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この世界に始めて来た日の事を思い出す。
厄介者が現れたという侮蔑の視線に嘲笑の声。
僕を罪人として扱うことに何の疑問も持たない王族や貴族の中で、ジュークだけが僕を気にかけ、助けてくれた。
僕を周りの悪意から守るように、立ちはだかる彼は、王子と呼ばれる人物に堂々と意見し、僕の保護を申し出てくれた。
先の見えない中に現れた一縷の望みに縋りつきたくなる一方、自分のせいでこの人は辛い立場に置かれるのではないかという不安が湧き上がる。
実際、王子の心象を悪くしたようで彼を見る王子や周りの貴族達の眼は厳しいものだった。
『出世の道は閉ざされたな。』
『厄介者を抱えるとは物好きな……。』
彼を憐れみ嘲る声に申し訳無さがつのる。この手を本当に取っても良いのだろうか。
だけど僕は、他の誰にも頼れない状況に冷静な判断ができず、つい自分可愛さに彼の優しさにすがってしまった。
この国の政治に詳しくない僕には、あの後に彼に何らかの処分があったのかは分からない。
ただ、魔物の大量発生すると、戦地に送られる彼を見ると毎回、僕のせいで不当な扱いを受けているのではないかと不安になった。
使用人の人達も、慇懃な態度ではあったけれど、旦那様は可怪しくなったと、影ではジュークへの不信感を口にしていた。
僕は、この世界の人に受け入れて貰えるように、彼の名誉を回復できるように振る振る舞おうと奮闘したが、どうしたって皆の態度は変わらなかった。
だったら早く自立し、この王都から離れて僕という存在を国中の人達から忘れて貰おうと、今度は勉学の方に力を入れるようになった。
この世界にはカメラのような機器はないし、ネットだってない。御子のオマケである僕の姿を知るものは極僅かなのだ。
王城から屋敷への道すがら、馬車の車窓から見る人達の見た目は様々だった。
比較的コーカソイド系の人達が多いと思ったが、僕のようなモンゴロイド系の人達だって少なくない。
人種の坩堝のようなこの国なら僕の存在を知らない人ばかりの田舎に行けば、十分溶け込める筈だ。
ジュークに忘れられるのは悲しいけど、彼の名誉の回復と将来の為であれば頑張れると思っていた。
それなのに、僕を伴侶して扱うように公言するなんて……、屋敷の外にまで噂が漏れたら大変なことになる。
「僕を伴侶として扱うなんて、どうしてそんな話をしたんですか。」
僕は焦る気持ちも相まって、責めるようにジュークに問いかけた。
「勝手なことをしてすまない。だが、君を守る為には必要なことだった。」
動揺している僕とは異なり、ジュークは至って冷静に語りかけてくる。
「俺が留守の間、君は酷く虐げられていた。君をまたあんな目に合わせる訳にはいかない、君を伴侶として扱うう様に云えば、滅多なことは起きないだろう。」
「あれは、屋敷の人達を入れ替えたことで解決したじゃないですか。」
確かに僕はジュークが不在の間、虐待とも思える扱いを受けていた。
だけど、あれは家令以外の使用人を入れ替えたことことで解決した問題だ。そもそも、僕はその処分にだって納得はいってなかった。
屋敷を追い出された人達が余所でどんな噂をするかわからないし、屋敷中の人間が入れ替わって不便な思いをするのはジュークだからだ。
僕のせいでジュークが犠牲になるようなことは、耐えられない。
せめてこれ以上は迷惑をかけないようにしようと思っていたのに……。
「僕の為にそんなことをする必要はありません!僕がジュークの伴侶になるだなんて噂が外にまで漏れたらあなたの名前に傷が付きます!」
「そんなことはどうだって良い。君の安全を守ることには変えられないよ。」
「ジューク、親しく思ってくださるのは嬉しいです。でもこれはやり過ぎだ。僕はこの国で一番の嫌われ者なんですよ?僕を保護するだけであなたの体裁が悪くなっているのに、伴侶に迎えるだなんてそんな話が広まったら、ますますあなたへの当たりが厳しくなるかもしれない。」
