君に打つ楔

ツヅミツヅ

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38、繋ガル。※

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 壱弥はまた美優の耳元で囁く。
「腰、浮かせて? ショーツ取りたい」
「……うん……」
 美優は壱弥の言う通り腰を浮かせた。
 壱弥はするりと美優のショーツを脱がせ、長い脚から取り払う。
 一糸纏わぬ姿の美優を壱弥はじっと眺めた。
「ホントに綺麗だよ、美優」
 足を擦り寄せて胸を再び寄せる様に腕で隠した美優は、壱弥のその言葉に本当にいたたまれなくなる程恥ずかしくなってしまってじわりと涙が浮かんでしまう。とてもじゃないけど壱弥の方を見られなくて顔を背けて両の手の平で覆う。
「むり……、ダメ……、恥ずかしいよ……、壱弥……」
「隠さないで。ホントに凄く可愛くて綺麗だよ」
 再び美優の手首を掴んだ壱弥はその腕を広げさせてベッドのシーツの上へと沈めてしまう。
 そして丁寧に美優の全身を愛撫した。
 やはり壱弥の触れる所から『感じている』感覚がじんわりとやって来る。
 秘部に指が触れ、花弁へと指が伸びていき、その奥へと指は進んでいった。
「美優、濡れてるね。でもしっかり解さないと」
 そう言うと壱弥は美優の足首を掴んで開かせて誰にも見せた事がない秘苑をじっくりと見られてしまう。
「……壱弥……ダメ……、見ないで…………」
「どうして? 凄く綺麗だし可愛いよ?」
「でも、……そんな所……」
「じゃあ、解すね?」
 壱弥の顔がどんどん自分のその恥ずかしい秘部へと近づいていく。
「え?! ま、まって?! なにするの?!」
「ん? 解すんだよ?」
「え? え?!」
 美優が戸惑ってる間にも壱弥の顔は秘部に近づいてついには辿り着く。
 壱弥の吐息がかかるほどの距離で見られている事に今まで以上の恥ずかしさが込み上げてくる。
 ぬるりとした何かが美優の芯芽に触れる。
 美優はその感触にぞわりとした感覚を覚えて身体を仰け反らせた。
「!!?」
 壱弥は美優の芯芽に唇を寄せて舌で転がす。
 これまでの『感じている』感覚よりももっと強い刺激が美優の身体全体に押し寄せて来た。
「あ……っ! ヤダ……っ! ダメ……っ!!」
 壱弥はその言葉を無視して、ずっと美優の芯芽を舌で転がし続ける。
「ああっ……!! そこ、ダメ……っ! なにか……っ、あ、ヤダっ!!」
 美優の全身に甘く痺れる様な感覚が掛け巡った。
 これまで感じた事のない、全身を支配する電撃の様な、痺れる様な、脳内に刻まれる甘い甘い感覚に混乱してポロリとその黒目がちの瞳から涙を零した。
「……美優、イッた?」
 壱弥が顔を上げて優しく笑って美優に問いかけた。
 美優は身体を固くしぎゅっとシーツを握って、その刺激が与えたじんじんと熱を帯びた感覚に耐えた。
「……………………っ」
「初めてイッたみたいだね。……ホントに可愛いよ……、美優」 
 壱弥は再び美優に覆い被さって何度も何度もその全身にキスをした。
「大好きだよ。美優……」
 そしてまた美優の秘部に顔を寄せる。
 今度はすでに少し開きかけた二枚の花弁を指で開いてやると、秘窟からは蕩けそうな程蜜があふれている。
「しっかり解そうね」
 そう言って花弁にそっと舌で触れ、吸い付いた。
 丁寧に舐められ、吸われて、美優の花弁はすっかり解され柔らかくなり、次は秘窟へとその舌は進んでいった。
 壱弥の舌が自分の中に入ってくる感触がわかって、美優はもう頭がどうにかなりそうなくらい恥ずかしくなる。
