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遭遇戦
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さて実際アスカも加えて一応四人には成ったのだが現場対応には力を貸してくれるには違い無いがあくまで補佐であるし
一般人側なので無理はさせられないこと
戦闘経験も訓練もゼロなので必ず誰か前衛のパートナーは必要、晴海かレイナに+という形になる、それから表の仕事の合間に成るので必ずという訳にもいかないだろう
夏休みの残り期間の間に二度、予報が出た際に一応
「おはようございまふぁ~」と超眠そうに電動キックボードスクーターに乗って現れ合流はしたので慣れる為にも捜索活動にも同行してもらう。
まあそれは半分、実際どういう事が出来るのも散歩ついでに聞いておくような確認である
警戒予報の危険度も何れも弱で地点表示されたので大事にはならないだろうというのもあった、その為1回目は二人組でレイナとアスカ 晴海とアヤネで、予報範囲の見回り。二日後に発生した予報も晴海とアスカに変えて見回りした
「あんまり会わないんですねぇ~」
「そうですね‥警察が出してる予報ですが僕らが参加見回りから事件に遭遇したのは実は少ないです、かなり警戒範囲も広めだし、相手も動いていますから、狙いは捕食、ともされていますし目的が人という事であれば。絞って捜査も難しい」
「ですよね~どこにでも居る訳ですし」
「アスカさんはその辺り、何かありますか?」
「うーん‥、昔は探す術があったような‥」
「え?ホントに?」
「はい、安倍晴明のお話知ってます?」
「知ってます」
「その中で鶴を折って飛ばし、目標物を探した逸話があります」
「じゃあ陰陽道ではあったんでしょうか?」
「ウチにも昔はあったらしいんですよー、多分京極にも」
「何故無くなったんでしょう?」
「まあ、やはりどの術も才能依存という事が原因でしょうね、偉人クラスの人が使ったとか、あみ出した技術なんてのは後継者が貰っても使えない。結果手法は何らかの形で残るのですが風化していく、という事でしょうね~ウチでも無くなったモノも多いですから」
「確かにそうなりますね」
「ただ、どこかに記録とか口伝とかで残る可能性はあります、自分で言うのもなんですが、私なんかも私だから掘り起こして習得した術も幾つかありますし、これは実家にかなり残ってました」
「それなんですが、アスカさんは具体的にどういう術を?」
「うーん、退魔という話しなると正直どこまで通じるのか‥
パワーもスピードも桁違いの相手らしいですし、現場で試した事ありませんので」
「そっか‥」
「一応表の仕事でも何度か試した事はあります、ついでで、それには効果があったんですけどねぇ~」
「例えば?」
「拘束とか霊的攻撃の防御とか、しょぼいのには通じたんですけどね、後はアヤネさんと同じく召喚みたいのも一部、これは本家藤原のモノですが」
つまり最前線で通じるのか?という所は不確定らしい、それはそれで不安だが。ただ実戦で試す機会は直ぐ訪れる
丁度二十二時を指した所で雑音の多い会話が入ってくる、晴海グループのではなく、警察無線のらしい、わりと近いらしく、直ぐに流れてくる住所方向へ走った
五分走ったが夜の川近くで空気が炸裂するような音が聞こえた、聞き覚えのある近い物で表現すると工事現場で使うガス釘打ち機みたいな「バシ!」という音
現場に辿り着いて直ぐに見えた、整備河川敷、下で白い大きな人型の布みたいのが道路側に停めてある車両に「手」みたいのを伸ばして殴りつけてる
その車両を盾にしつつ応戦して銃撃する警官隊、ただ警官隊ではないが応戦してるのが「E案件特殊開発部」である
晴海も霊刀を発動させ走った勢いのまま河川敷側に降りてひょろひょろの布みたいな奴の気を逸らす、向こうも直ぐ気づいてゆっくり左向け左して晴海と対峙した
デカイ、と率直に思った、二回会った白熊より極端にデカイ訳ではなく実際は4メートルくらいなのだが、ひょろひょろで真上に直立で立ってるので大きく見えるという事だ
歩く感じで、動き自体は鈍いのだが、両手のきしめんみたいな手がびょーんと伸びて来てかなり遠距離から殴ってくるのでやっかいな相手ではある
晴海はこの攻撃も左右に飛んでかわすのだが、実際は早くはないので初撃は避けられるのだが後撃は避け難い