「君が悪く言われているのは、君自身が悪い訳じゃない。出どころも不明なありもしない噂が広まっているせいだ。本当の君と会えば噂が嘘だなんて直ぐにわかる。」
ジュークの頑なな態度に説得の姿勢を見せるが、ジュークは交渉の余地はないとばかりに首を横に降ると、意を決したような顔で口を開いた。
「それに、俺は嘘を言ったつもりはない。君を伴侶として迎えるつもりだ。」
「…………………今、何とおっしゃいましたか?」
「君を伴侶として迎えると言った。」
自分に都合の良い夢を見ているのだと思った。だけど頬を抓っても何をしても目はさめないし、ちゃんと痛みを感じる。
ジュークに止めなさいと、優しく頬を撫でられる感触さえも、そこには確かにあって、これが現実だと思い知らせてきた。
ジュークの変わらぬ優しさに触れて、もしやと思い至る。彼は優しさ故に自分自身の人生さえ犠牲にしようとしているのかもしれないと。
「ジューク、自己犠牲が過ぎます。もう少しご自分のことも考えてください。」
彼がよく語る騎士道とは、弱気を助ける素晴らしいものだと僕も思う。だけど、自分のことを蔑ろにしすぎている。
僕がそう苦言を呈すると、彼はキョトリと目を丸くした。
「自己犠牲等ではない、俺にも利点はある。」
「利点?どんな利点があるというのですか。」
僕がジュークに嫁いだところでなんのメリットも無い筈だ。むしろジュークの評判は落ち、尚且厄介者を生涯に渡って抱えるというデメリットしかない。
「愛する君が手に入る。」
僕は今度こそ自分の正気を疑った。ジュークが僕のことを本当に愛しているだなんて、そんな訳がない。
相当混乱した顔をしていたのだろう僕に、彼は苦笑しながら想いを語りだした。
「君は俺の事を聖人君子だと勘違いしている。確かに君を保護した理由は、騎士道精神を蔑ろにする行いをしたくなかったからだ。だけど、それだけで結婚はできない。」
それにコクリと頷く。
「最初は君がこの世界でやっていけるだけの知識をつければ、信用できる商会の口利きで、市井に降りてもらうつもりだった。」
「僕もきっとそうなるだろうと思っていました。」
当然だ。彼に僕を背負い込む理由がない。
「だけど君と接しているうちに君を離し難くなったんだ。君に行ってらっしゃいと送り出されるのには癒やされるし、お帰りなさいと迎えられるのには至高の幸せを感じる。今では君の全てを愛しているよ。どうか俺の伴侶になってはもらえないだろうか。」
至高の幸福を感じているのはこちらだ。ジュークの瞳が語る嘘偽りない告白に、僕はこれ以上強情をはることはできなかった。
「………僕もずっと貴方のことが好きでした。でも身分違いだし、それを口にしてはいけないと……。」
「俺は、ただの伯爵家の三男坊だ。家は兄が継いでいるし、俺自身は騎士爵しか持っていない。それも一代限りのものだ。家のしがらみのようなものとは無縁だ。」
「じゃあ、婚約者の方はいらっしゃらないんですか?」
ジュークへの気持を自覚してからの苦悩を口にすると、至極あっさりと否定された。
「あぁ、騎士として生きていくのに恋人や伴侶といったものは無用だと思っていたからな。」
「僕はジュークが騎士として邁進するのにお邪魔になりませんか。」
「そんなことはない。セツが家で待ってくれていると思えば頑張れるんだ。」
「僕が側にいれば永遠に出世できないかもしれませんよ。」
「今の地位に満足している。もし、この国が俺たちを認めないなら一緒に他国に行こう。セツとならどんな生活でも幸せに違いない。」
僕の心配をひとつひとつ解消してくれる声は愛情に溢れていた。
僕の為なら地位も、国さえも捨てる覚悟をみせてくれたジュークに僕からも愛の言葉を送る。
「世界中で一番ジュークを愛しています。どうか、僕と生涯をともにしてください。」
元の世界の愛する人達を思い出す。
変わらず愛している、今も会いたい気持ちは変わらない。
でも、僕はこの世界で僕の唯一を見つけてしまった。
僕がこの世界にオマケとして召喚されてからどのくらい経ったのか………、僕とジュークはようやく想いを通じ合わせることができた。
