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第1章 赤ちゃんじゃん!
13ーリンリンとフェン
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「なんだとぉ……ッ!?」
「みゃ、みゃ、りふじんみゃ!」
今度は体ごとガシッと掴まれて、そのまま父に連れて行かれた。
「みゃ、みゃ、はなしゅみゃぁぁーーーッ!!」
と、声だけが聞こえていた。
「ばうばー……」
「ふふふ、お遊びよ」
「あばばー」
ええー、あれはお遊びには見えないぞ。
それから少しの間、ミミは戻って来なかった。
戻って来た時にはボッサボサで、気の所為か少しやつれて見えた。大丈夫か?
「みゃみゃみゃ……もうしんじらんないみゃ。もっとやさしくしゅるみゃ。ようきゅうしゅるみゃ……」
と、ブツブツとぼやいていた。それから父の側には近寄らなかった。
だが、ミミがいた事で両親の使い魔も見せてもらえた。
いつもは姿を消している。何故かというと、この世界には存在しない姿をしているからなのだそうだ。
母の使い魔は、蝶の羽を持つ小さな女の子でリンリンという。
姿を表す時に、空間が七色の光とともにパリーンと割れたかと思ったら、そこにフワリと浮いていた。とっても幻想的な使い魔だ。
女の子といっても20センチほどしかない。
でもちゃんと触覚もあって、体は人と同じ様に手足がある。ただ、眼が複眼で虹色に見える。
エメラルドグリーンの羽が、キラキラと光っている。この鱗粉がヤバイらしい。
リンリンが意識して出した鱗粉を吸い込むと、忽ち眠ってしまうのだそうだ。
長い髪も羽と同じ色をしていて、複眼の眼だけが虹色に光っている。
まるで何かのアニメに出てきそうだ。
父の使い魔は、カラスのような真っ黒な翼を持つ黒い猫さんでフェンという。
この猫さんは、突然何もない空間からニュゥッとお顔を出していた。
空間に猫ちゃんのお顔だけが浮いているのだ。それはそれはホラーな登場の仕方だった。
影に潜むのが得意で、影から影へと移動もできるらしい。
黒い体毛に、珍しいシルバーブルーの眼をしている。それが父のアイスブルーの瞳より冷たい印象を受ける。
大きさは普通の子猫くらいだ。そんなに大きくはない。
だけど猫さんなのに空も飛べる。実際に見せてもらった時も、漆黒の翼を広げてふわふわと浮いていた。
そしてこの猫さんはちゃんと『にゃ~』と鳴く。もちろん言葉も話せる。
人間の性別でいうと、一応男の子らしい。
「れも、ちゃんととりしゃんなのは、みみらけみゃ」
と、言ってもっふもふの胸を張る。俺の肩の上で。
今更だけど、ミミは男の子? 女の子?
「あぶぅ?」
「みみは、しぇいれいみゃ」
それは分かっている。
精霊は男女のはっきりとした区別がないらしい。だが、精霊女王がいるように、精霊王も存在する。
見た目と話し方で判断するしかない。でも、ミミは鳥さんだから分からない。
「あら、ミミちゃんは男の子だって聞いているわよ」
「しょうなのみゃ?」
「だって女の子じゃないでしょう?」
「ちがうみゃ。ならおとこのこみゃ。かっちょいいみゃ」
はいはい、カッコよくはないけど。可愛いから良いと思うぞ。
「で、どれくらい確認できているんだ?」
「みゃ?」
「確認だ。ラウがどれくらいの魔法が使えるのか確認したのだろう?」
「……みゃ……みゃ?」
「まさか何もしていないのか?」
父の眼が怖くなった。その場の気温まで下がった気がするぞ。
そんな事をする予定だったのか? ミミにそう話していたのか?
