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第11話 卒業後のそれぞれが選んだ道~明日奈 編~
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明日奈は大学に進学した。
学校の教師になる為に、教員免許を取得する予定らしい。
それを聞いた周りの同級生たちは学校で恐怖政治を敷く気か? と疑っていたが、こう見えて(失礼)子供好きなのが理由だったりするので、明日奈の希望は小学校との事。
そんな明日奈にも忍び寄る欲望。本人が望まずとも欲望塗れの男は必ずやってくる。
「なんで私にはこんなどうでもいいやつばっかり近づいてくるんだろ……」
自分の男運の無さを嘆きながら、今日も明日奈は元気に告白してくる男にお返事代わりのボディーブローを入れている。
ある意味大学の風物詩になっており、今日も明日奈の周りにギャラリーが殺到していた。
「喜多川さんが今日も変わらず身の程知らずの男をわからせてるね」
「明日奈様…… 素敵」
明日奈も最初から近寄ってくる男達全員を『物理でわからせ』ていたわけではないのだが、あまりに下心丸出しの男が多かったため、言葉で毎回断るのが面倒臭くなった事と、自分に近寄るとこうなるという見せしめの為に拳で対処することにしたのだ。
「アンタは地面とキスしてる方がお似合いよ」
ハリウッド映画かな? と思わせるセリフを呟いて去っていくの姿を見て、翌日以降女子からのアプローチが爆増したという。
尚、女子相手にはちゃんとごめんなさいと言葉で伝えている。
(高校の時はあの事件以来、みんな私に怯えて近寄ろうとする人が一気に減ったはずなのに何で大学だと盛り上がってるのかしら)
「よっ、人気者」
「瑞樹…… アンタまたわざと離れてみてたでしょ。どうせなら近くに居なさいよ。一人の時に限ってクソ虫共が話しかけてくるのよ」
中学からの友人である瑞樹も明日奈と同じ大学に進学していた。
理由は『明日奈の近くに居ると毎日何かしら起きるから飽きない』との事。
つまり明日奈の問いに対する回答は「だから少し離れてみていた」となる。
「高校の時と言ってる事が真逆ね。まあ、一条君がいない分、女の子の視線が明日奈に集まっちゃうわけだ」
「チッ、あのねっとり便所コウロギの名前を出さないでくれる? それだけで一日が不快に終わるわ」
「花の女子大生がそんな単語だすもんじゃないの。いいじゃない、まだ連絡とってるんでしょ」
そう…… 別れたはずの透と明日奈はこのまま疎遠になるかと思いきや、悠馬に関する連絡事項を共有するためにメッセージの連絡体制は取っているとの事。
「仕方なくよ…… 瑠璃さんに頼まれちゃったんだから仕方ないでしょ」
「ふーん、高峰君とはあれから話できた?」
「まだ……」
(いい加減に悠馬と…… 自分にもケリをつけないとダメなのかしら……)
悠馬の話をして若干抜け殻っぽくなった明日奈を見てられなくなった瑞樹は「こういう時は飲むのが一番よ。発散しに行きましょ」と大学二年生らしく飲みに行こうと提案する。
「私はまだ誕生日来てないわよ…… これだから四月生まれは……」
「じゃあさ、いつもの商店街に新しくオープンしたカフェに行ってみない? なんでも百センチのジャンボパフェがあるんだって。三十分以内で食べきったら無料だって」
「詳しく」
普段道場で師範代として門下生を三十人連続などの荒行を行っているため、消費カロリーが激しく大きい。
そのため、すぐお腹を空かせてしまう事になるので必要なカロリーも大きい。
しかし学生のうちはあまりお金がないからお金がかけずにカロリーが摂取出来ないものかと考えに至った結果……
「そうだ、制限時間以内に食べ終わったら無料の所に行けばいいじゃん」
という脳筋発想の元、試しにカレー屋を襲撃した所、見事に大勝利を収めてしまったのだ。
三十分以内に四キログラムの特製カレーを食べなければならない条件を六分でクリアしてしまったのだ。
「すみません、同じ奴おかわりできますか?」
「お帰り下さい」
大学近くにある商店街は学生が度々訪れてくれているため、なんとか経営軌道に乗ってはいるものの、大型ショッピングセンターの台頭もあり順調とは言い難い。
そんな中、地域活性化の一つとして飲食店による大食いチャレンジが企画されていた。
しかし、そんなせっかくの企画を無残にぶちこわしてしまった一人の女子大生がいた。
その女子大生は商店街内のありとあらゆる大食いチャレンジを悉く制覇しただけでなく、毎回おかわりを要求するほどのモンスターだったのだ。
お腹をすかせたそのハングリーサッドモンスター系女子大生が友人と一緒に歩いている所を見かけた商店街の店員が商店街の人間だけに連絡が届くメッセンジャーアプリにて共有。
「災害出現」
その文章だけで商店街全員に緊張が走る。
どこだ?
極地災害に会う哀れな被害者どこだ?