そしてこの日、僕は元の世界を捨てる覚悟を決めた。
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僕を罪人として扱うことに何の疑問も持たない王族や貴族の中で、ジュークだけが僕を気にかけ、助けてくれた。
僕を周りの悪意から守るように、立ちはだかる彼は、王子と呼ばれる人物に堂々と意見し、僕の保護を申し出てくれた。
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実際、王子の心象を悪くしたようで彼を見る王子や周りの貴族達の眼は厳しいものだった。
『出世の道は閉ざされたな。』
『厄介者を抱えるとは物好きな……。』
彼を憐れみ嘲る声に申し訳無さがつのる。この手を本当に取っても良いのだろうか。
だけど僕は、他の誰にも頼れない状況に冷静な判断ができず、つい自分可愛さに彼の優しさにすがってしまった。
この国の政治に詳しくない僕には、あの後に彼に何らかの処分があったのかは分からない。
ただ、魔物の大量発生すると、戦地に送られる彼を見ると毎回、僕のせいで不当な扱いを受けているのではないかと不安になった。
使用人の人達も、慇懃な態度ではあったけれど、旦那様は可怪しくなったと、影ではジュークへの不信感を口にしていた。
僕は、この世界の人に受け入れて貰えるように、彼の名誉を回復できるように振る振る舞おうと奮闘したが、どうしたって皆の態度は変わらなかった。
だったら早く自立し、この王都から離れて僕という存在を国中の人達から忘れて貰おうと、今度は勉学の方に力を入れるようになった。
この世界にはカメラのような機器はないし、ネットだってない。御子のオマケである僕の姿を知るものは極僅かなのだ。
王城から屋敷への道すがら、馬車の車窓から見る人達の見た目は様々だった。
比較的コーカソイド系の人達が多いと思ったが、僕のようなモンゴロイド系の人達だって少なくない。
人種の坩堝のようなこの国なら僕の存在を知らない人ばかりの田舎に行けば、十分溶け込める筈だ。
ジュークに忘れられるのは悲しいけど、彼の名誉の回復と将来の為であれば頑張れると思っていた。
それなのに、僕を伴侶して扱うように公言するなんて……、屋敷の外にまで噂が漏れたら大変なことになる。
「僕を伴侶として扱うなんて、どうしてそんな話をしたんですか。」
僕は焦る気持ちも相まって、責めるようにジュークに問いかけた。
「勝手なことをしてすまない。だが、君を守る為には必要なことだった。」
動揺している僕とは異なり、ジュークは至って冷静に語りかけてくる。
「俺が留守の間、君は酷く虐げられていた。君をまたあんな目に合わせる訳にはいかない、君を伴侶として扱うう様に云えば、滅多なことは起きないだろう。」
「あれは、屋敷の人達を入れ替えたことで解決したじゃないですか。」
確かに僕はジュークが不在の間、虐待とも思える扱いを受けていた。
だけど、あれは家令以外の使用人を入れ替えたことことで解決した問題だ。そもそも、僕はその処分にだって納得はいってなかった。
屋敷を追い出された人達が余所でどんな噂をするかわからないし、屋敷中の人間が入れ替わって不便な思いをするのはジュークだからだ。
僕のせいでジュークが犠牲になるようなことは、耐えられない。
せめてこれ以上は迷惑をかけないようにしようと思っていたのに……。
「僕の為にそんなことをする必要はありません!僕がジュークの伴侶になるだなんて噂が外にまで漏れたらあなたの名前に傷が付きます!」
「そんなことはどうだって良い。君の安全を守ることには変えられないよ。」
「ジューク、親しく思ってくださるのは嬉しいです。でもこれはやり過ぎだ。僕はこの国で一番の嫌われ者なんですよ?僕を保護するだけであなたの体裁が悪くなっているのに、伴侶に迎えるだなんてそんな話が広まったら、ますますあなたへの当たりが厳しくなるかもしれない。」
「君が悪く言われているのは、君自身が悪い訳じゃない。出どころも不明なありもしない噂が広まっているせいだ。本当の君と会えば噂が嘘だなんて直ぐにわかる。」
