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皇国捕虜編
第20話 救いの手
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街には、帰れない。皇国の追手の心配があり、帝国兵に見つかった場合も脱走兵扱いされてロクな目に遭わない。アウローラに残された選択は人のいない森の奥へと進むことだけだった。
ホウエンとのサバイバルは、アウローラにとって大きな糧となっていた。
潜り込んだ未開の土地は、今のアウローラにとっては恵みの宝庫だった。秋が近い現在、この森には多くの果実が鈴なりになっていた。それをもぐだけで、アウローラは容易に飢えをしのぐことができた。
だが、その自然の恵みは、当然多くの生物をその場所に引き寄せる。
例えば、魔物を。
人類圏外地。そこは人類の支配外にある大自然。切り開かれていない森には多くの凶悪な魔物が生息する。
そんな魔物たちは果実を求めて森の一角に集まっていて、そして、そんな個体と、アウローラは出会った。
それは、巨大な緑色の巨体だった。規則正しく並んだ楕円状の鱗がきれいな、爬虫類。大気中に溜まった魔力を核として発生した特殊な魔物――ドラゴンの、姿をしていた。
かつて帝国の首都があった土地にいた邪竜もまた、ドラゴンの一体だった。伝説に語られるそのドラゴンは、黒い炎で大地を焼き尽くし、人々を蹂躙していた。その果てに、立ち上がった英雄が死をばらまく黒のドラゴンを討伐して、帝国を建国したとされる。
そんな伝説に語られるドラゴンが、あっさりと目の前に姿を現して。
「……へ?」
のっそりと体を動かしたドラゴンと、その目が合った。金色の、縦に割れた瞳。アウローラのことなど虫けら程度にしか思っていない澄んだ瞳が、そこにあって。
存在の格が違った。立っている場所が違った。
体の大きさだけではなく、体内に有する力が、生命力とでも呼ぶべきものが、そして纏う死の気配の密度が、違った。
緑のドラゴンはじっとアウローラを見て。
そして、視界に入った塵を掃くように尻尾を振って、アウローラの体を吹き飛ばした。
「~~~ッ⁉」
前後左右の方向感覚が一瞬で消え、強烈な衝撃を感じながらぐるぐると回った体は、その果てに勢いよく木の幹へとぶつかった。
下半身の感覚が消え、激しい痛みが襲い、意識は覚醒と喪失を繰り返した。
バチバチと火花が走ったように視界が閃光に染まり、燃えるような熱が全身を襲い、体外へと出て行った。
死を、感じた。
実際、死ぬはずだった。
けれど、精霊のいたずらによるものか、やっぱりアウローラは死ななかった。アウローラの体から勝手に魔力を徴収していった精霊が、アウローラの傷を癒した。
致命傷なんて言葉では足りない、確実な死を前にしたアウローラの体が、急速に癒えていった。
額から流れた血のせいか赤い視界の中で、ドラゴンがじっとこちらを見ていた。その目に、わずかな関心の光があった。
逃げなければと、そう思った。絶対に勝てない、圧倒的強者。それを前にして、逃走以外の選択肢は思い浮かばなかった。
けれど、状況はそれを許さなかった。
『ガアアアアアアッ』
ドラゴンが吠える。それと同時に、地中から無数の緑色の蛇が顔を出し、アウローラの周りを取り囲んだ。
ドラゴンと同じ緑の鱗に、金色の目をした大蛇たちが、アウローラを睨んでいた。
濃密な死の気配が、アウローラの首を絞める。
息が苦しくなった。
それでも、こんなところでただ朽ちるわけにはいかないと、アウローラは腰に提げたナイフを抜いた。
それを、ドラゴンは交戦の合図と取った。
ドラゴンの口内に、莫大な熱が収束し始めた。
おとぎ話に出てくるブレスというものだと、そう理解して。けれど、アウローラにできることはなかった。
動けば蛇に食われ、動かなければ未知数のブレスの攻撃が来る。
