1 / 77
第一章サラリーマン、オークの花嫁になる
サラリーマン、オークの花嫁になる【1】
しおりを挟む
俺、平元ツカサは現代日本に暮らすサラリーマンだった。
歳は二十七歳。背は高い方でやや痩せ型。顔は平凡そのもの。食品会社の営業をやっている。業績は突出して良くも悪くもない。
上司からは『君は安定して業績を上げているのが良いところだけど、もっと貪欲になってもいいんじゃない?』と、評価されている。
ついた渾名が『平凡の平元さん』あるいは『平均の平元さん』だ。相応しいと思うし、実は気に入っている。
こんな渾名だから、あまり周りに興味を持たれない。おかげで、特殊な趣味があるのもバレないからね。
何が言いたいかというと、俺はびっくりするくらい普通の男で、特に秀でたものも無いってことで。まさかこんな事になるなんて想像もしていなかったんだ。
「ツカサ、愛している。君を幸せにすると誓う」
たくましい腕が俺を抱きしめて離さない。
その筋肉の塊のような腕も、押し付けられたバインバインの雄っぱいも緑色。ムチムチの感触から顔をあげれば、これまた緑色の、顎も唇も鼻もゴツいハゲた……ファンタジーでお馴染みのオークの男の顔だ。
十人中十人が怖い顔だというだろう。下唇から牙がでてるし。でも、赤い目は誰よりも優しい光をたたえているし、顔だって俺の目には最高にカッコ良く見える。
「どうか私、緑鉄国国王クオーンの伴侶になって欲しい」
カッコいい。クオーンって良い男……いや、良いオークすぎる!
そのせいで、俺の胸はさっきからドキドキしてうるさい。きっとクオーンにもバレてる。
大きなベッドの上、裸で抱き合っているから。向こうは平静なのに悔しいやら恥ずかしいやらで、顔を赤くしてうつむくばかりだ。
「ツカサ、私とこうなったことを後悔しているのか?」
「まさか!」
顔を上げて即否定する。営業ではコミュニケーション不全による誤解、不和が一番怖い。特に否定すべき時に否定しないと後々まで響く。
いやそんな社畜知識はどうでもいい。恥を捨てて正直に話す。
「クオーンに抱かれて嬉しい。好きだから……だから、その、ちょっと恥ずかしいだけなんだ……おれ、あ、あんな声出したし……おかしくなってたし……」
そう、昨夜の俺はどうかしていた。クオーンの見た目通りのぶっといモノを咥え込んでアンアン言っていた。
そりゃあ、特殊な趣味によってそれなりに拡張していたけど、男に抱かれるのは初めてだったのに。
オークの体液には媚薬効果があるとか、雌雄関係なく孕むよう肉体を改造するとは聞いていたけど、それ以前の問題だ。ただ抱きしめられたり、背中や下腹を撫でられたりしただけで甘ったるい声を出してた。
二十七歳にもなってしがみついてもっととおねだりして……恥ずかしい。
羞恥に悶えているとくぐもった笑い声がした。
「わ、笑うなよ!俺は恥ずかしかったんだ!」
「くくっ!す、すまない。君があまりに愛らしくて……こんなに愛してもらえて、私は幸せだ」
「クオ……んんっ!」
大きな口が開き、俺の唇に分厚い舌が触れる。俺は素直に口を開いて中に招いた。クオーンの舌、クオーンの唾液、クオーンの熱に脳が痺れて快楽の虜になる。こんな口内から犯されて蕩けるようなキスなんて知らなかった。
けれど心まで蕩けているのは、クオーンに恋をしてしまったからだ。
「クオーン……」
「ツカサ……私の伴侶になってくれ」
「うん。なる。だからもっとキスして」
結局俺は、この日もあられもない声で喘ぎまくったのだった。
◆◆◆◆◆
クオーンと俺の出会いは三日前に遡る。唐突だった。というか、犯罪だった。
歳は二十七歳。背は高い方でやや痩せ型。顔は平凡そのもの。食品会社の営業をやっている。業績は突出して良くも悪くもない。
上司からは『君は安定して業績を上げているのが良いところだけど、もっと貪欲になってもいいんじゃない?』と、評価されている。
ついた渾名が『平凡の平元さん』あるいは『平均の平元さん』だ。相応しいと思うし、実は気に入っている。
こんな渾名だから、あまり周りに興味を持たれない。おかげで、特殊な趣味があるのもバレないからね。
何が言いたいかというと、俺はびっくりするくらい普通の男で、特に秀でたものも無いってことで。まさかこんな事になるなんて想像もしていなかったんだ。
「ツカサ、愛している。君を幸せにすると誓う」
たくましい腕が俺を抱きしめて離さない。
その筋肉の塊のような腕も、押し付けられたバインバインの雄っぱいも緑色。ムチムチの感触から顔をあげれば、これまた緑色の、顎も唇も鼻もゴツいハゲた……ファンタジーでお馴染みのオークの男の顔だ。
十人中十人が怖い顔だというだろう。下唇から牙がでてるし。でも、赤い目は誰よりも優しい光をたたえているし、顔だって俺の目には最高にカッコ良く見える。
「どうか私、緑鉄国国王クオーンの伴侶になって欲しい」
カッコいい。クオーンって良い男……いや、良いオークすぎる!
