チャラ男会計目指しました

壊れていく日常(3)

川尻先輩と朝から生徒会室で仕事をし、放課後の来訪者に耐え、風紀委員室に必要書類を届け、寮に書類を持ち帰りまた仕事をする。
そんな日々を過ごしていた。
もう新入生歓迎会の1週間前となってしまった。
仕事が遅れている訳では無いが、ギリギリだ。


今日はとりあえず風紀委員室に届ける分だけ届けて、寮に戻ろう……
そう思って風紀委員室に向かって廊下を歩いていると、突然目の前が暗くなった。


やばっ…………そこで僕の意識は途切れた。






 

――side 大和龍斗



ネクタイどこに置いたっけ…………
残る可能性は生徒会室だ。
今日外したまま机の上に置いてきたかもしれない。
そう思って俺様は生徒会室に向かった。


あれ…？誰か倒れてるのか…？
俺様は倒れている人物の元に駆け寄った。


「おい！大丈夫k」


え、こいつは齋木…？
どうしてこんな遅い時間に…？
普通だったら2時間以上前に帰ってるはずだ。

とりあえず起こさないとな。

「おい、齋木、齋木！」

肩を何度も揺らすがなかなか目覚めない。
どうしたらいいのか………


「おい！何をしている大和！誰か倒れてるのか！？」


後ろから嫌いなやつの声が聞こえた気がする。


「葵！？手を離せ！養護教諭は呼んだのか！？」


「いや、呼んでない…」


「ほんとに何をやってるんだ！？さっさと呼べ！葵は俺が見てるから！」


なんでお前に生徒会員を任せなきゃいけないんだ。
というか葵…？
吉積がここまで焦るのは珍しいし、名前呼びもするほど親しいのか…？


「大和！ぼーっとするな！その電話ですぐ呼べるだろ！」


そうだ、まずはそっちが先だな。
俺は腑に落ちないことを一旦横に置いて養護教諭に電話した。