ジュークの頑なな態度に説得の姿勢を見せるが、ジュークは交渉の余地はないとばかりに首を横に降ると、意を決したような顔で口を開いた。
「それに、俺は嘘を言ったつもりはない。君を伴侶として迎えるつもりだ。」
「…………………今、何とおっしゃいましたか?」
「君を伴侶として迎えると言った。」
自分に都合の良い夢を見ているのだと思った。だけど頬を抓っても何をしても目はさめないし、ちゃんと痛みを感じる。
ジュークに止めなさいと、優しく頬を撫でられる感触さえも、そこには確かにあって、これが現実だと思い知らせてきた。
ジュークの変わらぬ優しさに触れて、もしやと思い至る。彼は優しさ故に自分自身の人生さえ犠牲にしようとしているのかもしれないと。
「ジューク、自己犠牲が過ぎます。もう少しご自分のことも考えてください。」
彼がよく語る騎士道とは、弱気を助ける素晴らしいものだと僕も思う。だけど、自分のことを蔑ろにしすぎている。
僕がそう苦言を呈すると、彼はキョトリと目を丸くした。
「自己犠牲等ではない、俺にも利点はある。」
「利点?どんな利点があるというのですか。」
僕がジュークに嫁いだところでなんのメリットも無い筈だ。むしろジュークの評判は落ち、尚且厄介者を生涯に渡って抱えるというデメリットしかない。
「愛する君が手に入る。」
僕は今度こそ自分の正気を疑った。ジュークが僕のことを本当に愛しているだなんて、そんな訳がない。
相当混乱した顔をしていたのだろう僕に、彼は苦笑しながら想いを語りだした。
「君は俺の事を聖人君子だと勘違いしている。確かに君を保護した理由は、騎士道精神を蔑ろにする行いをしたくなかったからだ。だけど、それだけで結婚はできない。」
それにコクリと頷く。
「最初は君がこの世界でやっていけるだけの知識をつければ、信用できる商会の口利きで、市井に降りてもらうつもりだった。」
「僕もきっとそうなるだろうと思っていました。」
当然だ。彼に僕を背負い込む理由がない。
「だけど君と接しているうちに君を離し難くなったんだ。君に行ってらっしゃいと送り出されるのには癒やされるし、お帰りなさいと迎えられるのには至高の幸せを感じる。今では君の全てを愛しているよ。どうか俺の伴侶になってはもらえないだろうか。」
至高の幸福を感じているのはこちらだ。ジュークの瞳が語る嘘偽りない告白に、僕はこれ以上強情をはることはできなかった。
「………僕もずっと貴方のことが好きでした。でも身分違いだし、それを口にしてはいけないと……。」
「俺は、ただの伯爵家の三男坊だ。家は兄が継いでいるし、俺自身は騎士爵しか持っていない。それも一代限りのものだ。家のしがらみのようなものとは無縁だ。」
「じゃあ、婚約者の方はいらっしゃらないんですか?」
ジュークへの気持を自覚してからの苦悩を口にすると、至極あっさりと否定された。
「あぁ、騎士として生きていくのに恋人や伴侶といったものは無用だと思っていたからな。」
「僕はジュークが騎士として邁進するのにお邪魔になりませんか。」
「そんなことはない。セツが家で待ってくれていると思えば頑張れるんだ。」
「僕が側にいれば永遠に出世できないかもしれませんよ。」
「今の地位に満足している。もし、この国が俺たちを認めないなら一緒に他国に行こう。セツとならどんな生活でも幸せに違いない。」
僕の心配をひとつひとつ解消してくれる声は愛情に溢れていた。
僕の為なら地位も、国さえも捨てる覚悟をみせてくれたジュークに僕からも愛の言葉を送る。
「世界中で一番ジュークを愛しています。どうか、僕と生涯をともにしてください。」
元の世界の愛する人達を思い出す。
変わらず愛している、今も会いたい気持ちは変わらない。
でも、僕はこの世界で僕の唯一を見つけてしまった。
僕がこの世界にオマケとして召喚されてからどのくらい経ったのか………、僕とジュークはようやく想いを通じ合わせることができた。
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