けれど、回復魔法のことを思えば、食われるよりブレスを放たれる方がよほどましで。
ナイフを固く握りしめて、せめてもの足掻きとばかりにドラゴンの目元へと投擲して。反射的に、ドラゴンが首をわずかにひねった。
それと同時に、世界を消し飛ばすような莫大な熱量の嵐が放たれて、わずかに軌道がそれた破壊の息吹が、アウローラの半身を消滅させ、爆風によって残る体を吹き飛ばした。
舞って、体のあちこちをぶつけて。
アウローラは全身の痛みに悲鳴を上げた。
力が、欲しかった。
多くの、強大な力に巻き込まれて死んで行ってしまう者たちを守る力が。
けれど現実は非情で、アウローラの手には、強大な存在に抗うための力なんて毛ほどもなかった。
大地が、吹き飛んでいた。
溶けた灼熱の溶岩地帯の先に、土砂に半身を埋めたアウローラの姿があった。
半ばほど消し飛ばされて、回復されて。吹き飛ばされて、木々に体をぶつけてぼろ雑巾のようにされて、そしてやっぱり回復されて。
激しい痛みに精神が壊れそうになりながらも、アウローラは死なずにそこにいた。
呪いのようだと思った。死ねない、呪い。
砦で手を伸ばした、声の主。彼らはアウローラに呪いを与える存在ではなかったのだろうかと、そう思った。
ズゥン、ズゥンと、巨体が大地を踏みしめる音が近づいてきていた。
配下であろう蛇たちを吹き飛ばしたドラゴンが、近づいていた。
逃げようと、もがいて。
けれど、大地に埋まった体はびくともしなかった。
ドラゴンが、迫る。
その金色の目には、好奇心と、それから食欲の光があった。
「あああああああッ」
それでも、例えこのままなすすべなく食われるしかないとわかっていても、アウローラは魂から力を出すように叫び、体をねじらせた。
ドラゴンが迫る。
緑色の壁が、アウローラへと、近づいて。
黒い影が、ドラゴンの前を横切った。その影を、アウローラはどこかで見た気がした。
ピシ、とドラゴンの首筋に一筋の線が走った。
そして、その線が勢いよく広がり、ドラゴンの頭部は横にずれて、地面へと音を立てて滑り落ちた。
「…………は?」
そこには、体高十メートルは行くかという巨大なドラゴンの、頭部を失った首から下が残された。
ごろりと転がるドラゴンの金色の目が、アウローラを捉えて。そこにはもう、生の光は見えなかった。
思考が困惑に染まったアウローラの視界の端で、動く影が一つ。
その影へと意識を向けたところで、ぐらり、とアウローラの視界が揺れた。
脳への衝撃は完全には回復しきれていなくて。
緊張の糸が途切れたことによって、アウローラの意識は闇の中へと落ちていった。
さくさくと、ガラス化した大地の上を歩く男が、ゆっくりとアウローラへと近づいていく。隻腕の男。顔にも腕にもあちこちに無数の傷跡を持つ男は、その手に漆黒の長剣を握り、じっとアウローラを見下ろしていた。
適当に伸ばしっぱなしにされた黒髪が、風に揺れていた。髪と同じかそれ以上に黒い瞳が、瞬きすることもなくアウローラを見つめていた。
そうして彼はしばらく悩んだ後、アウローラの体を地面から引き抜いて、肩に担いで歩き始めた。
二度に渡る皇国の大規模魔法の使用によって、帝国の足並みは崩れた。
日和見派と徹底抗戦派に分かれた帝国は内部抗争を開始した。
宮廷が血で血を洗う騒動になっている間、皇国は帝国の領土を侵略していく――ことはなかった。
もとより皇国は帝国への報復戦争的な側面が強く、戦争に乗り気なのは一部の貴族や商人ばかりだった。戦場に立つ兵士の多くはこれ以上の戦いを望んでおらず、また大規模な魔法によって街一つが一瞬にして消滅する様を見て心を壊した兵が多数発生。非人道な魔法の不使用を訴える声が国の中で高まり、皇国は様子見を決めることにした。
そうして、帝国と皇国に続いた戦争は実質的な停戦に至った。だが、同意もなにもない仮初の休戦は、いつ爆発するかわからない不発弾に等しいものだった。
