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アリスの過去編

アリスの心

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私はいつから笑えなくなったのだろうか……
そして唐突にも私は両親を失ってしまう

それは私が幼き日の事……でも私は全く
悲しいと言えば ウソだけど……でも私には
「お兄」が居たから

でも私家族の暖かさは分からないんだ……
何故か……でも…… 「お兄 」が居るからさ
もしかしたら「家族」を お兄が教えてくれた
ような気がしてさ……

でも私の幼き日の思い出何て……きっと……
すぐに忘れてしまうのだから

だから 「今」を大切にしないといけない
絶対に忘れてはいけないことも、もしかして
この私の心から忘れちゃうんだね……。



「アリス お前は 強くなれよ 」

「いやだ お兄が 守ってよ 」

そんな儚くも……寂しく私とお兄の物語は
始まってしまう



「お兄 おはよう~ 」

「お!? アリス いまから飯作るから
待っててな 」

「うん 」

お兄の朝は忙しく……私のご飯を作ったら
すぐにお兄は仕事の服に着替える

「お兄!! 何処にいくの? 」

「仕事だよ…… 」

そういま私達は二人暮らし お兄が必死に
金を稼ぎ ギリギリ生活を保っている

「うん……頑張ってね 」

そうここは皆が俗に言う 「異世界 」の
一つ 「セアジア 」という街 私達はそこの
真下の「貧困街 」に家というか 自分達で
作った家に居る。

「ああ 」

そして…私は兄の仕事に出る所を見て居る

「何処にも……行って欲しくないな 」

そんな曖昧な言葉を口に出さず 私は強い子
になるって決めたんだから……だけど……
まだまだ弱いまんまだ

「アリスの為にも働かないと…… 」

兄の名前は ラゼル そして、お兄はいま
必死にアリスの10歳の誕生日に向け必死に
働き  私を祝おうとしてくれるのだから


「すいません!!遅れました !! 」

「珍しいな ラゼルが遅刻するなんて……

ラゼルはいつも……皆より先に会社に行き
皆のお手本となる存在

そして……当然 会社では 待遇されており
だけど今日遅刻してしまった

「すいません!! 」

「まぁ 身体には気おつけろよ 」

彼に誰も怒ったりしない……それはそうだ
だけど決してラゼルは「言い訳 」というの
をしなかった

「今日も 頑張ろう  な ? 」

「は……はい!! 」


だからねお兄は必死に働いて私を一生懸命に
育ててるんだよね 「現在進行形 」なのだから…… 私はニッコリと笑う


笑い続けないと……。


でも……だから…… お兄と私は必死に生きて
いまと言うのを感じて居るんだとしたら……
きっと素晴らしいのだろう


「ミーさん  今日も よろしくお願いします 」

「お、おう てか クマできてね?お前? 」

疲労も溜まるだろ……疲れて家に帰っても
アリスの食事の支度などしないといけないの
だから

「でも……大丈夫です 」

「 そうか 無理すんなよ 」

でも……ラゼルは自分に対しても  疲れた
としても 決して 「疲れた 」とは言わない


そしたら 負けそうな 気がした……。

だから必死に自分を苦しめた


「大丈夫ですよ  本当 今日 遅刻して
すいませんでした 」

自分に対して たった一度の失敗も許さない
そうじゃあなくてはアリスを育ててはいけ
ないのだから……

決して 「楽な道 」なんてのは捨てろ
だから 「我に七難八苦をあたえろ 」そう
それしか生きる方法が無いんだ……

だから自分には 「鬼 」でいろ……
アリスには 「優しく 」いたい


「だから大丈夫だよ……無理すんなよ 
てか 明日 休め 」

そして、ミーサンがそう言うと、ラゼルは  
沈黙になり 口を止めた

そして、少し苦笑いをしながら……

「ダメです 俺は アリスを育てないと
いけないんです!! 」

「でもな …… ラゼル お前はやりすぎだ 」

そして、ミーサンがそう言うと、ラゼルは
キレた 口が尖ってしまった

俺は 俺の怒りを止める事は出来なかった

「俺は……アリスと一緒にこの貧困街を
抜けたいんです…… アクジアに行きたい
そこで二人で暮らすんだ 怯えながら……
生きるのは誰だって嫌です、でもこの街では
その怯えが永遠に続いていく……秩序もない
この街で俺は一生アリスと暮らしたくない
だから アクジアに行って、綺麗な海を見て
優しい風に心を任せながら暮らしたい……
ただそれだけです…… 」

そう俺の願いは 「貧困 」で無ければ
誰でも叶えられるような 願いなのだから

この「貧困 」と言う 言葉を俺は早くも
無くしたい……そして全てを無くし……
二人で…… ただ二人で 普通に暮らしたい。

金持ちになりたいとか言わないから……
我が儘だって言わないから……お願いします


俺達 「明日 」を下さい




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