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第三章
105ー新しい剣
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「本当に凄い剣だな」
邸に向かって歩いています。
「レオン様、嬉しそうですね」
「そりゃ、嬉しいさ! あんな見事な剣、見た事ないよ! ミスリルだしな!」
「ジュード兄様! 新しい剣、試してみたいです!」
「俺も! 試したい!」
「おいおい、お前らそう言うとこが母上に……」
「ルルーシュア様! レオン殿下!!」
マーリソン様が駆けてきます。
「マーリソン様、どうしたの?」
「ハァ、ハァ。ルルーシュア様、レオン殿下。ドワーフの親方が!」
「親方がなに?」
「お邸でお二人を待ってます!」
「「……??」」
「何かしら?」
「ああ、何だろ?」
「レオン様、あれじゃない?」
「アレて何だよ」
「ほら、昨日のやらかした……」
「ああ…… 」
「そうなんです! レオン殿下に話を聞きたいと」
私、知ぃーらない……
「ルルー…… 」
知らないわよ。どうすんの?
「ルル、レオン。親方はこうなったら離してくれないぞ」
「「ええー!」」
「レオン様、もう説明して差し上げれば?」
「いや、俺だって詳しい事は知らないんだよ」
「枠組を鉄鉱石で作る位は説明してあげれば?」
「なんだよ、ルルも分かってんじゃん」
「まぁ、木材よりは、て程度よ。H鋼とか知らないもの」
「とにかく、ルル様、レオン殿下参りましょう」
「そうね、レオン様仕方ないわ」
「ルル嬢、レオン殿下! 昨日の続き教えてくれ!」
あーほらね。もう話すまで帰らないわよ。お父様まで困ったお顔してるじゃない。
「親方、私は本当に詳しくは知らないのよ」
「俺も専門的な事は分からないんだ」
「しかし! 枠とかなんやら言ってたじゃねーか!」
「親方、その……何だ」
お父様、助けて!
「発注した温室はだな、ディアナの薬草園にする予定なんだ。だからだなディアナも入れて、マーリソン殿も案があっただろ? レオンの話も含めて、だが全員建築の専門ではないからな。ある材料と親方の知識でこう……うまくだな。取り入れると言うかだな。それで考えてみたらどうだ?」
「公爵様、私もですか?」
「ああ、マーリソン殿は湖を真ん中にして循環させてとか言っておったじゃないか。ディアナは実際に管理する者だから意見はあるだろう。皆の知識を出し合ったら今迄にはない物が出来るんじゃないか?」
うん、お父様。いい落とし所だわ。
「そうじゃな。それで行こう! とにかく話を聞かせてもらえるか?」
と、言う事でこの後ディアナも含めて、温室の外観から大きさや池を作るとか水を引くとか色々話し合った様です。
私は知りませんからね。鉄鉱石や鉱石類は色々沢山持っている事だけを話して、早々に退散してきました。
お部屋でモモ達とマッタリしてましたわ。
夕方になってやっとレオン様は解放された様です。
「レオン様、どうでした?」
「俺の知識なんて大した事ないさ。それよりもマーリソン殿だよ」
「マーリソン様がどうしたの?」
「俺がさ、こう温室て前世では確かこんな感じだったなぁ、て思い出しながら話をするだろ? そしたらさ、組み上げ方はこう、換気はこうとかさ、どんどん具体的に進化させて行くんだよ。あの人の頭の中はどうなってんのか。スパコンでも入ってんのか? て位だ。スゲーよ。あの人こそチートだよ」
ふーん、そうなんだ。
「でさ、最終的に言う事が、私などルルーシュア様の足元にも及びません! だぜ?」
やめて。ホントやめて。
「ルルはスゲー人に見込まれたな。」
「ホントにやめてほしい」
「ハハハ、いいじゃないか。今迄に見た事もない温室が出来るそうだよ」
「ディアナが納得してるなら、それでいいわ」
「ルル様、レオン殿下そろそろ夕食ですよ。食堂へどうぞ」
「リアンカ、分かったわ」
「ピー!」
「モモ、ルビ、ピア行きましょう」
「父上、それで新しい剣を試したいです」
「ジュード、俺もだ!」
夕食です。ジュード兄様とレオン様がお父様に早速新しい剣を試したいと詰め寄っています。
初めてのミスリルの剣ですものね。試してみたいわよね。
「ルル、全員の剣は受け取ってるんだな?」
「はい、お父様」
「後で見せてくれ」
「はい、お父様」
「では、デザートはサロンで頂きましょう」
もしかしてお母様も早く見たいのかしら?
