ブラック社畜の俺、部屋でアニメを見ていたら説明もなしにドラゴンの跋扈する異世界に強制転移される。でも今は≪盾の聖女≫と元気に勇者やってます!
マナシロカナタ✨ラノベ作家✨子犬を助けた
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第24話 天才軍師メイリン(1)
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とまぁそんな感じで俺はしばらくリュスターナと遊んではえっちして、えっちしてはえっちして。
えっち三昧ですっかり平和ボケしていたんだけど。
「ねぇ、君きみ。そう、そこの君だ。君が勇者リョーマ=オクムラかい?」
お城の廊下を歩いていた俺は、突然フルネームで呼び止められた。
声をかけてきたのは妖艶な美女だ。
腰まである長く艶やかな黒髪。
スタイル抜群のリュスターナよりもさらにスタイルがよく、それを本人もわかっているのか、チャイナドレスのようなぴっちりと体のラインが出る服を着ている。
しかも深い胸の谷間をさらに強調するかのように胸元が露わになっていた。
「そうだけど、あんたは?」
俺は妖艶な美女な向き直った。
別にえっちな女の人だからって訳じゃないからな?
なんとなく話が長くなりそうな気がしたから、ちゃんと面と向かって話そうと思っただけだからな?
「おっと自己紹介がまだだったね。アタシはメイリン=シュトゥットガルトだ。よろしくね」
妖艶な美女は名前を名乗ると、にっこりとほほ笑んだ。
「メイリン……? なんか聞いたことのある名前だな?」
誰だっけか?
たしかリュスターナがこの前そんな名前を口にしていたような気がする。
「軍師メイリンと言えばわかってもらえるかな?」
「ああそうか! 思い出したよ。あんたがリュスターナの言っていた天才軍師様か」
『誰も考えつかない戦術と、バンバン当たる敵の行動予測からそう呼ばれているんです。ドラゴンと比べてはるかに力が劣る人類が、今までなんとか戦線を維持できたのも、軍師メイリンが敵の行動を予測していろんな対策を講じてきたからなんですよ』
リュスターナが自分のことのように嬉しそうに言っていたのを思い出す。
でもまさか話に聞いていた天才軍師様が、こんな綺麗な女の人だったとはな。
「天才って程でもないけどね。まぁちょっとばかし敵の予測や作戦立案が得意なだけさ」
言いながらメイリンが右手を差し出してきたので、俺はそれをグッと握り返した。
なんとなくだけどけど、いい人そうだな。
天才軍師って話だったから気難しいおっさんを想像していたんだけど、美人なお姉さんの上に全然偉そうじゃないし。
それに引き換え、俺が社畜時代に勤めていたブラック企業の社長ときたら――(以下略
「ははっ、謙遜しなくてもいいよ。リュスターナから話は聞いてる。特にドラゴンがいつ襲撃してくるかをバンバン当ててみせるんだろ? それこそ予知ってレベルで」
「あの子は意外とおしゃべりだねぇ。それとも君があの子から何でも話してもらえる特別な存在なのかな? あるいはその両方かな?」
「まぁリュスターナとは特別な関係ではあるかな」
なにせリュスターナは世界でたった一人の、俺の未来のお嫁さんなのだから。
特別も特別、オンリーワンだ。
「ま、そんな風に言われていながらつい先日、1000体のドラゴンによる急襲を予測できなかったばかりでね。アタシもまだまだだよ」
メイリンが苦笑する。
「ちなみになんだけど、今後の参考のためにも先日の襲撃を予測できなかった理由を聞いてもいいかな?」
実のところ完全な興味本位だった。
でも何度も襲撃を予測しては対処してきたという天才軍師の数少ない失敗が、なんとなく気になってしまったのだ。
「理由というかただの言い訳なんだけどね?」
「ということは思い当たる節があるんだな。ぜひ聞かせて欲しい」
「とどのつまりは、突然現れた勇者の存在を予測に落とし込めなかったからだね」
「勇者って俺のことだよな? まさかの俺のせいだったのかよ……」
その発想はなかったな。
そうかそうか、俺のせいか。
ほんとすみません。
「別に君のせいってわけじゃないさ。ただどうもドラゴンたちは、勇者という存在に対して過剰に反応するみたいなんだよ」
「勇者に過剰に反応?」
イマイチ言葉の意味を掴み切れなかった俺はおうむ返しに聞き返した。
えっち三昧ですっかり平和ボケしていたんだけど。
「ねぇ、君きみ。そう、そこの君だ。君が勇者リョーマ=オクムラかい?」
お城の廊下を歩いていた俺は、突然フルネームで呼び止められた。
声をかけてきたのは妖艶な美女だ。
腰まである長く艶やかな黒髪。
スタイル抜群のリュスターナよりもさらにスタイルがよく、それを本人もわかっているのか、チャイナドレスのようなぴっちりと体のラインが出る服を着ている。
しかも深い胸の谷間をさらに強調するかのように胸元が露わになっていた。
「そうだけど、あんたは?」
俺は妖艶な美女な向き直った。
別にえっちな女の人だからって訳じゃないからな?