そのせいで、俺の胸はさっきからドキドキしてうるさい。きっとクオーンにもバレてる。
大きなベッドの上、裸で抱き合っているから。向こうは平静なのに悔しいやら恥ずかしいやらで、顔を赤くしてうつむくばかりだ。
「ツカサ、私とこうなったことを後悔しているのか?」
「まさか!」
顔を上げて即否定する。営業ではコミュニケーション不全による誤解、不和が一番怖い。特に否定すべき時に否定しないと後々まで響く。
いやそんな社畜知識はどうでもいい。恥を捨てて正直に話す。
「クオーンに抱かれて嬉しい。好きだから……だから、その、ちょっと恥ずかしいだけなんだ……おれ、あ、あんな声出したし……おかしくなってたし……」
そう、昨夜の俺はどうかしていた。クオーンの見た目通りのぶっといモノを咥え込んでアンアン言っていた。
そりゃあ、特殊な趣味によってそれなりに拡張していたけど、男に抱かれるのは初めてだったのに。
オークの体液には媚薬効果があるとか、雌雄関係なく孕むよう肉体を改造するとは聞いていたけど、それ以前の問題だ。ただ抱きしめられたり、背中や下腹を撫でられたりしただけで甘ったるい声を出してた。
二十七歳にもなってしがみついてもっととおねだりして……恥ずかしい。
羞恥に悶えているとくぐもった笑い声がした。
「わ、笑うなよ!俺は恥ずかしかったんだ!」
「くくっ!す、すまない。君があまりに愛らしくて……こんなに愛してもらえて、私は幸せだ」
「クオ……んんっ!」
大きな口が開き、俺の唇に分厚い舌が触れる。俺は素直に口を開いて中に招いた。クオーンの舌、クオーンの唾液、クオーンの熱に脳が痺れて快楽の虜になる。こんな口内から犯されて蕩けるようなキスなんて知らなかった。
けれど心まで蕩けているのは、クオーンに恋をしてしまったからだ。
「クオーン……」
「ツカサ……私の伴侶になってくれ」
「うん。なる。だからもっとキスして」
結局俺は、この日もあられもない声で喘ぎまくったのだった。
◆◆◆◆◆
クオーンと俺の出会いは三日前に遡る。唐突だった。というか、犯罪だった。
38
お気に入りに追加
289
あなたにおすすめの小説
【R18】息子とすることになりました♡
みんくす
BL
【完結】イケメン息子×ガタイのいい父親が、オナニーをきっかけにセックスして恋人同士になる話。
近親相姦(息子×父)・ハート喘ぎ・濁点喘ぎあり。
章ごとに話を区切っている、短編シリーズとなっています。
最初から読んでいただけると、分かりやすいかと思います。
攻め:優人(ゆうと) 19歳
父親より小柄なものの、整った顔立ちをしているイケメンで周囲からの人気も高い。
だが父である和志に対して恋心と劣情を抱いているため、そんな周囲のことには興味がない。
受け:和志(かずし) 43歳
学生時代から筋トレが趣味で、ガタイがよく体毛も濃い。
元妻とは15年ほど前に離婚し、それ以来息子の優人と2人暮らし。
pixivにも投稿しています。
公開凌辱される話まとめ
たみしげ
BL
BLすけべ小説です。
・性奴隷を飼う街
元敵兵を性奴隷として飼っている街の話です。
・玩具でアナルを焦らされる話
猫じゃらし型の玩具を開発済アナルに挿れられて啼かされる話です。
皇帝の肉便器
眠りん
BL
この国の皇宮では、皇太子付きの肉便器というシステムがある。