月日の中で忘れ去られていく可能性もあったその火種は、帝国皇弟が暗殺され、その犯人が皇国の秘密部隊であったという話によって崩れる――が、それはまだしばらく先の話。
人々は柄の間の平穏を得て、それはドラゴンに吹き飛ばされたアウローラも同じだった。
ホウエンとのサバイバルは、アウローラにとって大きな糧となっていた。
潜り込んだ未開の土地は、今のアウローラにとっては恵みの宝庫だった。秋が近い現在、この森には多くの果実が鈴なりになっていた。それをもぐだけで、アウローラは容易に飢えをしのぐことができた。
だが、その自然の恵みは、当然多くの生物をその場所に引き寄せる。
例えば、魔物を。
人類圏外地。そこは人類の支配外にある大自然。切り開かれていない森には多くの凶悪な魔物が生息する。
そんな魔物たちは果実を求めて森の一角に集まっていて、そして、そんな個体と、アウローラは出会った。
それは、巨大な緑色の巨体だった。規則正しく並んだ楕円状の鱗がきれいな、爬虫類。大気中に溜まった魔力を核として発生した特殊な魔物――ドラゴンの、姿をしていた。
かつて帝国の首都があった土地にいた邪竜もまた、ドラゴンの一体だった。伝説に語られるそのドラゴンは、黒い炎で大地を焼き尽くし、人々を蹂躙していた。その果てに、立ち上がった英雄が死をばらまく黒のドラゴンを討伐して、帝国を建国したとされる。
そんな伝説に語られるドラゴンが、あっさりと目の前に姿を現して。
「……へ?」
のっそりと体を動かしたドラゴンと、その目が合った。金色の、縦に割れた瞳。アウローラのことなど虫けら程度にしか思っていない澄んだ瞳が、そこにあって。
存在の格が違った。立っている場所が違った。
体の大きさだけではなく、体内に有する力が、生命力とでも呼ぶべきものが、そして纏う死の気配の密度が、違った。
緑のドラゴンはじっとアウローラを見て。
そして、視界に入った塵を掃くように尻尾を振って、アウローラの体を吹き飛ばした。
「~~~ッ⁉」
前後左右の方向感覚が一瞬で消え、強烈な衝撃を感じながらぐるぐると回った体は、その果てに勢いよく木の幹へとぶつかった。
下半身の感覚が消え、激しい痛みが襲い、意識は覚醒と喪失を繰り返した。
バチバチと火花が走ったように視界が閃光に染まり、燃えるような熱が全身を襲い、体外へと出て行った。
死を、感じた。
実際、死ぬはずだった。
けれど、精霊のいたずらによるものか、やっぱりアウローラは死ななかった。アウローラの体から勝手に魔力を徴収していった精霊が、アウローラの傷を癒した。
致命傷なんて言葉では足りない、確実な死を前にしたアウローラの体が、急速に癒えていった。
額から流れた血のせいか赤い視界の中で、ドラゴンがじっとこちらを見ていた。その目に、わずかな関心の光があった。
逃げなければと、そう思った。絶対に勝てない、圧倒的強者。それを前にして、逃走以外の選択肢は思い浮かばなかった。
けれど、状況はそれを許さなかった。
『ガアアアアアアッ』
ドラゴンが吠える。それと同時に、地中から無数の緑色の蛇が顔を出し、アウローラの周りを取り囲んだ。
ドラゴンと同じ緑の鱗に、金色の目をした大蛇たちが、アウローラを睨んでいた。
濃密な死の気配が、アウローラの首を絞める。
息が苦しくなった。
それでも、こんなところでただ朽ちるわけにはいかないと、アウローラは腰に提げたナイフを抜いた。
それを、ドラゴンは交戦の合図と取った。
ドラゴンの口内に、莫大な熱が収束し始めた。
おとぎ話に出てくるブレスというものだと、そう理解して。けれど、アウローラにできることはなかった。
動けば蛇に食われ、動かなければ未知数のブレスの攻撃が来る。
けれど、回復魔法のことを思えば、食われるよりブレスを放たれる方がよほどましで。
ナイフを固く握りしめて、せめてもの足掻きとばかりにドラゴンの目元へと投擲して。反射的に、ドラゴンが首をわずかにひねった。