というのも真っ直ぐ直線に飛んで来るのを避けても途中で軌道を変化させ、斜め横とかからも追っかけて襲ってくる
「くっそ!」と横に飛んでかわした布が追っかけて追撃してくるのでこれはブロックするしかない。
晴海は剣の形から盾の形に霊圧刀を変化させ防ぐが「ギン!」と音を発して布も打ち返される
これで膠着状態に陥った、向こうは攻撃、晴海は防御しか出来ないから、実際万能な神宮寺の霊刀でも欠点はある「同時に二つは行えない」と言う事だ
相手を殴れる距離ならまだいいが超長い手を30メートルくらい伸ばして攻撃してくるので反撃には射撃刀に構築し直さなければならないが、この状況だとまず無理だ
アスカも道路上から「どうしましょう~」状態だったのだが
あんまり手がない。が「あっ」と思いついた
スクーターから降りて道端に置いて晴海の居る下段に階段使って降りる
「うんしょ、うんしょ」て感じで滅茶苦茶遅い、どうも彼女はかなり運動オンチらしい
「ぼっちゃん」と後方に来たがこんな状況で来られても困る
「アスカさん!危ないって!」
「わ、私が防御担当します!堪えてください!」
「い゛?!」
アスカは言って直立のまま胸前で両手を一回、拍手する様に叩いた、そこから両手で印を結びながら術を唱える
「水・兵・闘・者・陸・陣・上・在・前」
いわゆる密教や修験道の「早九字」という奴だが、微妙に唱える中身もワードも違う、修験道と言った通りである
本家・藤原の得意とする地水火風の元素を使った召喚術である、最後「開放!」と言って両手を前に出して霊力を開放する
数秒して右手側にある人工河川から水鉄砲の様に水が吹き上がり飛んで来る、晴海の前に結構な量の水がドバっと落っこちてそれが丸いまま滞留して段々形作る
安定‥はしてないが1メートル半くらいの楕円の六角、水の鏡の様な形を作った、ただまあ水ではない氷である、丁度雪の結晶の様な「雹錬の盾」という術
アスカは両手を前に出して二個作った盾を遠隔で操作して
布の攻撃を防ぐ。
布オバケの攻撃はこれを抜けないらしい、手をのばして打ってくるが激しい音を発てて防ぐ、晴海はフリーに成ったので 即、盾を解除して剣を作る、五秒もあれば十分だ
雹錬の盾は完全遠隔操作が可能らしい
「この!うりゃ!」とかアスカが後方で踊ってる
晴海もこれを盾にして、ある程度の距離に接近した所で横にジャンプして、射線を確保と同時「行け!」と剣撃を飛ばした
光の槍となって飛んでいき布オバケのど真ん中胴体に直撃して真ん中から半断した、それで布はヘナヘナの真下に折り畳まれる様に潰れたのだが上半分は健在
そのまま上半分と下半分は分離したまま浮き上がった
どうも切り裂いたのはいいのだが死ぬとかは無いらしい、そのままフラフラ飛んで行った、要は逃げたのである
「死なないんだ‥」とは思ったがそのまま見送る訳にもいかない、再び刀身を作って、飛んでいく布に射撃するが命中する前に夜空に消えた
ただ、まあ一応追い返した様な結果だったのでこれはこれで上々だろう
アスカも盾を「解除」して再び水に戻ってジャバジャバと川に丸ごと戻っていった、上の道路側に戻って警察車両側の人と合流したが‥
「いやはや、助かりました」と応じたのは高砂警視と武装警官三人である
「高砂さんだったんですか」
事情を聞くと前回、レイナと白熊の事件で実際「防止した」情報を聞き自分等も実証実験の為に装備満載でサーモグラフで見回りしていたらしい、見つけられたら武器を試せる、と考えたそう
で、実際サーモモニターで捉え、消えて徘徊しているオバケに車で体当たり、当然布オバケはそんなモンじゃダメージにならない
川側に吹き飛ばして銃撃戦に成った所、晴海らが来てこうなった、という事らしい
「ムチャしますね‥」
「いや、色々持ってきたのである程度やれるのではないか?とは思ったんですが、まさか生物感の全く無い布オバケとはね‥」
「武器もあるんですね」
「ええ、高圧縮エアガンです、神経毒の弾を打ち込んで行動不能に出来ないかと思いましてね」
「相手によりけりでしょうね‥」
「まあ、他にも色々。ハンドランチャーとか焼夷手榴弾とか、使うタイミングを逃しましたが」
「戦争でもする気ですか‥」
「とんでもないちゃんと調整はしてますよ」
車両自体もバンには違い無いが特殊防備で頑丈は頑丈らしい、まあ、走れる程度には無事だがボコボコである