テーブルにデザートとお茶が出てますが、誰も座っていません。
サロンの真ん中にテーブルを出して其々の剣を出したら、全員剣に見入ってます。
「バロールは凄いな」
「ええ、あなた本当に凄いですわ」
「父上、試したいですね」
「兄貴、そう思うだろ?」
「まだ新しい武装があるんですよ。ユリウスが魔法を付与してくれるそうです」
「ルル、それはそれとしてだな。取り敢えず剣を試したいな」
「レオン様、そうですね。是非」
「わふっ」
「キレイなのー」
「ピー」
「皆で試すか」
「あなた…… 」
「父上」
「早速明日森へ」
「行きましょう」
「俺も行く!」
さて……新しい剣の誘惑に勝てず、家族揃って森へ来ています。昨日、サロンで全員一致で即決でした。
やっぱ、使ってみたいですもん。なんと言ってもミスリルの剣ですからね。
と、言う事でピアはお留守番です。だってピアがいると魔物は出て来ませんからね。ルビもお留守番で、モモちゃんは一緒に行きます。
ラウ兄様の従者でリルと、ジュード兄様の従者でノトスも一緒です。
「ご家族だけで討伐など! 何を考えておられるのですかッ!!」
と、ガイウスにこっ酷く叱られたお父様はリルとノトスを同行させました。
が……リルとノトスも新しい剣を試せるのが嬉しいみたいね。
「もっとこう、手応えのあるのが出てきてほしいな」
剣を手首だけで回しながらジュード兄様が言ってます。
「ジュード、余裕だな」
「レオン、お前もだろ?」
「ジュード、そうね。手応えが無さすぎるわね」
「お母様まで」
「ルルだってそうだろ」
「ラウアース、皆同じだろ」
「父上、そうですね」
このメンバーだと、多少の魔物だと瞬殺です。手応えのない事。
邸に向かって歩いています。
「レオン様、嬉しそうですね」
「そりゃ、嬉しいさ! あんな見事な剣、見た事ないよ! ミスリルだしな!」
「ジュード兄様! 新しい剣、試してみたいです!」
「俺も! 試したい!」
「おいおい、お前らそう言うとこが母上に……」
「ルルーシュア様! レオン殿下!!」
マーリソン様が駆けてきます。
「マーリソン様、どうしたの?」
「ハァ、ハァ。ルルーシュア様、レオン殿下。ドワーフの親方が!」
「親方がなに?」
「お邸でお二人を待ってます!」
「「……??」」
「何かしら?」
「ああ、何だろ?」
「レオン様、あれじゃない?」
「アレて何だよ」
「ほら、昨日のやらかした……」
「ああ…… 」
「そうなんです! レオン殿下に話を聞きたいと」
私、知ぃーらない……
「ルルー…… 」
知らないわよ。どうすんの?
「ルル、レオン。親方はこうなったら離してくれないぞ」
「「ええー!」」
「レオン様、もう説明して差し上げれば?」
「いや、俺だって詳しい事は知らないんだよ」
「枠組を鉄鉱石で作る位は説明してあげれば?」
「なんだよ、ルルも分かってんじゃん」
「まぁ、木材よりは、て程度よ。H鋼とか知らないもの」
「とにかく、ルル様、レオン殿下参りましょう」
「そうね、レオン様仕方ないわ」
「ルル嬢、レオン殿下! 昨日の続き教えてくれ!」
あーほらね。もう話すまで帰らないわよ。お父様まで困ったお顔してるじゃない。
「親方、私は本当に詳しくは知らないのよ」
「俺も専門的な事は分からないんだ」
「しかし! 枠とかなんやら言ってたじゃねーか!」
「親方、その……何だ」
お父様、助けて!