それと同時に、世界を消し飛ばすような莫大な熱量の嵐が放たれて、わずかに軌道がそれた破壊の息吹が、アウローラの半身を消滅させ、爆風によって残る体を吹き飛ばした。
舞って、体のあちこちをぶつけて。
アウローラは全身の痛みに悲鳴を上げた。
力が、欲しかった。
多くの、強大な力に巻き込まれて死んで行ってしまう者たちを守る力が。
けれど現実は非情で、アウローラの手には、強大な存在に抗うための力なんて毛ほどもなかった。
大地が、吹き飛んでいた。
溶けた灼熱の溶岩地帯の先に、土砂に半身を埋めたアウローラの姿があった。
半ばほど消し飛ばされて、回復されて。吹き飛ばされて、木々に体をぶつけてぼろ雑巾のようにされて、そしてやっぱり回復されて。
激しい痛みに精神が壊れそうになりながらも、アウローラは死なずにそこにいた。
呪いのようだと思った。死ねない、呪い。
砦で手を伸ばした、声の主。彼らはアウローラに呪いを与える存在ではなかったのだろうかと、そう思った。
ズゥン、ズゥンと、巨体が大地を踏みしめる音が近づいてきていた。
配下であろう蛇たちを吹き飛ばしたドラゴンが、近づいていた。
逃げようと、もがいて。
けれど、大地に埋まった体はびくともしなかった。
ドラゴンが、迫る。
その金色の目には、好奇心と、それから食欲の光があった。
「あああああああッ」
それでも、例えこのままなすすべなく食われるしかないとわかっていても、アウローラは魂から力を出すように叫び、体をねじらせた。
ドラゴンが迫る。
緑色の壁が、アウローラへと、近づいて。
黒い影が、ドラゴンの前を横切った。その影を、アウローラはどこかで見た気がした。
ピシ、とドラゴンの首筋に一筋の線が走った。
そして、その線が勢いよく広がり、ドラゴンの頭部は横にずれて、地面へと音を立てて滑り落ちた。
「…………は?」
そこには、体高十メートルは行くかという巨大なドラゴンの、頭部を失った首から下が残された。
ごろりと転がるドラゴンの金色の目が、アウローラを捉えて。そこにはもう、生の光は見えなかった。
思考が困惑に染まったアウローラの視界の端で、動く影が一つ。
その影へと意識を向けたところで、ぐらり、とアウローラの視界が揺れた。
脳への衝撃は完全には回復しきれていなくて。
緊張の糸が途切れたことによって、アウローラの意識は闇の中へと落ちていった。
さくさくと、ガラス化した大地の上を歩く男が、ゆっくりとアウローラへと近づいていく。隻腕の男。顔にも腕にもあちこちに無数の傷跡を持つ男は、その手に漆黒の長剣を握り、じっとアウローラを見下ろしていた。
適当に伸ばしっぱなしにされた黒髪が、風に揺れていた。髪と同じかそれ以上に黒い瞳が、瞬きすることもなくアウローラを見つめていた。
そうして彼はしばらく悩んだ後、アウローラの体を地面から引き抜いて、肩に担いで歩き始めた。
二度に渡る皇国の大規模魔法の使用によって、帝国の足並みは崩れた。
日和見派と徹底抗戦派に分かれた帝国は内部抗争を開始した。
宮廷が血で血を洗う騒動になっている間、皇国は帝国の領土を侵略していく――ことはなかった。
もとより皇国は帝国への報復戦争的な側面が強く、戦争に乗り気なのは一部の貴族や商人ばかりだった。戦場に立つ兵士の多くはこれ以上の戦いを望んでおらず、また大規模な魔法によって街一つが一瞬にして消滅する様を見て心を壊した兵が多数発生。非人道な魔法の不使用を訴える声が国の中で高まり、皇国は様子見を決めることにした。
そうして、帝国と皇国に続いた戦争は実質的な停戦に至った。だが、同意もなにもない仮初の休戦は、いつ爆発するかわからない不発弾に等しいものだった。
月日の中で忘れ去られていく可能性もあったその火種は、帝国皇弟が暗殺され、その犯人が皇国の秘密部隊であったという話によって崩れる――が、それはまだしばらく先の話。
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