なんとなく話が長くなりそうな気がしたから、ちゃんと面と向かって話そうと思っただけだからな?
「おっと自己紹介がまだだったね。アタシはメイリン=シュトゥットガルトだ。よろしくね」
妖艶な美女は名前を名乗ると、にっこりとほほ笑んだ。
「メイリン……? なんか聞いたことのある名前だな?」
誰だっけか?
たしかリュスターナがこの前そんな名前を口にしていたような気がする。
「軍師メイリンと言えばわかってもらえるかな?」
「ああそうか! 思い出したよ。あんたがリュスターナの言っていた天才軍師様か」
『誰も考えつかない戦術と、バンバン当たる敵の行動予測からそう呼ばれているんです。ドラゴンと比べてはるかに力が劣る人類が、今までなんとか戦線を維持できたのも、軍師メイリンが敵の行動を予測していろんな対策を講じてきたからなんですよ』
リュスターナが自分のことのように嬉しそうに言っていたのを思い出す。
でもまさか話に聞いていた天才軍師様が、こんな綺麗な女の人だったとはな。
「天才って程でもないけどね。まぁちょっとばかし敵の予測や作戦立案が得意なだけさ」
言いながらメイリンが右手を差し出してきたので、俺はそれをグッと握り返した。
なんとなくだけどけど、いい人そうだな。
天才軍師って話だったから気難しいおっさんを想像していたんだけど、美人なお姉さんの上に全然偉そうじゃないし。
それに引き換え、俺が社畜時代に勤めていたブラック企業の社長ときたら――(以下略
「ははっ、謙遜しなくてもいいよ。リュスターナから話は聞いてる。特にドラゴンがいつ襲撃してくるかをバンバン当ててみせるんだろ? それこそ予知ってレベルで」
「あの子は意外とおしゃべりだねぇ。それとも君があの子から何でも話してもらえる特別な存在なのかな? あるいはその両方かな?」
「まぁリュスターナとは特別な関係ではあるかな」
なにせリュスターナは世界でたった一人の、俺の未来のお嫁さんなのだから。
特別も特別、オンリーワンだ。
「ま、そんな風に言われていながらつい先日、1000体のドラゴンによる急襲を予測できなかったばかりでね。アタシもまだまだだよ」
メイリンが苦笑する。
「ちなみになんだけど、今後の参考のためにも先日の襲撃を予測できなかった理由を聞いてもいいかな?」
実のところ完全な興味本位だった。
でも何度も襲撃を予測しては対処してきたという天才軍師の数少ない失敗が、なんとなく気になってしまったのだ。
「理由というかただの言い訳なんだけどね?」
「ということは思い当たる節があるんだな。ぜひ聞かせて欲しい」
「とどのつまりは、突然現れた勇者の存在を予測に落とし込めなかったからだね」
「勇者って俺のことだよな? まさかの俺のせいだったのかよ……」
その発想はなかったな。
そうかそうか、俺のせいか。
ほんとすみません。
「別に君のせいってわけじゃないさ。ただどうもドラゴンたちは、勇者という存在に対して過剰に反応するみたいなんだよ」
「勇者に過剰に反応?」
イマイチ言葉の意味を掴み切れなかった俺はおうむ返しに聞き返した。
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