「い、いちや……、あ……、ああ……、そんなトコ……、きたないよ……、あっ……」
 壱弥は唇を離す事無く、秘窟の中にどんどん舌を侵入させて吸い上げる。
 その度に強い刺激が身体を這う様に駆け巡って、美優は体を仰け反らせた。
 もう息も上がる程感じ続けている美優は、壱弥の与える刺激にただただシーツを握って身体を固めて耐えた。
 美優を十分に味わった壱弥は顔を離して美優の髪を優しく撫でてやる。
「美優、身体の力抜いてごらん? そんなに緊張しなくて大丈夫だから」
「う、うん……」
 壱弥はまず美優がぎゅっと握っているシーツの指を解した。そしてその手を取って指先に優しくキスをしてやった。
 竦められた肩に優しく触れて、そこにキスしてやった。
 そして一番力の入っている脚に触れて太ももに何度も何度もキスをする。
 力の抜けた美優を壱弥はじっと眺める。
 そして美優に言った。
「指、一本ずつゆっくり入れるね?」
「う、うん……」
「充分解れたと思うから大丈夫だと思うけど痛かったら言って?」
「うん……」
 身体の力を抜いて、壱弥の優しい顔が愛おし気に自分を見つめるさまを眺めながら、刺激を待った。
 壱弥の人差し指が入る。
 特に大きな痛みはなくて、何かもぞもぞとした感覚だった。
 壱弥の指が優しく美優の中を弄り、次第にあの感じている感覚が下腹部全体を蠢く様に体の奥から湧き上がる。
 壱弥の指の動きが早くなるのと同時にその感覚はどんどん強くなっていく。
 身体を仰け反らせてその感覚から逃げようと身を捩るけどそれはどんどん迫る様に胎の奥から湧き上がる。
「あ……っ! ああ……っ!! あああ…………っ!!!!」
「またイッたね。美優のイく時の顔、ホントに可愛い」
 更に指をもう一本入れられる。
 その瞬間、軽く電撃の様な感覚が身体を這う様に駆けて、美優の腰を浮かせた。
「あ……、い、いちや……? なんか……これ、こわいの…………」
「大丈夫。何も怖くないよ? どんどん気持ちよくなるから、俺に身を委ねて?」
「う、うん……」
 壱弥の指が美優の中を優しくかき回す。
 その指の動きに合わせる様に美優の腰も少しずつ浮き上がる。
「あ……っ! そこっ……! ああ……! ダメっ…………」
 再び、胎の奥が甘く疼く感覚がやって来る。
 それは先程よりももっと明確にはっきりと美優を快楽の頂上に連れて行った。
「ああああぁぁ~~~~っっ!!!!」
 壱弥は器用に指を動かしながら達する美優の顔を眺めて満足げに微笑む。
「美優……、最高に可愛いね」
 壱弥の指がそっと引き抜かれて、美優は足を擦り合わせてその快楽の余韻に耐えた。
 そんな美優の髪を優しく撫でて、微笑みながら涙に濡れた美優の黒い瞳をじっと見つめる。
「……美優? 入れてもいい?」
 壱弥の問いかけに美優はどきりと胸の奥が鳴ったのを感じる。
「…………うん…………」
 その言葉を合図に壱弥は美優の太ももに触れて、唇を寄せた。
 何度も何度もキスをして、脚を開かせると自身の熱く猛る茎根を美優のトロトロに解れた膣口に押し付ける。
「美優? 力抜いてごらん?」
「……うん……」
 言われた通りに全身の力を抜いて壱弥の茎根を敏感な場所で感じる。
 それはゆっくりと自身の中に侵入して来て、胎を圧迫していく。
「美優? 大丈夫? 痛くない?」
 自分の上から優しい瞳で見つめて問いかける壱弥に緊張と少しの恐怖心から顔を紅潮させ潤んだ瞳で答えた。
「……少し痛いけど、でも大丈夫……」
「今、半分位入ったよ。進んでも大丈夫?」
「……うん……」
「ゆっくり入れるね」
 そう言うと壱弥は少しずつ自身の茎根を美優の蜜壺に押し進めていく。
「……っ、…………ん…………っ」