「ところでソチラは?」
「あ、えっと四家の一つ、藤原の一派の方です」
「鳳アスカです、始めまして」
「高砂準一警視正です、E案件特殊開発部の責任者です」
と身分証を提示した後、名刺を渡した、アスカも表向きの名刺はあるのでこれも交換する
「しかしあの布オバケ何でしょうね?」と高砂も疑問を呈したが
「一反木綿ですよ」と事も無げにあっさりアスカが言った
「えっ!?」と全員ツッこんだ
まあ、それもそうだろう。物語とか漫画とかで知ってる人は多いがイメージとかけ離れすぎだし、あんな凶暴で強いとは誰も思わないだろう
だがイメージがあるからそう思うだけで妖怪では実際あんな姿で強いのである
「なんかフツーにショックですな‥」
「まあ‥そうですね」
「確かランクはDくらいかと」
「あれでもDなのか‥」
「多分、ですが」
その後警戒予報も解除された為に後続のアヤネらとも合流、ボコボコのバンで家の近くまで送り届けられた
「映像記録が撮れたのでラッキーでしたね、あんまり参考になりませんが」
「珍しいには違いないですかね」
「晴海さんを見て思ったのですが原始的攻撃のが有効なのでは?!」
と開発部のメンバーは何故か盛り上がってたが、まあ、研究開発部門ではあるので興味の中心はそっちなのかもしれない
「高砂警視も今後ともこういう事を?」
「やはり直に試す機会も欲しいので」
「うーん」
「一応、専門家の人員も色々中ったり、要請したりはしているのですがこれも中々‥」
「なるほど」
「そこでなんですが、どうでしょう、警戒予報が出た際はこちらとも一部合流というのは?」
「どうしよう‥?」
「アタシらは徒歩移動だから警戒範囲を探すのはあんまり効率よくないかもしんないしいいんじゃない?目的は同じだし」
「そうだねぇ 分った、現場に来る時は位置情報をください警視」
「了解です」
と受けたのもレイナの言にも一理ある事、高砂さんが現場に来る際、警官隊だけでは心配もある事だ、目的は同じだし、彼らを失うのも大きなマイナスになるし、実際警視にはかなり配慮を貰っているのも事実だ
恩義というかある程度協力してもいいし晴海側は四人の組み合わせは自由なので、そのつど誰か任せてもいいかもしれない、とも思ったからだ、結構ムチャするみたいだし‥
一般人側なので無理はさせられないこと
戦闘経験も訓練もゼロなので必ず誰か前衛のパートナーは必要、晴海かレイナに+という形になる、それから表の仕事の合間に成るので必ずという訳にもいかないだろう
夏休みの残り期間の間に二度、予報が出た際に一応
「おはようございまふぁ~」と超眠そうに電動キックボードスクーターに乗って現れ合流はしたので慣れる為にも捜索活動にも同行してもらう。
まあそれは半分、実際どういう事が出来るのも散歩ついでに聞いておくような確認である
警戒予報の危険度も何れも弱で地点表示されたので大事にはならないだろうというのもあった、その為1回目は二人組でレイナとアスカ 晴海とアヤネで、予報範囲の見回り。二日後に発生した予報も晴海とアスカに変えて見回りした
「あんまり会わないんですねぇ~」
「そうですね‥警察が出してる予報ですが僕らが参加見回りから事件に遭遇したのは実は少ないです、かなり警戒範囲も広めだし、相手も動いていますから、狙いは捕食、ともされていますし目的が人という事であれば。絞って捜査も難しい」
「ですよね~どこにでも居る訳ですし」
「アスカさんはその辺り、何かありますか?」
「うーん‥、昔は探す術があったような‥」
「え?ホントに?」
「はい、安倍晴明のお話知ってます?」
「知ってます」
「その中で鶴を折って飛ばし、目標物を探した逸話があります」
「じゃあ陰陽道ではあったんでしょうか?」
「ウチにも昔はあったらしいんですよー、多分京極にも」
「何故無くなったんでしょう?」
「まあ、やはりどの術も才能依存という事が原因でしょうね、偉人クラスの人が使ったとか、あみ出した技術なんてのは後継者が貰っても使えない。結果手法は何らかの形で残るのですが風化していく、という事でしょうね~ウチでも無くなったモノも多いですから」
「確かにそうなりますね」
「ただ、どこかに記録とか口伝とかで残る可能性はあります、自分で言うのもなんですが、私なんかも私だから掘り起こして習得した術も幾つかありますし、これは実家にかなり残ってました」
