの」
「変態のくせにウブだなっ!」
確かにタンゴはレベル1だがそこまでモンスター嫌いとは。
「でもなぁ、店忙しいからなぁ」
「心配しなくていいわ。ショウ。そのクエスト、私たち夫婦でクリアしましょう」
「よっヨーコ!」
「会長!」
いつから聞いていたのだろう。ヨーコがニヤついている。もう嫌な予感しかしない。
「そのキノコ、短小貴族どもにはもったいない。我が夫ショウにこそふさわしいわ!」
「会長、私にも少しお会計してください!若い男の子をひいひい言わせたいんです!」
「許可するわタンゴ、3人でキノコ狩りよ!そして夜のキノコ狩りよ!」
世界一気の向かないクエストが始まろうとしている。果たして僕はキノコのモンスターなら殺れるのだろうか、こんな生きる為には何の意味もないクエストでも、僕は、
「ショウ。もし成功したらアレは無しにしてあげるわ」
「全力でキノコを殺します」
生きる為のクエストに、僕は僕の全力を懸ける事を誓った。
僕はタンゴの方を向かずに鍋を振り続けている。今日も今日とて忙しい。新メニューである揚げスライムのスライム餡かけの製作中だからだ。どっちの結果的にスライムな為に調整が難しい。
「そうよ。伝説のキノコモンスター、キノコ・デ・キノコの目撃情報。今や貴族街では密かな話題よ!」
「一つの文章にキノコが多いな。それで何でそんなに話題何だよ。そのキノコ・デ・キノコってのは」
「えっと…見た目はキノコよ。全長90cmくらいで両手と足もキノコ、あと股間にキノコが生えているわ」
「もう卑猥以外の何物でもないな。で、そのドスケベキノコがなんなんだよ?」
「簡単に言うとある薬品に使われる特別な素材なのよ」
「あぁ、何となくわかった。滋養強壮的なものか?」
「えぇ。キノコ・デ・キノコの股間のキノコの粉末をを自分のキノコに降り掛けると、キノコのレベルが一時的に99になるという伝説のキノコなの」
「もうキノコ多すぎるよ!何その使用方法、レベル99ってどんだけ効果あるんだよ、どんだけ硬化するんだよ!」
「そのキノコ使い、女抱くことなかれ、抱けばその女、お主の以外に惚れる者なき人生を歩むだろう、伝説のキノコの伝説という本の1節よ」
「何格好よく言おうとしてんの?エロ本の裏に載ってある怪しいサプリ並の名文句じゃん!」
「でも効果は確かよ。めったに出現しないモンスターだから、現れたら貴族界隈で情報を止めちゃうんだって」
「貴族引くわぁ。何その性欲」
「私も仕事の最中偶然聞いたんだしね、でも、今や貴族はキノコの取り合いよ。ギルドにも言えないからお抱えの兵士を出したり、自分達で探しに行ったり」
「必死じゃん。貴族性に必死じゃん」
「跡取り問題もあるみたいよ。何としても男の子をとか、妾にだけ子供が、とかね。キノコ・デ・キノコを使った85歳の貴族が子供を6人作ったってどんだけな伝説もあるみたいだから」
「すげぇな。キノコ・デ・キノコ」
超高性能バイアグラって所かな。にしても、モンスターを食べることにこれだけ阿鼻叫喚する国民が、何で自分のキノコにモンスター降り掛けて平気なんだろう。
「とにかくそんな優秀なキノコなら是非とも欲しいじゃない。高くも売れるしハントしに行かないかなって」
「タンゴの足なら余裕だろう?一人で行けよ」
「無理よ。私モンスター触るとかできないもの」
「変態のくせにウブだなっ!」
確かにタンゴはレベル1だがそこまでモンスター嫌いとは。
「でもなぁ、店忙しいからなぁ」
「心配しなくていいわ。ショウ。そのクエスト、私たち夫婦でクリアしましょう」
「よっヨーコ!」
「会長!」
いつから聞いていたのだろう。ヨーコがニヤついている。もう嫌な予感しかしない。
「そのキノコ、短小貴族どもにはもったいない。我が夫ショウにこそふさわしいわ!」
「会長、私にも少しお会計してください!若い男の子をひいひい言わせたいんです!」
「許可するわタンゴ、3人でキノコ狩りよ!そして夜のキノコ狩りよ!」
世界一気の向かないクエストが始まろうとしている。果たして僕はキノコのモンスターなら殺れるのだろうか、こんな生きる為には何の意味もないクエストでも、僕は、
「ショウ。もし成功したらアレは無しにしてあげるわ」
「全力でキノコを殺します」
生きる為のクエストに、僕は僕の全力を懸ける事を誓った。
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