「痛い?」
「ううん……。違うの……。何かお腹の中が……変なの……」
「そっか。感じてるんだね。全部入ったよ? 馴染むまで動かないでこのままでいるね」
 壱弥は美優の中に自身を侵入させたまま、美優の上に覆いかぶさって柔らかい頬に、涙に濡れる優しい色をした瞳の隠れる瞼に、そしてサクランボの様な可愛らしい色の柔らかい唇に何度もキスをする。そして耳輪を食みながら囁いた。
「……やっと繋がれた。俺、今ホントに幸せだよ、美優」
 壱弥の囁くその声は本当に甘く、切なげで、その声音だけで美優の心は蕩けてしまいそうだった。
 胎の中に感じる壱弥はとても逞しくて、だけど奥の方が腰を砕きそうになる位甘い刺激がじんじんとあって、美優はいつの間にか壱弥の首に腕を回して縋りついていた。
「……そろそろ動いて大丈夫そう?」
「…………うん……、だいじょうぶ……」
 壱弥の茎根が美優の中でゆっくりと動き出した。
 じんじんとした甘い刺激は更に強くなって、壱弥が動く度にそれは激しくなっていく。
 どんどん上り詰めていく様にその刺激は美優の腰を浮かせ、その刺激を逃したくて腰をうねらせた。
「ああっ……!! あんっ!! ああっ!! あっ……!!」
 痛みも確かに感じるのに、それ以上に『感じる」というあの感覚が全身を駆ける。
 初めての経験で怖くなったのか、無我夢中で必死に壱弥に縋りつく。
「あ、ああぁぁぁぁっ!!!! い、ん……っ!! ああああああああっっ……!!!!」
「………………っ!」
 今までよりもずっと深い深い快楽がつんざく様に身体を走っていった。
 美優の蜜壺から引き抜かれた壱弥の茎根は白濁した液を吐き出し、美優の腹の上にぶちまける。
 シーツには美優が処女であった証が小さく示されていた。
 壱弥は美優の腹の上の白濁液をティッシュで拭って、美優の上に覆い被さってぎゅっと抱きしめた。
「ありがと……。美優の初めてが俺で凄く嬉しい。美優の誕生日なのに、俺が喜んでちゃいけないのにね」
「ううん……。私も壱弥とこんな風になれて嬉しい」
 再び布団を被って、二人は抱きしめ合った。
「……壱弥?」
「ん? なに?」
「あのね、私自分の身体どこかおかしいのかなってずっと悩んでたから、安心したの。……変な所ないかな?」
「どこも変な所なんてないよ。もし仮に何かおかしかったとしても、ずっと俺と一緒にいてくれるんでしょ?」
「……? うん」
「だったら、こういう事は俺としかしないからおかしくても問題ないよ? 俺には美優は最高に綺麗で可愛いからね」
「そっか。確かにそうだね。壱弥にしか見せないんだったら問題ない」
「そうでしょ?」
「でも、もし壱弥君にフラれちゃったら困るなぁ」
「それは絶対ないから。俺には美優しかいないからね」
「そうだといいな……。壱弥はモテるから心配なんだよね」
 壱弥は美優の髪に顔を埋めて一層美優を抱きしめた。
「他の女なんかどうだっていい。美優しか要らない。美優じゃなきゃダメなんだ」
「……あのね? どうしてそんなに私にこだわるの?」
「…………ねぇ、美優は初めて会った時の事憶えてる?」
「え? ……正直言うとね、憶えてないんだ。幾ら思い出そうと思っても思い出せなくて……」
 壱弥は少し切なげに笑ってみせて、そして美優の頭を自身の胸に引き寄せてしまう。
「……明日もいっぱい歩くから、もう寝ようか」
「え、……うん」

 本当は話の続きをして欲しかったけれど、壱弥に抱かれているとどんどん心地よくなって、次第にうとうとして早々に眠ってしまった。
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