「それなんですが、アスカさんは具体的にどういう術を?」
「うーん、退魔という話しなると正直どこまで通じるのか‥
パワーもスピードも桁違いの相手らしいですし、現場で試した事ありませんので」
「そっか‥」
「一応表の仕事でも何度か試した事はあります、ついでで、それには効果があったんですけどねぇ~」
「例えば?」
「拘束とか霊的攻撃の防御とか、しょぼいのには通じたんですけどね、後はアヤネさんと同じく召喚みたいのも一部、これは本家藤原のモノですが」
つまり最前線で通じるのか?という所は不確定らしい、それはそれで不安だが。ただ実戦で試す機会は直ぐ訪れる
丁度二十二時を指した所で雑音の多い会話が入ってくる、晴海グループのではなく、警察無線のらしい、わりと近いらしく、直ぐに流れてくる住所方向へ走った
五分走ったが夜の川近くで空気が炸裂するような音が聞こえた、聞き覚えのある近い物で表現すると工事現場で使うガス釘打ち機みたいな「バシ!」という音
現場に辿り着いて直ぐに見えた、整備河川敷、下で白い大きな人型の布みたいのが道路側に停めてある車両に「手」みたいのを伸ばして殴りつけてる
その車両を盾にしつつ応戦して銃撃する警官隊、ただ警官隊ではないが応戦してるのが「E案件特殊開発部」である
晴海も霊刀を発動させ走った勢いのまま河川敷側に降りてひょろひょろの布みたいな奴の気を逸らす、向こうも直ぐ気づいてゆっくり左向け左して晴海と対峙した
デカイ、と率直に思った、二回会った白熊より極端にデカイ訳ではなく実際は4メートルくらいなのだが、ひょろひょろで真上に直立で立ってるので大きく見えるという事だ
歩く感じで、動き自体は鈍いのだが、両手のきしめんみたいな手がびょーんと伸びて来てかなり遠距離から殴ってくるのでやっかいな相手ではある
晴海はこの攻撃も左右に飛んでかわすのだが、実際は早くはないので初撃は避けられるのだが後撃は避け難い
というのも真っ直ぐ直線に飛んで来るのを避けても途中で軌道を変化させ、斜め横とかからも追っかけて襲ってくる
「くっそ!」と横に飛んでかわした布が追っかけて追撃してくるのでこれはブロックするしかない。
晴海は剣の形から盾の形に霊圧刀を変化させ防ぐが「ギン!」と音を発して布も打ち返される
これで膠着状態に陥った、向こうは攻撃、晴海は防御しか出来ないから、実際万能な神宮寺の霊刀でも欠点はある「同時に二つは行えない」と言う事だ
相手を殴れる距離ならまだいいが超長い手を30メートルくらい伸ばして攻撃してくるので反撃には射撃刀に構築し直さなければならないが、この状況だとまず無理だ
アスカも道路上から「どうしましょう~」状態だったのだが
あんまり手がない。が「あっ」と思いついた
スクーターから降りて道端に置いて晴海の居る下段に階段使って降りる
「うんしょ、うんしょ」て感じで滅茶苦茶遅い、どうも彼女はかなり運動オンチらしい
「ぼっちゃん」と後方に来たがこんな状況で来られても困る
「アスカさん!危ないって!」
「わ、私が防御担当します!堪えてください!」
「い゛?!」
アスカは言って直立のまま胸前で両手を一回、拍手する様に叩いた、そこから両手で印を結びながら術を唱える
「水・兵・闘・者・陸・陣・上・在・前」
いわゆる密教や修験道の「早九字」という奴だが、微妙に唱える中身もワードも違う、修験道と言った通りである
本家・藤原の得意とする地水火風の元素を使った召喚術である、最後「開放!」と言って両手を前に出して霊力を開放する
数秒して右手側にある人工河川から水鉄砲の様に水が吹き上がり飛んで来る、晴海の前に結構な量の水がドバっと落っこちてそれが丸いまま滞留して段々形作る
安定‥はしてないが1メートル半くらいの楕円の六角、水の鏡の様な形を作った、ただまあ水ではない氷である、丁度雪の結晶の様な「雹錬の盾」という術
アスカは両手を前に出して二個作った盾を遠隔で操作して
布の攻撃を防ぐ。
布オバケの攻撃はこれを抜けないらしい、手をのばして打ってくるが激しい音を発てて防ぐ、晴海はフリーに成ったので 即、盾を解除して剣を作る、五秒もあれば十分だ
雹錬の盾は完全遠隔操作が可能らしい
「この!うりゃ!」とかアスカが後方で踊ってる
晴海もこれを盾にして、ある程度の距離に接近した所で横にジャンプして、射線を確保と同時「行け!」と剣撃を飛ばした