皆が戦々恐々としている中、災害が選んだのは…… 新しくオープンしたばかりのカフェだった。
自分の店が選ばれなかったことに安堵する店員。
そして、新しく入ったお店に対して祈りを捧げる商店街の住人達。
R.I.P
そして今日も商店街から悲鳴がこだまする。
学校の教師になる為に、教員免許を取得する予定らしい。
それを聞いた周りの同級生たちは学校で恐怖政治を敷く気か? と疑っていたが、こう見えて(失礼)子供好きなのが理由だったりするので、明日奈の希望は小学校との事。
そんな明日奈にも忍び寄る欲望。本人が望まずとも欲望塗れの男は必ずやってくる。
「なんで私にはこんなどうでもいいやつばっかり近づいてくるんだろ……」
自分の男運の無さを嘆きながら、今日も明日奈は元気に告白してくる男にお返事代わりのボディーブローを入れている。
ある意味大学の風物詩になっており、今日も明日奈の周りにギャラリーが殺到していた。
「喜多川さんが今日も変わらず身の程知らずの男をわからせてるね」
「明日奈様…… 素敵」
明日奈も最初から近寄ってくる男達全員を『物理でわからせ』ていたわけではないのだが、あまりに下心丸出しの男が多かったため、言葉で毎回断るのが面倒臭くなった事と、自分に近寄るとこうなるという見せしめの為に拳で対処することにしたのだ。
「アンタは地面とキスしてる方がお似合いよ」
ハリウッド映画かな? と思わせるセリフを呟いて去っていくの姿を見て、翌日以降女子からのアプローチが爆増したという。
尚、女子相手にはちゃんとごめんなさいと言葉で伝えている。
(高校の時はあの事件以来、みんな私に怯えて近寄ろうとする人が一気に減ったはずなのに何で大学だと盛り上がってるのかしら)
「よっ、人気者」
「瑞樹…… アンタまたわざと離れてみてたでしょ。どうせなら近くに居なさいよ。一人の時に限ってクソ虫共が話しかけてくるのよ」
中学からの友人である瑞樹も明日奈と同じ大学に進学していた。
理由は『明日奈の近くに居ると毎日何かしら起きるから飽きない』との事。
つまり明日奈の問いに対する回答は「だから少し離れてみていた」となる。
「高校の時と言ってる事が真逆ね。まあ、一条君がいない分、女の子の視線が明日奈に集まっちゃうわけだ」
「チッ、あのねっとり便所コウロギの名前を出さないでくれる? それだけで一日が不快に終わるわ」
「花の女子大生がそんな単語だすもんじゃないの。いいじゃない、まだ連絡とってるんでしょ」
そう…… 別れたはずの透と明日奈はこのまま疎遠になるかと思いきや、悠馬に関する連絡事項を共有するためにメッセージの連絡体制は取っているとの事。
「仕方なくよ…… 瑠璃さんに頼まれちゃったんだから仕方ないでしょ」
「ふーん、高峰君とはあれから話できた?」
「まだ……」
(いい加減に悠馬と…… 自分にもケリをつけないとダメなのかしら……)
悠馬の話をして若干抜け殻っぽくなった明日奈を見てられなくなった瑞樹は「こういう時は飲むのが一番よ。発散しに行きましょ」と大学二年生らしく飲みに行こうと提案する。
「私はまだ誕生日来てないわよ…… これだから四月生まれは……」
「じゃあさ、いつもの商店街に新しくオープンしたカフェに行ってみない? なんでも百センチのジャンボパフェがあるんだって。三十分以内で食べきったら無料だって」
「詳しく」
普段道場で師範代として門下生を三十人連続などの荒行を行っているため、消費カロリーが激しく大きい。
そのため、すぐお腹を空かせてしまう事になるので必要なカロリーも大きい。
しかし学生のうちはあまりお金がないからお金がかけずにカロリーが摂取出来ないものかと考えに至った結果……
「そうだ、制限時間以内に食べ終わったら無料の所に行けばいいじゃん」
という脳筋発想の元、試しにカレー屋を襲撃した所、見事に大勝利を収めてしまったのだ。
三十分以内に四キログラムの特製カレーを食べなければならない条件を六分でクリアしてしまったのだ。
「すみません、同じ奴おかわりできますか?」
「お帰り下さい」
大学近くにある商店街は学生が度々訪れてくれているため、なんとか経営軌道に乗ってはいるものの、大型ショッピングセンターの台頭もあり順調とは言い難い。
そんな中、地域活性化の一つとして飲食店による大食いチャレンジが企画されていた。
しかし、そんなせっかくの企画を無残にぶちこわしてしまった一人の女子大生がいた。
その女子大生は商店街内のありとあらゆる大食いチャレンジを悉く制覇しただけでなく、毎回おかわりを要求するほどのモンスターだったのだ。
お腹をすかせたそのハングリーサッドモンスター系女子大生が友人と一緒に歩いている所を見かけた商店街の店員が商店街の人間だけに連絡が届くメッセンジャーアプリにて共有。
「災害出現」
その文章だけで商店街全員に緊張が走る。
どこだ?
極地災害に会う哀れな被害者どこだ?
皆が戦々恐々としている中、災害が選んだのは…… 新しくオープンしたばかりのカフェだった。
自分の店が選ばれなかったことに安堵する店員。
そして、新しく入ったお店に対して祈りを捧げる商店街の住人達。
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そして今日も商店街から悲鳴がこだまする。
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