「……ミミといったか」
「み、みみみゃ」
ほら、何もしていないのだから、素直にさっさと謝る方が良いぞ。
「らうみぃ、しょうみゃ?」
「ばうばー」
だってあの父の眼を見てみろよ。どう見ても怒っているぞ。
「らうみぃは、しゅ、しゅ、しゅっごくちゅかえるみゃ」
ほら、どもっているじゃないか。もう無理だって。何もしていないのがバレバレだ。父は誤魔化せないぞ。
また父に頭をガシッと掴まれるミミ。だから言っているのに。
「みゃみゃみゃ! いたいみゃ! ぼうりょくはんたいみゃ!」
「何もしていないのか?」
「わしゅれていたみゃ! ごめんみゃ!」
「忘れていただとぉ!?」
「ミミは抜けてんだ!」
お、フェンが話した。立派な翼で飛びながら側にやって来た。
俺の肩に留まるけど、重さを感じない。精霊さんだからか?
「ミミはいつも、精霊女王にしかられてんだぜ!」
猫ちゃんなのに『にゃ』をつけない。ミミの様な舌足らず感もない。
少しぶっきらぼうで威勢の良い、元気な兄さんって感じだな。
それにしても、綺麗な毛並みだ。艶々としている。短毛種の猫ちゃんだ。
しかもその背中の翼が立派だ。
「いつも毛繕いしてんだ。どーだ、ツヤツヤだろ!?」
「あうー」
「フェンやリンリンはお利口だぞ、ミミ」
ジト目で父に見られているミミ。鳥さんなのに、冷や汗が流れていそうだ。
「みみらって、おりこうみゃ」
「なら、ラウの能力の把握と制御をしっかりと頼む」
「わかったみゃ。まかしぇるみゃ」
俺の能力の把握と制御か。
俺が攫われた時に特大の魔法をぶっ放したから心配しているのだろう。
俺自身も、今の身体でどれ位使えるのか知っておきたい。
それに、早いうちにしておきたい事もあるんだ。
「みゃ?」
要相談だ。俺だけの力では無理がある。ミミもどれ位の能力があるのか、知っておかないと。
「らから、みみはゆうしゅうみゃ」
「ばうあー」
◇◇◇
お読みいただき有難うございます🌟
いつの間にか、HOTランキング5位に浮上🌟嬉しいぞぅ~😂
もしかして、アレかな?導入部分を真面目に書きすぎたか? いやいや、そんな事はないと思う💧
電車の中で読んでいて、クスッとしてしまう感じを目指しています!
ストックがないから焦るけど🤣
読んで下さる皆様のお陰です✨いつも有難うございます🩵
「みゃ、みゃ、りふじんみゃ!」
今度は体ごとガシッと掴まれて、そのまま父に連れて行かれた。
「みゃ、みゃ、はなしゅみゃぁぁーーーッ!!」
と、声だけが聞こえていた。
「ばうばー……」
「ふふふ、お遊びよ」
「あばばー」
ええー、あれはお遊びには見えないぞ。
それから少しの間、ミミは戻って来なかった。
戻って来た時にはボッサボサで、気の所為か少しやつれて見えた。大丈夫か?
「みゃみゃみゃ……もうしんじらんないみゃ。もっとやさしくしゅるみゃ。ようきゅうしゅるみゃ……」
と、ブツブツとぼやいていた。それから父の側には近寄らなかった。
だが、ミミがいた事で両親の使い魔も見せてもらえた。
いつもは姿を消している。何故かというと、この世界には存在しない姿をしているからなのだそうだ。
母の使い魔は、蝶の羽を持つ小さな女の子でリンリンという。
姿を表す時に、空間が七色の光とともにパリーンと割れたかと思ったら、そこにフワリと浮いていた。とっても幻想的な使い魔だ。
女の子といっても20センチほどしかない。
でもちゃんと触覚もあって、体は人と同じ様に手足がある。ただ、眼が複眼で虹色に見える。
エメラルドグリーンの羽が、キラキラと光っている。この鱗粉がヤバイらしい。
リンリンが意識して出した鱗粉を吸い込むと、忽ち眠ってしまうのだそうだ。
長い髪も羽と同じ色をしていて、複眼の眼だけが虹色に光っている。
まるで何かのアニメに出てきそうだ。
父の使い魔は、カラスのような真っ黒な翼を持つ黒い猫さんでフェンという。
この猫さんは、突然何もない空間からニュゥッとお顔を出していた。
空間に猫ちゃんのお顔だけが浮いているのだ。それはそれはホラーな登場の仕方だった。
影に潜むのが得意で、影から影へと移動もできるらしい。
黒い体毛に、珍しいシルバーブルーの眼をしている。それが父のアイスブルーの瞳より冷たい印象を受ける。
大きさは普通の子猫くらいだ。そんなに大きくはない。
だけど猫さんなのに空も飛べる。実際に見せてもらった時も、漆黒の翼を広げてふわふわと浮いていた。
そしてこの猫さんはちゃんと『にゃ~』と鳴く。もちろん言葉も話せる。
人間の性別でいうと、一応男の子らしい。
「れも、ちゃんととりしゃんなのは、みみらけみゃ」
と、言ってもっふもふの胸を張る。俺の肩の上で。
今更だけど、ミミは男の子? 女の子?