男性限定で、死刑となった者に懲罰を与えた後、死ぬまで壁尻となる処刑法である。
懲罰による身体の傷と飢えの中犯され、殆どが三日で絶命する。
皇太子のウェルディスが十二歳となった時に、肉便器部屋で死刑囚を使った自慰行為を教わり、大人になって王位に就いてからも利用していた。
肉便器というのは、人間のとしての価値がなくなって後は処分するしかない存在だと教えられてきて、それに対し何も疑問に思った事がなかった。
死ねば役目を終え、処分されるだけだと──。
ある日、初めて一週間以上も死なずに耐え続けた肉便器がいた。
珍しい肉便器に興味を持ち、彼の処刑を取り消すよう働きかけようとした時、その肉便器が拘束されていた部屋から逃げ出して……。
続編で、『離宮の愛人』を投稿しています。
※ちょっとふざけて書きました。
※誤字脱字は許してください。
オークなんかにメス墜ちさせられるわけがない!
空倉改称
BL
異世界転生した少年、茂宮ミノル。彼は目覚めてみると、オークの腕の中にいた。そして群れのリーダーだったオークに、無理やりながらに性行為へと発展する。
しかしやはりと言うべきか、ミノルがオークに敵うはずがなく。ミノルはメス墜ちしてしまった。そしてオークの中でも名器という噂が広まり、なんやかんやでミノルは彼らの中でも立場が上になっていく。
そしてある日、リーダーのオークがミノルに結婚を申し入れた。しかしそれをキッカケに、オークの中でミノルの奪い合いが始まってしまい……。
(のんびりペースで更新してます、すみません(汗))
勇者の股間触ったらエライことになった
ベータヴィレッジ 現実沈殿村落
BL
勇者さんが町にやってきた。
町の人は道の両脇で壁を作って、通り過ぎる勇者さんに手を振っていた。
オレは何となく勇者さんの股間を触ってみたんだけど、なんかヤバイことになっちゃったみたい。
3人の弟に逆らえない
ポメ
BL
優秀な3つ子に調教される兄の話です。
主人公:高校2年生の瑠璃
長男の嵐は活発な性格で運動神経抜群のワイルド男子。
次男の健二は大人しい性格で勉学が得意の清楚系王子。
三男の翔斗は無口だが機械に強く、研究オタクっぽい。黒髪で少し地味だがメガネを取ると意外とかっこいい?
3人とも高身長でルックスが良いと学校ではモテまくっている。
しかし、同時に超がつくブラコンとも言われているとか?
そんな3つ子に溺愛される瑠璃の話。
調教・お仕置き・近親相姦が苦手な方はご注意くださいm(_ _)m
【BL:R18】旦那さまに愛育調教されるオトコ妻
時枝蓮夜
BL
この世界には完全な男性1:完全な女性0.4:不完全男性0.5の割合で生まれてくる。
ぼくは不完全な男、12歳から15歳で肉体的な成長が止まり、生殖能力もない不完全男性として生まれた。
不完全男性は数の足りない女性の代用として、完全な男性の内縁のオトコ妻になる事ができる。
○
ぼくは14歳になる直前に旦那さまに見初められた。
そして15歳の春、スクールの卒業と同時に旦那さまに娶られ、オトコ妻となりました。
○
旦那さまに娶られ、オトコ妻となりましたので旦那さま好みのオトコ妻となるべく愛育調教が始まりました。
○
旦那さまのお気に召すまま、ぼくを旦那さま好みに調教して下さいませ。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる