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〜第二章〜 ギルド冒険者編
俺の新しいギルド冒険者の道が開きました⑯
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その後、地下十五階を探索したが、特に何も無くクエストは完了した。
荷物運びと言う名目で参加していたが、戦った事で報酬金も高くなり、五万ゴールドと言う俺の歳では破格の金額をもらう事が出来た。
俺のランクも、大規模クエストだったのと、ベヒーモスとの戦闘での功績が大きかったのか、ギルドカードを見ると一気にSランク冒険者になっていた。
今までの子供でSランク冒険者になった人は、過去に剣の勇者の十歳が一番若かった。だが八歳の俺がSランクの称号を貰ったので今は俺が最年少だ。
そして一緒に受けたクエスト参加者の一部からは称賛を受けた。
「これでカイン君も俺と同じSランク冒険者だな」
シード達は俺がSランク冒険者になった事を心から祝福してくれた。
Sランク冒険者は国一つに数十人しかいないと言われている。その中の一人になった俺も嬉しくもあり、誇らしくも思った。
「でもカイン君がSランク冒険者になった事で危険も多くなる。周りの貴族の子供達は君がSランク冒険者だと知ったらプライドが傷ついて疎ましく思い嫌がらせをしてくる奴も出てくるだろう」
「だから、今はSランク冒険者になった事は公表しないで俺たちとギルド支部長などの人達だけの秘密にしておこう」
「分かりました」
これは仕方の無い選択だ。俺がSランク冒険者になると周りの目もどんな風になるかは想像がつく。
多くの大人の人達は称賛をするだろうが、同年代で活躍出来ていない子供からすると、俺の存在は疎ましく思うだろう。
シードに言われるまでSランク冒険者としての称号がここまで重いとは思ってもいなかった。
「まぁ、新しいSランク冒険者が出たと言う噂は多少流れるかも知れないが、君は知らないふりをすれば良い。それと出来るだけ目だ立たない様にするんだ」
「・・・・・・ずっとですか?」
俺みたいな子供には結構荷が重い話だ。
一体どうやってSランク冒険者としてバレない様にやれば良いのやら。
「ずっとでは無い。君が十五歳になった時は好きにすれば良い」
「十五歳になれば、好きな事を選ぶ事ができる。学校に入学するのもよし、冒険者になるのもよし」
「もし冒険者を選ぶなら、その時君はSランク冒険者としてやっていくのも一つの手でもある」
なるほど、そこまで深くは考えていなかった。十五歳になれば、他の子供は育成学校を卒業し、好きな道を選ぶ事が出来る。
そのタイミングに合わせて冒険者をすれば、Sランク冒険者としてやっていても今よりかは支障が無いはずだ。
「分かりました」
「これからの君の人生に俺は期待しているよ」
そう言って笑顔で手を振りながら、シード達は帰っていった。
(言われた通りに俺も今はあまりバレない様にしておくか)
バレないようにするのは少し大変だけど、出来るだけバレない様にこっそりとクエストをこなしていこう。
もしもの時があったら俺が自己責任で何とかしよう。あとは、十五歳になった時にまた考えれば良い事だ。
荷物運びと言う名目で参加していたが、戦った事で報酬金も高くなり、五万ゴールドと言う俺の歳では破格の金額をもらう事が出来た。
俺のランクも、大規模クエストだったのと、ベヒーモスとの戦闘での功績が大きかったのか、ギルドカードを見ると一気にSランク冒険者になっていた。
今までの子供でSランク冒険者になった人は、過去に剣の勇者の十歳が一番若かった。だが八歳の俺がSランクの称号を貰ったので今は俺が最年少だ。
そして一緒に受けたクエスト参加者の一部からは称賛を受けた。
「これでカイン君も俺と同じSランク冒険者だな」
シード達は俺がSランク冒険者になった事を心から祝福してくれた。
Sランク冒険者は国一つに数十人しかいないと言われている。その中の一人になった俺も嬉しくもあり、誇らしくも思った。
「でもカイン君がSランク冒険者になった事で危険も多くなる。周りの貴族の子供達は君がSランク冒険者だと知ったらプライドが傷ついて疎ましく思い嫌がらせをしてくる奴も出てくるだろう」
「だから、今はSランク冒険者になった事は公表しないで俺たちとギルド支部長などの人達だけの秘密にしておこう」
「分かりました」
これは仕方の無い選択だ。俺がSランク冒険者になると周りの目もどんな風になるかは想像がつく。
多くの大人の人達は称賛をするだろうが、同年代で活躍出来ていない子供からすると、俺の存在は疎ましく思うだろう。
シードに言われるまでSランク冒険者としての称号がここまで重いとは思ってもいなかった。
「まぁ、新しいSランク冒険者が出たと言う噂は多少流れるかも知れないが、君は知らないふりをすれば良い。それと出来るだけ目だ立たない様にするんだ」
「・・・・・・ずっとですか?」
俺みたいな子供には結構荷が重い話だ。
一体どうやってSランク冒険者としてバレない様にやれば良いのやら。
「ずっとでは無い。君が十五歳になった時は好きにすれば良い」
「十五歳になれば、好きな事を選ぶ事ができる。学校に入学するのもよし、冒険者になるのもよし」
「もし冒険者を選ぶなら、その時君はSランク冒険者としてやっていくのも一つの手でもある」
なるほど、そこまで深くは考えていなかった。十五歳になれば、他の子供は育成学校を卒業し、好きな道を選ぶ事が出来る。
そのタイミングに合わせて冒険者をすれば、Sランク冒険者としてやっていても今よりかは支障が無いはずだ。
「分かりました」
「これからの君の人生に俺は期待しているよ」
そう言って笑顔で手を振りながら、シード達は帰っていった。
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バレないようにするのは少し大変だけど、出来るだけバレない様にこっそりとクエストをこなしていこう。
もしもの時があったら俺が自己責任で何とかしよう。あとは、十五歳になった時にまた考えれば良い事だ。
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