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第4章 立ち向かう
111ー毒と呪い 1
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そんな話をしていたのに……
翌日突然、王子は倒れた。皆その知らせを受けて、王子の部屋に集まって来ている。前日は普通に元気にしていたのに。倒れるなんて誰も考えてなかった。
「リュウ、クリスティー先生を呼んできてくれ!」
「はい!」
ロディ兄が指示を出し、隆が即座に飛び出して行く。
「どうしたッ!? 何があったんだぁッ!」
父も慌ててやって来た。
「今朝、起きられた時は普通にしてらしたのですが、着替えを済ませて朝食に向かおうとされた時に突然……」
「まるで、突然眠ってしまわれたかの様に崩れ落ちて倒れられました」
ソフィとアルベルトが説明をしている。
「ココちゃん、見られるかしら?」
「母さま、やってみます」
俺は鑑定眼で王子を見てみた。
「え? そんな……」
「ココちゃん、どうしたの?」
「母さま、また毒です。呪いもあります。あの下着を着ているのにどうして……」
「母上、処置はクリスティー先生が来られるまで待ちましょう」
「そうね、ロディ。何かおかしいわね」
なんで毒なんだ? 母がしっかり父で実験したんだぞ。あんなに多量の毒でも瞬時に無毒化していたのに。しかも、邸には特殊結界まで張っている。一体何がどうなっているんだ……?
「お待たせしましたッ!」
クリスティー先生だ。近くに住んでいてくれて良かったよ。
バルト兄が状況を説明した。
「それは少し変ですねぇ……とにかく見てみましょう」
クリスティー先生の王子を見る目が一瞬光った。
「これは……」
「クリスティー先生?」
「フィルくんが倒れた時に一緒にいたのはどなたですか?」
え? それより早く王子の処置をしないと。
「ココ、いいんだ。任せよう」
「ロディ兄さま、そうですか?」
俺が問いかけると、ロディ兄はニッコリとして頷いた。
「はい、私がお世話をしています」
「私もおりました。護衛のアルベルトです」
「はいはい」
クリスティー先生が2人を順に見た。
「なるほど……ディスペル」
と、クリスティー先生が唱え『パン!』と、目の前で手を叩くと今度はソフィが倒れた。
「ソフィ殿」
慌ててアルベルトが抱き支える。
「大丈夫でっす。暫く眠ると思いまっす。ベッドに寝かせてあげてください。さて、フィル君ですね」
クリスティー先生はベッドに寝かされている王子に向かって両手を向け詠唱した。
「アンチドーテ……ディスエンチャント」
王子の身体が強くひかった。すると、黒い靄が王子の身体から出て蒸発するかの様に消えていった。
「では、別室でご説明しましょうか」
「クリスティー先生、お願いします」
「ああ、その前に忘れていました」
クリスティー先生が続きになっているソフィの部屋に行き両手を広げた。
「ピュリフィケーション……ディスエンチャント」
部屋中に白い光の粒子の様なものが下りてきて消えていった。
「はい、これで大丈夫でっす。参りましょう」
「サキ、残ってくれるかしら? 直ぐにメイドを来させるわ。交代したらあなたも談話室に来なさい」
「はいぃ」
翌日突然、王子は倒れた。皆その知らせを受けて、王子の部屋に集まって来ている。前日は普通に元気にしていたのに。倒れるなんて誰も考えてなかった。
「リュウ、クリスティー先生を呼んできてくれ!」
「はい!」
ロディ兄が指示を出し、隆が即座に飛び出して行く。
「どうしたッ!? 何があったんだぁッ!」
父も慌ててやって来た。
「今朝、起きられた時は普通にしてらしたのですが、着替えを済ませて朝食に向かおうとされた時に突然……」
「まるで、突然眠ってしまわれたかの様に崩れ落ちて倒れられました」
ソフィとアルベルトが説明をしている。
「ココちゃん、見られるかしら?」
「母さま、やってみます」
俺は鑑定眼で王子を見てみた。
「え? そんな……」
「ココちゃん、どうしたの?」
「母さま、また毒です。呪いもあります。あの下着を着ているのにどうして……」
「母上、処置はクリスティー先生が来られるまで待ちましょう」
「そうね、ロディ。何かおかしいわね」
なんで毒なんだ? 母がしっかり父で実験したんだぞ。あんなに多量の毒でも瞬時に無毒化していたのに。しかも、邸には特殊結界まで張っている。一体何がどうなっているんだ……?
「お待たせしましたッ!」
クリスティー先生だ。近くに住んでいてくれて良かったよ。
バルト兄が状況を説明した。
「それは少し変ですねぇ……とにかく見てみましょう」
クリスティー先生の王子を見る目が一瞬光った。
「これは……」
「クリスティー先生?」
「フィルくんが倒れた時に一緒にいたのはどなたですか?」
え? それより早く王子の処置をしないと。
「ココ、いいんだ。任せよう」
「ロディ兄さま、そうですか?」
俺が問いかけると、ロディ兄はニッコリとして頷いた。
「はい、私がお世話をしています」
「私もおりました。護衛のアルベルトです」
「はいはい」
クリスティー先生が2人を順に見た。
「なるほど……ディスペル」
と、クリスティー先生が唱え『パン!』と、目の前で手を叩くと今度はソフィが倒れた。
「ソフィ殿」
慌ててアルベルトが抱き支える。
「大丈夫でっす。暫く眠ると思いまっす。ベッドに寝かせてあげてください。さて、フィル君ですね」
クリスティー先生はベッドに寝かされている王子に向かって両手を向け詠唱した。
「アンチドーテ……ディスエンチャント」
王子の身体が強くひかった。すると、黒い靄が王子の身体から出て蒸発するかの様に消えていった。
「では、別室でご説明しましょうか」
「クリスティー先生、お願いします」
「ああ、その前に忘れていました」
クリスティー先生が続きになっているソフィの部屋に行き両手を広げた。
「ピュリフィケーション……ディスエンチャント」
部屋中に白い光の粒子の様なものが下りてきて消えていった。
「はい、これで大丈夫でっす。参りましょう」
「サキ、残ってくれるかしら? 直ぐにメイドを来させるわ。交代したらあなたも談話室に来なさい」
「はいぃ」
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