光の槍となって飛んでいき布オバケのど真ん中胴体に直撃して真ん中から半断した、それで布はヘナヘナの真下に折り畳まれる様に潰れたのだが上半分は健在
そのまま上半分と下半分は分離したまま浮き上がった
どうも切り裂いたのはいいのだが死ぬとかは無いらしい、そのままフラフラ飛んで行った、要は逃げたのである
「死なないんだ‥」とは思ったがそのまま見送る訳にもいかない、再び刀身を作って、飛んでいく布に射撃するが命中する前に夜空に消えた
ただ、まあ一応追い返した様な結果だったのでこれはこれで上々だろう
アスカも盾を「解除」して再び水に戻ってジャバジャバと川に丸ごと戻っていった、上の道路側に戻って警察車両側の人と合流したが‥
「いやはや、助かりました」と応じたのは高砂警視と武装警官三人である
「高砂さんだったんですか」
事情を聞くと前回、レイナと白熊の事件で実際「防止した」情報を聞き自分等も実証実験の為に装備満載でサーモグラフで見回りしていたらしい、見つけられたら武器を試せる、と考えたそう
で、実際サーモモニターで捉え、消えて徘徊しているオバケに車で体当たり、当然布オバケはそんなモンじゃダメージにならない
川側に吹き飛ばして銃撃戦に成った所、晴海らが来てこうなった、という事らしい
「ムチャしますね‥」
「いや、色々持ってきたのである程度やれるのではないか?とは思ったんですが、まさか生物感の全く無い布オバケとはね‥」
「武器もあるんですね」
「ええ、高圧縮エアガンです、神経毒の弾を打ち込んで行動不能に出来ないかと思いましてね」
「相手によりけりでしょうね‥」
「まあ、他にも色々。ハンドランチャーとか焼夷手榴弾とか、使うタイミングを逃しましたが」
「戦争でもする気ですか‥」
「とんでもないちゃんと調整はしてますよ」
車両自体もバンには違い無いが特殊防備で頑丈は頑丈らしい、まあ、走れる程度には無事だがボコボコである
「ところでソチラは?」
「あ、えっと四家の一つ、藤原の一派の方です」
「鳳アスカです、始めまして」
「高砂準一警視正です、E案件特殊開発部の責任者です」
と身分証を提示した後、名刺を渡した、アスカも表向きの名刺はあるのでこれも交換する
「しかしあの布オバケ何でしょうね?」と高砂も疑問を呈したが
「一反木綿ですよ」と事も無げにあっさりアスカが言った
「えっ!?」と全員ツッこんだ
まあ、それもそうだろう。物語とか漫画とかで知ってる人は多いがイメージとかけ離れすぎだし、あんな凶暴で強いとは誰も思わないだろう
だがイメージがあるからそう思うだけで妖怪では実際あんな姿で強いのである
「なんかフツーにショックですな‥」
「まあ‥そうですね」
「確かランクはDくらいかと」
「あれでもDなのか‥」
「多分、ですが」
その後警戒予報も解除された為に後続のアヤネらとも合流、ボコボコのバンで家の近くまで送り届けられた
「映像記録が撮れたのでラッキーでしたね、あんまり参考になりませんが」
「珍しいには違いないですかね」
「晴海さんを見て思ったのですが原始的攻撃のが有効なのでは?!」
と開発部のメンバーは何故か盛り上がってたが、まあ、研究開発部門ではあるので興味の中心はそっちなのかもしれない
「高砂警視も今後ともこういう事を?」
「やはり直に試す機会も欲しいので」
「うーん」
「一応、専門家の人員も色々中ったり、要請したりはしているのですがこれも中々‥」
「なるほど」
「そこでなんですが、どうでしょう、警戒予報が出た際はこちらとも一部合流というのは?」
「どうしよう‥?」
「アタシらは徒歩移動だから警戒範囲を探すのはあんまり効率よくないかもしんないしいいんじゃない?目的は同じだし」
「そうだねぇ 分った、現場に来る時は位置情報をください警視」
「了解です」
と受けたのもレイナの言にも一理ある事、高砂さんが現場に来る際、警官隊だけでは心配もある事だ、目的は同じだし、彼らを失うのも大きなマイナスになるし、実際警視にはかなり配慮を貰っているのも事実だ
恩義というかある程度協力してもいいし晴海側は四人の組み合わせは自由なので、そのつど誰か任せてもいいかもしれない、とも思ったからだ、結構ムチャするみたいだし‥
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