「あぶぅ?」
「みみは、しぇいれいみゃ」
それは分かっている。
精霊は男女のはっきりとした区別がないらしい。だが、精霊女王がいるように、精霊王も存在する。
見た目と話し方で判断するしかない。でも、ミミは鳥さんだから分からない。
「あら、ミミちゃんは男の子だって聞いているわよ」
「しょうなのみゃ?」
「だって女の子じゃないでしょう?」
「ちがうみゃ。ならおとこのこみゃ。かっちょいいみゃ」
はいはい、カッコよくはないけど。可愛いから良いと思うぞ。
「で、どれくらい確認できているんだ?」
「みゃ?」
「確認だ。ラウがどれくらいの魔法が使えるのか確認したのだろう?」
「……みゃ……みゃ?」
「まさか何もしていないのか?」
父の眼が怖くなった。その場の気温まで下がった気がするぞ。
そんな事をする予定だったのか? ミミにそう話していたのか?
「……ミミといったか」
「み、みみみゃ」
ほら、何もしていないのだから、素直にさっさと謝る方が良いぞ。
「らうみぃ、しょうみゃ?」
「ばうばー」
だってあの父の眼を見てみろよ。どう見ても怒っているぞ。
「らうみぃは、しゅ、しゅ、しゅっごくちゅかえるみゃ」
ほら、どもっているじゃないか。もう無理だって。何もしていないのがバレバレだ。父は誤魔化せないぞ。
また父に頭をガシッと掴まれるミミ。だから言っているのに。
「みゃみゃみゃ! いたいみゃ! ぼうりょくはんたいみゃ!」
「何もしていないのか?」
「わしゅれていたみゃ! ごめんみゃ!」
「忘れていただとぉ!?」
「ミミは抜けてんだ!」
お、フェンが話した。立派な翼で飛びながら側にやって来た。
俺の肩に留まるけど、重さを感じない。精霊さんだからか?
「ミミはいつも、精霊女王にしかられてんだぜ!」
猫ちゃんなのに『にゃ』をつけない。ミミの様な舌足らず感もない。
少しぶっきらぼうで威勢の良い、元気な兄さんって感じだな。
それにしても、綺麗な毛並みだ。艶々としている。短毛種の猫ちゃんだ。
しかもその背中の翼が立派だ。
「いつも毛繕いしてんだ。どーだ、ツヤツヤだろ!?」
「あうー」
「フェンやリンリンはお利口だぞ、ミミ」
ジト目で父に見られているミミ。鳥さんなのに、冷や汗が流れていそうだ。
「みみらって、おりこうみゃ」
「なら、ラウの能力の把握と制御をしっかりと頼む」
「わかったみゃ。まかしぇるみゃ」
俺の能力の把握と制御か。
俺が攫われた時に特大の魔法をぶっ放したから心配しているのだろう。
俺自身も、今の身体でどれ位使えるのか知っておきたい。
それに、早いうちにしておきたい事もあるんだ。
「みゃ?」
要相談だ。俺だけの力では無理がある。ミミもどれ位の能力があるのか、知っておかないと。
「らから、みみはゆうしゅうみゃ」
「ばうあー」
◇◇◇
お読みいただき有難うございます🌟
いつの間にか、HOTランキング5位に浮上🌟嬉しいぞぅ~😂
もしかして、アレかな?導入部分を真面目に書きすぎたか? いやいや、そんな事はないと思う💧
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