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〜第二章〜 ギルド冒険者編
王女様の護衛をする事になりました⑱
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ロイドとの一対一が始まり、先に動いたのはカインだった。今のロイドは剣を下げており、完全に隙だらけだった。多分俺の事を自分よりも格下だと判断しているからだろう。その隙をついて全速力のスピードで倒そうとしていた。
「ライトニングアクセル!」
俺はシードの得意な剣術の一つである『ライトニングアクセル』を発動する。シードほどの速さは持っていないが、それでも油断している相手だったら十分な技だ。
カインはライトニングアクセルでロイドの意表を完全に突く。しかしロイドもSランク冒険者、カインのライトニングアクセルを超反応で体に当たるギリギリで回避する。
「今のは結構ヒヤッとしたよ・・・・・・。少し油断してたけどこれは僕も本気で相手にしないと」
ロイドが剣を構え直すと、さっきまであった余裕が無くなり、さっきと比べ物にならないほどの圧力と負けられないと言う意志が伝わってくる。
「次は僕から行かせてもらうよ」
ロイドが剣を構え、俺もそれを迎え撃とうと剣を更に強く握り直す。そして、本気のロイドがとうとう動き出す。
(速い!)
ロイドのスピードはとても速く、気付けば俺の間合いに一瞬で入り込んでくる。シードを超えるほどとは言わないが、Sランク冒険者の中なら相当速い方に入る。
ロイドは俺との間合いに入ると、素早く剣を振り下ろす。俺はその攻撃を瞬時に受け止め、何とか防ぐ。
これはキースと戦った時のレベルを遥かに超えており、一瞬でも気を抜いてしまえばやられてしまう。
「凄い凄い!君が初めてだよ!僕の攻撃を完璧に受け止めた子は!」
ロイドは嬉しそうに俺の事を褒める。多分今のロイドと同じレベルで戦える子供は、世界のどこを探してもいないだろう。だからこうやって今同じレベルで戦える子供がいる事にロイドは素直に嬉しがっていた。
周りで見ている七年生の人達も、カインとロイドのハイレベルな戦いを見て感嘆を漏らし、みんな瞬きをする事を忘れるほど、この勝負に釘付けになっていた。
それにカインはまだ八歳、それなのにあのロイドと今対等に渡り合っている。その事実があるのが尚更凄い事だった。
「僕は前からずっとこんな戦いがしたと思ってたんだ。今日は君と僕、どっちが最強の子供か確かめようじゃ無いか」
「最強はともかく、俺は勝ちますよ」
俺も本気でやるのなら尚更負けるわけにはいかない。俺はユリアに絶対に負けないと約束している。
相手が最強の子供だろうが何だろうが負けるつもりは一切無い。
そこからはカインとロイドの激しい猛攻が続く、剣士同士でここまでのレベルの戦いになると、剣術なんて対して意味がない。発動するまで時間がかかってその間にやられてしまう。
だから強い剣士同士の戦いで最も重要なのは、単純な剣の腕だ。
だが、数十分経ってくると、その差は少しずつ開き始める。今一歩リードしているのはロイドの方だ。
ロイドは剣の腕も良いが相手の癖を見抜く事や、行動を読むのが俺よりもとても上手い。
それで何度か俺はダメージを受けている。それでもその分俺も食らい付いてロイドにダメージを与えている。
しかし、このまま長引けば俺が負けるのもあり得る。その前にどこかで勝負を決める一手を打たなければいけない。
それをどこで打つのか考えるのは、戦いながらでは結構大変だ。
「ライトニングアクセル!」
俺はシードの得意な剣術の一つである『ライトニングアクセル』を発動する。シードほどの速さは持っていないが、それでも油断している相手だったら十分な技だ。
カインはライトニングアクセルでロイドの意表を完全に突く。しかしロイドもSランク冒険者、カインのライトニングアクセルを超反応で体に当たるギリギリで回避する。
「今のは結構ヒヤッとしたよ・・・・・・。少し油断してたけどこれは僕も本気で相手にしないと」
ロイドが剣を構え直すと、さっきまであった余裕が無くなり、さっきと比べ物にならないほどの圧力と負けられないと言う意志が伝わってくる。
「次は僕から行かせてもらうよ」
ロイドが剣を構え、俺もそれを迎え撃とうと剣を更に強く握り直す。そして、本気のロイドがとうとう動き出す。
(速い!)
ロイドのスピードはとても速く、気付けば俺の間合いに一瞬で入り込んでくる。シードを超えるほどとは言わないが、Sランク冒険者の中なら相当速い方に入る。
ロイドは俺との間合いに入ると、素早く剣を振り下ろす。俺はその攻撃を瞬時に受け止め、何とか防ぐ。
これはキースと戦った時のレベルを遥かに超えており、一瞬でも気を抜いてしまえばやられてしまう。
「凄い凄い!君が初めてだよ!僕の攻撃を完璧に受け止めた子は!」
ロイドは嬉しそうに俺の事を褒める。多分今のロイドと同じレベルで戦える子供は、世界のどこを探してもいないだろう。だからこうやって今同じレベルで戦える子供がいる事にロイドは素直に嬉しがっていた。
周りで見ている七年生の人達も、カインとロイドのハイレベルな戦いを見て感嘆を漏らし、みんな瞬きをする事を忘れるほど、この勝負に釘付けになっていた。
それにカインはまだ八歳、それなのにあのロイドと今対等に渡り合っている。その事実があるのが尚更凄い事だった。
「僕は前からずっとこんな戦いがしたと思ってたんだ。今日は君と僕、どっちが最強の子供か確かめようじゃ無いか」
「最強はともかく、俺は勝ちますよ」
俺も本気でやるのなら尚更負けるわけにはいかない。俺はユリアに絶対に負けないと約束している。
相手が最強の子供だろうが何だろうが負けるつもりは一切無い。
そこからはカインとロイドの激しい猛攻が続く、剣士同士でここまでのレベルの戦いになると、剣術なんて対して意味がない。発動するまで時間がかかってその間にやられてしまう。
だから強い剣士同士の戦いで最も重要なのは、単純な剣の腕だ。
だが、数十分経ってくると、その差は少しずつ開き始める。今一歩リードしているのはロイドの方だ。
ロイドは剣の腕も良いが相手の癖を見抜く事や、行動を読むのが俺よりもとても上手い。
それで何度か俺はダメージを受けている。それでもその分俺も食らい付いてロイドにダメージを与えている。
しかし、このまま長引けば俺が負けるのもあり得る。その前にどこかで勝負を決める一手を打たなければいけない。
それをどこで打つのか考えるのは、戦いながらでは結構大変だ。
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