「発注した温室はだな、ディアナの薬草園にする予定なんだ。だからだなディアナも入れて、マーリソン殿も案があっただろ? レオンの話も含めて、だが全員建築の専門ではないからな。ある材料と親方の知識でこう……うまくだな。取り入れると言うかだな。それで考えてみたらどうだ?」
「公爵様、私もですか?」
「ああ、マーリソン殿は湖を真ん中にして循環させてとか言っておったじゃないか。ディアナは実際に管理する者だから意見はあるだろう。皆の知識を出し合ったら今迄にはない物が出来るんじゃないか?」
うん、お父様。いい落とし所だわ。
「そうじゃな。それで行こう! とにかく話を聞かせてもらえるか?」
と、言う事でこの後ディアナも含めて、温室の外観から大きさや池を作るとか水を引くとか色々話し合った様です。
私は知りませんからね。鉄鉱石や鉱石類は色々沢山持っている事だけを話して、早々に退散してきました。
お部屋でモモ達とマッタリしてましたわ。
夕方になってやっとレオン様は解放された様です。
「レオン様、どうでした?」
「俺の知識なんて大した事ないさ。それよりもマーリソン殿だよ」
「マーリソン様がどうしたの?」
「俺がさ、こう温室て前世では確かこんな感じだったなぁ、て思い出しながら話をするだろ? そしたらさ、組み上げ方はこう、換気はこうとかさ、どんどん具体的に進化させて行くんだよ。あの人の頭の中はどうなってんのか。スパコンでも入ってんのか? て位だ。スゲーよ。あの人こそチートだよ」
ふーん、そうなんだ。
「でさ、最終的に言う事が、私などルルーシュア様の足元にも及びません! だぜ?」
やめて。ホントやめて。
「ルルはスゲー人に見込まれたな。」
「ホントにやめてほしい」
「ハハハ、いいじゃないか。今迄に見た事もない温室が出来るそうだよ」
「ディアナが納得してるなら、それでいいわ」
「ルル様、レオン殿下そろそろ夕食ですよ。食堂へどうぞ」
「リアンカ、分かったわ」
「ピー!」
「モモ、ルビ、ピア行きましょう」
「父上、それで新しい剣を試したいです」
「ジュード、俺もだ!」
夕食です。ジュード兄様とレオン様がお父様に早速新しい剣を試したいと詰め寄っています。
初めてのミスリルの剣ですものね。試してみたいわよね。
「ルル、全員の剣は受け取ってるんだな?」
「はい、お父様」
「後で見せてくれ」
「はい、お父様」
「では、デザートはサロンで頂きましょう」
もしかしてお母様も早く見たいのかしら?
テーブルにデザートとお茶が出てますが、誰も座っていません。
サロンの真ん中にテーブルを出して其々の剣を出したら、全員剣に見入ってます。
「バロールは凄いな」
「ええ、あなた本当に凄いですわ」
「父上、試したいですね」
「兄貴、そう思うだろ?」
「まだ新しい武装があるんですよ。ユリウスが魔法を付与してくれるそうです」
「ルル、それはそれとしてだな。取り敢えず剣を試したいな」
「レオン様、そうですね。是非」
「わふっ」
「キレイなのー」
「ピー」
「皆で試すか」
「あなた…… 」
「父上」
「早速明日森へ」
「行きましょう」
「俺も行く!」
さて……新しい剣の誘惑に勝てず、家族揃って森へ来ています。昨日、サロンで全員一致で即決でした。
やっぱ、使ってみたいですもん。なんと言ってもミスリルの剣ですからね。
と、言う事でピアはお留守番です。だってピアがいると魔物は出て来ませんからね。ルビもお留守番で、モモちゃんは一緒に行きます。
ラウ兄様の従者でリルと、ジュード兄様の従者でノトスも一緒です。
「ご家族だけで討伐など! 何を考えておられるのですかッ!!」
と、ガイウスにこっ酷く叱られたお父様はリルとノトスを同行させました。
が……リルとノトスも新しい剣を試せるのが嬉しいみたいね。
「もっとこう、手応えのあるのが出てきてほしいな」
剣を手首だけで回しながらジュード兄様が言ってます。
「ジュード、余裕だな」
「レオン、お前もだろ?」
「ジュード、そうね。手応えが無さすぎるわね」
「お母様まで」
「ルルだってそうだろ」
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「父上、そうですね」
このメンバーだと、多少の魔物だと瞬殺です。手応えのない事。
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